ケロロ小隊ミッドチルダ戦記 外伝《更新一時停止中》 作:マシュ・マック
記念すべき第一話は私、マシュ・マックが思う、名作中の名作、カリエスウォーをお送りします。
時系列はファーストアラートから数日後、となっています。
それではどうぞ。
NoSide
それは、機動六課フォアード部隊、及びケロロ小隊の面々が初出動を無事成功させてから数日後、午前の訓練の終わった昼食時に起こった。
「あ〜むっ、う〜ん、やっぱ訓練の後のご飯はおいし〜」
「はい、全くです」
「いや、だからってどんだけ食べるのよ、アンタ達」
「エリオ君もスバルさんもホントに沢山食べますよね」
「キュクル〜」
「それだけの量の食物が体のどこに消えて行くのか、全く以てペコポン人の体は不思議でありますな〜」
機動六課、隊舎内にある食堂で昼食をとるスバル、エリオ、ティアナ、キャロとフリード、ケロロの五人と一匹。
特に何の変哲も無い昼食時の風景。
しかし、五人が食後のデザートのアイスクリームを食べようとした時、事態は大きく動いた。
ケロロがデザートのアイスを口に入れた時・・・。
「ッ!!!!!」
突如、謎の衝撃がケロロを襲った。
「ん? どうしたんですか?ケロロさん」
「ゲ、ゲロ・・・、なんでも、ないで、あります」
一瞬、ケロロの顔色が変わったのを見たエリオがケロロに声を掛け、ケロロはそれに引きつった顔で答える。
(い・・・、今のは・・・、まさか・・・)
内心焦りながら、ケロロは口の中で舌を動かす。
そして、ケロロの舌が口の中のある部分に触れた瞬間・・・。
「アギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
突然、ケロロは自分の右の頬を抑えながら叫び声をあげ、自身が座っていた椅子から大きく飛び上がり、床に倒れ込む。
「えええっ!? ちょっ・・・、軍曹!?」
「「ケロロさん!!」
「アンタ一体どうしたのよ!?」
突然ケロロの様子がおかしくなった事に戸惑いながらも、スバル達はケロロの安否を確かめようとケロロの元に駆け寄る。
と、そこへ・・・、
「どうしたのみんな!?」
「一体何があったの!?」
「何や! 今のもの凄い叫び声は!?」
ケロロの叫び声を聞き、なのは、フェイト、はやての三人が食堂に駆け込んでくる。
更にそこへ、ヴィータ、シグナム、リインの三人も合流する。
「なのはさん大変です! ケロロさんが!!」
「どうしたんですか!? ケロロさん」
「ケロロ! しっかりして!!」
スバルに抱き抱えられながら痙攣するケロロを見た六人は直ぐ様ケロロの元に駆け寄る。
「一体何があったんだ!?」
「そ、それが、僕達にも何が何だか分からないんです。ご飯を食べてたら、いきなりケロロさんの様子が・・・」
シグナムの問いに戸惑いながらも精一杯答えるエリオ。
「リイン! 直ぐにシャマルを呼んで来て!」
「はいですぅ!」
はやての指示に従い、リインは食堂を出て行く。
「水持って来たよなのは!」
「ありがとうフェイトちゃん! さ、ケロロさん、とりあえずこれを飲んでください」
フェイトから水の入ったコップを受け取ったなのはは、スバルに抱き抱えられたケロロの口にコップの水を流し込む。
だが、次の瞬間・・・、
「ミギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」
「「きゃっ!?」」
コップの水を流し込まれたケロロは再び叫び声をあげながら飛び上がる。
しかも今度は、丸でピンボールの様に床や壁や天井にぶつかりながら跳ね回り、止まった後はフラフラしながら再び床に倒れ込む。
「ケロロさん! しっかりしてください! ケロロさん!!」
「一体何がどうなってんだよ!?」
「分からん! だが、ケロロのこの様子からして、ただ事でないのは確かだ」
突然の出来事に、六課の面々は戸惑いを隠せなかった。
と、そこへ・・・、
「はやてちゃん! シャマルをつれて来たですぅ!」
「どうしたんですかはやてちゃん!?」
先程食堂を出て行ったリインがシャマルをつれて戻って来た。
「ナイスやリイン!」
「シャマル先生! お願いします! ケロロさんを助けてください!」
「任せてください!」
シャマルは急いでケロロの元に駆けつけ、診察を開始しようとする。
所変わってここは、機動六課の隊舎の地下にあるケロロ小隊の秘密基地の中央司令部。
司令部のモニターで食堂で起こった一部始終を見ていたギロロ、タママ、クルル、ドロロの四人は、ケロロの身に何が起こったのか理解する。
「まさかあいつ・・・、この世界でまで・・・」
「隊長殿・・・」
「軍曹さ〜ん!」
「クックック〜」
ギロロ、ドロロ、クルルの三人は深刻な表情を浮かべ、タママは目尻に涙を浮かべている。
「クルル。こちらの世界であれを実行する事は可能か?」
「心配いらねぇ。必要最低限のブツは全て揃ってるぜぇ」
「流石だなクルル。では行くぞ!
再び所変わって食堂では、シャマルがケロロの診察を開始しようとしていた。
しかしその時、食堂内に、先日の初出動の際に六課内で鳴ったモノとは別の音のサイレンが鳴り響き、食堂の全ての扉と窓が締まり、そこから更に頑丈なシャッターが降りて来て、食堂を完全に封鎖する。
「な! ななななな何事や一体!?」
「何でいきなり扉が閉まるの!?」
「ていうか何このサイレン!?」
連続して起こる突然の出来事に、本日の六課のメンバーは戸惑ってばかりだった。
「はっ!? これは・・・、まさか・・・!?」
唯一、過去に同じ経験をしたケロロは、この後の展開がどうなるのかを瞬時に理解する。
それと同時に食堂内の床の一部分が迫り上がり、そこからギロロ、タママ、クルル、ドロロの四人が現れ、更に四人と同時に上がってきた星型の台からワイヤーアームが伸び、ケロロを掴み、引き寄せ、台の上に磔にする。
「ゲ、ゲロ〜! 勘弁でありま〜す!!」
「そうはいかん。クルル」
「りょ〜か〜い。ク〜クックック」
じたばたと抵抗するケロロを余所に、ギロロ達は自分達と一緒に迫り上がって来た機材を準備し始める。
「・・・・・・・・・・、はっ!? ちょ、ちょっと待ってください!!」
「ん? 何だ?」
「一体何がどうなってるですか!? 何でケロロさんが磔にされてるんですか!? そもそもケロロさんに何があったんですか!? そしていつの間にまた勝手に隊舎を改造したんですか!?」
六課メンバーが呆然としている中、最初に我に帰ったなのはが淡々と作業をするギロロを問い詰める。
「おい、少し落ち着け。そんな一度に幾つも訊かれても一つずつしか答えられん。まず隊舎の事については気にするな」
「気にするわ!! 何勝手に隊舎改造しとんねん!?」
さらりと流そうとするギロロに、はやてがツッコむ。
「次の質問の回答だが、何故ケロロが拘束されているかと言えば、そうする必要があるからだ」
「必要がある? どういう事ですか?」
「もしかして、ケロロさんの様子がおかしい事と何か関係があるんですか?」
エリオとキャロの二人が首を傾げながらギロロに問う。
「その通りだ。そしてケロロに何があったかと言うと、一言で言うと、あれは虫歯だ」
「「「「「「「「「「「虫歯!?」」」」」」」」」」」
ケロロがおかしくなった原因を聞かされたなのは、フェイト、はやて、ヴィータ、シグナム、シャマル、リイン、スバル、ティアナ、エリオ、キャロは驚きの余り、声を上げてしまう。
「虫歯って、歯磨きをさぼるとなる、あの虫歯の事ですか?」
「そっか! 軍曹は食べてたアイスやなのはさんが飲ませた水が歯に染みて痛かったからあんな叫び声を上げて飛び上がってたんだ!!」
「成る程。そう言われてみれば確かに納得がいきますね」
「ていうか宇宙人も虫歯になるんやな」
スバル達はケロロの様子がおかしくなった原因を知り、納得がいった様子。
そんな中・・・、
「な〜んだ、いきなりおかしくなったから何事かと思ったら。高が虫歯で大騒ぎしないでよね」
ティアナは心底くだらなさそうに呟く。
しかし・・・、
「高が、だと?」
そんなティアナをギロロが鋭い目つきで睨む。
「え?」
「虫歯を舐めるな!」
「そうだよティアナ。虫歯だって立派な病気の一つなんだよ。それにあれ、なると凄く痛いし・・・」
睨まれて畏縮するティアナをギロロは厳しく注意し、なのはもギロロと共に、ティアナに注意する。
因みに、過去に自分も虫歯を経験した事があるからか、なのはは渋い顔をしていた。
「それだけではない」
「「え?」」
「俺達にとって、虫歯は只の病気などではないのだ」
「どういう事なんですか? ギロロさん」
なのははギロロの言った事が気になったのか、ギロロに問う。
「なのは、お前達ペコポン人は虫歯というものをどう見ている?」
「え? えっと・・・、その・・・」
ギロロからの突然の問いかけに、なのはは答えることが出来ず、オロオロとする。
「虫歯とは口内の細菌の作用により、歯に蓄積された食べカスから作られる酸によって歯の組織が破壊される状態、と言うのが私達の見解ですが・・・」
答えられずオロオロするなのはの代わりに医務官のシャマルがギロロの問いに答えた。
「ほう、ペコポンではそのように解釈されているのか」
「え? ギロロさん達は違うんですか?」
なのはの問いにギロロは頷く。
「以前、俺達の元いたペコポンは、俺達ケロン人以外にも、多くの宇宙人に狙われていると言う事は話したな?」
「うん」
「その中には俺達の様な体系の者もいれば、ペコポン人と良く似た体系の者もいる。中には全長10メートルを超える超巨大型の宇宙人もいれば、その逆、ミクロサイズの超小型の者もいる。そして、そいつらは他の生命体の口の中に侵入し、歯を削り、基地を建設する。それが虫歯の正体だ!!」
仰天!! 虫歯は宇宙戦争だった!! by作者
「そうだったんですか!」
「虫歯って、私らが思ってた以上に大変な事やったんやな」
ギロロの口より語られた虫歯の真実になのは達は再び驚く。
「毎日食後に歯磨きをしていれば、奴らの侵入を防げると言うのに、貴様! またしてもさぼったな!!」
「い、いや〜・・・、面目ない」
厳しく話し掛けるギロロに、申し訳無さそうに答えるケロロ。
と、そこへ・・・、
「は〜い、ごめんよ〜」
先程から何やら準備をしていたクルルがケロロの元に近づいてくる。
クルルがケロロが磔になっている台の近くのコンソールを操作すると、台座がクルルの届く高さまで下がってくる。
次に台から四本のマジックハンドが出現し、ケロロの口を強引にこじ開ける。
クルルはデンタルミラーでケロロの口の中を見ると、ケロロの右下の奥歯、第三大臼歯に虫歯を発見する。
「ビンゴだ、先輩」
「やはりか。
「「「了解!」」」
掛け声と共に、ギロロ達は再び準備にかかる。
「あの〜、
暫くして、エリオが何やら準備をしているタママに問いかける。
「虫歯の原因となる異星人との戦いを、僕達の故郷のケロン星では
「戦い、ですか?」
「戦いって、どうやって戦うの?」
タママから返って来た答えの意味がよく分からないエリオは首を傾げ、同じく意味が分からないスバルが問う。
「無論、あいつの口の中に入ってだ」
ギロロの声が後ろから聞こえてきたので振り向くと、そこにはケロバイスを起動させ、武装したギロロとドロロがいた。
「口の中にって、どうやって入るんだよ?」
「まさか、ギロロ達もミクロサイズにまで小さくなる、とでも言うのか?」
「その通りだ。ク〜クックック」
ギロロ達に向けられたヴィータとシグナムの問いに答えたのはクルルの声だった。
声のした方を向くと、クルルが何やらレーザー砲の搭載された大きなマシンのコンソールを操作していた。
「ミクロイド光線、スタンバイOK」
「行くぞ! タママ、ドロロ」
「はい!」
「承知!」
ギロロの掛け声と共にとタママ、ドロロは巨大なパレットの上に乗る。
「照準良〜し。ミクロイド光線、発射」
パレット上のギロロ達に向けて、レーザー砲から光線が発射され、光線を浴びたギロロ達はパレットごとドンドン小さくなって行く。
「うそ! 本当に小さくなってる!」
「○モー○ラ○ト!?」
目の前で起きている出来事に驚くなのはとはやて。
光線が治まると、パレット上にいたギロロ達の姿が消えていた。
「わぁっ!? 消えちゃった!」
「虫眼鏡で見てみれば、そのパレットの上にいるぜ」
「ホントだ! 凄〜い!!」
スバルはクルルに言われた通りに虫眼鏡でパレットの上を見る。
すると、そこには確かに小さくなったギロロ達がおり、タママがスバルに向けて手を振っていた。
「こちらデルタ1。スカル1どうぞ」
『こちらスカル1。これより、ケロロの口の中に突入する』
ギロロ達の乗ったパレットが機械の中に収納され、その先端が磔にされたケロロに向けて伸びていく。
「ミクロパレット収納完了。カタパルト発進準備。ゲートオープン」
クルルの掛け声と共に、磔台から伸びるワイヤーアームがケロロの口をこじ開け、機械の先端が開いたケロロの口の前で止まる。
その先端部分には極小サイズのカタパルトデッキが設けられていた。
「カタパルトデッキオープン。モニタートレース。スカル1、ワカバ1、ダート1、発進準備」
カタパルトデッキの門が開き、デッキ内にいたギロロ、タママ、ドロロの三人はカタパルトに足を乗せる。
「進路クリア、オールグリーン。健闘を祈るぜぇ、クックックックッ」
「ギロロ、出る!!」
発進準備を整え、掛け声と共にギロロはカタパルトデッキより出撃する。
その後、ギロロに続く様にタママ、ドロロのデッキより出撃し、三人はケロロの口の中に入っていく。
「スカル1、ワカバ1、ダート1、突入を確認」
「「かっこいい」」
「これがあいつの口の中・・・」
因みになのは達、六課のメンバーは隊舎の食堂内に設置されたモニターでギロロ達が突入する様子を見ており、エリオとスバルは眼を輝かせながら、その横ではティアナが椅子に座り、頬杖をつきながらモニターを見ていた。
一方、ケロロの口の中に突入したギロロ達三人はケロロの歯の上に着陸した。
「気をつけろ、いつ敵が出てくるか分からん」
「はい!」
「承知!」
ギロロ達三人は辺りを警戒しながら虫歯のある奥歯を目指す。
暫く歩いていたその時・・・、
ガキン!
「うわぁっ!!」
「タママ! なっ!?」
「タママ殿! くっ!?」
歯の中から手の様な物が現れ、タママの足を掴み、足を掴まれたタママは転んでしまい、タママに気を取られたギロロとドロロも、歯の中から現れた赤いカミキリムシの様な怪物に襲い掛かられる。
ギロロ、ドロロはどうにか怪物を退け、待ち伏せ攻撃を受け、絶体絶命のタママを回収し、撤退を図る。
しかし、三人は次々に現れる怪物達に囲まれてしまい、更に三人の上空からも大軍が押し寄せてくる。
「うわあ〜・・・、たくさん来たですぅ・・・」
迫り来る大軍を呆然と眺めるタママ。
そして・・・、
ぷっつん!
「うっがあああああああああああ!!!!」
キレてスイッチが入ったタママは上空の敵に向けて突撃する。
「待つでござる! タママ殿!!」
「一人で動くな!!」
ギロロ達の制止も聞かず、タママは敵の大軍に向かって行く。
「くらいやがれですぅ!!!」
敵の大軍に向けてタママインパクトを放つタママ。
しかし、彼の攻撃は容易く躱され、外れたタママインパクトはケロロの口の中に直撃する。
「ムググムグ○×△■☆♂♀√!!」
「うごおおおおおおおおおおお!!!!」
今度は拡散型のタママインパクトを放つタママ。
しかし、この攻撃も一発も当たらず、全てケロロの口の中に当たる。
「ムググムググ*+%&#$¥@!!!!」
「待つんだタママ!!」
「タママ殿落ち着くでござる!!」
「軍曹さんの歯は! 僕が守りますぅ!!」
ギロロとドロロの制止の声も聞かず、タママは只デタラメにタママインパクトを放ち続けた。
「ターゲット撃破数0。クックックック」
「なんと・・・」
「あれだけ撃って一発も当たらんとはな・・・」
「うっ・・・、うっ・・・、ごめんなさい、軍曹さん・・・」
タママの暴走の結果、作戦は失敗。ギロロ達は一時撤退する事になった。
撤退したギロロ達は、一時、元の大きさの戻り、六課隊舎の食堂内で休息を取っていた。
「ホントに宇宙人いたんだ」
「伍長は一発も撃たなかったの?」
「それにドロロさんも特に何もしてなかったみたいですけど・・・」
「あの状況で撃つと、同士討ちの可能性もあったからな・・・」
「拙者も、あの状況で下手に動けばタママ殿の攻撃に巻き込まれるであろうと思った故・・・」
ティアナは本当に宇宙人がいた事に対し、意外そうに声を漏らし、スバルとエリオは二人が目立った動きをしなかった事について訊き、聞かれた二人はそれぞれ理由を答える。
「分析結果が出たぜぇ」
ギロロ達が話していると、先程の戦闘で集めたデータの分析が終わったクルルが口を開く。
「
「マジダリー?」
「マズィダリー。危険レベル6の超繁殖型敵性宇宙人でござる」
「嘗て戦った超ダリーの約三倍の戦闘能力と繁殖力を誇る、宇宙最強の
「拙者達三人で再び戦ったとして、勝てるかどうか・・・」
「ああ、とにかく味方が欲しい所だ」
「だったらこいつを使ってみるか?ク〜クックック」
クルルがコンソールを操作すると、食堂の床の一部分が開き、そこからケロロそっくりのロボットが出てくる。
「これって・・・、ケロロB、でありますか?」
それは嘗て、ケロロ達が地球に来てから初めて行った
しかし、あの時と違い、今ケロロ達の目の前にあるロボットには、前の物の頭に付いていた導火線が無くなっていた。
現れたケロロBに似たロボットを訝しげな表情で見るケロロ。
そんなケロロにクルルが説明をする。
「こいつは俺達がペコポンで初めて
「「「「
「ああ、そうだ。二回目の時に使った
そう言うとクルルは
「そんじゃいくぜぇ。脳波コントロール、オン」
装置が起動すると、ケロロは意識を失った様に項垂れる。
そして次に、
「お? おお・・・、おお! これもまた中々の出来であります!!」
「わぁっ! 凄いです!ケロロさん」
「ホントに動き出した!」
「恐るべし、宇宙の技術力、やな」
「当然だ。ケロンの科学力は宇宙一ィィィーーーーッ!!! ってなぁ」
・・・ってクルルさん、あなたはどこのドイツ軍人ですか?(汗)by作者
「フンフン、フンフン、・・・・・・・・・、ハッ!?」
体の動き具合を試していたケロロは突然、何かを思い出した様に体のあちこちを探り始めた。
「んん〜、どうしたんだ隊長〜?」
「いや・・・、もしかしてこの体も前みたいに、クルルが外から自爆させられる様になってたりとか、変な所に自爆用のポチッと、が付いてたりするのかな〜、って思って・・・」
「おいタマ公、さっきからなんか自爆とか、物騒な単語が聞こえてくるんだが、一体どういう事なんだ?」
ケロロの言った事が気になったヴィータがタママに質問する。
「
「マジで最終手段じゃねぇかそれ!?」
余りに危険な文字通りの最終手段にヴィータは驚きを禁じ得なかった。
「いんや〜、残念ながらその
「ホッ、良かった〜。なら今回は前の様に歯を吹き飛ばされなくてすむんでありますな」
(吹き飛ばされた事があるのか、ケロロ・・・)
自爆が無いと言う事実に安心するケロロを同情の籠った眼で見るシグナム。
「だが、だとすると、今回の
「どういう事ですか?」
深刻な表情を浮かべるギロロにシャマルが問いかける。
「先程も言ったが、マズィダリーは宇宙最強の
「え? それって結構まずいんじゃ?」
「ああ、だが、だからと言って奴らを放置しておく事も出来ない。せめてもう少し味方が欲しい所だが・・・」
そう言いながらギロロは顎に手を当て、思案顔になる。
そんなギロロに声を掛ける人物がいた。
「味方なら、ここにいますよ。ギロロさん」
なのはだ。
なのはは自身のデバイス、レイジングハートを手に取りながら決意の宿った瞳でギロロを見つめる。
いや、なのはだけではなかった。
フェイトも、はやてとリインも、ヴィータも、シグナムも、シャマルも、スバルも、ティアナも、エリオも、キャロとフリードもまた、なのはと同じくギロロを見つめる。
「私達も協力するよ。ギロロ」
「せや。味方は多い方が良えんやろ?」
「リイン達も頑張るです!」
「おうよ! 宇宙最強の虫歯菌だか何だか知らねぇが、あたしが全部ぶっ潰してやる!」
「ケロロにはこれまでに何度も世話になっているからな」
「私も医務官として、今のケロロさんを放ってはおけません」
「軍曹にはこの間助けてもらったから、今度はあたし達が軍曹を助ける番だよ!」
「スバルの言う通り、助けてもらった借りは返さないとね」
「僕達も!」
「ケロロさんを助けたいんです!」
「キュクル〜!」
「な、なのは殿・・・! みんな・・!」
なのは達の思いを受け、歓喜の涙を浮かべるケロロ。
「良いのでござるか? なのは殿達にとって、
「だが、味方が多いに超した事は無い」
「大丈夫だよドロロ。私達だって、これまでに何度も戦って来たんだから、足を引っ張る様な事はしないよ」
「・・・・・・・・・」
なのは達を心配するドロロ。
しかし・・・、
「なのは殿達の決意、我輩の胸にしかと響いたであります! 是非とも助っ人をお願いするであります!!」
「勿論ですよ、ケロロさん!!」
「ちょっ、隊長殿!?良いのでござるかギロロ殿!?」
そんなドロロを余所に、ケロロはなのは達の参戦を快く承諾し、ドロロは戸惑いながらギロロに問いかける。
「心配するなドロロ。あいつらだってれっきとした戦士だ。覚悟はあるだろう」
「しかし・・・」
「大丈夫だ。いざとなれば俺達がカバーすれば良い」
「・・・、それもそうでござるな。では、拙者からもよろしく頼むでござる」
「勿論だよドロロ!」
ギロロの言葉を受け、ドロロはなのは達の参加を認める。
こうして、ケロロ小隊と機動六課メンバーによる
後編へ続く
ケロロ小隊戦記 外伝、第一話前編でした。読んで頂きありがとうございます。
ここで少し話の補足をしますと、今回登場したマズィダリーは赤い超ダリーを思い浮かべてください。
さて、後編ではケロロ小隊・機動六課連合チームとマズィダリー達の戦闘をお送りします。
果たしてどのような結末になるのか。
後編は速ければ今日中、遅くとも今週中に投稿するのでどうぞお楽しみに。
感想、誤字脱字指摘等、お待ちしています。