まぁ、特に直さずとも影響はなさそう必要はなさそう(というか直したらいろいろ不都合ががが)なのでそういうことになったと理解してしていただけると助かります。
これからも度々こういうことはあると思いますが了承ください。
油断していた、失念していた、気がつくべきであった
姉に最初に出会った時に感じた不信感
だけど、どう見ても自分の姉だったし勘違いだと思っていた
もっとその不信感を考えるべきだった、疑うべきだった・・・
今となってはもう遅い
何もかもが遅すぎたのだ
禊姉さんと同じ部屋になった時点でこうなる事はすでに運命付けられていた
不敵に微笑む禊姉さんから目を離さないように三歩下がる
一歩・・・二歩・・・三歩
姉さんはまだ動かない
「そう、そこでいいわ、これで・・・」
瞬間姉さんが『消える』
そして次の瞬間には僕の目の前までせまっていた
体幹から前に出るその動きは対面すると一瞬で距離が縮ったように錯覚する
『縮地』
武道の決闘や剣士同士の斬り合いなどに用いられる歩法
その縮地で姉は懐までまさに一瞬で距離を詰めた
自分の反応速度で出来るのは精々衝撃に備えることぐらい、それ以上は体がついてこない
次の瞬間には狙い通りの胴体に衝撃を受け体は宙に浮いていた
突然の衝撃に感覚は鋭敏化され、ゆっくりと自分の体が後ろに押し倒れる用に感じる
(あぁ・・・交通事故に会ったらたぶんこんな感じなんだろうなぁ)
こんな事すら考える余裕があるほど長く感じる滞空時間
ここで重要なのは攻撃としてではなく捕獲の為にタックルされたことだ
なぜならこの姉
「かーくん久しぶり!!!!!!!!!!!!」
こういう人だ
宙に浮いた体は姉にしがみつかれたままベットに押し倒される
ボフンとベットのやわらかい感触と姉の重みを同時に感じる
姉のタックルがうまいのか痛みはほとんどない
うん、痛みがないのはいいけどもっと穏便に行動して欲しいと愚弟は切に願います
「前に会ったのは3ヶ月と23日18時間36分12秒前だっけ?寂しかったよ~、だからもっと撫でさせろ、匂い嗅がせろ、私のことを撫でろ~♪」
正に嵐の如く撫で回される
「ちょ、ちょっと、姉さん、姉さん、落ち着い・・・」
「ちっがぁあああああああああああう!」
肩を抑えられ上に乗られ身動きが取れない状態で言い聞かされる
「呼び方が違ぁう、『みぃちゃん』って読んで欲しいって言ったでしょー?」
「それは、ハードルが高いです・・・」
「じゃあ『みそぎん』は?」
「・・・・・・・・・」
「『みそみそ』」
「『姉さん』でお願いします」
「むー・・・まぁ『みそみそ』は無いよね、百万歩譲って妥協しよう、うん」
本当に不本意そうにしながらもまだ撫で回すのをやめない禊姉さん
禊姉さんとは血の繋がった姉弟でありながら二年前までは殆ど全く会うことがなかった
それは姉さんが自分が物心つくころには外国に留学していたからだ
二年前に姉さんがIS学園に入学するため日本に帰って着た時に自分が母親に虐待されている事に気づき、救出したらしい
らしい、というのは二年前に母親の元から姉が自分を助け出した時には自分は気を失っていて前後の記憶がないからだ
その時の姉は本当に恐ろしかったと話に聞く
自分に暴行を加える母を、殴った手が折れるほどの威力で殴り続け気絶させた後に意識がない自分を抱きしめたまま落ち着くまで放さなかったと
次の日に自分が病院で目を覚ました時にはもう今と同じような感じだったと思う
姉はその時・・・というかその時以前話を全くしない
姉一度そのことを聞いたが帰ってきた答えは
「昔のことはいいから前だけ向いて過ごそうよ?そっちの方が健全健全♪」
と、頭を撫でられた
だからなぜ自分をここまで溺愛するのかなどのことは分からない
家に帰ってくるのは父ほどではないにせよ大きい休みだけなので一緒に生活したのは通算で1年にも満たない
女性を見るだけで貧血を起こすのでリハビリのために入院していた頃は面会ができずともお見舞いに来てくれた
退院して家で生活するようになった時はほとんど口を開けなかった自分に家事や勉強、ISの事など色々な事を教えてもらった
僕の趣味がIS関連になったのもこの事が大きいだろう
会う度に自分に優しく接してくれる姉は自分に取って唯一コミュニケーションを取れる女性であり、ここまでリハビリできたのもひとえに姉のおかげといえるだろう
本心から自分のことを心配してくれているのが心底理解できた
だから半年前に触れられても大丈夫になった
それからと言うもの、会うたびスキンシップはエスカレートしていって最近ではこんな感じだ
「十年以上会えなかった反動だもん、仕方ないよ」
「心を読まないでよ・・・」
こんなにも優しくしてくれる姉に何も恩返しができない事と、ここまでやって貰ってまだ完治していない事が非常に申し訳ないし悔しい
『お前はこれから、この環境で三年間生き抜かないといけないんだ。女性恐怖症ぐらい克服して見せろ』
そんな織斑先生の言葉がふと思い浮かんだ
・・・僕も頑張らなくちゃいけないよな
織斑先生がそう言ってくれるってことは、先生は僕が克服できると思ってくれている
自分のことを心配してくれている人たちの為にも僕は変わらなきゃ
「ん?なんか難しいこと考えてる?」
抱きついた腕を緩めて顔を覗き込んでくる
「く、苦しいよねえさん」
「あ、ごめんごめん、でもはなさない♪はぁ~かーくんの匂いだ♪」
「うぐ、ね、姉さん、時間!これからアリーナってとこ行かないといけないから、支度しなくちゃ!」
「あっ、そっか、じゃあ急がないとね」
パッっと自分を離して起き上がる
「じゃあ行こっか?アリーナへごあんなーい」
「あ、姉さんちょっと待って、着替えを持っていかないと」
「はい、とうちゃーく」
「はやっ!?」
まるでカットされたみたいだ、すごいな、ハハハ
それにしても・・・
「あ、禊さんこんにちは、今からアリーナ使用するんですか?」
「あら、こんにちは。今日は私じゃなくてうちの弟が使うからその立会い」
「えっ!?弟さんって、二人目の男の子って禊さんの弟だったんですか!?」
「ふふふ、弟のことこれから宜しくね?」
「はいっ、では失礼しますっ」
道中何度かほかの生徒と会話をしていたが姉の身代わりの速さはすさまじかった
先程まで抱きつかれていたと思いきや人の姿が見えた瞬間にはすでに自分のとなりを優雅に歩いている
本当に切り替えの早い人である
「姉さん。最初から思っていたけど学校では全然雰囲気が違いますね」
「すごいでしょー、お姉ちゃんね、自分で言うのもなんだけど結構皆から尊敬されてるのだよー?なんてったってIS学園の武道系の部活の統括までやっちゃってるからね」
「姉さんなんの部活をやってるの?」
「私は帰宅部だよ?でもかーくん知っての通りおねーちゃんは強いからねー」
そう、我が姉は強い、物理的に、武術と言われているものならほとんど全て網羅している
「だから、かー君をいじめるやつはお姉ちゃんがふるぼっこにしてあげるからなんかあったら姉ちゃんに言うんだぞー」
この姉の場合本当にやってしまうだろう
そういえば姉さんを自分より2歳年上だから三年生か、だったら進路のこととかで部活やってる暇ないのかな?
どんな進路に進むのかなんて聞いたことないけど・・・今度聞いてみよう
「じゃあISの特訓を始めようか、私はオペレーションルームにいるから着替えてピットで待ってるんだぞー」
姉は弟である自分のためなら何でもする、そう言ってくれている
故に無暗にに頼ることはできない
自分を助け出した時の怖い姉、嬉しいけど・・・出来ればそんなことにしたくない
<あー、あー、まいくてす、まいくてす、かー君、聞こえますか?>
着替えてピットに入ると声が聞こえる
<聞こえるならISを展開してみて>
言われれるがままにISを展開させた
「あれ?」
次回の投稿は水曜日22時ごろです。
コメントは順次返信していくつもりなのでぜひぜひ(こればっかりだな)
次回は少し長めになるかもなのでお楽しみに!(マ)