おじキャン△   作:Shin-メン

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お待たせしました。


それぞれの一日。

私は志摩リン。

私は千代さんの妹さんから、NS-1という原付…… と言うかほぼSSのバイクを借りて、黒岩先輩とツーリングに行きます。

宿泊先である千代さんの実家に戻ると、おばさんがヘルメットやグローブなどを用意してくれてました。

 

「リンちゃん、息子から話は聞いているよ。」

 

そう言って、おばさんは私にヘルメットなどを受け取ります。

 

「ありがとうございます。」

 

車庫からあかりさんのNS-1を出しました。

タイミング良く、黒岩先輩もバイクで合流します。

 

「お、似合っとるねぇー」

 

「いえ、それほどでも…… 黒岩先輩のバイク、なんていうんですか?」

 

「兄貴のお下がりやけん、アタシもよぉー分からんけど、確かSYM ウルフクラシック125って名前だったなあー」

 

「クラシックって名前が付いてるとおり、味のある感じでカッコ良いですね。」

 

私は黒岩先輩のバイクを隅々まで、舐めるようにチェックしました。

 

「リンちゃん、そろそろ行かんどか?」

 

「あ、そうですね。じゃー おばさん、行ってきます。」

 

「あいよ。気をつけてねー」

 

私は千代さんのお母さんに見送られて出発します。

私を案内してくれるのは黒岩先輩です。どこを案内してくれるのでしょうか?

 

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私は桜…… これからマコちゃんとドライブに行ってきます。

ちょうど、悠希ちゃんとリンちゃんがツーリングに行くのが見えました。

千代さんのお義母さまが見送ってます。

 

「あら、桜ちゃん。千代とは一緒じゃないのね?」

 

私に気づいたお義母さまが声をかけてくれました。

 

「ええ、今からマコちゃんとドライブに行こうかな?って思って……」

 

「マコちゃん…… ああ!大野鮮魚店のとこの!」

 

「こ、こんにちは。」

 

「行き先は決まってるのかい?」

 

「いえ、まだ…… お義母さん、どこか良い所ありませんか?」

 

「そうねぇ……」とお義母さまは考えています。その時でした。

 

「あ、あの…… 水叉市のバラ園に行ってみませんか?この時期なら最盛期のはずです。」

 

「確かに、今なら見頃かも。」

 

「じゃあ、そこに行ってみましょうか。」

 

「はい。道案内は任せて下さい。」

 

ということで、私の愛車にマコちゃんを乗せます。

 

「じゃあ、お義母さんいってきます。」

 

「あいよ! 気をつけてね。」

 

お義母さまに見送られて私とマコちゃんも水叉市のバラ園めざして出発です。

 

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私はなでしこ! 私は夏海ちゃんと一緒に陽渚ちゃんのお家にお邪魔してます。

 

「おー 陽渚、帰って来たんねぇ。」

 

「お父さん、ただいまー」

 

「あ、おじさん。お邪魔してまーす。」

 

「夏海ちゃん、いらっしゃい。っと?そっち子は誰ねぇ? ここら辺の子じゃなかろうもん。」

 

「この子は各務原なでしこちゃん。ゴールデンウィークを使って、山梨県から野咲さんの家に遊び来てるんだよ。」

 

「おおー そっか。」

 

「はじめまして、各務原なでしこです!」

 

「遠路はるばるよー来たねぇー ゆっくりしていかんばよぉ。母さんにお茶ば持って行くように言っとくけんね。」

 

「はい。お邪魔しまーす。」

 

陽渚ちゃんの部屋に入らせて貰いました。

彼女の部屋には、かわいいぬいぐるみがたくさん飾ってあります。

 

「わぁー スッゴーい! これ全部陽渚ちゃんが作ったのー?」

 

「そうだよ。 私、ぬいぐるみ作るのが好きなんだ。」

 

「でも、どうして陽渚ちゃんはアウトドアな釣りをしてるの?」

 

「あー それはー」

 

一気に陽渚ちゃんの顔が暗黒面に沈みました。

陽渚ちゃんにもやんごとなき理由があるんだなぁー

 

「ユウ姉となんかあったんだよな?陽渚。」

 

「う、うん…… あんまり思い出したくない。」

 

彼女にトラウマを思い出させちゃ酷と言うもの…… 私はおもいきって話を変えることにします。

 

「ねぇ、陽渚ちゃん! ぬいぐるみの作り方を教えてくれる?私もできるかな?」

 

陽渚ちゃんの表情がぱぁっと明るくなりました。

 

「なでしこちゃんでも大丈夫だよ。野生児の夏海だって作れるからね♪」

 

「野生児は余計だぞー」

 

私は陽渚ちゃん、夏海ちゃんと一緒にぬいぐるみを作ります。

 

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ていぼう部の部室に残ったのは俺とリコリス組。

 

「千代さーん? みんな行っちゃったね?」

 

「どうしますか?」

 

「そうだね…… どうしようか?」

 

と少し考えて、俺は思い付く。

 

「あ、いいとこがあるよ。」

 

そしてリコリス組の二人を、取っておきの場所へと案内することにした。

実家でお袋の軽自動車を借りて、二人を乗せてドライブへと向かう。

 

「千代さん、どこに連れていってくれるんですか?」

 

「取っておきの場所~♪」

 

「勿体ぶってないで教えてよー」

 

二人をはぐらかしながら、俺の運転する車はどんどん山奥へと入っていく。

 

「本当に大丈夫なんですか?」

 

不安がるたきなちゃん。

 

「マジで心配になってきた……」

 

いつも明るい千束ちゃんも普段とは違う。

そして、俺は路肩に車を止めた。

車を止めた目と鼻の先には、ぽっかりとトンネルが

口を開いている。

 

「千代さん、ここは?」

 

「ここは旧左敷トンネル…… 今から100年以上前に作られたんだ。」

 

「ねぇ?どうして、ここに案内したの?」

 

千束ちゃんの質問に俺は答えた。

 

「ここさ…… 実は心霊スポットなんだよ。」

 

「「え……」」

 

俺が案内したのは熊本県でも有名な心霊スポット。

 

「ここってね?昔は落盤事故があったり、人が行方不明になったり、ならなかったりと色々あったんだよ。」

 

「ちょっと、千代さん!なんでこんな所を案内するんですか!」

 

千束ちゃんが訴える。

 

「ちょっと時期ハズレだけど、スリルみたいなモノ…… 欲しくない?」

 

「欲しくない。」「欲しくないです。」

 

「まー! とにかくまだ昼過ぎで明るいし、幽霊なんて出やしないよ。 さあ、いってみよう!」

 

俺たち三人はトンネル内に足を踏み入れた。トンネルの長さは400mほどある。

 

「と言ってみたものの、結構暗いな。それになんだか肌寒い……」

 

「う~ 怖くない。怖くない!」

 

「千束、怖いんですか? 千代さんにくっついちゃって……」

 

相棒を煽るたきなちゃん。

 

「そういうたきなこそ、千代さんとべったりじゃん!」

 

「私は特別だから良いんですぅ!」

 

「なにおー!」

 

左右の腕をそれぞれ二人にがっちりホールドされて、かなり歩きづらい。

 

「ちょっと、二人とも歩きづらいんだけど?」

 

「こんな所に連れて来た千代さんが悪いんだよ?」

 

「そうです!責任、取って下さい!」

 

トンネル内はレンガ作りとなっている。

明かりはなく中はとても暗い。スマホのライトだけを頼りにトンネル内を歩いていく。

 

「こんなに長い距離を人力で掘ったと思うと、人間って凄いよね。」

 

「確かにそうだけど~ 怖すぎて、わかんないよ~!」

 

トンネル半ばまで来ると、たきなちゃんがトンネルの壁をライトで照らした。

 

「千代さん…… この壁のシミ、なんか人の形してませんか?」

 

「あ、ホントだ。」

 

「リアルですね……」

 

「ねぇ…… なんで二人ともそんなに冷静なの~!」

 

「千代さんがいてくれるし、幾分安心します。」

 

「俺は自衛隊にいた頃に、似たようなこと何度か経験あるし、耐性ついたかな。」

 

「うー! 納得できるかぁー!」

 

その時だった。

 

「ヒッ!!? 誰か私の足を触った感触が……!」

 

と千束ちゃんがびくぅッ!と反応した。

 

「千束ちゃん、怖がり過ぎだよ。」

 

「こんな千束は珍しいですし、記念に一枚撮っておきましょう。」

 

気にも止めない俺、たきなちゃんに関してはスマホで記念写真を撮る始末。

しかし、撮れた画像を見たたきなちゃんの表情がみるみるうちに青ざめていく。

 

「どうしたの?たきな……」

 

「千束、これ……」

 

その撮れた画像には、千束ちゃんの体に纏いつくように白いモヤがかかっていた。

 

「これって、心霊写真……?」

 

次の瞬間、千束ちゃんとたきなちゃんが、同時にバランスを崩し転けそうになる。

 

「ぎゃーーー!」「待って下さい!千束ぉー!」

 

二人は絶叫し、来た道をダッシュで戻っていった。

 

「ちょっと置いて行かないでよー!」

 

俺も二人のあとを追う。彼女たちは軽自動車に乗り込むと、互いに抱き合い、ガタガタと震えていた。

 

「二人ともどうしたの? びっくりしたよー」

 

「だって、誰かが私の足を引っ張ったんだよ!」

 

「私もです!何者かに、おもいっきり足を引っ張られました!ここ、ヤバいです!マジでヤバいです!早く帰りましょう!」

 

焦る二人に急かされるように俺は車を走らせ、トンネルをあとにして山を下った。

そして俺たちは、気分転換に道の駅でソフトクリームを食べることに。

 

「おいしー」

 

「「おいしー」」

 

さっきの恐怖体験のせいか、二人は無心でソフトクリームをペロペロしていた。

 

「ねえ、二人ともまだ案内したい所があるんだけど。」

 

「「え?」」

 

俺は二人を乗せて、とある場所に向かう。

 

「また、山の中に入って行きますよ。千束ぉ……」

 

「千代さん、大丈夫なの?」

 

「大丈夫、大丈夫。 次行く所は自分に所縁のある所だから……♪」

 

着いたのは、この間、桜さんを案内した『千代塚』だった。ここに眠る人物は俺のご先祖様にあたる。

 

「千代塚……?」

 

「塚ってことは、ここはお墓?」

 

「そうだよ。本人の眠るお墓は、もうちょっと入った奥にあるんだけど……」

 

「塚の記念碑の名前、千代さんと同じ名前です。」

 

「自分のご先祖だからね。」

 

幼い頃からお袋に聞かされた、昔話を二人に話した。

 

「ホンマ、エエ話やー!」

 

「なんて、思いやりのある方なんですかー!」

 

桜さんと同じように二人は泣いていた。

 

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俺とリコリス組は他にも色々な場所を周り、太陽が傾いてきた頃に帰宅する。

家の駐車場には、桜さんの車が止まっていた。

俺たちより先に帰宅していたみたいだ。

 

「桜さん、もう帰ってきてたんだ。」

 

「そうだね。」

 

「あ、リンさんも今みたいですよ?」

 

たきなちゃんの言うとおり、志摩さんが家の前で黒岩さんと別れるのが見える。

俺たちはNS-1から降りて、車庫に入れようとする志摩さんのもとへと向かった。

 

「おかえり、志摩さん。」

 

「あ、千代さん…… ただいま帰りました。」

 

「リンちゃん、どうだった?ツーリング?」

 

「めっちゃ、楽しかった。」

 

「そっかー 良かったね♪」

 

俺たちは家に入る。

 

「あかりさん、バイクありがとうございました。」

 

志摩さんは妹にバイクのキーなどを返していた。

 

「桜さん、早かったですね。」

 

「そうでもないですよ?私も30分くらい前に帰って来ましたし……」

 

「そうなんですね。」

 

「桜さんはどちらに行かれたんですか?」

 

「私とマコちゃんは水叉市のバラ園に行って来ましたよ。マコちゃんとお義母さまに勧められてね。」

 

「どうでした?」

 

「ちょうど咲き頃でキレイだったわ。」

 

桜さんはたきなちゃんと千束ちゃんにスマホを見せて、思い出を語っていた。

 

「ただいまー!」

 

最後に帰って来たのはなでしこさん。

 

「お、元気なのが帰ってきたな。」

 

「見てみて!陽渚ちゃんに教えてもらって作ったんだよ!」

 

なでしこさんはフェルトで作った犬の人形を俺たちに見せてくれた。

 

「おー 良く出来てるなぁー」

 

「でしょー 先生が良かったからねぇい♪」

 

「なでしこ、少し落ち着きなさい。はしたない。」

 

「まあまあ……」

 

「リンちゃん、これあげる!」

 

「え?良いの?」

 

「うん! リンちゃんには色々お世話になってるから、プレゼントだよー♪」

 

「ありがとう、大切にするよ……」

 

「ねえ?それで千代さんたちはどこに行って来たんですか?」

 

「あー 旧左敷トンネルに行って来たよ。あと千代塚と染竹のじいちゃんの所。」

 

場所を言ったとたん、家族の表情が強ばる。

 

「アンタ、良くそんな場所に行けたね……」

 

「有名な場所なんですか?」

 

「桜さん、知らないんだね? おにぃたちが行った旧左敷トンネルは心霊スポットで有名なんだよ。」

 

次回に続く。




次回で芦方町の滞在は終わりです。
ご感想、お待ちしております。

しまりんに普通自動二輪の免許を取らせたい。

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