しまりん、どんなバイクを買ったんでしょうか?
志摩リンです。
待ちに待った今日は私の新しい相棒の納車日。
「リンをヨロシクお願いします。」
「任せて下さい。」
「リン? 千代さんに迷惑かけちゃダメよ。」
「分かってる。」
私は千代さんのバイクのタンデムシートに股がる。
「じゃあ、いこうか?」
「ヨロシクお願いします。」
千代さんはエンジンを煽った。
「いってきます。」
私を乗せた千代さんのバイクは、甲府市にあるヤマハの代理店へと向かいます。
今日は大好きな千代さんと、二人っきり…… これはデートと言っても過言ではない。
自宅を出発して休憩を挟みつつ、一時間弱…… 目的地である代理店へと到着しました。
「とーちゃーく……!」
「ありがとうございました。」
千代さんはバイクから降りるなり、どこからともなくカメラを取り出し、私にそのレンズを向けます。
「ちょっと、千代さんッ!!? そのカメラは何ですかッ////」
「だって今日は、志摩さんバイクが納車される記念すべき日だよ! 折角だしカメラに収めようかな? って思ってね。」
「うーむ…… 二人だけだから、緊張する……」
「フフ…… 初々しいねぇー」
店頭には【契約済み】の札が掛けられたバイクが置かれています。
あのバイクを今日私が受け取るんだ。 マジでかっけぇー!と感動したところで、私を先頭に店に入ります。
「いらっしゃいませ。」
出迎えてくれたのは、私との商談を担当してくれた女性でした。
「すいません…… 志摩です。」
「あのー 後ろの方は? この間試乗された時にも、一緒にいましたよね? ご家族の方ですか?」
「あ、いえ…… 私の通う高校の職員さんです。今日は納車の付き添い人なんですよ。」
「な、なるほど……」
当の千代さんは、撮影許可を店の責任者からもらっていました。
私は外に出て担当者から、納車に関する大まかな説明を受けます。
その様子を千代さんに撮られています。めっちゃ恥ずかしいーッ!
「説明は以上になります。こちらを……」
担当の女性が私にバイクのキーを渡しました。
「良いバイクライフを願っております。」
「ありがとうございます。」
キーを受け取ると共に、より一層の責任感がのしかかるようでした。
「じゃー 志摩さん!記念に一枚!」
「どやー!」
俺は彼女の勇姿を写真に収めた。
「うん! いい感じだ。」
みんなに納車完了の報告をしよう。
「志摩さん。野クルとバイク部のみんなに連絡しよう。」
「はい!」
俺と志摩さんはそれぞれ、納車完了の連絡をみんなに送った。
「あとはゆっくり帰るだけですね?」
「そうだね。でもその前に…… 店員さん! 彼女のバイクにオプションつけて下さい!」
「え? それってどういう……」
「志摩さんにサプラ~イズ! ロングツーリングが楽に出来るようにリアキャリーなどを、キミのおじいちゃんと自分からプレゼントします!」
「そ、そんな! 悪いですよ! 申し訳ないです!」
「まあまあ、若いモンが遠慮しなすな。納車祝いだから、ぜひ受け取ってくれ。おじいちゃんもそう言ってたから……ね?」
「うーッ! 千代さん、ありがとうございます!」
志摩さんが俺に抱きつく。 そして………
「ぎゅーーーーーー!」
「ぐぇーーーーーー!」
おぅ…… この万力のごとき締め付ける力、なでしこちゃんにも負けてねぇ……!
志摩さんのバイクは納車後、早速魔改造されてしまい、いきなりロングツーリング最終決戦仕様の様相となっていた。
「やべー」
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私は千代さんにエスコートされ、自宅まで帰って来ました。
「お父さん、お母さん、帰ったよ~♪」
おじいちゃんと千代さん…… 大人のチカラでオプションもりもり、さらにパワーアップした私のバイクを両親に見せます。
「お帰り。どれどれ? リンのバイクをちょっと、見せて貰おうかな?」
「そうね。って何よこれッ!!?」
「ホント、凄いな…… リン?どうしたんだい?この装備は?」
二人がピカピカの私のバイクを見て驚きます。
そりゃそうか…… 契約時の装備は、ほぼノーマルでオプション装備もスマホホルダーくらいだったし。
「おじいちゃんと千代さんがオプションつけてくれたんだ。 納車のお祝いだって。」
「お義父さんがですか?」
「そうですよ。二人で話して…… 彼女に旅とキャンプを楽しんで貰いたかったモノで。」
「お父さんはともかくとして、千代さんはそれで良かったんですか?」
「自分は構いません。新城さんには新米の時からお世話になったんで、感謝の気持ちをこういう形で返させて貰いましたよ。」
「千代さんにまで、気を使わせて申し訳ありません。なんて言ったら良いか……」
「いえいえ、気にしないで下さい。」
「リン、千代さんにお礼を言おうか。」
「うん。千代さん! 色々とありがとうございました。新しい相棒を加えた二台体制でキャンプと旅、命を賭けて楽しみます!」
「命までは賭けなくて良いけど、その粋だ。たくさん思い出を作るんだよ。」
千代さんは私の頭を優しく撫でて、颯爽と帰って行った。やっぱり、千代さんはカッコいいな……
「良かったわね? リン。 おじいちゃんにもお礼、言っておきなさいね?」
「うん!あとね? お父さん!私、将来はおじいちゃんみたいにダンディーで、千代さんみたいにカッコ良くて、お父さんみたいな優しい人を見つけて結婚する!」
「おおー いきなりだね? 嬉しいけど、結婚の話はまだ早いかな?お父さん、寂しくなるから……」
「あらあら?リンが結婚する時はどうなるのかしら?お父さんと一緒にボロボロ泣きそうね?」
「かも……♪ あとね? お母さんみたいなお嫁さんを目指すから!」
「ハードルは高いけど、頑張りなさいよ。」
その日の深夜…… 志摩家の駐車場にて。
\ハジメマシテ! センパイ!/
\オウ! コウハイ! コレカラ ヨロシクナ!/
私の相棒たちがはじめましての挨拶している。
二台とも仲良くしているみたいだし、私のバイクライフは安泰だな。
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月曜日。今日から新しい1日が始まる。
今日は新しいバイクで登校する。なでしこたちに自慢するためだ。
「うーむ。 ドキドキとワクワクが入り交じって、なんとも言えない気持ちだ……」
「リン? くれぐれも事故に会わないように、気をつけて行くのよ?」
「分かってるよ。お母さん…… じゃー いってきます。」
「いってらっしゃい。」
「うぃー」
お母さんに見送られて、私は登校します。
「おー!めっちゃ快適ー!」
ビーノとは違い、景色の流れるスピードが違った。
本栖高校が近づくごとに、生徒の数が増えてくる。
「やっぱ、目立つよなー」
生徒や近隣住人、通勤中の人から注目を浴びて、めっちゃ目立っていた。
ここの交差点を左に行けば学校だ。信号で止まっていると、私の隣に赤いバイクが並びます。
「おはよう。志摩さん。」
そこにいたのは、私の尊敬する大好きな人…… 千代さんだった。
「おはようございます。」
「どう? 新しいバイクでの初登校は?」
「見る景色もいつもと違うし、みんなからの注目も浴びて、マジで最高です。」
「そっか…… 良かったよ。今日のために昨日撮った動画も徹夜で編集して来たからね? 放課後に野クルのみんなとお披露目会だ。」
「うぇ~ッ!!?」
そう言ったところで、信号が青に変わる。
「じゃ、お先に! ハハハ……!」
高笑いと共に、颯爽と千代さんは走り去って行く。
「あ! ちょっと待って!」
私も千代さんを追いかけようと、スロットルを捻りました。次の瞬間、ぶおぉぉぉーーん!とエンジンが大きく唸りを上げます。
「うげッ!!? ギアがニュートラルのままだった!」
学校も近いせいか、他の生徒からの視線が集まる。
後続車からもクラクションを鳴らされる始末……
「早く発進しなきゃ!」
徒歩で通学する子達がヒソヒソ話をしている。
多分、私のこと話してるんだろうな。
必死なってギアを1速に入れようとするけど、これがまた…… なかなか入らないのだ。
悪戦苦闘している間に信号が黄色に変わる。
「あ…… はぁー 次で行こう……」
諦めてまた青に変わるまで待つことにした。
そんな時、誰かに声を掛けられた。
「リンちゃーん。」
私の隣に来たのは、ロードバイクに股がったアオイだった。
「アオイ…… 」
「おはようさ~ん♪」
「おはよう。」
「これがリンちゃんの新しいバイクか?」
「そうだよ。私の新しい相棒だよ。」
「ごっつカッコええなぁ~♪ 色もリンちゃんのイメージにバッチシやん。」
「分かる? やっぱカッコいいよな。」
褒められると嬉しくなる。
「でも、さっき凄い音しとったでぇ~?」
さっきの失敗、アオイに見られてたのか……
「う…… まあ、ちょっとね…… 」
信号がタイミング良く変わった。
「じゃ、じゃあ…… 先に行くね。」
次こそ相棒を発進させる。交差点を左折すれば、直ぐ学校だ。アオイはあっと言う間にちっさくなる。
「やっとついた……」
学校まで続く最後の坂を登り到着だ。
学校敷地内では、自転車や二輪車は基本的に押して移動させないといけない。
校門前では生徒会や生活指導の先生が立って、挨拶運動をしている。
「ほぉー これが志摩の新しいバイクか?」
生活指導の先生に呼び止められた。
「あ、はい……」
校門の前で止められたので、色んな人の注目を集める。そんなに見ないでくれ。
「カッコ良いじゃないか。大切にするんだぞ?」
「あ、はい……」
ちょっとドキドキしたけど、普通に通してくれた。
駐輪場へ向かっていると、前方になでしこと斉藤が並んで歩いているのが見えた。
「おーい……!」
「あ、リンちゃん!」
「リン、おはよー♪」
「おはよう。」
「おー! リンちゃんの新しいバイクだー!」
なでしこが隅々まで見て回る。
駐輪場まで来ると、遅れてアオイも到着…… 一緒に大垣、後輩中津川さんや瑞浪さんまでもいた。
「ねえねえ、リンちゃん! このバイク、なんて言うのッ?」
「それはだなぁ……」
なでしこの質問に対して、私は得意気に答える。
「ヤマハ YZF-R3って言うんだよ。」
次回に続く。
ってなワケでしまりんの新たなる相棒は『YZF-R3』です。カラーはシアンメタリック、スタイルは最新版で想像お願いします。
しかも、オプションメガ盛りです。
ご感想お待ちしております。
しまりんに普通自動二輪の免許を取らせたい。
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賛成。
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反対。