「ええ、お知らせがあります」
「実は本日の動画を持ってスタッフが一名、当チャンネルを卒業いたします!」
悲しげなBGMが流れる中ショッキンが涙を流していた。
「実は私のスタッフの中に3年前のライブ事件後のバッシングが原因で家庭が崩壊してしまった人物がいたのです。放浪し、倒れているところを我々が保護し、本人の希望でスタッフとして雇用し共に働いてきました。
ですがこの度めでたく家族との復縁に成功したため、家庭関係の修復に専念したいという意志を尊重し、卒業ということになりました」
ショッキンが涙を拭き嗚咽を漏らしながらも事実を伝えていた。
「ありがとう……あなたとの撮影の日は忘れられません。一緒にバカやったこともあったよね?
頑張ってください!!」
突然のスタッフの卒業にファンの間には困惑の声が見られ、ネットニュースにも記事にされていた。スタッフとの関係やトラブルに関して彼はひたすらノーコメントを貫くのだった。
話は数週間前に遡る。ちょうど神社の調査を終えた後の話になる。
スタッフの1人モリアキは立花響の父親だったのだ。偶然彼は娘と再開し、復縁を求めたが……
「それで終わっちまったと?」
「ああ……」
娘に対してひたすら上から目線な物言いをして呆れさせた上に怒らせてしまったのだ。
「あのさあ、どこにそんなカッコ悪い父親がいると思ってるんだよ!」
話し終えたモリアキ__立花暁がその時の様子をショッキンに告げたが彼がものすごく呆れていた。
「そ、そうなんだがな…… 俺、正直どう声をかければいいのかわかんないんだよ。
たしかにあのときの環境は俺には耐えられなかったんだよ。でも娘を思ってたのは本当だ。実際周りの人たちに言いたくなるほど娘が生きててくれて嬉しかったんだ」
「だったら、それで何かいえば良いじゃないですか!」
布田の一言に晄がさらに俯く。
「怖いんだよ、例え勇気を持って心を伝えてもひどい裏切りをした奴が許されると思うのかい? 酒に溺れた挙句娘や妻達にも散々酷いことしてきたはずのこの俺を……」
「バカヤロォ!」
俯く晄を殴り飛ばした。
「一個だけ言わせてもらうぜ。やる前から逃げてんじゃねえよ。プライドがあるんならまだいい、でも当たって砕けなきゃいけない時だってあるんだぜ!娘なら信じてやれよ!!」
「ショキくん……」
「モリアキさんも分かるだろ? 俺を見てみろよ。
考察以外にも当てつけの歌ってみた動画に大食い動画、モノマネ食リポ動画とかやりたくもねえようなのにもチャレンジしてたんだよ。金儲けて遊ぶっていう目的のためにな。きっとそいつと似てるんじゃねえのか?プライド捨ててちっこい勇気を持ってデカい決断をしてるんだよ」
落ち込む彼の肩に手をポンと置いた。
「次は勇気出せよ。っつーことで、晩飯食おうぜ」
「ああ、ありがとう……」
(ヘッ、チョロ……)
不敵な笑みを浮かべたショッキンだった。
それから数日後、甚大な被害が各国で見られていた。至る所で緑の光が発生し、次々と人や建物が分解されていき大騒ぎになっていたのだ。その間に一つの親娘の反目が終わりを告げた。
事件後娘と和解したモリアキこと守崎 晄は立花家へ戻り、ショッキンはまた布田と2人で活動することになった。
「……」
部屋にはモリアキはいない。
「どうかしたの?」
「いや、なんでもねえよ」
(言いくるめられてチョロいって思ってんのに…… めっちゃ寂しいじゃねえか)
ショッキンは窓を開けたがその顔には大粒の涙が浮かんでいた。
「あばよ……モリアキさん」
それを見て布田がなにもいわず静かに動画をアップロードしたのだった。
さらばモリアキこと響パパ
実は当初から響パパをメンバーに加えることは考えていました。ただ、流石に表に出すと色々ややこしいことになるのでバイトをしながらカメラマン兼編集のアシスタントとしての参加にとどめました。その上でGの響の映像を見たエピソードに繋げ、今回こういった形でショッキンチャンネルから卒業させました。
ですが、別に両者の関係が完全に切れたわけではありません。ひょっとしたらまたアシスタントとしてバイトをしに来る可能性も?
緊急 新たなアシスタント候補を募集します。視聴者(読者)の意見を参考にしたいので以下の4人の候補からこれだと思った方を選んでください
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地雷系
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おバカ系
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ナルシスト系
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ミステリアス系