おじキャン△   作:Shin-メン

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おかげさまでお気に入り数が900件超えることが出来ました。ありがとうございます。

とうとう、なでリン、リコリス組、ていぼう部がクロスオーバーします。


梨っ子 & 江戸っ子 & ひごもっこす

千代さんが案内してくれたのは、県民百貨店の中にある中華園。ここは太平燕元祖のお店だそうです。

席に座って、料理を注文して待ちます。

 

「リンちゃん、楽しみだねー♪」

 

「うむ。千代さんがさんざんハードルを上げてくれたからな。」

 

「アハハ…… でも、ここのは志摩さんも唸らせることができるよ。」

「ねえ?桜さーん?」

 

「何、千束ちゃん?」

 

「なでしこちゃんから聞いたんだけどぉ…… 始めて、千代さんと会った時はどんな感じでした?」

 

「ブフォ……ッ!」

 

千代さんが噎せていました。

 

「そうねー 初対面の時は優しい人だなって思ったわ。見ず知らずのなでしこのことを家まで送って上げようとしてくれたし……」

 

「まあ…… あのままあそこにいても風邪ひいたりするだけだからね。」

 

「なでしこ、お化けが大の苦手だから……」

 

「あ!リンちゃん、それは言わないでぇー」

 

「女の子らしいですね。」

 

「次の週には、デートもしましたね?」

 

「その時は車を買いに行った先で、たまたま会ったんだよね。」

 

「あと千代さんが初めてキャンプした日の次の朝も一緒に過ごしたりもしたわ。」

 

「あの時はホントに驚いたよ。」

 

「畑薙にデートに行った時は一緒に温泉も入りましたよね?」

 

「お、お姉ちゃんとッ!!?」

 

「千代さんがッ!!?」

 

「一緒に……」

 

「温泉。おお……」

 

「ちょッ!!? 桜さん!」

 

「だって混浴だったんだから、仕方ないでしょ?」

 

お姉ちゃんは淡々と語っています。

お姉ちゃんの胆の座り方は異常です。

 

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俺だけじゃない。桜さん以外、みんな顔を赤くして俯いていた。そんな所にタイミング良く、注文していた太平燕が提供される。

 

「お待たせいたしましたぁ!」

 

人数分の料理がそれぞれ並べられた。

 

「うーん!いい匂い!」

 

「じゃあ、いただきましょうか。」

 

「「「「「いただきまーす。」」」」」

 

箸で麺を掬い上げる。

 

「え?これって……」

 

「春雨だ。」

 

ツルツルと春雨を啜り、具だくさんの具材を口いっぱいに頬張った。

 

「うまーー!」

 

「肉・魚介・野菜の濃厚な旨味があるのに油こっくなく優しい味わいがたまらん。」

 

「さらに野菜たっぷりかつ低カロリーな春雨がヘルシーだね!」

 

「女性には嬉しい一品ですね。千束……」

 

「千代さん、やるわね。」

 

みんな気に入ってくれたようだ。

太平燕などを堪能し、俺たち一行は芦方町に移動することに…… だが、家に帰りつくまでにゆるキャラ『くまモン』を発見したりして少し苦労した。

 

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「ついたーー!」

 

「いやー!遠かったねぇー!」

 

「海が目の前だ……!」

 

「千代さん、お疲れ様でした。」

 

それぞれ荷物を持ち家に入る。

 

「ただいまー 連れっきたよー」

 

俺が玄関先から声を掛けると、奥から俺のお袋や妹たちが出てきた。

 

「いらっしゃい。なでしこちゃん、リンちゃん。あとそちらは………」

 

「私、錦木千束でーす♪」

 

「井ノ上たきなです。私と千束は東京からきました。」

 

「こん娘たちが、例の東京モンってか。確かにスッゴいキラキラしてるばい。ねえお母さん。」

 

「そぎゃんね~ みんな可愛らしくて、べっぴんさんたい。」

 

「べっぴんさんだって!」

 

「褒められましたね。」

 

「ささっ…… 上がって上がって。」

 

「「「「お邪魔しまーす。」」」」

 

お袋に案内されたなでしこさんたち四人は、用意された部屋に入る。

 

「こっちはなでちゃんとリンちゃんね。」

 

「はーい。」

 

「で、こっちが千束ちゃんとたきなちゃんね。」

 

「分かりました。」

 

「千代、トイレとかお風呂の場所ば教えておきなさいね。お母さんは晩ごはんの準備をしてくるから。」

 

「分かったよ。」

 

「なでちゃん。おばちゃんが美味しい料理、たくさん作っとくからね!」

 

「おほぉーーー!」

 

荷物を置いた四人と桜さんを連れて家を案内する。

 

「千代さんの家おっきいー!」

 

「部屋、いったいいくつあるんだよ。」

 

「庭も広ッ!すごいじゃん!」

 

「ザ・豪邸ですね。」

 

「まあ…… 大きい家だと思うけど、古いし、管理が大変なんだよ。」

 

「そうなんだ。」

 

家の中を歩きながら、色々と教えて回る。

 

「千代さん。」

 

「私、千代さんのお部屋見てみたい!」

 

「え?」

 

「なでしこ! アンタはまた……」

 

「そうだぞ。お姉さんの言うとおり、千代さんにもプライバシーがあるんだぞ。」

 

お、志摩さん良いこというじゃん!

 

「ぶっちゃけ、どうなん?」

 

「めっちゃみたい!」

 

すぐに本性がバレる。意思が弱い!

ということで、俺のプライベートルームに案内した。

 

「おおー ここが、千代さんの部屋。」

 

「やっぱり、男の子ですね……」

 

「千代さんの匂いがするぞ……」

 

志摩さんは一生懸命、部屋の香りを堪能している。

 

「リンちゃん、むっつりなのね……」

 

「あれ?あれあれ~?」

 

千束ちゃんが勉強机に飾ってあった写真立てに気づいたようだ。

 

「誰ですか?この子…… 」

 

「千束ちゃんも気づいたわね?」

 

「めっちゃ可愛エエ。」

 

「でしょ。 誰だと思う? ちなみに私は正解を知っているわ!」

 

「桜さんも知ったのは、この間だったくせに……」

 

なでしこちゃんたちは考えた。

しかし、検討もつかないだろう。あまり知られたくないからな……

 

「その写真のコはそこにおるバイ。」

 

ひょっこり現れたおばぁが、あっさりとバラした。

 

「「「「うぇぇぇーッ!!?」」」」

 

「マジか……」

 

「まさかの萌え千代さん。」

 

「妹に是非とも迎えたい。」

 

「この写真欲しい。」

 

「みんなして、何いってんのッ////」

 

「孫のアルバムは、ウチんとが管理しとっけん、相談してみなっせ。」

 

四人は無事に俺の秘蔵写真を多数手に入れた。

 

「じゃあ、外行こっか。近くの堤防で同年代の娘たちが釣りしてると思うよ。」

 

「私たちと同年代…… もしかして、あの娘たち?」

 

「そうそう。ていぼう部の娘たち。」

 

俺たちはていぼう部の部室がある、近所の堤防へと向かう。

 

「のどかでいいよね~♪」

 

「そうですね。東京とは全然違います。」

 

「リンちゃんって、さっきから海の写真ばっかり撮ってるわね。」

 

「そうですか?桜さん…… たぶん、山無し県の性みたいなモノだと思います。」

 

ていぼう部の部室へと着いた。

 

「ふぉーー! 誰かいるかなーッ?」

 

いの一番になでしこさんが駆け出す。

 

「こら! なでしこ!」

 

「アハハ! 千代さんの言うとおり、なでしこちゃんワンコみたい。」

 

「姉としては、恥ずかしい限りよ……」

 

「こんにちはー!」

 

なでしこさんが部室の中に向かって声を何回かかけるが返答がない。

 

「どうした? なでしこ。返事がないのか?」

 

「うん、そうなんだよ。リンちゃん……」

 

「ということは、向こうに見えている堤防にいるんじゃないでしょうか?」

 

「そっかー! うおーーー!」

 

たきなちゃんの言葉になるほどと、なでしこさんは堤防に向かって再び走り出す。

「ホント元気だな。アイツ……」

 

「フィジカルお化けってヤツですか……」

走っていったなでしこさんが戻ってきた。

 

「千代さん、堤防にもいなかったよ……?」

 

「え? この時間なら、陽渚ちゃんたちがいると思ったんだけどな……」

 

予想外だった。

桜さんを見ると、彼女はスマホで誰かと電話をしている。通話を終えた桜さんが俺を見た。

 

「千代さん……」

 

「なんでしょう?」

 

「陽渚ちゃんたちは亀が浜っていう海水浴場にいるみたいですよ。」

 

「そうなんですか?」

 

「ええ。この間、黒岩悠希ちゃんと連絡先交換したの。それでもしかしてと思って……」

 

「じゃあ、そっちに行ってみよか。」

 

「「おーー!」」「うむ。」「分かりました。」

 

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歩くこと15分…… 亀が浜海水浴場に到着。

ゴールデンウィークではあるが、海水浴をする季節ではないので、釣りをしているていぼう部の他は誰もいない。

 

「おおーー! ビーチだぁぁーー!」

 

普段クールで物静かな志摩さんが、目をキラキラさせてテンションMAXになっている。年相応の女の子の反応で、ちょっと新鮮。

 

「リンちゃん、いこ!」

 

「うむ!」

 

なでしこさんと志摩さんは、手を繋いでダッシュでビーチに向かう。

 

「たきな、私たちも二人に負けてられないよ!」

 

「ちょ、千束! 私たちは遊びで来たわけじゃ……きゃーー!」

 

千束ちゃんはたきなちゃんの手を引いて、二人のあとを追っていった。

 

「うんうん…… 青春だ。若いっていいもんだな。」

 

「何、お年寄りみたいなこと言ってるんですか!私たちも行きますよ!」

 

「え?あ、ちょ、桜さんッ!!?」

 

桜さんは俺の手を握り、凄い勢いで走り出す。

俺は引きずられる形で、みんなのあとを追った。

 

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 

「おーーーい!」

 

なでしこさんが元気に手を振る。

それに最初に気づいたのは、夏海ちゃんだった。

 

「おお!陽渚!山梨から来た娘だ!」

 

「え?あ、ホントだ!」

 

なでしこさんが砂浜を走ってもうすぐ辿り着く寸前で、砂に足を取られて派手に転ぶ。

 

「ずべぇーー!」

 

「うわぁあぁぁーー!」

 

「だ、大丈夫かッ!!?」

 

慌てる二人。

 

「えへへへ…… 大丈夫ぅ……」

 

「ったく…… なでしこ、何やってんだよ。はじめまして、志摩リンです。」

 

「私、各務原なでしこ……」

 

「私は鶴木陽渚です。」

 

「帆高夏海! ヨロシクな!」

 

「私は大野真です。ていぼう部の部長です。」

 

「アタシは元部長の黒岩悠希。今はピチピチの大学生たい。」

 

「悠希ちゃん、相変わらずおやじ臭いわね。」

 

「せからしか~ んで?そっちの娘たちは誰ね? 千代さんの新しか女ね?」

 

「ちょ、大岩さんッ!!? 彼女がいるのに人聞きが悪い言い方はやめてくれ。」

 

「アハハ…… 私は錦木千束だよ。」

 

「私は井ノ上たきなです。 千代さんとの関係は…… ご想像にお任せします。」

 

「お、たきな、言うね~♪」

 

「たきなちゃん。千代さんは渡さないわよ。」

 

「望むところです。」

 

なんでバチバチなるんだ?

なんか予期せぬことになって来たぞ。

ここは無理やりにでも、話を変えないと!

 

「それはそうと、今日は何を釣ってたの?」

 

「えっ? あー! キスだよ!」

 

「キス? キスってチューするやつ?」

 

「うんにゃ、違う違う。」

 

「キスってどんな魚なの?千代さん?」

 

「知ってるんだけど、説明はちょっと……」

 

と困っていると、ていぼう部の部長大野さんが助け船を出してくれた。

 

「 一般的にキスといえば『シロギス』のことを指し、その白く透明で美しい魚体から『海の女王』と例えられる人気の魚。釣れる時期は3~11月で、特に4~10月はベストシーズンになるんだよ。体長は15~20cmのサイズが多くて、大物になると25~30cmにもなるとその引きは強烈……」

 

「まこちゃん。凄い知識ね。」

 

「大野部長は自宅がお魚屋さんなんですよ。」

 

「知識だけじゃなか、料理の腕も一流たい。」

 

「千代さん!どうかな?良いお嫁さんだよ!」

 

夏海ちゃんになぜか薦められる。

俺を見るみんなからの鋭い視線がキツイ……

 

「アハハ…… そうだ!なでしこさんたちも釣りを体験させてもらったら?」

 

「あ、誤魔化しやがった。」

 

志摩さんの発した何気ない言葉に、おもいっきり胸を抉られた昼下がりだった。

 

次回に続く。




次回はなでしこ & リンは釣り体験、リコリス組は千代さん & 桜さんと超次元ビーチバレーをやります。

ご感想をお待ちしております。

しまりんに普通自動二輪の免許を取らせたい。

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