命の危険を感じてブラック企業を退職したのに……   作:オリジーム

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――――もう驚かないぞ。

お気に入り:1,813件

――――ハイハイ、爆増なのは分かりましたって。

総合評価:2,542pt

――――すっごいフエタヨナァ。

日間ランキング:25位(02/20 22:39)


――――やったぁー---!!! 一位から脱却出来たゾぉぉぉぉ!!! これでプレッシャーから解放されるぅぅぅうううう!!!




※今回はシルバーアッシュ兄弟に関してのネタバレがあります。ご注意されたし。


退職したのに……攫われた
雪華ッ! 吹雪を呼ぶ鐘(裏)


「んぅ~ これは南地の豆を使ってるのかな? 俺でも良い物を手に入れるのにちょっと苦労するのに……流石はカランド貿易、俺よりも良い伝手を持ってそうだ」

 

 気分の良い、この地域では珍しく雲一つの無い朝。 

 テラスから見える鳥は楽しそうに鳴き、空に浮かぶ眩しいほどの日差しがこの素晴らしい朝を祝福しているよう。……ポエムのような事を考えるだなんて俺らしくもないな、そろそろ現実逃避を辞めよう。

 確かに世間一般的に言うとこんな気分の良い朝に飲むコーヒーは最高かもしれない。唯でさえ天災や最近流行りつつある謎の病、鉱石病によって色々とヤバイ状況にこんな優雅な朝を迎える事はそうないだろなぁ。多分ヒルデガルト辺りがこの事を知ったら羨ましすぎて俺の額に矢をぶっ刺すんじゃないかな? アイツってやけに俺に対してだけ態度が厳しんだよなぁ……まぁそれも全て手首に鎖さえ繋がれてなきゃの話だがな。

 

「喜んでもらえて何よりだレイン。それと今回の件に関しては本当に申し訳ない」

 

「オイオイ我が親友よ、現れるなり無職となった俺に頭を下げるだなんて一体全体どういう了見だ? あとその忌まわしい名で呼ぶな、不快だ」

 

「す、すまない」

 

 うぅぅぅ。何でエンシオディス、そんなに申し訳なさそうに頭を下げるんだよぉ……っく、罪悪感が凄いぜ。だってさ、名前を呼んで欲しくない理由が理由なんだぜ。思い出すは4年ほど前の事だ。その当時の俺は散歩ついでに迷子になって成り行きで浜辺にいた巨大タコをぶっ倒していた。こん棒一本でな、あんときに食べたたこ焼きは上手かった。シャチもそう言ってた。んでその影響で遅開きのオレツエーって的な思想に染まり、ある種の中二病的な病に……あの時の俺は本当にどうかしてたぜ。んで調子に乗りに乗った俺は何を考えたのか当時は国境警備はザルだったイェラグ国内へ不法に密入国。謎に満ちたイェラグを探索していたんだ。それでレインってのはその当時偽名として使ってた名前なんだぜ。あはは……ハァ、マジでどうかしてたぜ。

 

「頭を上げろよエンシオ、謝る暇があったらこの美味いコーヒーでも飲め。ほら、ほら」

 

「……そう、だな、せっかくだ、頂こう」

 

 っく、今の俺じゃ罪滅ぼしにコーヒーを淹れる事しか出来ねぇぜ。

 俺が罪悪感に苛まれながらもコーヒーを淹れて、それを受け取っている人物。彼の名はエンシオディス・シルバーアッシュ。簡単に言えば俺が龍門からの脱走に手を貸してもらうはずだった人物だ。流石にこんなバカみたいな理由、恥ずかしくて言えるはずも無くエンシオディス────言いづらいな、エンシオには言えるはずも無く誤魔化して伝えてるせいでこんな事に……ってかコイツ、貿易会社のCEOって立場のくせに俺を信用し過ぎだろ。マジで俺がこの国を発ってから何があったよ、ギャップがスゲェ。

 

「ふぅ、美味いな」

 

「だな」

 

 コーヒーはやはり良い。前世の世界でもよく飲んでて俺の愛用品だからな。気持ちの良い風が肌を撫で、さっぱりとした空気が美味い。ってか龍門よりやっぱり空気が綺麗だよなぁここ。流石大自然溢れる国だぜ。

 

「……落ち着いたか?」

 

「あぁ」

 

 ふらぁーふらぁーっと、ゆっくりと揺れる尻尾に俺の視線は釘付けにされるがそれは何時もの事。し、仕方ねぇだろ。俺ってば前世から若干ケモナー入ってて特にフェリーンには性別問わず弱いんだよ。あのもふもふが堪らない……エンシオ、頼んだら触らせてくれるかな? 

 

「今回の件は巫女……いや、エンヤの独断行動が原因だ」

 

「あぁ~エンヤちゃんね」

 

 確か俺が出国した直後に巫女になっちまったんだっけ。懐かしいなぁ、当時は"え、あの子が巫女なんてイェグラの国。これから大丈夫? 他国とかに喧嘩売って外交問題とかにならない? "なぁーんて考えながら単独で神殿へ乗り込もうとしたっけ……あんときは大変だったなぁ。 

 まぁ今はそんな事より目の前のもふもふに意識を集中させたい。あぁーやっぱり尊い、あの艶やかさ、あのふんわりとした毛並み……っく、アレは戦術兵器並みの萌え力があるぞ。

 

「だからヤーカを責めないで欲しい、これに関しては彼の意志じゃないからな」

 

「あぁわかってるわかってる、エンシオの言いたい事も分かってる」

 

「そうか、それはよかった……ヤーカも気にしてたからな」

 

 うぉぉぉぉー 高速で左右に揺れ出したぁぁああ!!! 右、左、右、確固る意志でエンシオに覚られないように頑張ってるがすげぇぇ触りてぇぇぇまるでメトロノームやでぇぇ……あ、やっべ。口から(欲望)が出て来た。

 

「腹が、減ってるか?」

 

 あ、やべぇ、欲望()に気付かれた。ど、どうにか誤魔化さないと……

 

「う、うぃ。そりゃ目の前に美味そうな物があるんだから当たり前だろ? で、これ食べていいの?」

 

 朝食に一切手を付けてなかったから咄嗟に言ってしまったが……コレで誤魔化せるか? 

 

「もちろんだ。むしろ何故手を付けてなかったんだ? レ────確か今はアルペジオだったな。無礼者であるお前らしくもない行動だな」

 

「あぁ? 俺だって日々進歩してんだ、礼儀の一つや二つしってらぁ!」

 

 コイツ、さっきまで険しくて難しい表情してた癖に仏頂面のまま笑ってやがる……ッケ、器用な事しやがるぜ全く。まぁそんなとこがコイツの良い所でもあるんだろうけど────って。

 

「プププ」

 

「ム、何が可笑しいアルペジオ」

 

「いや、不意にデジャブを感じてな」

 

「デジャブ?」

 

 いやー何処か既視感を感じると思ったら前にも同じようなやり取りやったわ、コノヤロウ。んでそん時はそんな顔でわんわん泣かれたよなぁーお前。

 

「そうだぞーお前、あの子達が小さい頃に今回と同じように笑ってそれが怖いって言われてエンシアちゃんに泣かれてただろ」

 

「そうだったか?」

 

「あぁ、治ってねぇぞーその癖」

 

「────そうか、覚えていたのか」

 

 あ、何かに浸ってんなアイツ。こうなるとテコでも動かなるから放置か……さて、その間に朝飯をっと。むぅ、美味い。コーヒーとは合わないがこのミルクとは合いそうだ……って、この用意されてるパンどっかで食った事があると思ったら修道院のじゃね? うめぇー

 

 有意義に朝食を楽しみ、何時まで経っても戻って来ないエンシオを横目に彼のペットであるテンジンで遊んでいると……コイツ、以外と毛並みがあるな。何処か遠くでガチャ―と戸の開く音が。

 

「お、エンヤちゃんでも来たかな?」

 

 なぁーんて思って振り返った途端、何となく何処かで聞いた声と共に目にも止まらぬ白い何かが突っ込んで来た。

 

「レイン兄ちゃ────んッ!!!」

「ギャプランッ!」

 

 腹部に痛み。ひっくり返る体。飛び散る俺の朝飯と飛び去ったテンジン(もふもふ)。おぉー、神は死んだ。もふもふともっと戯れていたかったぜ。

 

「いっつつ、いきなり突っ込んでくるなんて酷いなぁ。そんなに俺と会いたかったのかぁ? エンシアちゃぁん」

 

「えへへ、ごめんなさぁーい」

 

 俺の腹に跨るフェリーン(もふもふ)はシルバーアッシュ家の末っ子、エンシア。登山が趣味な変わった子だ。彼女との出会いは兄であるエンシオ経由ではあるんだけど、何故か俺ってば懐かれてるんだよなぁ……

 

「って重めぇ!」

 

「わっぷ!?」

 

 無理矢理退かして俺は立ち上がる。あぁーあせっかくの朝食がぁ、このパンって結構美味いのに。

 

「も~! 女の子に対して重いって言うのはセクハラだよぉー!」

 

「っへ、俺にとってはお前がどんなに成長しようとチビな子供に変わりねぇ」

 

 にしても、見ない間に育ったよなぁコイツ。流石はシルバーアッシュ家の人間だ、容姿は整ってるしボッキュ、ボンのグラマーな体系。普通の奴だったら卒倒モンで魅力たっぷりなんだろうなぁ……まぁ、俺にとってはどんなに育とうが昔みたいにちんまりと可愛い状態だったイメージが強すぎて、響かねぇけどな。

 

「なにをぉ!」

 

「ふごぉ!?」

 

 女の子座りだった状態から素早く立ち上がる所かアイツ、飛び上がって来やがった!? 頭にしがみ付いているように抱き着いてきて視界がコイツのピチピチの張りのある肌とヘソしか見えねぇ! 退かそうと頑張るけど、悔しいがエンシアの言う通りだ。俺ってば小心者だからセクハラが怖くてあまり抵抗できねぇ! ってか何でコイツ寒い中で露出たっぷりな衣装着てんだよ。エンシオ、お前兄だろが! これに関して注意しやがれぇ!!! 

 

「つーかまーえーたっ!」

 

「どけぇー! どけぇー!」

 

 尻尾が抵抗する腕に巻き付き、鎖も相まって動けねぇ。そうやってモゾモゾとしていると────

 

 

 

 

 

 

 

────チリリン────

 

 

 

 

 

 

「「「ッ!」」」

 

 

 

 

 

 ────鐘の音が聞こえた。

 

 

 

 

 

「……なぁエンシアとエンシオディス」

「……なぁにレイン兄ちゃん」

「……なんだアルペジオ」

 

 

 

 

 シルバーアッシュ兄弟が揃って音の鳴る方へと顔を向け、俺の場合はエンシアのヘソ越しでそちらへ目を向ける。ってか実際は見えてないけど誰がいるのか直感的に分かったわ。

 

 

「────エンヤってあんな感じだったっけ?」

 

 

 

「お久しぶりですレインさん。あぁ、今は()()()()()っとお呼びした方がよろしいでしょうか?」

 

 

 

 シルバーアッシュ家の最後の1人にして今回俺がこんな風に拉致された原因であるエンヤが鈴を鳴らし、開け放たれた扉からこちらをじーっと見ていたのだった。




やったぜ、俺に一位の肩書は重すぎたんだ。これぐらいの順位ぐらいがちょうど良い。
――――間違っても一位に戻さないでね。プレッシャーで胃が死ぬから。

あ、最近私事ですがテキサスをやっと昇進が終わって使い始めたんですけど……結構面白いキャラですね。今まで初手はクーリエを使ってたんですけど、テキサスを使い出すと戻って来られなくなりそうです。

アルペジオの見た目は若干青い瞳の黒髪短髪。
最近髪の中にシルバーな髪が混じって来て困ってるらしい。




※誰かさんに対する好感度表

・平均値
交流の無い一般龍門市民:0%
交流のある友人龍門市民:50%
交流のある親しい龍門市民:100%
恋愛関係にある龍門市民:150%

・交流のある人物達一覧

テキサス:?39%
エクシア:?82%
クロワッサン:??8%
ソラ:-999%
モスティマ:?90%
W:?00%
シャチ:???%
修道女:???%
マッターホルン:100%
シルバーアッシュ:143%
クリフハート:???%
プラマ二クス:???%










???:数えるのもバカらしいほど高い。
???:あんたら血が繋がってるだけに男の好みは同じですかぁ????

どっちの方式が良い?

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