次回からAXZ編ですが一気に8話まで時系列を進めています。ぶっちゃけバルベルデのことは国家のいざこざが表向きな理由となってるため考察させにくいと判断しました。今度はちゃんとSONGとも接触させます。ただ彼らに好意を抱いてません。その理由も後々明かしていくつもりです。
「よぉ〜お前ら! 今日はお前らに新しいアシスタントを紹介するぞ!」
「彼女はワカバ、今日から事件の解説などを行うナレーションのお仕事を担当する! それじゃあ早速行くぞ!」
「はい、承りました。私、当チャンネル解説の不破 ワカバと申します。今後は解説担当としてショキさんの動画のサポートをしていきます。どうぞよろしくお願いします」
「ご苦労、今後も彼女が解説で俺が考察って感じでやっていくつもりだからよろしくな!」
「はい、ではわたしからここまでのショッキンチャンネルの解説を始めます。
まず一連の事件はツヴァイウィングのライブ事件がきっかけです。ここから全てが始まり、まずアーティスト協会と風鳴家、組織内の勢力争いの三つが原因にあると考察していました。後にこれは結局フィーネという人物によって引き起こされた災害だと分かりましたが、何年も陰謀を企ててたなんて恐ろしいですね」
画面には今までの動画のワンシーンが映されていった。
「ああ、たしかにあの頃はフィーネを知らなかったからほんとにこの3つしか思いつかなかった。けど程なくしてある事件があったことでさらに変化が起こったんだよな」
「そう! 邦人少女誘拐事件ですね! わたしも驚きましたわ。遠く離れた国から戻ってきた少女にまさかあのような事件があったなんて……」
「だな、この動画から数年間は情報更新も見られなかったがその間に最初のアカウントが凍結されちまってな。ほんと大変だったぜ」
「そうですね、今では3代目としてチャンネルを残せてますが初代は最初の動画をアップして2年で凍結してしまいましたからね。非常に残念です」
「けどそういうこう言ってる間にもフィーネは動いてたんだよな。
邦人少女を唆してノイズをけしかけてきたり、要人を暗殺したりとなにかと暴れ放題だ。しかもそれを阻止するはずの特異災害対策機動部に身を寄せていたから簡単に止められない始末だ。ただ、裏切り者だとわかったら直ぐにそいつの計画を阻止してたよな! まあでもだいたい俺の動画のおかげなんだけどな!」
得意げな表情を浮かべる中、ワカバがため息をつく。
「ただ……ショキさんも告発動画を上げた直後に奴は倒されちゃいましたからね」
「おいおい、それは無しだぜ?」
ショッキンが手を左右に振っておどけた表情をとる。
「ですが事件はこれで終わらず今度はフィーネを名乗る組織まで登場しましたね。チャンネルも色々あって3代目にグレードアップです!」
「あの組織自体もただのペテン師の集まりだったけどな。
首謀者のマリアも終始傀儡として使い走りされてただけだし、今思えば随分と惨めな組織だったと言わざるを得ないぜ」
「実際ショキさんも真っ先に敵のアジトに潜入したり、相手の情報を世間に公開したりでかなり役に立ってましたね。その上で彼女たちの裏にいる組織の関係にまで気づいてしまうなんてさすがです!」
「フッ、まぁな? だが本当に奴らの背後に潜んでいたパヴァリアに動きが無いには不自然だ。
今もどこかで動いているのかあるいは怠けてるだけなのか。いずれにせよこの間の緑の光が不吉な前兆であることはみんな肝に銘じておいてくれよ。奴らは悪魔崇拝組織だ。きっとこの瞬間にもえげつない計画とか練ってるんだよ。
国なんか信じるな! 俺だけを信じろ、いいな?」
動画が終わった。
予想外のアシスタントの加入にファンたちの中ではさまざまな声が散見した。
「バイト?」 「ショッキン裏山」
「ワカバさんの声がすげえ美人」 「ASMRやっちゃう?」
「まだ凍結しなかったのか」「ここまでして再生数欲しいわけ?」
「ってか最近のショッキン全然考察できてないよね。ほとんど材料が尽きてきたんじゃ無い?」
「ここまで来ると懲りねえなって言葉以前に呆れたとしか言えん」
コメントでさまざまな声が入り乱れる中、SONGでは……
「マジかよ、お前の親父さんってこいつのアシスタントに?」
「うん、しかも私の家にも来たことがあるんだ」
雪音クリスがショッキンチャンネルの動画を見せながら響たちが食堂で話していた。
「アタシ、こいつのこと嫌いデス!」
「わたしも」
調と切歌は彼に嫌悪感を持っていた。
実際2人はフロンティア事変の際にショッキンの動画の影響で社会復帰が危ぶまれていたが、日本政府の働きにより、「2人はエージェントマリアの協力者で彼女の任務を手助けした人物」という情報が流布されたため、世間からそれほど厳しい声は当てられなかった。
しかし、今でも2人はショッキンの再生回数欲しさに身勝手な言動をとった行動や無礼な物言いが許せずにいた。
「でも、響さんのお父さんと一緒に働いてたあたり、特に酷い人間って印象はなかったんですよね?」
調が尋ねると響が首を縦に振った。
「たまに無茶をするけど捏造やバッシングは絶対にやらないって聞いたよ。
でも、たまに事件の詳細や裏側が当たってるのなんなんだろうね?」
「ああ。実際ライブ事件の動画でノイズ出現の因果関係を突き止めてたし、考察はめちゃくちゃだったがルナアタックの時のリディアンの存在にもいち早く疑問は持っていたな」
クリスが響の発言にうなづいた。
「うん、しかもマリアさんたちのいたアジトのネフィリムにもいち早く気づいていたおかげで私たちも潜入時には助かったけど……調べちゃんや切歌ちゃんたちが学校に通えるようにするのに色んなところを説得する手間がかかったって師匠が愚痴ってたんだよね」
「いずれにせよ、このまま放っておいて言い訳無いデス! こいつはきっと今に厄介なことを引き起こすに違い無いデスよ!!」
「キャロルやオートスコアラーの時には特に妨害がされずに済んだけど、この先どう動いてくるんだろ?」
「とにかく今後のこいつの行動は警戒しようぜ。下手に関わればアタシたちが思わぬところから足元を掬われる可能性がある。学校にも通えなくなるどころか最悪国外追放も免れねえ」
「うん、気をつけようねみんな!」
装者たちがうなづいた。
「それにしても……このワカバって人誰なんだろう? っていうかどうして何の予告もなしにアシスタントを増やそうとしたんだろ」
ふとワカバへ疑念を向けた調だったがまあいいやと呟くとそのまま訓練所へと向かった。
動画がアップされる少し前に時間を戻す。キャロルという錬金術師の名前を知らないショッキンは彼女の居城に忍び込んでいた。
「お前は!」
カプセルから出たのは緑色の服を着た踊り子だった。その肌は人のものではなくどこか傷が見られていた。
「……誰ですの?」
冷たい声色で問われ、布田はこしをぬかして完全に怯えていた。
「いや、俺はお前に質問してるんだよ」
「見たところ不法侵入者のようですが……」
「いやいや、俺は伝えに来たんだよ! お前の主の家に侵入した奴らがいるの!」
「?」
「実は……俺たちは不審な奴がここに来るのを見て後を追っていたんだよ。それで迷っちまった結果こうなったの。もういいだろ?」
「なるほど、でしたら特に問題はありませんわね」
「なあ、お前って……」
「そこで何をしている!?」
すると2人の男が銃を構えショッキンたちに立ちはだかった。
「ッ、やっべえ!」
すると踊り子が駆け出して男たちを蹴り飛ばしてしまう。
「何してますの?」
「いや、こっちのセリフだって!」
「何だよこいつら……」
ショッキンが男たちの拳銃やマガジンなどの持ち物を探っていたが特に何も見つからずとりあえず身包みを剥がしてその場に放置させた。
「とりあえず、話を聞くか。お前はまず何者だ?」
「いいですわ。わたくし、ファラ・スユーフと申します」
「ファラ?」
それから彼女の口から語られたことは2人の想像を上回るものだった。ここ最近の日常の裏側で起こっていた事件の黒幕の正体を告げられ2人は愕然としていた。
「錬金術師って本当にいたんだ……」
「しかもパヴァリアはその組織だったのかよ!」
「そしてあなた方が散々罵倒してきた方こそ、ワタクシのマスターですわ」
「嘘だろ、しかもあんたはそいつの配下の人形戦士の1人って……SFじゃねえか」
「とりあえず私はマスターにお会いしたいのですがやはりSONGにいるかしら?」
「……だったら頼む! 俺の動画のアシスタントになってくれねえか!?」
「?」
ファラが不審そうにうなづいた。
「実は俺もSONGの正体を暴きたいと思ってるんだ。あいつらは間違いなく何かを隠してる。現にこの黒服はお前のマスターの城を荒らそうとしていた。君だって1人で行動するのは厳しいだろ? 住居を提供する、互いの目的のために手を組もう!」
「え、そんな急に!?」
布田が戸惑う中、ショッキンは彼女の手を強引に握る。
「頼む! アシスタントとしての給与は弾むからッ!!」
「……分かりましたわ、とりあえず単独での行動が制限されている以上悔しいですがあなた方の家に上がらせていただきます」
「よし、そうと決まれば行くぞ!」
「ええ!?」
「でしたら他の3体もお願いします。目覚めるかは分かりませんが一応、ね?」
「おう」
カプセルを無理やりこじ開け、残り3体の人形を取り出すと全員ファラの用意した突風により駐車場周辺に現れた。
「なあ……こいつらもお仲間か?」
「ええ、目覚める兆しもなさそうですが念のため預けてもらいます」
「ヘイヘーイ」
ファラに対してすっかり腰が低くなってしまったショッキンを見て布田が苛立つ仕草を見せた。
「ねえ、本当にいいの? 僕らテロリストを匿うことになるかもしれないんだよ!?」
「いいんだよ。下手に拒否したら俺らが殺される。それまでの間に機嫌取りをしておくんだよ。いざとなったら……」
小声で話していると2人の肩にゆっくりとファラの手が乗った。
「なにを、考えていましたの?」
「「い、いえ! 何でもありません!!」」
その後オートスコアラーを載せ、彼はその場から逃走した。
「以上は報告です」
「もう良い貴様らは消えよ」
「そ、そんな!」
見ぐるみを剥がされた男たちが悲痛な声をあげたが銃声がそれを遮る。
「ふん、あんな人形を取られた程度何とでもなるわ」
厳格な老人は忌々しそうに空を眺めていた。
ここで前回のアンケートの結果を反映させています。実際4体のうち誰か1人を生首だけショッキンが回収してそのままアシスタントにってのを最初考えてたのですが流石に錬金術が詰まった人形を直せるのはおかしいと考え、シャトーに侵入してうっかり起動させる案に変更しました
緊急 新たなアシスタント候補を募集します。視聴者(読者)の意見を参考にしたいので以下の4人の候補からこれだと思った方を選んでください
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地雷系
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おバカ系
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ナルシスト系
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ミステリアス系