迷惑系配信者はシンフォギアを暴く   作:ジャン=Pハブナレフ

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東京駅の事件はなぜ起こったのか?

 

「よっ、今日は東京駅での事件を振り返る。ワカバちゃん、お願い」

 

「はい、私も初めての考察動画の検証になりますがよろしくお願いします。

 まず今回の事件の詳細を改めて解説します。場所は東京駅の喫茶店を中心に数キロ以内で発生しました。

 

 幸い死傷者は0だったということが報告されていますが、視聴者から事故発生直後の情報提供をいただきました。ありがとうございます」

 

 画面にはその時取られた画像が映された。そこでは青い髪の人物が鎧を纏い、アルカノイズを使役しているのが映った。

 

「本日は画像中のこの人物の考察がされます。ぜひチャンネル登録と高評価をお願いいたします」

 

 画面がワカバからショッキンに切り替わる。

 

「さて、本日の考察はこの青髪はなぜ東京駅を襲ったのかについてだ。

 こいつの狙いは交通の要でもある鉄道を破壊しようとしたんだよ! 東京駅は全国に広がるターミナル駅だ、だから駅を破壊することで鉄道方面から経済を乱すことである目的を達成しようとしたんだよ」

 

「日本国民を東京から出れなくして首都圏を蹂躙するためにな。逃げようとしても飛行機は明らかな機体数の不足、自動車は道路の渋滞でもうおしまいだ。大都市が荒らされる前に交通手段のうち一つを破壊してしまえば、ほぼほぼ袋のネズミ状態だ」

 

 画面に袋に入れられたネズミの画像が表示された。

 

「続いて、青髪の正体を考察するぞ」

 

 BGMが止まり、戦慄させるような恐ろしい曲調へと変わった。

 

「ここからはこいつが魔女の仲間だとしたらって言う仮定で進める。 こんなデカい場所を狙うなんてただの愉快犯はまずやらねえよ。

 この青いやつとこの間まで世間を騒がせていた魔女はパヴァリアの構成員で互いに別々の作戦を実行したんだよ。

 1人目は世界をさっさと滅ぼしちゃえばいいや作戦を、2人目は経済ぶっ壊して国をじっくりぶっ壊しちゃえ作戦をそれぞれ別々のタイミングで行い我々人類を脅かしていたんだ。組織であることを隠すにはある程度の期間を置くのが手っ取り早い。万が一片方がやられても個人の計画であることを強調させ組織の存在を隠せるしな」

 

「これまで闇の存在だったパヴァリアが日本を攻めてきたぞ! いいか、絶対に目を離すなよ。あいつらはマジだ、マジでテロ行為を進めていくつもりだ。今後さらに作戦を実行する奴らも出てくるとなると厄介だ。何度も言うが、自己防衛は大事だぜ? 泣き言言ってもおせえからな!!」

 

「はい、ショキさんありがとうございます。では、最後に私からまとめを入れます。青髪の人物の正体はパヴァリアの構成員で、目的は日本経済の揺さぶりです。パヴァリアは悪魔崇拝以外にも国家の蹂躙を狙っているため青髪と魔女は別々の作戦を展開していたということになります。

 

 ご視聴ありがとうございました。ぜひチャンネル登録と高評価をお願いいたします。それでは次の動画をお楽しみください」

 

 

 

 

 ワカバが解説に回ってからショッキンチャンネルの視聴者層が変わった。

 

 視聴者の中にはワカバについて賛否両論で、一時期チャンネル登録者数は減少の動きを見せていた。そんなある日、彼の元に情報が提供される。

 

「なあ、ファラさん。この青いのをアンタは知ってるのか?」

 

「ええ、彼女はカリオストロ。パヴァリア光明結社の幹部ですわ」

 

「幹部? ってことは君の主の同僚ってことかな」

 

 布田が尋ねるが首を横に振って答えた。

 

「いいえ、マスターはあくまで組織に属さずに資金提供を受けていたので全く関係ありませんわ」

 

「え、じゃあ僕らは今まで無関係な人を同一の組織に当てはめてたの!?」

 

「そうなりますわね。わたくしとしても不愉快なのですが、まあいいでしょう」

 

「関係ねえよ、せっかく世間に存在まで出したんだ。今更無関係でしたなんて言えねえよ、このままで行く。その方が都合がいいんでね」

 

「ええ〜!?」

 

 布田が嫌そうな声をあげる。

 

「とりあえずこいつが幹部だってことはわかったが……実際のところ何名幹部がいるんだ?」

 

「確か、3人ですわ。1人はマスターの居城の建築にも関わったプレラーティ、もう1人は組織の実質的な運営を行なっているサンジェルマンがいますわ」

 

「なるほどね、それじゃあ大ボスのことは知ってるのか?」

 

「ええ、アダム・ヴァイスハウプト。それが結社の統制局長ですわ」

 

「思ったよりもやべえ奴が事件に絡んできたな」

 

「っていうか、これってもうライブ事件との関連性薄くない?明らかにアーティストのライブ事件の範疇じゃ無いよ」

 

 布田がコメント欄やSNSでの評判を見ていた。

 

 世間からのショッキンの目は一時期新たな視点からの事件の解明で興味を持たれていたが、やはり皆考察動画にしか関心がなく考察動画以外の投稿が続くとその度に登録者が減っていたのだ。

 

 辛うじてライブ事件関連の話題で考察を行うも、悪魔崇拝というオカルト的な話題を信じる者たちが少ないことも登録者の減少に拍車をかけていた。

 

「考察以外しかみんな見てくれないよね。普通のYoutuberみたくお料理とかゲームとか歌ってみるのもイマイチだし……」

 

「だろ? だから俺はさらにパヴァリアに近づこうと思う」

 

「え? 危ないよ?」

 

「良いんだよ、金のためだ。儲けて遊ぶにはリスクは踏まねえと。でなきゃ今までやってきた意味がねえんだよ」

 

 ショッキンの眼差しに布田が言葉を詰まらせる。

 

「ショキさん…」

 

布田の表情には不安が募っていた。

 

緊急 新たなアシスタント候補を募集します。視聴者(読者)の意見を参考にしたいので以下の4人の候補からこれだと思った方を選んでください

  • 地雷系
  • おバカ系
  • ナルシスト系
  • ミステリアス系
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