おじキャン△   作:Shin-メン

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グダグダ書いていきます。


走行会、IN 鈴鹿サーキット 〜道半ば〜

朝日に照らされたグランプリレッドの車体が、一陣の風をまとい、颯爽と南部町を駆け抜ける。

音声案内に従い、走らせること10分もしないうちに予定の高速入口、富沢ICまでやって来た。

 

高速入口のすぐ近くに、某有名コンビニの青い看板が見える。

 

「少し寄ってコーヒー牛乳を補充して行くか……」

 

俺はコーヒー牛乳が大好きだ。

どんなに寒かろうが、コーヒー牛乳だけは絶対にキンキンに冷えたモノを飲む。

 

お腹ピーピーになるだって?

んなもん、知ったことじゃない。

むしろ晩秋から冬場にかけては、それになるまでがデフォなのだ!

 

コンビニに立ち寄り、コーヒー牛乳(税込み96円)のパックを買い、相棒を眺めながらストローでパックの中身をチューチューと吸い上げる。

 

「はぁ……美味い。」

 

冷たいコーヒー牛乳が五臓六腑に沁み渡る……至福だ。

スマホを弄っていると、俺のSNSに志摩さんからメッセージが入ってきた。

 

リン:『千代さん、おはようございます。』

 

彼女も小休止しているのかなと推察してみる。

 

千代:『おはよう、志摩さん』

 

千代:『志摩さんはもう出発したのかい?』

 

リン:『はい。日が登る前に出発して今は茅野市を目指して爆走中です。』

 

爆走中………女子校生の表現は独特だ。

 

千代:『道中気をつけてね。』

 

リン:『ありがとうございます。では、また後で……』

 

俺は彼女とのメッセージを数回やり取りした。

そういえば、野クルの子達にもメッセージを送っとこうか……

 

千代:『おはよう。自分は先に鈴鹿に向かいます。今から高速に乗るね。』

 

こんなもんか?……SNSのグループ機能で野クルのメンバーにメッセージを送った。

スマホの地図アプリを再起動させて、ホルダーにセットすると相棒に跨がりヘルメットを被る。

グローブをつけて、相棒のエンジンを掛けた。

 

「さあ、相棒いよいよ高速に乗るぞ……」

 

\アンゼンウンテンナ……ッ!/

 

ロクダボのエンジンが景気良く鼓動する。

モードを自分の乗り癖に合わせた設定2に変えた。

マフラーから聞こえるどノーマルよりも過激な排気音にテンションが上がる。

 

コンビニを後にした俺は、富沢ICから静岡方面の表示 に従い中部横断自動車道に乗った。

 

ロクダボを加速させるために、一度ギアを一段階落としてスロットルを開ける。

俺の操作に相棒は、元気いっぱいに応えてくれた。

前もって整備しといて良かったよ……

 

中部横断自動車道を20キロほど進むと、新東名高速道路と合流する新清水ジャンクションに差し掛かる。

 

ヘルメットにセッティングしたインカムから聞こえる音声案内と、道路表示や標識に従い、新東名高速道路を名古屋方面に向かった。

 

新東名高速道路を走ること1時間……

俺の腹がグルグルしてきた。

 

「キタキタ……この感じはッ!!?」

 

どうやら、高速に乗る前に飲んだコーヒー牛乳が効いてきたようだ。

 

「ト、トイレ…………ッ!」

 

サービスエリアまであと2キロ……

標識にそう書かれている。

ヨッシャー!頑張れ!相棒!ガンバレ!俺!

脳内再生で“天国と地獄”が流れている。

 

サービスエリアへ続く分岐へと入った。

敷地内は他の車や人の往来に気をつけて駐輪スペースに向かう。

 

「サイドスタンドを立てて………」

 

早くトイレに行きたくて、モジモジと体をくねらせている。

端から見ると明らかに変人だろう。

しかし、そんなの関係ねぇッ!いざ!トイレへ! 

 

「ダッーー!シュッ!」

 

十数分、俺はトイレに籠もっていた。

 

「極楽、極楽……♪♪」

 

体が軽くなった。

手洗いを済ませ、ハンドタオルで手を拭きながら、少しサービスエリア内を歩いてみる。

一人旅だし寄り道をしても誰も文句は言いまい。

 

「9時過ぎか……朝食食ってねぇし、何か腹に入れとくか………」

 

俺は売店に隣接するフードコートに向かう。

ラーメンにうどん、カレー、ご当地グルメと数多くのメニューに目移りする。

 

「朝だしあっさりしたうどんにしよう。」

 

俺は肉うどんを注文し、できるまでの間、イートインスペースの一角に陣取り、スマホを確認した。

 

「お、野クルからメッセージが来てる。」

 

千晶:『おはようございます。今、どこを走っていますか?』

 

千代:『今、新東名高速のサービスエリアに立ち寄って、これから朝食だよ。』

 

返信中に注文していた料理ができたようで預かっていた呼び出しブザーがなる。

 

千代:『肉うどんナウ……』

 

受け取った肉うどんを受け取って席に座り、スマホで料理を撮りSNSにアップした。

 

なでしこ:『ムホーーッ!美味しそう!』

 

いち早く各務原さんから返信がくる。

食いしん坊め。

提供された肉うどんを啜りながら、三人からのメッセージに返していく。

 

イヌ子:『私は今、甲府駅行きの電車の中です〜』

 

アキ:『私は電車待ちだ。』

 

なでしこ:『私もー!』

 

アキ:『もしかしたら、三人おんなじ電車かもしれないな!』

 

千代:『野クル初のキャンプ、三人とも思う存分楽しんで来てね。』

 

三人からそれぞれメッセージが『はーい』と帰ってきた。

志摩さんはどうだろう。

早速メッセージを送ってみた。

ブーブー、直ぐに着信がくる。

 

リン:『朝食なう……』

 

彼女も朝ごはん中だった。

志摩さんとメッセージをしていると、電話の着信が鳴る。

登録されてない番号……

ちょっと不安だが、意を決して電話に出てみた。

 

「もしもし………」

 

『もしもし〜斉藤でーす♪』

 

相手は斉藤さんからだった。

彼女には電話番号を教えてなかったけど、志摩さんとかが教えたのかな?

 

『千代さん、今どこにいるですかー?』

 

「今は新東名高速のサービスエリアで休憩中だよ。」

 

『リンも今休憩してるみたいですよ。』

 

「あぁ……ついさっきSNSで連絡とりあってたよ。それでキミは今起きたのかい?」

 

『いえ、今から寝るんです〜』

 

斉藤さん、とことん怠けてるな〜

 

「そうだ。斉藤さんはお土産、何がいい?」

 

『私に?良いんですか?』

 

「ああ、もちろん。」

 

斉藤さんと話しをして電話を切った。

さて旅を続けるか……

待っている相棒のもとへ戻る。

駐輪スペースまで戻って来ると他のバイカーたちが各々談笑していた。

背格好的に若い……女子高生か?

 

「こんにちはー」

 

おっとりした女の子だ。

 

「あ、こんにちは……」

 

「このバイクはおじさんのですか〜?」

 

おじさん……

やっぱり若い子からしたら、俺はおじさんなんだな。

ショック……

 

「え、えぇ……まあ……」

 

女の子の質問に答える。

 

「おい羽音。何してんだ……よッ!!?」

 

初めに声を掛けてきた女の子の連れが、その子を呼びに来た。

連れの女の子は俺のバイクに釘付けになっている。

 

「スッゲー!新型のCBR600RR!カッケー!」

 

連れのクセっ毛の強い女の子のテンションが高い。

 

「恩紗ちゃん、このバイク凄いの?」

 

「おい!羽音!お前のバイクと同じHONDA製だぞッ!!?」

 

「ホントだー!」

 

「キミたちは高校生?」

 

おっとりした女の子に聞いてみた。

 

「そーだよ。私たちこれから……これから〜?どこにいくんだっけ?恩紗ちゃん?」

 

クセっ毛の女の子と俺は、ノリでズッコケてしまう。

 

「あのなー今、私たちは鈴鹿サーキットに向かってるんだぞ!忘れたのか?」

 

「そうだったー!」

 

大丈夫か?この娘……ちょっと残念に見えてきた。

って、この娘たちも俺と目指す場所は一緒なんだな。

 

「奇遇だね。自分も今、鈴鹿サーキットに向かっている途中なんだよ。」

 

「そーなんッスか!!?」

 

「おじさんも走行会で走るの?」

 

「まあね……友人に誘われて、600ccのミドルクラスの部で走るよ。」

 

そう言って俺は、相棒のガソリンタンクをポンポンと叩く。

 

「私たちは400ccのライトクラスで走るんだよ♪」

 

おっとりした女の子とクセっ毛の娘と話していると別の連れの娘がきた。

ピンク色のライダースーツを着たツインテールの女の子だ。

 

「ねえ!モジャ?羽音ー?なにやってんのよッ?」

 

「あ、凜ちゃん!あのね?このおじさんも明日の走行会で走るんだって!」

 

だから、おじさんはやめてくれ……と心の中で思う。

おっとりした女の子は興奮気味にライダースーツの娘と話している。

 

他にも気品あるお嬢様とその娘に仕える老齢の執事や、赤い大きなリボンを後頭部にあしらったSIMPSONのヘルメットを被った女の子まで集まってきた。

 

「ねえ、おじさんも私たちと一緒に走ろうよ!」

 

「は?はぁ………………」

 

俺は今、サービスエリアで出会った丘乃上女子高等学校のバイク部メンバーと、鈴鹿サーキットを目指して走っている。

 

『スゴーい!おじさんって、前は自衛隊にいたのーッ!!?』

 

「まあ……高校卒業して直ぐに入隊して、退職し今の仕事に就くまでの16年間、在籍してたよ。」

 

『やっぱり16年もいたんだから、千代さんも海外とかに行ったりしたんですか?』

 

スズキ・GSX400Sカタナを駆るツインテールのピンク色のライダースーツを着た女の子こと鈴乃木凜さんがインカムを通じて質問した。

 

「まあ自衛隊って、けっこう憲法やら法律とか色々しがらみが多い組織だからね……自分の頃は海外派遣は合同演習くらいで……」

 

『今の時代は昔と比べると、だいぶ平和になりましたからね。』

 

バイク部メンバーの一員、三ノ輪さんの家に仕える老齢の男性……早川さんが答える。

 

「そうですね……世界各地では紛争とかありますが、日本は全然平和です。」

 

『早川。遠い目をしてますわ……』

 

最後尾を走っていた俺は、追い越し車線を使い、前を走っている娘たちを追い抜いた。

 

サイドカー付ドゥカティ750ccイモラレプリカ。

ヤマハ セロー225W。

スズキ GSX400S カタナ。

ホンダ CB400SF スーフォア。

 

佐倉さんが手を振ってくれた。

 

最後にライムグリーンのカワサキ Ninja ZX-12Rの横に並びそして前に出る。

 

「ZX-12Rを安々と操るこの娘はいったい……バイク部の娘たちは彼女を来夢先輩と呼んでいたけど。」

 

チラッと来夢さんを見ると、彼女がサムズアップで応えてくれた。

なんか、カッコいいよ……先輩!

ああ!先頭を走るのは気持ちいいなー!

 

その後、先頭を代わる代わる俺とバイク部の面々は順調にバイクを目的地へと進めた。

 

次回に続く。




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ありがとうございます!

いちバイク乗りとしては、丘乃上女子高等学校の女子高生バイク部とコラボしたかった。
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