「よぉお前ら」
ショッキンの顔は浮かない。
「ライブ事件の犯人がわかった。実は、犯人は政府関係者だったんだ!」
「いきなりどうした?」
「やはり陰謀か」
「ソースを出せ」
「どうやら国は数年前から新エネルギー開発のために歌の力で何らかの実験を行ってたんだが、それを犯人が妨害したんだよ。
さらに邦人少女Cさんの誘拐やこないだの防衛大臣の死、コンビナートでの爆発事故、連日のノイズ騒動は全部そいつの仕業だったんだ!」
「だから誰だよ」
「マ?」
「嘘だろ」
「さすが」
「そいつの名前はフィーネって言う悪魔なんだが、どうやらそいつは何年も前から政府の人間に成りすましてたんだ。
それで、どう言う理屈かは知らねえが紀元前の時代から幽霊として生きててこの星の支配を企んでいるみたいなんだ。そのためにノイズを出現させ、我々大衆を扇動して結束を乱し、国同士を歪み合わせてたんだ! ひょっとしたら政府は全てそいつの手の内で転がされてるかもしれない!!」
「え」
「やばくね?」
「地球滅亡じゃん」
「なんでたかがライブ事件がそこまで大きくなるんだよ」
「実際ソースとして以前、コネとして情報を提供してくれた人から聞いた確かな情報だ。
しかも、奴は例の地下組織の首領としてリディアン音楽院の生徒を人体実験のモルモットに利用していたんだ。被害者の1人から聞いたところ、どうやら風鳴翼を宣伝道具に利用し、優れた素質を持った少女を利用して一気にテロを進める予定だったんだが、俺の告発で政府の組織が動いた!
生徒や教師陣の家族の皆さん、安心しろ。お前らは全員俺が救ってやった!!」
「88888」
「マジの有能じゃねえか」
「こいつエージェントなんじゃねえの?」
「やっば」
「しかしフィーネはまだ生きてる。実際俺もアポを取ったリディアンに誘導され殺されかけた。お前らにお願いだ! もし生き残ったら、絶対に戦うなよ!!」
ショッキンが声を荒げる。
「やつは強すぎる……世界中の人間の意志を一つにしなきゃ勝てない! この動画を見てる奴ら、フィーネには負けねえって声を上げてくれ頼む! 俺1人でも奴には勝てねえんだよ、頼む!!」
生配信は続く。
遡ること数時間前__
2人は二課の職員と先ほど避難誘導に当たっていた学生に合流していた。フィーネのしたことも全て彼らの発言によるものだった。
「んだよそれ……」
「まさか僕らがアポを取ったのも、情報リークをしていたのも……!」
「そうだ、全て彼女の仕業だ」
負傷した弦十郎が告げる。
「んだよ……それ……」
それからは怒涛の勢いで時間が経過した。3人のシンフォギア装者とフィーネの戦いの結果、敵の狙いでもある月の破壊は阻止できた。
しかし、その代償として雪音クリスと風鳴翼が相次いで倒れ、残った立花響ももはや戦えない状況になってしまった。
「みんな意味わかんないよ! どうしてそんなに戦えるのよ!!」
生徒の1人が動揺の声をあげる。
「わからないの?」
「いや、わっかねえよ」
ショッキンが声をこぼした。すると生徒の1人が激情のまま叫ぶ。
「あなたには、どうして響たちが戦ってるのがわからないんですか!?
生配信までやって戦ってるのを見ているのに!!」
「うるっせえんだよぉ! んじゃてめえに何できんだって話だよ!!」
ショッキンが不貞腐ったように発言する。
「ただの再生回数稼いで儲けるつもりが、なんでこんなめんどくせえことになっちゃうかなぁ〜? 悔しいに決まってんだろうが!!」
「あんなイカれ金メッキババアがぁ? 星を支配します? SFやってるんじゃねえよ! 若者の邪魔するとかマジウゼエ!!」
八つ当たりのように声を荒げて部屋を出ていった。
「ってか大体響って誰だよ?」
「ショキさん!」
布田が後を追う。
「クソがっ!」
大声で叫びながら瓦礫を蹴るが何も変わらない。
「何をそんなに怒ってるのさ!」
「アイツに仕返しできねえからだよ……人のこと見下して自分のこと勝利者だって思ってるのが気に入らねえ」
「……なら、どうするの? このままやられっぱなし?」
するとどこからともなく歌が聞こえてきた。その歌により冷静になったのか彼は深呼吸をしてその場に座り込んだ。
「……ンな訳ねえだろぉ!あの野郎に恥かかせてやる。公開処刑だ!!」
怒りから一転、不敵な笑みを浮かべながらパソコンを起動し、生配信を始める。
そして時間は現代へと戻る。
生配信を続ける中で、情報が拡散されていったが突然配信が切られてしまう。コメント欄のコメントたちを記録したショッキンはそのまま元いた部屋に戻るが、いつの間にか部屋にいたものたちが全員外に出ていた。
「あれ? みんなどこ行ったんだ?」
するとあたりに大きな爆発音が響いた。
「なんだ!?」
表に出ると既に戦いは終わっていた。
「どうなってるってんだよ!」
彼が生配信を済ませている間に空には3つの星が流れていた。
「おい!」
ショッキンが弦十郎たちの元に駆けつけた。
「フィーネはどうした!? アイツらはどうした!!」
「……」
「おい、まさか……」
見回すと全員涙を流しながら空を眺めていた。
「響は……落下する月を止めるために……」
「んだよぉ!!」
ショッキンが地団駄を踏む。
「なんだってんだよ、どいつもこいつもオランダも!!」
「一度くらいと俺と勝負しやがれ、クソッタレええええええええええ!!」
発狂したように空に向かって叫びをあげるが、やがてその場から立ち去ろうとしていた。
「おい、赤シャツ!」
「なんだ?」
「てめえとのゲームはお預けだ。今回はてめえら側の裏切り者の仕業だってことがわかった以上フェアじゃねえ。
その代わり、次にまたこう言うことが起こったらその時は俺が勝つ。
約束の件、覚えとけ」
弦十郎たちを指差し、駆け足でその場をさろうとしたがすぐに戻ってきた。
「そうだ、俺の信者になりたかったらチャンネル登録しろよ。スパチャとかコラボとか受け付けてるから、気軽に連絡しろよな。はい撤収!!」
「ショキさーん! ちょっと待ってよぉ〜!!」
そう言うと再び駆け足で2人はその場から去っていった。
「なんなんだろ、あの人」
「さぁ……」
「しかし、実際助けられたのは事実かもしれんぞ」
弦十郎は呆れた表情を浮かべながら、手元の端末に彼の生配信動画を移しコメントを見ていた。
「頑張れ」
「ショッキン様しか勝たん」
「気に食わないが行け」
「やってしまえショッキン」
「ショッキンだとぉ!?」
「ついでにカラフル少女たちも頑張れ」
「女の子も移せ」
その後、ショッキンの知らないところで響たちは復帰しいつもの日常が戻った。しかし___
「なぁーんで垢BANなんだよ! ふざけんなあ! フィーネのクソやろおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
season2のチャンネルは凍結されていた。フィーネが事前にYouTube本社にハッキングし、報復として無理やり凍結させていたのだ。しかも車も壊され、修理のために収益のほぼ全てと2人の貯金の大半が消費されてしまった。
「うるさいってんだよ!」
「す、すんません」
戦いの後でもお隣には頭を下げるショッキンであった。
第一部完!って事で次回からG編です。ただこっちも構図としては
「二課VSFISVS米国政府VSショッキン」って感じで実質第4勢力として参戦します。ただG編に関しても無印ほど現場に乱入して直接対決ってのは少なくなると言っておきます。
緊急 新たなアシスタント候補を募集します。視聴者(読者)の意見を参考にしたいので以下の4人の候補からこれだと思った方を選んでください
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地雷系
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おバカ系
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ナルシスト系
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ミステリアス系