4年?振りの投稿です。
???side
………て…
(……?)
お……て…
(何……??)
頭の中で……誰かが呼んでる??
意識がはっきりしない……。
私何をして……。
おきて……!!!
「っ!!!!」
「何……?だれな………の」
息を乱しながら、独り言を呟く。
「そうだ……私……」
早くみんなの元へ行かなきゃ…。
「…………」
数十分間歩き回り、ある所を発見する。
私は目の前の光景を見て、一瞬止まった。
地面で寝ているハウラさんとラプラスさん……。
寝ている…?……いや……血が……
「………………ぇ……」
いき…………してない…………
「は……うらさん……らぷらす……さん?」
勿論、声に反応しない。
だって死んでいるのだから。
「ぁ…ぁ……ぁああ…」
思い出した。
時間にして0.1秒。その一瞬で流れ込んでくる先程の光景。
空に浮かび、眩い光芒を放ち、無数の斬撃で命の恩人を殺そうとするその光景を。
そして目の前で転がる、恩人の愛する死体を。
「ぁ……ぁぁぁっ……」
あんなのは私じゃなかった、あの人の言葉を聞いてから意識が無かった、あれは私の意思じゃない……ッ!!!!
「最低だ……。」
命の恩人を殺そうとする私も、言い訳だけを考える私も。
何もかもが最低だ。……いや、最低なんて生温い言葉では済まない
「ごめなさぃ……ごめんなさぃ……ごめんなさぃ」
ガギィィィイィン!!!!!
「……ぃッ!!!!」
私は思わず耳を塞いだ。
甲高い金属音が消えていく火花と共に、私の言葉をかき消していく。
顔を上げると、その先には赤と青の光が歪な世界を縦横無尽に駆け回っている。
姿を捉えることなんてできない。
ただ直感的にわかった、あれは奏さんとあの女の人だと言うことが。
「かなた……さん……」
あの人は諦めていないのだろうか…………。
愛する人を殺されて、それを知って尚あの女の人へ立ち向かう。
私なんて……何も出来なくて……。
弱くて……卑劣で……勇気のないただの傍観者だ。
「ぅ゛ぁ゛ッ……」
ズキッと頭を砕かれるような激痛が走る。
それと同時に脳の靄が晴れるように、次々に流れ込んでくる…………。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「やめろッ!!!死にたくない!!!!」
「誰か……ッ!!」
(これは……誰の声?)
「お願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いしますお願いします」
「いやだぁあああぁぁぁぁッ!!!!」
人々の叫ぶ声が途切れない。
視界は赤く染まり、炎が、怪物が、人々を襲い殺していた。
ここが地獄と言われても納得がいく凄惨さ。
そんな中私は何をしているの……??
ただ立っているだけ??
いや……違う。
人々の視線、怪物の動き。その全ては私を中心として起こっていた。
「まぁまぁね……結果はわかったから、早く消しなさい」
この声…ッ!!あの女だ!!!
「はい……。殲滅を開始します。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
…………思い出した。
私はあの女への生贄とされたのだ。
人を殺すための兵器として作られ、そして今まで数多くの人を殺してきた。
あの時……まだ私は不完全な状態だった。
だけど…女の「消せ」という命令に従ってしまった。
私は誰かを助ける存在や助けられる存在なんかじゃない。
ただそこで、1人で死んでいくのがお似合いの悪鬼外道なんだ。
「……ぁ……ぁぁ…」
その場へと崩れるように膝を着く。
ピチャり……とハウラさんの血がつく。
「……そうだよ」
「私は……最低だ。取り返しなんて…つかない。」
赤い水面に映る自分はどういう顔をしている?
このまま死ねば………………。
(それでいいの……?)
誰かの声が頭の中を巡る。
………………いやだ…………。
(また誰かの言いなりになって……ただ傍観して……自分を殺して)
(そんな繰り返しでいいの?)
いやだッ!!!!
それでも私はッ!!!
「ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ!!」
腹の奥底から声を捻り出す。
奏さんは戦ってるッ!……ハウラさんラプラスさんを失っても……ッ!!
何も選ばないまま終わるなんて……いやだッ!!!
「私は……ッ!!私はッ!!!」
誰かのための道具になんてなりたくない。
私を私で居させてくれる、私を見ていてくれる、皆さんが好きで……。
守りたい…。例え偽善と罵られても……それでも!!
(そうだよね…それなら私も)
「私は……私なんだッ!!!」
その瞬間、体の奥で何かが砕けた。
伸びきった蔓が、雁字搦めになっていた鎖が音を立てて崩れた。