イナズマイレブンGO3 DASH 〜宇宙人などいない、本当の世界大会〜 作:ふぉれスノ
イナズマジャパンでの最初の練習が終わり、夕食を終えた天馬と剣城は神童の部屋に向かった。
「天馬、剣城……。」
「神童センパイ、少しお話いいですか。」
「ああ。」
神童はなぜ天馬と剣城が自分の部屋に来たのか理解していた。
「瞬木と井吹のことだろ?」
「え、なんでわかったんですか!?」
「お前たちの顔を見れば分かる。丁度俺も考えていたことだ。」
イナズマジャパン最初の練習で見せた瞬木と井吹のプレイは素人そのもの。そして2人ともサッカー経験が無いことを明かした。
「監督はなぜあの2人を…。」
「他にも実力のある選手は沢山いたはずです!」
その時、天馬の脳裏に昨晩の出来事が蘇った。
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鉄塔小屋で1人、特訓する信助を見つけた天馬は声をかけるのを思いとどまり、その場を後にする。
『『ぶっとびパンチ』!!』
『頑張れ…信助…!』
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「信助…」
「あの監督、一体何者なんだ…経歴を調べても一切データがない…」
「もっと調べてみる必要がありそうですね。」
「そうだな…」
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次の日。シーサイドスタジアム。
「今日から本格的に連携の確認を行う。神童、黒裂を中心に中盤と最終ラインの確認を徹底してくれ。」
「「はい!!」」
「そして、剣城、白竜、雨宮、雪村、瞬木の5人はこの後宿舎エリアのトレーニングルームに移動してもらう。」
「トレーニングルーム…?」
「ルーム内に監督がいるはずだ。あとは監督の指示に従ってくれ。」
久遠の指示を受けた5人はスタジアムを後にし、他のメンバーは神童と黒裂を中心に練習メニューの確認をする。
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宿舎エリア
剣城、白竜、雨宮、雪村、瞬木の5人は宿舎エリアにある建物の前に来ていた。
「ここがトレーニングルームか?」
「外見は僕たちの宿舎と変わらないけど…」
「揃っているな。中へ入れ。」
建物の中から出てきた黒岩は5人を確認したのち、中へ案内した。建物内は殺風景で特別広いわけでもなく、壁の中央にはタッチパネルと何かを映し出すプロジェクターのようなものがあった。
「ここで練習しろってかよ…」
「ここは"ブラックルーム"。お前たち5人には、最新技術を使ったトレーニングを行ってもらう。」
「ブラックルーム…」
黒岩はタッチパネルを操作し、プロジェクターを起動させた。
『ゲームモード、開始します。』
機械音声と共に動き出したプロジェクターは複数の窪みから光を発し、建物全体が暗闇に包まれた。
「これは…!」
「どうなってるんだ…!」
プロジェクターは再び別の光を発し、建物内はホワイトアウト。次の瞬間、ある風景が映し出された。雲ひとつない青空、稲妻マークが目立つ大きな校舎、所々禿げた芝生のグラウンド、ボロボロのサッカーゴール。
「これって雷門中…だよね?」
「おそらく10年ほど前の雷門中だろう。」
「確かに今とは少し雰囲気が違うが、なぜわかるんだ?」
「あのボロい建物にかかっている看板が見えるだろ。あれが綺麗なままだ。」
「剣城の言う通り、ここは10年前の雷門中。だが、ホログラムで映し出された映像だ。お前たちの脳に信号を送ることで本物と同じ感覚が再現されている。200年後の研究者、クロスワード・アルノ博士監修の元、私が考案したプログラムだ。」
「あっちに誰かいるぞ!」
グラウンドの上に、胸にイナズママークのついた青いユニフォームを着た5人の人物が現れた。
「「「「「!?!?」」」」」
「あれは…10年前のイナズマジャパン…!?」
「そう、彼らはホログラムとして映し出された円堂守率いる初代イナズマジャパンだ。」
「壁山塀吾郎、吹雪士郎、綱海条介、飛鷹征矢、円堂守。大半は今でもプロリーグで活躍している選手だ…」
突如現れた錚々たるメンツに、白竜は思わず後退りする。
「中学生時代の吹雪先輩とサッカーできるなんて…光栄です…!」
「……」
吹雪に話しかけた雪村だったが、吹雪は全く反応する様子はない。
「彼らはあくまで選手の能力をコピーした映像だ。実態はあるが会話などは出来ない。」
吹雪士郎は以前、母校である白恋中のコーチを務めていたことがある。特に雪村は特別彼を尊敬しており、2人で特訓も行っていた。そんな彼とともにサッカーができると知り、雪村は心踊らせていた。
「早速始めるぞ」
黒岩はタッチパネルを操作すると、白竜の兄元にサッカーボールが現れた。
「お手並み拝見と行くか!」
勢いよく飛び出した白竜がゴールへ向かうが、壁山が行く手を阻む。
『ザ・マウンテン』
「なんだと…!」
「俺が行く!はっ!」
白竜からこぼれたボールを拾った剣城は綱海のスライディングをかわすが、着地と同時に飛鷹がスライディング。ボールを奪われてしまう。
「それなら…これはどうだ!」
雪村がドリブルを中断し片手を上げると、周りに氷のサークルができる。
「『ホワイトブレード』!!」
指を鳴らすと同時に氷が周りに飛んでいくが、吹雪はそれを諸共せず必殺技の体制に入る。2度足を振ると、雪村の足元から氷の柱が生えてくる。
『スノーエンジェル』
「これが、初代イナズマジャパンの実力…」
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シーサイドスタジアム
他のメンバーはゲーム形式で中盤と最終ラインの確認を行っていた。
「思ったより連携は取れているようだな。」
「ああ、これなら試してみる価値はありそうだな…」
神童はメンバーを集め、戦術に関する説明を始める。
「みんな、聞いてくれ。これから『神のタクト
『はい(ああ)!!』
「行くぞ!『神のタクト
まるで指揮者のような神童の手振りと共に、炎をまとった光が選手間をつなぐ。
「天馬!」
「はい!」
「次!貴志部に渡せ!」
「わかりました!貴志部さん!!」
神童から繋がったボールを天馬は貴志部にパス。が、パスは貴志部の3歩ほど先を通過。パスは繋がらなかった。
「パスするタイミングは完璧なはずなのに…」
「天馬、気にするな。もう一度やってみよう。」
「行くぞ!『神のタクト
「狩屋、黒裂にスルーパスだ!!」
「黒裂さん!」
狩屋が出した黒崎へのスルーパスは、黒裂の足元にボールがピタリと繋がった。
「ナイスパスだ!」
「黒裂!貴志部に繋げ!」
「貴志部君!」
黒裂はDF陣の頭上を越えるパスでサイドチェンジ。だが、再びボールが先行してしまい、パスは繋がらない。
「貴志部、パスに合わせて走ってくれないか。」
「あれ、全力で追いかけてるはずなんだけどな…」
「そうか…」
「(これは、何度か試してみる必要がありそうだな。)」
「ふふっ、悩める神サマ素敵…」
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「今日の練習はここまででーす!」
「水分補給、しっかり…」
「明日の練習に支障が出ないようにしっかり休むんだぞ!」
「神童、練習は終わりだぞ?」
「あ、ああ。先に戻っていてくれ。」
神童はイナズマジャパンのメンバーのそれぞれのデータを確認していた。
「あまり詳しいデータまでは書かれていないか…」
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その日の夜
夜、霧野は夕食を終え部屋に戻ろうとしていたが、誰かが宿舎近くにあるグラウンドでボールを蹴っている姿が見えた。
「誰だ…?」
ヨットハーバーグラウンド
「はああぁぁぁぁぁぁ!!!くそっ!!」
「ん?狩屋か?」
「げっ!霧野先輩…!」
グラウンドで練習していたのは狩屋だった。なにやら力強いシュートの練習をしているようだ。
「狩屋、こんな時間に1人でなにして…」
「先輩!俺、お先に失礼します!お疲れ様でした!」
「あ、ああ。お疲れ。そういえばあいつ、昨日のミーティングでも…」
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『試合のルールについてだが、化身は使用可能。もちろん化身アー…』
『化身…』
『ん?狩屋、何か言ったか?』
『…!いえ、何も…』
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「そういうことか…」
ブラックルームの設定確認のためにギャラクシーのアニメを見返しましたが、「そんな仕組みだったのか!」と驚きました。ギャラクシーのアニメは他のシリーズより内容を細かく記憶してないんですよね。これからの展開にボロが出ないよう、しっかり見直そうと思います。