おじキャン△   作:Shin-メン

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続きいきます。


野咲家のとある一日

「たまには、食堂で食べるのもいいな……」

 

時間のできた俺は、ルンルン気分で隊員食堂へと向かう。食堂内に入ると、俺に気づいた昼食中の隊員たちが立ち上がり、コチラに向かって敬礼をした。

 

「みな、ご苦労。休め。」

 

そう言うと隊員たちは食事を再開する。

今日のメニューはサバの味噌煮か…… 良いチョイスではないか。

 

どこが開いてないかな? 席を探すと食事の片隅で黙々と食事をしている、我が愛する娘を見つけた。

 

「たーきな。 横、良いかな?」

 

「おとう…… コホン。 野咲陸将補、どうぞ。」

 

「一人かい?」

 

「ええ、まあ…… あと?公的場所ではきちんと階級を付けて呼んでいただきたいモノです。」

 

「今は休憩中だし、良いじゃないか。」

 

その後、俺たちは二人で食事をし、それぞれの職務へと戻る。

たきなは午後から演習場にて、所属先の戦略部の隊員たちと特殊作戦群を相手どって戦闘訓練に励んでいた。

 

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 

その日の夜…… 帰宅後、リビングのソファーに座り、テレビを見ながらゆっくりしていた。

 

「明日から祝日なのか……」

 

たまたま目に入ったカレンダーを見て、ふと思ってしまう。そんな時だった……

 

「おとうさん。」

 

娘のカスミがトコトコと俺の元にやって来て、そのまま俺の横にポフッと腰かける。

 

「ん?カスミ、どうしたのかな?」

 

「あのね? がっこうのしゅくだいでね? おとうさんのおしごとをしらべることになったんだぁー」

 

「ほぉー そうなのか? お父さんの仕事をか?……」

 

「うん!」

 

「センリとアコはどうなんだ? カスミとクラスは一緒だろ?」

 

「センリとアコは私の仕事を調べるんですって。」

 

丁度、家事を済ませた桜さんもやって来た。

 

「桜さんって、確か法務省から警視庁に出向中だったよね?」

 

「ええ、人事交流として特命係にいるんですよ。」

 

「特命係……? 知らない部署だな。本当に大丈夫なのか?」

 

「心配しないで下さい。先輩の警部さんは変わり者だけど、紳士的な人ですよ。」

 

「そうなんだ……」

 

「ママー! あしたきていくおようふく、これでいいかなー?」

 

「ええ、素敵よ。」

 

「ぼくはこれで良いかな?」

 

「センリも似合ってるわよ。」

 

「明日、私たちは娘たちと警視庁の見学に行ってきますね。」

 

「そうなのかい?」

 

「先輩の警部さんからも許可は貰ってます。」

 

「それなら、良いんだが…… センリ、アコ? ママの言うことはキチンと守って、警視庁の人たちに迷惑を掛けないようにするんだぞ。」

 

「はい!」「りょーかいでーす!」

 

「じゃあ、カスミはお父さんとたきなが、自衛隊のお仕事を教えてあげよう。」

 

「やったー!」

 

次の日になった……

 

「バイバイ。カスミおねえちゃん。」

 

「パパ、たきなおねえちゃん、いってきます。」

 

「いってらっしゃい。」

 

「 桜さん、センリとアコを頼んだよ。」

 

「ええ。任せて下さい。」

 

センリとアコは桜さんと一緒に出かけていく。

 

「じゃあ、パパたちも行こうか。」

 

「うん!」

 

「たきな、よろしく。」

 

「はい。任せて下さい。」

 

俺たちも娘のカスミとともに、たきなの運転で勤務先である朝霞駐屯地へと向かった。

 

△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△△

 

私は桜…… 息子のセンリと娘のアコを連れて、私の勤務先である『警視庁 本部庁舎』へとやって来たわ。所在地は東京都 千代田区 霞ヶ関にあるの。

日本の政治の中心…… みたいな場所よ。

 

「二人とも着いたわよ。」

 

地下駐車場に車を止めて、半地下になっている入り口から入庁ね。

 

「さあ、行くわよー」

 

「うん!」

 

「あー きんちょー するー」

 

守衛の警察官に事情を話して許可を貰い、子供たちを連れて中に入るわ。

 

「おおー スゲー」

 

「ひろーい……!」

 

初めての場所に来た子供たちは、色んな人やモノが珍しく、目移りしているようだった。

 

「はぐれないようにしてね。」

 

本庁舎 3階にある『組織犯罪対策部 組織犯罪対策五課』の奥に、私の勤める『特命係』…… 正式名は確か『緊急対策特命係』で良かったかしら? たった二人だけの部署が居を構えているのよ。

 

私たちは特命係の部屋に行くまでに、組織犯罪対策五課を通って行くんだけど、子連れの私に課の人たちの視線が向いてるわ……

 

「おはようございます。」

 

「おはようございます…… おや? 可愛らしいお子さんですねぇ? 」

 

「昨日、電話で話した私の子供です。 さあ、挨拶しなさい。」

 

「セ、センリです。」

 

「アコです。」

 

「お行儀良いですねぇ…… 警視庁特命係の杉下右京です。 階級は警部になります。ヨロシク……」

 

杉下さんは子供たちと握手をしました。

また、杉下さんは紅茶が好きです。だけど、なぜかカップに紅茶を注ぐ時は高い位置から注ぐというこだわりを持っています。

 

「おおー」

 

「すごーい……」

 

子供もたちも興味深々。

 

「すぎしたけいぶ、あつくないの?」

 

「てにおゆがかかってるよ。」

 

二人が杉下さんに質問してくれました。

私も不思議に思っていたので、聴いてくれた二人、グッジョッブ!

 

「気になりますか?」

 

「「きになるー!」」

 

「ただの遊びですよ。こうして淹れると何か紅茶が美味しく感じれそうで…… ですが、この淹れ方はとても無作法だから、君たちは真似しないで下さいね? 以前、クレーム貰ったモノでねぇ……」

 

その後、五課の責任者『角田課長』が日課のコーヒーを貰いに来たり、杉下さんとお話ししたりと暇を潰します。

 

「ママ~?」

 

「どうしたの? アコ?」

 

「ママ、しごとしないの?」

 

ド直球の質問を投げてきた娘のアコ…… 確かに、今私たちは雑談したりと何も仕事をしていない。

 

「アハハ………」

 

娘の質問に答えられない私…… 苦笑いをするしかなかった。

 

「ここは警視庁がいらないと思った人が流れつく、窓際の部署ですから……」

 

「おかあさん……」

 

センリが私を憐れむようななんとも言えない目で見てくる。

 

「特命係はね?大きな事件がない限り動かないで良いのよッ!!?」

 

慌ててその身を取り繕っておくわ。

 

「すぎしたけいぶは、とてもスゴいひとって、ママがいっていたよ? どうして、ここにいるの?」

 

子供と言うのは、思ったことをズバズバと切り込んでくるから凄いのよね……

 

「僕は、組織の中で働くのが苦手でねぇー 自由に出来るこの特命係が好きなんですよ。」

 

「なるほどー えっと…… すぎしたけいぶはかわりモノっと。」

 

センリがとんでもなく失礼なことを自由帳にメモしている。

 

「ちょっと、センリやめなさい。」

 

「良いんですよ。周りからもそう言われてますし、慣れっこです。」

 

「すみません……」

 

私たちは警視庁の中を杉下さんの案内で見学しました。鑑識課、サイバー犯罪捜査課などなど……

たまたま内村刑事部長と会った時、アコが「あくだいかんみたいなかお!」といった時は、さすがに私の心臓が止まったかと思ったわ……

 

そして、最後に立ち寄ったのは道場である。

中では警察官の人たちが己を鍛えるために汗を流していた。

 

「おー! スッゲー!」

 

興奮するセンリ。その声に気づいたのか、二人の男性警察官が近づいてきた。

 

「これはこれは、警部殿にお客様の各務原桜さんではないですか……」

 

中年の刑事、伊丹さんが皮肉を込めて声をかけてきました。

 

「お疲れ様です。杉下警部…… って、この子たちは?まさか、杉下警部の…… っ!!?」

 

若手の刑事、芹沢くんが驚いてたようにしているの。わざとらしい……

 

「何を言ってるんですか。彼女のお子さんですよ。学校宿題で、ここに見学に来たんです。」

 

「ですよねー」

 

「可愛らしい、お子さんじゃないか。 お名前教えてくれるかい?」

 

いつもムスッとしている伊丹刑事だけど、子供にはいくらか優しいみたい。

 

「のざきセンリです。」「アコです。」

 

「おかあさん、どうしてまえのなまえなの?」

 

「そっちの方が都合がいいのよ。」

 

「ふーん……」

 

アコは分かってなさそう。

 

「ねえ? おじさんたちつよいの?」

 

とセンリが聴いている。

 

「当たり前じゃないか。俺たちは東京都の治安を守る警察官だ。強くないと君たちを守れない。」

 

「ふむふむ……」

 

センリは、伊丹刑事から言われたことを自由帳にメモしていた。

 

「パパもつよいんだよー!」

 

「へぇー そうなんだね。」

 

芹沢刑事がアコの頭を撫でる。

 

「えい!」

 

その時、娘のアコは芹沢くんの手を取ると一瞬で転がした。訳も分からず、ひっくり返った彼は、唖然としている。

 

「おお…… 君、スゴいですね……」

 

杉下さんも驚く。

 

「この子の父親、陸上自衛隊の上級格闘士官のライセンスを持ってるんですよ。」

 

「でも、大の大人をひっくり返すのはあり得んでしょう……」

 

「私も腕っぷしには自信ありますから、遺伝したんでしょうね。もちろんセンリも強いですよ。」

 

と勝ち誇ったように伊丹刑事に言ってやったわ。

 

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一方、陸自の見学にきたカスミは俺や姉のたきなの案内で朝霞駐屯地内を探検していた。

三人でお昼ご飯を食べてから、午後にはスーパーなモノがここに届く予定だ。

 

「おとうさん!なんかスゴいのきたー!」

 

カスミが興奮している。

朝霞駐屯地の一角に73式中型セミトレーラーに載せられて届いたのは掩体壕掘削機。自衛隊仕様の特別製油圧ショベルだ。

その後ろには、大型の重機回送トラックが続く。

そのトラックには、草刈り用のアタッチメントを付けた3tクラスの油圧ショベルに業務用の樹木粉砕機だった。

 

「新潟県 上越市、高田駐屯地の第5施設群から借りて来ました。」

 

たきながドヤ顔で妹に説明している。

 

「この大きい機械のバケットは民間企業と防衛省技術研究本部が合同で開発した特別なモノなんですよ。 穴を掘る、物を掴む、あとここの部分にチェーンソーがあるから木を掴んで、そのままブッた切ることも可能なのです。」

 

「なんか、わからないけど、きっとスゴいんだね! たきなおねえちゃん!」

 

「そう、スゴいんです!」

 

たきなは掩体壕掘削機を運んで来た第5施設群の隊員に、明日のスケジュールが印字された用紙を渡し、ミーティングをした。

 

明日の午前中にこの届いた掩体壕掘削機を高下地区の『富士川町青少年自然センター』跡地の整備に投入するのだ!

 

「道はセミトレーラーがギリギリ通れる幅なので、皆さんで協力して安全かつ迅速に搬入しましょう。」

 

「「「「了解しました!」」」」

 

その様子を見守る俺とカスミ……

 

「だいじょうぶかなー? あんな、おおきいくるま、とおれるの?」

 

「大丈夫だよ。 パパの隊員はプロだからね。」

 

不安そうなカスミを安心させる。

 

「では。明日、ヨロシクお願いいたします!」

 

そして、申し送りを済ませ、たきなが敬礼した。

たきなは明日、三度、山梨の高下地区へと赴く。

今度はこれらの重機がたきなの操縦にて、猛威を振るうだろう。

 

「これで、開拓も捗るだろう。」

 

と、勝ち確の展開に俺はニヤリと笑った。

 

次回に続く。




桜さんに思いきった設定をブッ込んでみました。
だって、作者が好きなドラマだから……!
次回からキャンプ場作り再開です。ご感想お待ちしております。

しまりんに普通自動二輪の免許を取らせたい。

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