好き勝手に投稿していきます。
俺もついにアラフィフか…… 血反吐を吐きながらも難関の指揮幕僚課程などを突破して異例過ぎる若さで陸将補なった。
妻と子供たちにも迷惑かけたが、良く耐え忍んでくれたと思う。
「パパ。もういっちゃうの?」
寂しそうに女の子が俺にしがみついた。
「カスミ、ごめんなぁー これから出張にいかなくちゃ行けないんだ。」
彼女はカスミ。野咲家の次女だ。
名残惜しそうな娘の頭優しくを撫でて上げる。
「カスミ。パパをこまらせちゃいけないよー」
カスミのことを嗜める子供が現れた。
カスミと同い年の男の子…… 名前センリ。野咲家の長男だ。
「おにいちゃん、かっこいー」
「アコ、うっさいぞ!」
息子のセンリを茶化したのは、野咲家の末っ子で女の子、名前はアコという。この子もカスミやセンリと同い年…… そう、俺は三つ子を引き当てたのだ。
長女のたきなを入れると一男三女の六人家族の大所帯になる。
「ほらほら…… 朝からケンカはダメですよ。」
「たきなお姉ちゃんの言う通りよ。アナタたちは早く顔を洗ってきなさい。パパたちも早く食べちゃってね。」
「はいはい。」
桜さんの作ってくれた朝ご飯を長女のたきなと一足先に食べる。そして仕事に行く時間となった。
「それじゃ…… お母さん、行ってきます。」
「いってらっしゃい。」
「「「いってらっしゃーい。」」」
先に娘のたきなが家を出る。
「明日の夕方から、桜さんたちは山梨の実家で良かったよね?」
「はい、そうですよ。」
「くれぐれも気を付けて行くんだよ。俺とたきなも仕事終わり次第、そっちに行けるから。」
「アナタこそ気を付けてね。」
「センリ、お母さんたちを頼んだぞ。」
「まかせろー!」
俺は家を出て、たきなの運転で朝霞駐屯地へと向かった。ちなみに長女のたきなは大学卒業後は大学院へと進んで、今は俺専属の秘書官をしている。
もちろん、素養の高さに銃の腕は一級品だ。
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俺はとある公務で愛知県に来ていた。
それも終わり、今は娘のたきなとドライブ中。
「公務、お疲れ様でした。」
「たきなこそ、今日は色々と迷惑かけたね…… ご苦労様でした。」
「野咲陸将補。 まだ公務中ですよ。きちんと階級をつけて貰わないと……」
「別に良いじゃないか。 仕事も終わったんだ。それに二人っきりだろ? あとは山梨の義実家に行くだけだし……」
「しかし……」
「そうだ。久しぶりに飯食いに行こうか。もうすぐ名古屋だから……!」
ということで、俺とたきなちゃんは名古屋市の繁華街で夕食を摂ることにした。
「じゃあ、私、車止めてきますんで。」
「あいよー 気を付けてね。」
彼女が車を止めてくる間、俺は駅前のど真ん中で一人になる。
「やっぱり、制服のままは目立つかな……」
娘をまだかまだかと待っていた時だった。
「すいませーん。」
誰かに声をかけられる。
振り返るとそこにいたのは、メガネをかけた一人の女性だった。少し間を開けて……
「もしかして、大垣さん?」
「おー!正解ッス!」
「久しぶり!俺の結婚式以来だよね?」
「そうッスよ。 5年ぶりじゃないッスか?」
「そのくらいになるか…… 俺も歳を取るわけだ。」
「それにしても、どうしてここにいるんッスか?」
「ああー 詳しことは言えないけど、ちょっと出張でこっちに来てて…… 仕事も終わったから、娘と飯に行こうかなって。」
「娘さん…… 」
「ほら、結婚式の時に紹介した……」
「たきなさん、でしたっけ……?」
「そうそう……」
久しぶりの再開に立ち話に華を咲かせていると、娘のたきなが戻ってきた。
「ただいま、戻りました。」
「おかえり。」
「むぅ……?」
大垣さんの顔を見たたきなの顔が若干、険しくなるのが分かった。
「たきな。彼女は結婚式の時に……」
「覚えていますよ、お父さん。大垣千明さん…… でしたよね?」
「おおー! 覚えていてくれたんッスね!」
「ええ。二次会であんな酔い方する人は見たことないですし、記憶にも残りますよ。」
確かに二次会では鳥羽先生と二人でベロンベロンになっていたし、その後は二人で八次会までやったようだ。本当に死ぬぞ……
「アハハハ……」
大垣さんが乾いた笑いを浮かべている。
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立ち話も難だということで、三人揃って飲み屋街の居酒屋に入った。
「それに、ご友人のなでしこさんから聞きましたよ。二代目グビ姉を襲名したそうですね。」
「なでしこ…… そんなこと言ってたんかッ!!?」
「はい。襲名、おめでとうございます。」
「たきなぁー? 別におめでたい話じゃないぞ?」
相変わらずの生真面目というか、でもこうして冗談も言えるようになった姿を見ると成長したんだなと、ジーンと心に沁みる。
そんな時だった。
店の扉が開く音がして「いらっしゃいませ!」と元気の良い店員の声……
「おおー! リン! こっちだー!」
大垣さんが声上げて手招きをした。
振り向くとそこには志摩さんが立っている。
「志摩さん……?」
「千代さん!」
数年ぶりに会った志摩さんは、嬉しさからか人目も憚らずに俺の胸へと飛び込んで来た。
「ぬあッ!!?」
その様子を見て動揺してしまったのか、たきなは変な声を出している。
「相変わらず、リンは千代さん大好きだなー」
「千明、うっさい……! 千代さん。お久しぶりです。」
「志摩さんこそ、元気にしてたようで良かった。」
俺は彼女の頭を優しく撫でて上げた。
「ぐぬぬ…… リンさんだけ、ずるい……」
たきなは握りこぶしを握り、なんか嫉妬してる。
志摩さんも揃って、四人で飲むことに……
「「「「かんぱーい!」」」」
っと言ってもたきなと俺はソフトドリンクだ。この後、山梨までの運転が待ってるからな。
「志摩さんって、今は雑誌編集者の仕事してるんだっけ?」
「はい。最近、営業から編集部に異動になって、ローカル情報誌の記事などを書いています。」
「へぇー 凄いじゃん。色々大変でしょ。」
「先輩からアドバイスを貰いながら、企画を練って出してはみるんですが、編集長からはダメ出しばかりで……」
「そっか…… いきなり畑違いの部署に行くと色々と苦労するよね。まだまだ若いんだから、焦らずゆっくりとキャリアアップしていけばいいよ。」
「はい。ありがとうございます。」
「たきなさんは今、どんなお仕事をしてるんですか?」
「私ですか? 私は陸上自衛隊でお父さん専属の秘書官をしてます。」
「すっげ!」「すげー」
「今は二等陸尉です。」
「うーん…… その階級がよー分からんぜよ。」
「私直属の部下が30人います。」
「えーっと、 ちょっと待てぇー 私の編集部より人数多いんだけど?」
「ちなみに千代さんの階級は……?」
「俺かい? 俺の階級はーー」
「お父さんは陸将補。簡単に言えば将軍です。肩書きもいくつかあって…… 東部方面総監部副幕僚長、朝霞駐屯地司令、内閣官房国家安全保障局内閣審議官とそれに……」
俺の役職や肩書きを娘のたきなは鼻高々と語る。よほど自慢したいようだ。
唖然とする大垣さんと志摩さん…… まあ、スケールがデカすぎて想像もつかんと思う。
「たきな、落ち着きなさい。二人ともポカンとしてるから……」
「あ、その…… ごめんなさい……////」
「でもさ、たきなさんも千代さんの秘書官としてすげー頑張ってるんだね。」
「初めは苦労しましたけど。」
「俺もだよ。娘がいなかったら、途中で心が折れていたかもしれない。なんせ数千人規模の隊員の命を預かる身だから……」
「さらに政治家まがいの仕事もありますから……」
「志摩さんのおじいちゃんの気苦労が今になって分かってきたよ。」
「なんか、心中お察しします。」
志摩さんはレモンサワーを呑み、大垣さんは生ビールを大ジョッキで呷っていた。
「そういや、千代さんたちと最後にキャンプしたのっていつだっけ?」
「君たちが三年生になって迎えた、高校最期の夏休みでしょ。」
「いい加減、その話、何回目だ?」
「名古屋の手羽先うまし!」
呆れる志摩さん。
「いや、私の話、ちゃんと聞いて?」
「でぇーじょーぶ! 聞いてるってェ~♪」
あ、聞いてないな。これ……
「ところで大垣さんはどうなんですか? お父さんも含めて、皆さんの近況報告は済みましたよ?」
「おー そうだ、そうだ!東京のイベント会社に就職してどうなったんだよ?」
たきなが聞いて、志摩さんが焚き付ける。
人を楽しませることが好きな、大垣さんらしい職業だなぁ……
「あー あそこかぁ…… もう、あそこは結構前に辞めてんだわ。」
「へ……?」と志摩さんは、すっとんきょうな返しをしている。
「今は、山梨に戻って…… えっと、どこいったかなぁ~ おーい……」
大垣さんは自身のバッグをゴソゴソ……
「どうしたの?大垣さん……」
「お!あったあった!」
取り出したのは三枚の名刺。それを俺たちにそれぞれ手渡した。
「どーも! 皆さん!ワタクシ、『やまなし観光推進機構』に勤めます。大垣です。」
そこに酔っぱらいの顔はなく、その顔は営業スマイルばっちりで、さっきまで呑兵衛だったとは思えないほどに愛嬌が良い。
「やまなし……」
「かんこう……」
「すいしん……」
「「「きこう……?」」」
「とにかく!山梨を盛り上げる!っていうのが、今の私の仕事ってわけよ!」
ということで、大垣さんのスマホによる活動記録写真の閲覧会が四人で急遽始まったわけだが……
「なんですか?…… これは……」
たきなは不思議そうにしている。
そこに映されたのはずんぐりむっくりした身体の着ぐるみに身を包んで、行列整理の為に『最後尾』と書かれたプレートを掲げる大垣さんの姿があった。
「物産展で着た着ぐるみだ。土偶のゆるキャラなんだ。そんで今メインでやってるのが、高下地区の再開発計画なんだよ!」
「高下……?」
「この辺に十年以上前に潰れた施設があって、敷地も結構広いんだけどさ……」
志摩さんが食いついたことでヒートアップしたのか、向かいの席から「ちょっと、すんません。」と俺を押し退けると隣へ席を移してずいずいと彼女に迫る。
「廃墟にしとくのも勿体無くて、『そこで何かやれって。』お上からのお達しが出てよ。な〜んか面白そうなんだけどさ?」
絡み上戸なのか?仕舞には肩を組んで写メる始末。最早、絡みたいのか今やってることの相談なのかわからなくなってきた。
「やるっつっても、何すればいいの〜?って話じゃんか……?」
「そうだなー」
「そんなに広いなら、キャンプ場にでもすればいいじゃないですか? アナタたちキャンプ好きなんでしょ?」
ウーロン茶を一気に飲んだたきなは、空になったグラスをテーブルに置いて、思いがけないヒトコトを口にした。
「「っ……!」」
大垣さんとしまりんに電流走る。
たきなの提案に何かしら思うことがあったのか、写メるのを止めえ、天啓を得たかのように至近距離で俺の娘をジーィっと見据える大垣さんと志摩さん。
そして大垣さんは、おもむろにスマホを置くやいなや、目の前にある志摩さんの飲みかけのレモンサワーをまさに怒涛の勢いで飲み干していく。
まったく忙しい人だ…… 大垣さん。
「お会計っ!たきな二等陸尉!その話!ちょっと詳しく聞かせてくれたまえぇぇ!!」
「うぇぇッ!!?」
こんなに慌てたたきなの顔を見たのは初めてだ。
ちょっと面白い。
「千代さん! これからどうするんですかッ?」
大垣さんに詰め寄られた。
「えっと…… 久しぶりの連休だし、山梨の…… 桜さんの実家にいくつもりだけど。」
「ちょうど良いじゃねぇか!」
「ちょっと!お会計、まだですかッ!!?」
そして手早く会計を済ませた大垣さんと志摩さんは、怒涛の展開で戸惑うたきなの手を引き、俺が持ってきた愛車に娘を志摩さんと共に放り込んで二人も乗り込む。
パッと見、拉致だ。
「千代さん!」
「山梨の富士川町まで!」
「「おねがいしまーす!」」
「えぇーッ!!?」
旅は道連れ、世は情け。とことん二人に付き合ってやろうじゃないか!
「はいよっ! お客さん!」
「お父さんまで……ッ!!?」
山梨県富士川町…… ざっと見積もっても約250キロの距離、高速を使っても結構な時間だ。
「行くぞ!高下ぃ!」
「待ってろよー!」
「ちょっとーーー!」
勢いよく走り出した、俺の愛車はもう止まらない。
大垣さんたちのとんでもない勢いに飲まれるばかりで、夜の深くなった名古屋市の繁華街に、たきなの絶叫が木霊していた。
次回に続く。
高下地区の開発の件、原作とは違い、言い出しっぺのはたきなにしました。今後野クルと行動していきます。
しまりんも原作とは違って、キャンプ作りノリノリです。
あと、千代さんの子供は思いきって三つ子にしました。
名前は桜の品種から取ったので、良ければどんな花なのか調べてみてください。
ご感想、お待ちしております。
しまりんに普通自動二輪の免許を取らせたい。
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賛成。
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反対。