プロジェクト・オーダー(以下P.oと略)のパイロットである北条 沙紀と甘い一夜を過ごしたPOCUパイロットのイーデン・ウィルキー。
そして救難シグナルをキャッチしたPOCUによる救出作戦が開始される!
パトロールに出ていた戦闘機隊が全滅したことでギャング組織の拠点は大騒ぎになっていた。
『出せる兵力は全部出せ!POCUだ!』
ボスの声がスピーカーから響く。
「まわせー!」
「先に離陸する!道を空けろ!」
基地から次々と戦闘機やヘリが飛び立ち、夜明けの空へと舞い上がっていく。
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高空を飛行する漆黒のF-35。
「こちらルゴプス01、EOTSのセンサー情報を連携します」
『了解、ルゴプス01はそのまま早期警戒任務を継続せよ』
「ルゴプス01、コピー」
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「先行しているルゴプス01からの情報だ、蹴散らすぞ」
POCU航空部隊の先陣を切るバリオニクス隊のF-35。その姿はクリーン形態だったルゴプス01とは対照的に主翼下にミサイルや爆弾類を満載しており荒々しい野獣を思わせた。
そして、それは後方を飛行するKF-21やハリアー、A-10も同様だった。
「アベリ隊とぶつからなかったミグの編隊がこっちに向かってくる。サクッと蹴散ら――――」
『聞こえるか、POCUの航空部隊』
国際周波数で突然割り込んできた通信。
『こちらプロジェクト・オーダー所属、第1航空団。今回は交戦の意思はない――――露払いは我々に任せろ』
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「道は違えど、クズ共を残らず消し去るという信念は同じ。彼らの道を阻むクズは残らず墜とせ」
『了解!』
制空迷彩でボディーを彩ったSu-57のような戦闘機――――『オーディン』で構成された編隊がギャング組織のミグに捕捉されることなく悠々と背後を取り、ミサイルを発射する。
レーダーに映らないオーディンの存在を知覚できなかったミグ編隊は回避も反撃も出来ないまま次々とミサイルに喰われていくのだった――――
――――――――――――――――――――――
上がったミグ編隊が全滅したことでギャング組織のボスは顔面蒼白になっていた。
『ば、馬鹿な………!?』
裏社会ではそれなりに名が知れたパイロットが蟻の如く蹴散らされた――――!?
その時だった。航空機のエンジン音が基地に響いたのは――――
次の瞬間には多数の航空機から投下された爆弾が次々と基地を直撃、その1発がボスの居る作戦室を直撃しそこにいた人間を塵も残さず吹き飛ばすのだった。
もうもうと黒煙を上げる基地――――それでも焼け残った倉庫から対空戦車が瓦礫を押しのけながら現れ対空射撃を行う――――次の瞬間にはA-10のアヴェンジャー砲で地面ごと粉微塵にされる。
「クソが!これでも喰らえ!」
辛うじて原型を留めていた管制塔から携行式対空ミサイルが発射され、エンジンを直撃する――――
「やったか!?」
撃墜を確信したギャング――――だが、次の瞬間にはそれが絶望の表情に変わる。
片肺になってもなお悠々と飛び続けるA-10の機首が管制塔を向く――――それが彼らが最期に見た光景となった。
アヴェンジャー砲が吼えた次の瞬間には、既にボロボロだった管制塔上部は中にいたギャングもろとも木っ端微塵に粉砕されたのだった。
――――――――――――――――――――
極秘トンネルからゴムボートで川へと逃げたギャング達。
「まさかあんなに強いなんて……!」
「とにかく逃げるぞ、見つかったら容赦なく消される」
航空機が飛行できないような狭い峡谷なら安全に逃げられる――――そう思っていたギャング達は水流の音に交じってジェットエンジンの唸り声がすることに気が付いた。
「――――――――――――」
上空を見ると、そこには――――ホバリングするハリアーの姿があった。
「は……ハハ……」
ギャングのひとりが引きつった笑みを浮かべる――――
そしてガンポッドの機関砲弾が全弾撃ちこまれた後には、さっきまでゴムボートとギャングだったモノだけが残された。
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――――POCU・ハインド編隊
『こちら司令官、ギャング組織の掃討作戦は完了し障害は排除された。これよりイーデン・ウィルキー中尉を救助せよ』
「了解しました」
と、その時。
『こちらルゴプス01、北方から大量の航空機と地上車両が接近中!』
『こちら第1航空団、北から接近する反応は我々P.oではない』
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POCU本部・作戦司令室
「我々がギャング組織を掃討したことでサウデスト帝国の裏社会に空白ができた――――ということか」
最大のギャング組織を壊滅させたPOCUの部隊を潰せば名を上げられる――――そう考えたのだろう。
「まずいな――――我々に敵わないと理解するだけの知能すらない連中だとは思わなかった。航空部隊に機関砲で掃討させるか」
司令官がそう考えた次の瞬間、モニターに新たな反応が出現した。
――――――――――――――――――――
Su-30SMをベースにした戦闘爆撃機『スルト』の編隊が次々と北から押し寄せてくる新手に爆弾を投下、辺り一面が爆炎に覆われる――――
そして生き残りには30mm機関砲から放たれた砲弾が容赦なく叩き込まれる。
たったそれだけで新たに現れた敵の士気は悉く打ち砕かれ蜘蛛の子を散らすように逃げていく――――
「こちら第3航空団、脅威は排除した。それと――――我々のヘリがそちらに向かうが、目的はあくまでも我が方のパイロットの回収だ。交戦の意思はない」
――――――――――――――――――――
シグナルが発信されたポイントの近くに着地するPOCUのハインド――――そして、少し離れた場所にはP.oのブラックホーク。
それぞれのヘリに向かうイーデンと沙紀――――2人は最後まで互いを見ることはなかった。次に出会った時は敵同士――――その時に愛おしさで腕を鈍らせない為に。
やがてPOCUが見守るなか、ブラックホークが離陸し空へと消えていく――――
「さて、我々も帰るか」
気持ちいい朝日の光を浴びながらハインドのエンジン音が唸り、上昇する。
――――――――兵員室の窓から海を眺めるイーデン。
「――――――――――――」
敵のパイロットと一晩とはいえ愛を育んだ男の心中は本人にしか分からない――――
如何でしたか?
次回はリーちゃんの焼肉回を書こうと思います。お楽しみに!
【オリジナル設定集】
・Po-57 オーディン
プロジェクト・オーダーの次世代主力戦闘機であり、シベリアン・ロシアのSu-57をベースにKMC製J-20戦闘機の技術を用いて強化した改良モデル。原型機と比べてレーダーや電子戦能力が大幅に強化されたほか、表面加工もより洗練されたものとなっている。
制空任務中心の運用を想定しているが、対地・対艦用の長距離ミサイル運用能力も持つ。
・Po-30 スルト
Su-30SMをベースにKCM製J-16の技術を投入して改良した戦闘爆撃機であり、プロジェクト・オーダーの主力アタッカー。
兵装搭載量が大きく増加しており、原型機が8トンなのに対して本機は12トンである。(現実のJ-16と同じ数値)
アタッカーではあるものの、フランカー系列の高い機動性も受け継いでおり空戦も問題なくこなす。