妖夢side
どうも私は魂魄妖夢と言います!
私は今奏に剣の修行をつけてもらっています。
時刻は10時過ぎ、私は今とても疲れている
「はぁ、はぁ……」
「もうバテちゃったか?」
かれこれ奏に修行をつけてもらって2、3時間経つ。
いつもなら少し疲れる程度だけど、今回は違った
素振りはもちろんの事、足使いや細かな動作…
その他諸々を奏に直してもらっている。
「いえ…まだ行けます…!」
「やるねぇ、じゃあ次は……」
こんな感じでやっている訳だが、剣を振っている時や移動する時にいつもとは違う感じがする。
より素早く振りおろせたり、その時にかかる負担も少なくなり体力の消費も抑えられる。
足使いなんて、前より滑らかに動きすぎて少し驚いたくらいだった。
「ふっ!……はあ!!」
「いいね。さっきよりも鋭くなってる」
私は全力でやっている訳だが奏にはまだ余裕らしい。
紅く煌めく太刀が私の全力を綺麗に捌いていく。
そして2時間後……
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」
「すごい疲れてるね。…時間もちょうどお昼だからご飯にしようか」
「は、はい……」
最初の2時間は前座だったらしい。後半の2時間の方がよっぽど体に来た……
ご飯を作るために白玉楼へ向かうがそこで奏からあることを言われる。
「妖夢、午後からは俺と実践に近い模擬戦をしてもらうよ」
……
私が勝てる未来が見えないのですがそれは……
「けど流石にハンデをつけるよ。俺は定位置から1歩も動かない」
「ふぅ、それならまだ何とかなりそうですね」
嘘だ。何とかなるはずがない。
私は絶望を抱えながら昼食を済まして午後の準備に取り掛かるのだった……
……時刻は午後3時過ぎ。ついにやってきてしまった。
私は少し先に指定された場所へ移動し、心を落ち着かせている。
「ふぅ……はぁ……」
何度深呼吸してもやはり不安が拭えない。
すると後ろから聞きなれた声がする。
「妖夢〜」
私の主であり白玉楼の主、西行寺幽々子様だ。
「幽々子様?なぜこちらに…?」
「奏があなたと模擬戦をするらしいからね。私の可愛い従者の成長をこの目で見ようとね〜」
少し気恥しい……が、そんなことを言っていると必ず負ける。
この表現はあまり好きではないが…殺す勢いで行かなければ。
「おまたせ。待ったかな?」
「いえ、気持ちを整えるにはちょうどいい時間でした。」
「そうかそうか。これからは模擬戦だね……てか幽々子もいるのか」
「そうよ〜気にせず頑張ってね〜」
「……まぁいいか。それじゃあ俺はここから動かない。妖夢はそんなこと気にせずに本気で当てるんだぞ?傷は出来ないようにしてあるから」
しれっとすごいことをいったが、無視で行こう。
私はコクリと頷くと少し距離をとる。10メートルくらいだろうか?
その位置に着くと私は楼観剣を取り出し構える。
そして深呼吸を1回。
…………っ!
瞬間、私は全速力で駆け出し下から楼観剣で切り上げる。
修行の成果かいつもより楼観剣が軽く感じ、スピードがいつもの2倍がでる。
それでも奏は当たり前のように体を逸らし避け、私の首へ一直線に煉獄が向かってくる。
私は飛び上がり体を翻し、煉獄を足で弾きそのまま回転の勢いで再び切りつける。
「おおっと、自由な戦い方だね〜」
私の身体の柔らかさを生かした技だが普通に避けられた!?
けどこんなんじゃ足りない!
「まだまだっ!」
私はさらに高速で移動し背後をとる。そして、
「はぁっ!!」
無数の斬撃で奏を翻弄させる……が、
奏の片手が動いたと思ったら、一瞬で全てがいなされる。
「お返しだよ!」
奏は片手で私と同じ斬撃を放つ。
「くっ!」
驚きつつも私は同じく捌く。……手加減はしてくれているようで私でも返せる程度の威力だった。
でも…
「まだまだ!」
「ッ!!」
捌き切ったと同時に目の前に奏の足が飛んでくる。
その速度は私が最初に楼観剣を切り上げた速度と同じ…もしくはそれ以上で避けることが出来ない!
「はぁあああ!!」
私は気合いで手を動かし楼観剣で蹴りの軌道を下にずらす。
奏は少しフラつき、変な体勢になってる。
幸運にも奏からの視界からは外れ、背中が剥き出しになった。
「いまっ!」
即座に白楼剣を取り出し、背中へと切り掛る!
だが……
「ふっ!」
奏は後ろ蹴りを放ち、私の白楼剣を空へ吹き飛ばす。
そのまま奏は追撃を喰らわそうと煉獄でこちらに斬り掛かる
そしてその斬撃が私の身体へ当たる直前……
「ガキィィィン!!!」
辺りに金属どうしがぶつかり合う音が聞こえる。
勢いが強く赤く火花を散らし、焦げ臭いが広がっていく。
「チェックメイトです、奏」
私の楼観剣の棟が奏の首を捉えていた。
「……いやぁまいったよ。空から剣が降ってくるとは全然思ってなかった…」
「半霊がいなきゃやられてましたけどね!」
…やった事は単純。奏に吹き飛ばされた白楼剣を半霊で捕まえ、
タイミング良くそれを地面へ突き立てるということだ。
そのおかげで奏の煉獄を止めれた。
正直すごくギリギリだった。奏に白楼剣を吹き飛ばされて頭の中が一瞬真っ白になったからね……咄嗟にこのアイデアが出てきたのは奇跡だった。
「妖夢〜!すごいじゃない!!」
「ゆ、幽々子様っ!うぷっ」
撫でられるのかと思ったら幽々子様の豊満な胸へ押し込まれる。
「んーー!!!」
「やっぱりできる子ね!妖夢は!」
このまま10分ほど頭を胸へ押し当てられ、撫でられ続けるのだった。
幽々子様の胸から解放されたあと、奏が帰るので見送りに出ていた。
「妖夢は筋がいいからすぐに上達するよね。教えた足捌きもバッチリだったよ」
「……奏、模擬戦の時手加減してたでしょ」
「…………なんでバレたの」
「そりゃ分かるでしょ!模擬戦の時に足を見るのもそうだけど、隙を見せすぎでしたよ!」
奏が本気で戦うとなった私は手も足も出ない。本当に何も出来ないだろう。
「あれはわざとらしかったか……」
「まっ、大丈夫だよ。俺に勝てなくても妖忌レベルにはなると思うぞ」
「し、師匠クラス!?」
「うん、それくらいなら妖夢もなれるよ。これからも精進することだな!」
奏はそう言って手を振りながら奏は白玉楼を去って行くのだった。
最後の方ちょっと手抜きかも……