女性恐怖症のIS   作:概念

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2.

学園を出てタクシーに乗り、疲れがたまっていたのかそのまま寝てしまったのでどれぐらい載っていたかはわからないが到着したのは閑静な住宅街だった

 

「あの?・・・織斑先生?ここは?」

 

「我が家だ」

 

あぁ、シンプルな答えですね、そうかー先生の家かー

 

「先生の家!?」

 

どどどどどういうことだ!?なぜいきなり先生の家に連れてこられているんだ?

 

そんな混乱をよそに中に入ろうとする織斑先生がドアを開けようとする

 

が、まるでそのタイミングを図ったかのようにドアが開いた

 

「あ、千冬姉、お帰り、車の音がしたからそうだろうと思ったよ」

 

中から出てきたのは好青年で背が高い、おまけにカッコいい青年だ、しかしその顔にはどこか見覚えがある

 

千冬姉・・・そうか、織斑先生の弟さんか・・・あれ、それって確か・・・

 

「あのなぁ、車が止まったぐらいで扉を開けるな・・・」

 

「ごめんごめん、あ、その人がメールで言っていた?」

 

「そうだ、一夏、自己紹介をしろ」

 

そう言われて頷いた青年はこちらに向き直って挨拶をする

 

「織斑千冬の弟、織斑一夏です。ええっと一応同じ年って聞いてるけど・・」

 

「あ・・・はい・・・中務神楽・・・です」

 

特に苦手意識はないはずなのに言葉が出てこない

 

長いこと同じ年の人と話すなんてなかったからか

 

「さて、お互いの紹介も住んだところでご飯としようか、一夏、昼はもう出来てるんだろう?」

 

「あ、うん、パスタ作ったから」

 

そう言って織斑姉弟は家の中に入っていく

 

「何をしている、早く入れ、お前の分も作らせてあるんだ、自慢じゃないがコイツの料理はなかなかうまいぞ」

 

一瞬唖然としてしまった

 

そうか、入っていいのか

 

「はい、おじゃまします」

 

なぜだか少し嬉しくなったけれどその理由はよくわからない

 

家は綺麗に整理整頓されていて、普段から掃除がされていることはよくわかる

 

「荷物あずかるよ」

 

「あぁ、すまないな」

 

そんな兄弟のやり取りを見つめながら促されるままに席に着く

 

「それではいただきます」

 

「いただきます」

 

「い・・・いただきますっ」

 

目の前には普通にレストランで出てきそうなカルボナーラが置いてあった

 

恐る恐るといった感じでそれを口に運ぶと外食では味わえないような美味しさが味覚を刺激する

 

「あ、これ、おいしい」

 

そう自然につぶやいてしまうほどおししい

 

「ありがとう、えーと・・・呼び方だけど神楽でいいよな、同じ年だし。俺のことも一夏って呼んでくれ、何よりここには織斑がふたりいるし」

 

ほとんど独り言に反応されたのも恥ずかしかったが、何より相手の名前を呼ぶという行為のハードルが高い

 

「う、うん」

 

「よし、じゃぁ、千冬姉も疲れているだろうし、これ食べ終わったら少し遊びに行こうか?」

 

無言でうつむいて頷く

 

その様子を見て織斑先生は満足そうにしている

 

「あ、千冬姉、テレビつけていい?」

 

「ん?、まぁいいだろう」

 

そう言って一夏君がリモコンでテレビをつける

 

そうするとニュース番組だろうか?何やら興奮した声で何かを語る声が聞こえる

 

「二人目です!!世界で二人目が現れました!」

 

どうしたんだろう何かの世界記録でも更新したんだろうか?

 

「世界で二人目の男性IS操縦者が現れたとの発表が国際IS委員会からの発表がありました!年齢は15歳で名前は中務神楽君です!その年から今年からIS学園に入学するらしくこちらがその・・・」

 

「グブッ」

 

パスタが・・・気管にッ・・・

 

「うおっ・・・大丈夫かっ?これ飲んで落ち着け」

 

そう言って一夏くんが水を手渡してくれる

 

「ゴホッゴホッゴホッ、あ、ありがとう」

 

思わぬところで九死に一生を得てしまった

 

「ほう・・・なかなか早いな、出すがに二人目だと委員会の連中もなれるか」

 

「知ってたんですか!?」

 

ようやく落ち着きを取り戻して識斑先生に問いただす

 

「あぁ、おまえが同意した時点でここまでのシナリオはできていたからな。ごちそうさま、美味しかったぞ、私は風呂に入って寝るからお前らは家から出ろ、早くしないとマスコミがやってくるかもしれん」

 

その言葉を聞いたふたりはパスタを必死に掻き込むのだった

 

・・・

 

「いやー、それにしてもまさか神楽がISを動かせるとはなーびっくりしたよ」

 

昼食を終え、すぐに身支度を整えて織斑家をでた自分たちは取り敢えずということで駅の方面へ歩いている

 

一夏は笑いながら言うが正直自分はそれどころじゃない

 

「多分、僕が一番ビックリしている・・・」

 

あんなふうになるなら先に言っといてくれればいいのに、織斑先生は・・・

 

いや、確かに何も見ないで同意したのは僕だけども

 

もしかしてそのことに対する戒めか?

 

「おい、神楽?どうしたんだ?」

 

ブツブツと呟くのをやめて一夏に答える

 

「な、なんでもないよ一夏君、それよりこれからどこに行く?」

 

「普通に一夏でいいぞ?男同士なんだし」

 

「あ・・・うん・・・もう少しなれてからで・・・いいかな?」

 

苦笑いしつつも一夏くんは頷いた

 

「そうか、IS学園に入るということはこれから一緒の学園に通うということか、これから宜しくな」

 

「うん・・・よろしく」

 

「そうだなー、じゃぁ俺の中学の友達の家でいいか?遊ぶとしたらあいつも呼びたいし」

 

また知り合いではない人が増える事に正直いっぱいいっぱいである

 

そんな神楽の心情を感じ取ったのであろうか一夏は笑顔で言う

 

「大丈夫だって、気さくなやつだからすぐ仲良くなれるよじゃあいこ・・・」

 

「ちょっと!そこの二人!」

 

後ろから語彙が強い声がする

 

その声は女性のものであり反射的に身がすくんだ

 

「なんですか?」

 

一夏が少し不機嫌そうに答えると、犬を連れた女性は怪訝な顔をする

 

「あんたたち、この子の散歩をしてあげてよ、友達からお誘いが来ちゃって2、3時間ぐらいお茶してくるからそのあいだね」

 

さも当然の方に言う女性、一年前までと同じだ、女性に強い声をかけられるととたんに動けなくなり、どんな命令でも聞いてしまう

 

心では嫌だと思っているのに口からははいとしか出てこない

 

織斑先生の件で少し女性慣れしたのかと思ったがそれはあまりにも都合のいい思い込みだった、今それを把握した

 

既に無意識に口が動いてしまっている

 

「は・・・」

 

「俺たちこれから用事があるんで、あなたのワガママを聞いてる暇はないんです」

 

不意に一夏を見る

 

「はぁ!?アンタ何言ってんの?男なんだから黙って従ってれば・・・」

 

「そう言う言い方しないほうがいいですよ?人間小さく見えますから」

 

「このっ!・・・」

 

「いくぞ、神楽っ!」

 

走り出した一夏君を反射的に追って走り出す

 

後ろで何やら女性の喚き声が聞こえたが久しぶりの運動に必死で何を言っているかはわからなかった

 

「ヒール履いてたし追ってこれないだろ、そこの角曲がったら止まるぞ」

 

「はぁはぁ・・・いやー災難だったな?」

 

「そうだね・・・ほんと災難だったよ」

 

走ったことで疲労を感じるが不思議と体のすくみはなくなっている

 

その理由はわかっていた

 

一夏君の強い心を垣間見たからだろう

 

現在は世界的な女尊男卑の世界と言える

 

ISは女性にしか操れない

 

そのことが男女の関係のバランスを崩した

 

僕のような人間じゃなくてもほとんどの男性は今のように声をかけられたら断れないだろう

 

女性にきっぱりと物を言うのは難しいことだ

 

「さ、もうすぐそこだから行こうぜ」

 

やっぱ織斑先生の弟だな

 

少し微笑んで神楽は歩を進める




予約投稿って素敵・・・

次の話はもう作ってあるので金曜日の21時に投稿しようと思います。

はぁ^、書き溜めていた分が消費されていくぅ^
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