目に焼き付けよ我が勇姿(物理)   作:ゴリ押しこそ至高

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夢見 マコト

主人公、ツッコミ。
黒髪黒目の至って普通って感じの見た目をしている。ただ固有魔法が普通じゃない。姉も普通じゃない。

固有魔法「魔砲眼」
右眼は遠視で照準を担う。この遠視を固有魔法として人には教えていて、魔砲を知っているのは家族(姉)と仲良い行きつけの医者のみ。

左眼で魔力を収束及び発射を担う。威力の上限は判明していないが、下限は地球を軽く二、三個貫通出来るレベル。

非常に魔力効率が高く、基本武器の汎用魔法具ライフルを最低威力で一発撃つより、魔砲を惑星破壊レベルの威力で50発連射する方が魔力消費が少ない。

ただし撃つ瞬間恐ろしく痛いし、光量がヤバい為撃つたびに目が焼けて全治3週間の失明状態となる。

なお魔法で治療は出来ちゃうし、能力として眼の確実な回復があるのでずっと失明状態には出来ない。

つまり条件さえ整えば連発は出来る(本人の地獄のような痛みは一切考慮しない場合に限る)


1話

人間は魔物…つまりは[超強力な固有魔法を持つ敵対生物]の対処を余儀無くされていた。

 

人間は魔物への対抗組織「ディフェンダー」を組織し、一丸となって魔物と戦っている。

 

すべての生物は固有魔法を持つが、人間のそれは多種多様だ。

 

だが多様であっても強力かつ理不尽な固有魔法は中々生まれず、人は誰もが共通の効果を出せる汎用魔法と、地形を活かした防御でどうにかこうにか生き残っていた。

 

「いやあ…いい天気だ。平和平和、平和が一番だよなあ」

 

……どうにかこうにか生き残っていた!余裕そうとか言うな!前線は大変なんだ!

 

さて、この人間にとって過酷な世界を平和とか言っちゃうタイプの少年、名を

「夢見 マコト」という。

 

お弁当を姉に届けるため、姉の職場にやって来ているのだ。

 

「すいませーん。姉さんに弁当を届けに来ましたー」

 

「あらマコトくん。ウグイスちゃんが弁当忘れるたびに大変ねえ」

 

「姉さんもいい加減に弟離れして欲しいんですけどね」

 

「あれでいてお仕事はめちゃくちゃ出来るから……あなたの届ける弁当で多くの人が死なずに済んでいると言っても過言では無いわね」

 

「急に弁当箱が重く感じてきたな…まあでも確かに姉さんはこのコロニーの防衛の要ですからね」

 

「その守護神サマもそろそろお腹を空かせている頃よ。こんなおばちゃんと話してないで早く行きなさいな」

 

「まあ朝ごはん食べずに急いで家を出てましたからね。届けて来まーす」

 

もはや馴染みの受付のおばちゃんとの会話を終えてエレベーターに近づくと、ちょうどこちらに降りて来ているようだった。

 

おおちょっとついてるな!という少年の嬉しそうな顔はエレベーターの扉が開いた瞬間、しかめっ面に変わってしまう。

 

「ごはん!マコト!ごはん持ってきたんだね!ごはんだ!」

 

野生の姉が出てきた。名を「夢見 ウグイス」という。

 

スタイル抜群、お仕事もできて比喩無しに歌って踊れるタイプの万能な人物。

 

だがプライベートの言動が食欲に偏りまくっているために、彼女はこれまで上っ面に騙された男達を素の発言で撃退している。

 

マコトが持っている弁当箱は、一般的には重箱と呼ばれる代物である。

 

それが風呂敷がぱんぱんになるレベルで積み重なっているのだ。

 

重く感じてきたなというか、本来普通に物理で重いのだ。慣れって怖い。

 

「少し落ち着くんだ24歳。そしていい加減俺に弁当を届けさせるんじゃ無い。春休みとはいえ俺だってやる事はあるんだ」

 

「失礼な!ディフェンダー第4支部の支部長として大事な話があるからマコトを呼び出したんだよ!」

 

「呼び出し方に問題ありすぎじゃないか?大事な話があるから来てくれでいいじゃん?なんでわざわざ弁当を忘れて届けさせるって名目で呼び出すんだ」

 

「いや、弁当を忘れてしまったのはうっかりだけども。大事な話があることは伝え忘れただけだし」

 

「身内相手だとポンコツになるのやめてほしいんだけど。常に他人だと思って接していただける?」

 

「実の弟相手に!?やだよ!」ムグムグモシャモシャ

 

「エレベーター前で食い始めるな!」

 

「はっ!腕が勝手に!…それで大事な話の内容なんだけどさ」サクサク

 

「ごめん、食い終わってから始めてくれる?大事って聞いても緊張感が無いんだわ」

 

「ゴクン…ご馳走様でした。では単刀直入に申し上げます。夢見マコトさん…進学する高校を普通高校からディフェンダー養成校に変更していただきたい」

 

流石の万能な人物。素晴らしいキメ顔での要求である。

 

だがエレベーター前だし、横には重箱が置いてあるし、なんならご飯粒がほっぺに付いている。

 

声色と表情に緊張感が追いついていない。

 

少年はツッコミを放棄した上で答えた。

 

「普通に嫌だけど」




デメリットがあるけど効果の高い能力、良いですよね。

私は欲しくないです。
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