POCUが本部を置くヤマ大国の港が攻撃を受けた事件で世界が揺れ動く中、様々な勢力が動き始める。
その一方、POCUでは捕虜となった不明機パイロットの尋問が行われていた。
※今回は戦闘シーンありませんが、次回の話で武装JKにチャレンジします。
――――――――ヤマ大国・POCU施設
公衆衛生監視課が使用するフロアの一室に近づくスーツ姿の職員。
「お疲れ様です」
「はい」
部屋を警備する職員を労ったその青年がドアを開けると、そこには椅子に腰かける女性が居た。
「北条 沙紀さん…ですね」
東洋系の顔立ちをしたその人はウェーブを描きながら背中まで届く髪をかき上げ、「イエス」と頷いた。
「私はスコット・ドーソン。今日は貴方に色々とお聞きしたい事があります」
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「所属や目的については話してくれないんですね?」
「ノー、それは私の立場では話せない」
参ったと言わんばかりの表情で尋ねるスコットに沙紀は無表情で応じた。
「やれやれ……一応あなた方は民間の施設や船舶は攻撃していないので処刑の対象になる可能性は低いとは思いますが、所属を明らかにして頂かないと攻撃の全責任を問われる事になりますよ?」
「いずれ分かる。どちらにせよ今はどう頑張っても無理」
肩をすくめて立ち去るスコットの背中を沙紀が目で見送る。
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ヤマ大国・POCU本部
「やはり国連は直ぐには動けないのですか?織田一佐」
POCU司令の問いに頷く軍人。砂漠地帯の迷彩で彩られた日本国自衛隊の制式野戦服にはロービジ塗装の日本旗と国連旗のワッペンが貼られていた。
「はい。ご存じの通り、我々ヤマ大国派遣軍は国連の承認を得た任務の範囲を逸脱して戦闘を行う事は出来ません。これは日本国自衛隊だけでなく各国軍も同様です。申し訳ない」
「分かりました。元より我々で片をつける準備はしてありますのでご心配なく。それよりもこの国の防衛に専念してくださると助かります」
――――――――
「今回も私達の出番みたいですね、司令」
廊下を歩いていると、隣からそんな声が飛んできた。
「そのようだな。場合によっては大々的に戦力を動員する必要がある。改めてヤマ大国派遣軍に参加している各国軍の指揮官や国連のオブザーバー、UMAPと調整するよう指示を出しておいてくれ。ドニエプル共和国派遣艦隊の司令官にもな」
「はい、直ちに」
銀髪に緋色の瞳が特徴的な副官はハキハキとした声で返事し、スマートフォンで各部署に指示を出し始めた。
(今回の件……大きな嵐になりそうだな)
司令官の胸で芽生える不吉な予感。それはやがて的中する事になる――――
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ニューヨーク・国連本部ビル
オフィスの窓から外を眺めるひとりの男。
「人類は正義の名のもと安寧を得ようとしてきた。しかし、人類は法と正義よりも面子と利権を取り続けてきた――――実に愚かなことだ」
大雨に打たれる都市を眺めながらワインを口に運び、しっかりと味わう。
「悪は徹底的に滅ぼされなくてはならない。そして、その為には問答無用で悪を滅ぼす力が必要だ。そうは思わんかね?POCUの諸君――――」
口元が笑みで歪むものの、その瞳に感情はなかった――――
今回は戦闘シーンが無かったので少々物足りなかったと思います。
前述したように次回は武装JKに初挑戦しますのでお楽しみに!