おじキャン△   作:Shin-メン

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続きです。
孫ライダーズ爆走中です。


たいきゅう 4

ビリっけつの来夢先輩がバイクを起こして、未だ相撲を取る二人を尻目に、さっさとスタートする。

千雨ちゃんも速かったが、来夢先輩の速さは次元が違った。

 

【速い! 速いぞ! 来夢先輩! 前を走るライバル達を次々と抜いていくぞぉー!】

 

コーナーもバイクをギリギリまで倒して、積極的に攻めていく。

そんな彼女を一緒に観戦するたきなちゃんや綾乃ちゃんと、感嘆していた。

 

まあ、ウチの志摩さんも負けてないけどね!

 

【青に白地のSUZUKIの文字が走り、逆サイドのカウルは『YAMAHA US インターカラー』の黄色にストロボマークが光る! しかしテール側がヤマハとスズキの左右が逆という、こんなにも吐き気を催す気持ち悪いカラーリングはkawasaki バリオス2の赤緑の特別色以来ですねぇ。】

 

この実況の人、マジで容赦ないな。

 

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 

志摩リンです。第一走者として今、一周目を走ってきました。初っぱなから千雨ちゃんとぶつかりかけたけど、気を取り直して爆走してます。

 

【Hey!!! エブリボデー! 一周目を終えた選手たちが戻ってきたぜぇ! レースはまだ始まったばかりだ!全員に優勝のチャンスがあるぜー!】

 

実況で応援も盛り上がっている。

アヤちゃんたちの応援が見えた。ここはサムズアップで答えておこう。

 

【一周目終了後の経過だ! 先頭は中野欽矢率いる556レーシングの伊藤真奈美選手! チームメイトの宇川徹子ともども正義の女子高生チームだ!みんな応援しようぜ!】

 

「先頭はやっぱりあの人か…… でもまだ私は諦めてないぞ!」

 

【おおっと? 面白いことになったぞ!初めて出場した孫ライダーズが先頭グループにガッツリと食い込んでるだとォォッ!!?】

 

「ふん!レース前にアレだけ煽られたんだ。負けてたまるか!」

 

【なんと! 初出場の孫ライダーズが6位に付けている! そして、そのずぅーっと後ろに、スタートで出遅れた挙げ句、バイクに轢かれかけたゼッケン43!チームつまさきだちを率いる悪名高い女子高生の中野千雨いるぞー!】

 

「千雨ちゃんはまだまだ後ろにいるし、来夢先輩に至っては最後尾…… これはイケるかも!」

 

【いつもはトップを淡々と走る中野選手だが、今日は珍しく行く手を塞いでる奴らがいるぜ!】

 

実況によれば、千雨ちゃんは第2グループ…… 5チームを抜かさないといけない。

 

【第2グループに動きがあります! 中野千雨が勇敢にもライバルたちに切り込んで行くぅッ!!? 】

 

「もう一台! もらった!」

 

【凄い!凄過ぎる!まさにミニモト最速の女!電光石火の切り返しで、コーナー1つごとに一台ずつ抜かれている!】

 

「千雨ちゃんが、どんどん私に追いついてくる。やっぱり速いな……!」

 

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孫ライダーズのピットにて……

バイク部の待機メンバーと綾乃ちゃん、たきなちゃんがモニターを見ながら、ぽけぇ~~っとしていた。

 

【行ったぁぁーー! 志摩選手が3番手まで浮上してきたぞぉぉーー!】

 

「はっ! 上向いてるとつい、口が開いちゃう。」

 

「順位モニターが天井からぶら下がっているから、仕方ねぇよ、羽音……」

 

「リンさん、やりますね。3番だ。」

 

「さすが、孫ライダーズのエースだよねぇ~」

 

「綾乃ちゃん。志摩さんが戻ってくるって。」

 

「はぁ~い。じゃ~ たきなちゃん、行ってくるね!」

 

「はい。グットラック!」

 

二人は拳を合わせて、健闘を祈る。

綾乃ちゃんは、着崩していたスーツを着込み、グローブをして、ヘルメットを被り、スタンバイした。

 

「綾乃ちゃん。気張らずに自分のペースで楽しんできなさい。」

 

俺は彼女に渇を入れる。

 

「はいよ~」

 

レースに更なる動きがあったようだ。

なんと千雨ちゃんが先頭集団に混じって来たのだ。

そして、首位争いまでも……

 

【ゼッケン1004 孫ライダーズの志摩選手がヘアピンを抜け、そしてダウンヒルのストレートへ突入へ! 30mの高さを一気に落ちる!】

 

志摩さんの駆るバイクは軽く飛んでから着地、猛スピードで駆け降りる。

 

「見えた!先頭のバイク!勝負だ!伊藤真奈美!」

 

【なんと言うことだぁ! 私は夢か幻でも見ているのかぁぁぁーー! 志摩選手がついに先頭の556レーシングの背中を捕らえたぁぁーー!】

 

「なんだよ。あの志摩って娘は……! 私、完全に見くびってた!」

 

【556伊藤選手に並ぶ!】

 

「全く! これはスプリントレースじゃないんですよ! ちょっとは燃費を考えて走りなさいよー!」

 

相手が私に向かって、なんか叫んでる。

 

「何言っているか分からなーい!」

 

【いったー! なんと先頭が入れ替わる! 志摩選手が伊藤選手を抜いてトップに躍り出たぞぉーー!】

 

「ふっふっふ…… 今は私は先頭を走ってるんだ!」

 

私は40分ほど走ってピットに戻ってきた。

ピットでは、二番目に走るアヤちゃんがスタンバっている。

 

「リンちゃ~ん!」

 

「お待たせ。」

 

「お疲れさま、志摩さん! 凄いね!1位だよ!」

 

「レース前にアレだけ言われたんです。ちょっと見返してやらないと。」

 

「ナイスラン、リンちゃん。」

 

「ありがと、アヤちゃん…… 次、頼んだよ!」

 

「りょーかい!」

 

二番手を託された綾乃ちゃんがレースへと向かった。そして、40分以上走った志摩さんは、くたくたの様子…… 汗だくで繋ぎの上だけを脱いで、薄着の状態で送風機近くのイスにドカっと座る。

 

「ふおおお~ 生き返る~」

 

「どうぞ、リンさん…… ドリンクです。」

 

私が送風機の風でクールダウンをしていると、たきなさんが飲み物を差し入れてくれた。

 

「ありがとう。たきなさん……… うむ、うまい。」

 

「バイクの調子はどうですか?」

 

「千代さんの整備は完璧でしたよ。私の反応にきちんと付いてきてくれますから……」

 

「そうなんですね。そうだ、リンさん? そっちにバイク部の方々が用意したプールがありますよ?」

 

たきなさんが指し示す方には、お子様が喜びそうな家庭用のプールがあった。

 

「え? アレに入れと? 私が?」

 

「はい。どうぞ。気持ち良いですよ?」

 

「いやいや、入らないから…… そもそも私、子供じゃないですし…… って言うか、もしかて、たきなさん、私を子供扱いしてます?」

 

「さあ?どうでしょう?あと、昨晩、お父さんのベッドで一緒に寝たの、私は忘れてませんからね……」

 

ハイライトのない瞳で私を見る、たきなさん。

 

「うわぁ~ たきなさん、こわ……」

 

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綾乃だよ。第二走者として、リンちゃんからバトンタッチされ、バイクを軽快に走らせてるよ。

交代の時に順位は下がっちゃうけど、私は私の走りでこのチームに貢献しちゃう!

 

「酷道と険道で鍛えた、私のライディングテク! 特と見るんじゃ~い!」

 

【おっと!!? 孫ライダーズの二番手! 土岐綾乃選手、自分より下位のライバルたちを完全にブロックしている! これはお邪魔ムシだ! 】

 

「このまま、たきなちゃんにバトンを回す。」

 

『綾乃ちゃん、聞こえてる?』

 

「あいよー 聞こえてるー」

 

『バイク部も選手交代したよ。キミの相手は三ノ輪さんと鈴乃木さんだ。例の556レーシングは宇川さんだね。』

 

「面白くなったじゃーん。私に任せなさい! 」

 

【ここでNSF-100クラスで、コースレコードが飛び出した! 1004番 孫ライダーズの志摩選手!2分49秒!を叩き出したぞ!】

 

トップなってコースレコードまで…… ホント、凄いなリンちゃんは! 私も負けてられないね!私はバイクと一体化するイメージでコースを攻める。

 

【きたー! 先程、志摩選手の叩き出したコースレコードが更新されたぞ! ゼッケン43つまさきだちの悪女 中野千雨だぁー!】

 

『うーん…… やっぱりプロライダーだね。千雨ちゃんは…… 志摩さんのあっという間に更新しちゃった。』

 

【ちょ、ちょっと待ってくれ! コースレコードがさらに更新されたぞ! ゼッケン251 ニコイチレーシングの来夢先輩だぁー! 脅威の1周 2分46秒! 】

 

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場所は変わり、応援組……時間は11時30分。

なでしこです!目的地まであと30分くらいです。

 

「お姉ちゃん! 急いで、急いで!」

 

「分かってるわよ。」

 

「すいませーん。 私まで便乗させてもらって……」

 

「良いのよ、千束ちゃん。」

 

「千代さんから連絡来て、今たきなちゃんが走ってるって。 」

 

「100チームくらいある中、上位なのね。」

 

「やるなー 孫ライダーズ♪」

 

お姉ちゃんが運転する車には、途中で拾った千束ちゃんが乗っており、お姉ちゃんの後ろには鳥羽先生が運転する車、さらにリンちゃんの家族も応援に来ています。

 

みんな、大盛り上がりで早く応援したいです。

 

次回に続く。




しまりん、まさかの首位 & コースレコードです。
ご感想お待ちしています。

しまりんに普通自動二輪の免許を取らせたい。

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