イナズマイレブンGO3 DASH 〜宇宙人などいない、本当の世界大会〜   作:ふぉれスノ

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投稿遅くなってしまい申し訳ありません…遅くなった理由は後書きに書いてあります。
今回からこの作品を見つけたという方、ストーリーがわかりずらいこともあると思うので是非一話からご覧ください。


第5話「アジア予選開幕!」

「もう一度だ。」

 

 黒岩監督に呼ばれた剣城、白竜、雨宮、雪村、瞬木の5人は"ブラックルーム"と呼ばれる特訓施設にて、トレーニングを行っていた。練習相手は初代イナズマジャパンの守備陣、円堂、壁山、吹雪、綱海、飛鷹。彼らの実力に5人は苦戦を強いられていた。

 

「こんなにシュートが撃てないなんて…」

 

「なにか策を講じる必要がありそうだな。」

 

「1対1の勝負で彼らには勝てない。全員で連携しよう。」

 

「おい瞬木。お前、スピードには自信があるんだってな。」

 

 白竜は、グラウンドの端で様子を見ていた瞬木に声をかける。

 

「あ、ああ。」

 

「お前のスピードで、相手のマークを崩して欲しい。太陽と雪村でボールをキープ。合図とともにSBの裏へ動いてくれ。空いたスペースで俺と剣城がシュートをする。いいな。」

 

「わかった。やってみるよ。」

 

****

 

 白竜と剣城が前線のポジションに向かっていると、後ろから雪村が白竜に駆け寄る。

 

「おい白竜、今ちゃっかり俺の事呼び捨てにしたよな?年上にはさん付けくらいしろよ。」

 

「お前、年上だったのか。てっきり同じ歳かと思っていた。すまない。」

 

 白竜は雪村に軽く頭を下げ、謝罪をする。

 

「わかったならいいんだ。これから気をつけろよ。」

 

「でも雪村に敬語を使うのはなにか癪に障るな…」

 

「なんでだよ!」

 

「これからもタメ語、呼び捨てで行かせてもらう。よろしくな、雪村。」

 

「こいつ…!」

 

 雪村は変わらない口調で話す白竜に苛立ち、睨みながら自身のポジションに戻る。

 

「すみません、変わったヤツなんです。許してやってください。」

 

 剣城は、ポジションに戻る雪村の背中を追いかけ、白竜の無礼をまるで兄のように謝罪をする。

 

「剣城…お前、案外良い奴だな…」

 

 剣城の見た目からは想像もしていなかった礼儀正しい態度に、雪村は目を丸くして驚いていた。

 

****

 

「みんな、指示通りに動いてくれ。」

 

「「「「ああ(わかった)!」」」」

 

 まずボールを持ったのは雪村。右手を上げ、ホワイトブレードの体制に入る。だが、先程と同じように吹雪が阻む。

 

『スノーエンジェル』

 

 雪村はスノーエンジェルに止められてしまった。が、ボールは雪村の足元にはない。

 

「雪村さん、ナイスパスです!」

 

 スノーエンジェルを受ける直前、雪村は雨宮にバックパスをしていた。そのまま雨宮が切り込む。

 

「今だ!」

 

 雨宮の合図で瞬木が綱海の裏へ走り込む。瞬木をマークしていた飛鷹が逆サイドにつられ、スペースが空いた。

 

「こっちだ!」

 

 空いたスペースに剣城が走り、ボールを要求する。

 

「剣城君!」

 

 だが、雨宮から剣城のパスコースに壁山が入り、必殺技の体制。

 

『ザ・マウンテン』

 

「ダメだ、止められる!」

 

「それはどうかな!」

 

 雨宮のパスは壁山の前で急カーブ。見事に壁山を避け、弧を描いて剣城の足元へ通る。ボールを受け取った剣城はゴールの前に立つ円堂の目を見て、白竜へ合図を送る。

 

「白竜、あれをやるぞ!」

 

「言われなくても!」

 

 剣城が左手、白竜が右手を横に広げると、2人の間にあるボールに光と闇のオーラが集まり、宙へ浮かぶ。

 

「「『グレートブラスター』!!!!」」

 

 2人は同時にジャンプし、ツインシュート。空中でボールがバツ印のオーラにぶつかると、急激に加速。もの凄いスピードでゴールへ襲いかかる。

 

「すごい威力だ…!」

 

「これは決まった!!」

 

 誰もが決まったと確信したその瞬間、5人は思い出した。ゴールの前に立つGKはあの円堂守だということを。 

 

 円堂の背後に、白く逆立った髪と赤いマントが特徴的な魔神が出現。円堂の動きと連動して両手でボールを止めにかかる。

 

『ゴッドキャッチ』

 

 円堂は両手でがっちりとキャッチ。剣城と白竜のシュートを見事に止めてみせた。

 

「俺たちのシュートを、止めただと…!?」

 

「さすがは円堂さんだ…」

 

 シュートを止められたことに驚愕する白竜に対し、剣城はまるで喜んでいるかのように口角をあげて呟く。

 

「でも今の連携は良かったんじゃないか?」

 

「うん。試合でも活かせそうだね。」

 

「今日の練習はこれで終わりだ。」

 

 黒岩はタッチパネルを操作すると、ホログラムが消え、元の無機質な部屋に戻った。

 

「これからは自由にここを使っていいこととする。今回の相手だけでなく、他の選手を映し出すことも出来る。他のメンバーにはお前たちから説明してくれ。」

 

****

 

   その日の夜。ミーティングルーム   

 

『さあ、ついにやって参りました!FFIV2アジア予選、組み合わせ抽選会がまもなく始まります!抽選会の模様は私、角間王将がお送り致します。』

 

 この日、アジア予選の開催地である日本に全出場国が到着し、サッカー協会にて組み合わせ抽選会が開催されていた。

 

「初戦の相手はかなり重要だぞ…」

 

「サウジアラビアやオーストラリアは最近も結果を残しているらしい。出来れば当たりたくないが…」

 

 イナズマジャパンのメンバーはミーティングルームに集まってその様子を視聴していた。

 

『開催国である我らが日本代表は1のAに入っています!初戦の相手はどこになるのでしょうか!!』

 

『まずは…サウジアラビア代表、"シャムシール"!監督は、ムシルド・アミール監督です!』

 

『サウジアラビア代表シャムシール、2のB。』

 

「とりあえず初戦がサウジアラビアじゃないのは一安心だな。」

 

「まだ安心できるわけじゃない。強豪国は他にもいる。」

 

『続いては…今大会初出場となるウズベキスタン代表、"ストームウルフ"です!監督は、ニコライ・ガガーリン監督です!』

 

『ウズベキスタン代表ストームウルフ、4のA。』

 

「ウズベキスタンか…あまりサッカーでは有名じゃないよね」

 

「だが、今大会初出場ということはあまりデータが残っていないということだ。油断はできない。」

 

『続いては…韓国代表、"ファイアードラゴン"!監督は、チェ・チャンスウ監督です!』

 

『韓国代表ファイアードラゴン、1のB。』

 

『決まりました!!日本代表イナズマジャパンの初戦の相手は、韓国代表ファイアードラゴンです!』

 

「韓国か…」

 

「初戦から厄介な相手だな。」

 

「韓国ってそんなに強いの?」

 

「ああ。A代表でも日本と韓国はライバル関係と言える。」

 

『韓国代表といえば、10年前のFFIアジア予選決勝戦、円堂守率いる初代イナズマジャパンと現在韓国代表監督のチェ・チャンスウ率いるファイアードラゴンの名試合が有名です!今大会ではどのような戦いを見せてくれるのでしょうか!日本代表イナズマジャパンvs韓国代表ファイアードラゴンの試合は明後日、ホーリーロードスタジアムにて行われます!』

 

「げ!その韓国と初戦で戦うのかよ…」

 

「みんな、初戦の相手が強豪国だろうと、絶対に勝つぞー!!」

 

『おぉー!!!』

 

****

 

   次の日。シーサイドスタジアム   

 

「知ってのとおり、初戦の相手は韓国代表ファイアードラゴンだ。本日は初戦に向けた練習を行う。」

 

****

 

「行くぞ!『神のタクトFI(ファイアイリュージョン)』!!黒裂!!」

 

 神童からボールを受けた黒裂がDF陣へ切り込む。

 

「『ラウンドスパーク』!!」

 

「上げろ!」

 

 必殺技で龍崎を突破した黒裂は神童の指示通り、高めのセンタリングを上げる。

 

「行くぞ!天馬!」

 

「ああ!」

 

 縦に伸びた炎をまとった光の先に剣城と天馬がジャンプ。2人はそれぞれ同時に『ファイアトルネード』を発動。

 

「『ファイアトルネードDD(ダブルドライブ) 改』!!」

 

「止める!『賢王キングバーン』!!

 

『キングファイ… ぐぁぁ!!」

 

 HR決勝戦でも見られたこのマッチアップ。当時と同じく、軍配は『ファイアトルネードDD(ダブルドライブ) 』に上がった。

 

「さすが剣城と松風。いいシュートだ!」

 

「ありがとうございます!!」

 

「この流れは明日の試合でも試してみよう。韓国にも通用するはずだ。」

 

****

 

「今日の練習はここまででーす!!」

 

「明日の試合に向けて体のケアはしっかりしておくように。」

 

****

 

   その日の夜。宿舎エリア   

 

 風呂で練習の疲れをとった神童は自室に戻る途中、宿舎に設置された自動販売機のベンチに座っている霧野を見つけた。

 

「霧野、隣いいか?」

 

「神童か。ああ。」

 

 神童と霧野は小学生時代からの仲で、お互いが信頼し合っている親友である。神童が悩む時は霧野が話を聞き、霧野がつまずく時は神童が背中を押す。これまでの戦いの中でもお互い切磋琢磨しながら成長してきた。

 

「霧野、なにか悩んでるだろ?」

 

「…!なんでわかったんだ…」

 

「何年一緒にいると思ってるんだ?それくらいわかるさ。無理して言わなくてもいいが力になってやりたい。」

 

「ああ…狩屋のことなんだが…」

 

「狩屋?狩屋がどうかしたか?」

 

「あいつ、化身が出せていないことに悩んでるらしいんだ。クロノストームになれなかったときも悔しそうにしていたし…」

 

 エルドラドとの戦いのため色々な時代を訪れていた雷門は、タイムジャンプの度に限られた人数で移動していた。狩屋はそのメンバーに選ばれることも多く、時空最強イレブン集めにも大いに活躍したと言える。だが7の力『自由自在に空間を活かし空を制する、「フライングディフェンダー」』に選ばれたのは白亜紀へのタイムジャンプから参加した未来人トーブだった。結局、ラグナロク最終戦ザ・ラグーン戦で揃った『時空最強イレブン「クロノストーム」』のメンバーに狩屋の名はなかった。

 

「それにあいつ、ポーカーフェイスが上手いだろ?みんなが気づくこともあまりないし、あいつから相談するとは思わないんだ…」

 

「お前の出番じゃないか。あいつの背中を押してあげられるのはお前しかいない。」

 

「神童…。そうだな、ありがとう。」

 

****

 

   初戦当日。ホーリーロードスタジアム   

 

『さあ、いよいよやってまいりました!FFIV2アジア予選開幕戦!1回戦第1試合、日本代表イナズマジャパンvs韓国代表ファイアードラゴンの一戦です!!』

 

『ニッポン!ニッポン!ニッポン!』

 

 ホーリーロードスタジアムは超満員。ホームの日本代表サポーターの声がスタジアム内に響き渡る。

 

   イナズマジャパン・ロッカールーム   

 

「全員揃っているな。それでは今回のスターティングメンバーを発表する。」

 

 各々が準備を進める中、コーチの久遠がタブレットを操作し、モニターにスターティングメンバーを表示させる。

 

「FW、剣城、白竜。」

 

「「はい!」」

 

「MF、松風、雨宮、雪村、神童、黒裂。」

 

「「「「「はい!」」」」」

 

「DF、霧野、護巻、真狩。」

 

「「「はい!」」」

 

「GK、千宮司。」

 

「はい!」

 

「そして今回のゲームキャプテン、松風天馬。」

 

「はい!!」

 

 スターティングメンバーが発表され、より一層緊張感が増す中、ロッカールームに黒岩が入ってくる。

 

「では、黒岩監督からの指示を。」

 

「・・・とにかく勝て。以上だ。」

 

 黒岩はそう言い放ち、ロッカールームを後にする。

 

「それだけかよ・・・」

 

 黒岩の言葉に拍子抜けした狩屋はそうつぶやく。隣の雨宮はそれを聞いて苦笑いを浮かべながらも、天馬に問いかける。

 

「天馬、キャプテンから何かない?」

 

「え?そうだな・・・」

 

 突然の問いかけに一瞬躊躇するも、すぐにみんなに声をかける。

 

「じゃあ、みんなで円陣しましょう!」

 

「いいねぇ、高まってきた!」

 

「いよいよ始まるんだな・・・」

 

「ああ。」

 

「白竜くん、緊張してる?」

 

「・・・集中しているだけだ。」

 

 各々言葉を口にしながら、円陣を組む。その輪にはマネージャーも加わり、久遠は外から見守る。

 

「みんな、俺たちは日本代表だ!自信を持って、全力で戦おう!行くぞ!!」

 

『おお!!!!!!』

 

****

 

《イナズマジャパンスターティングメンバー》

 

【挿絵表示】

 

FW   白竜 剣城

MF 雨宮 松風 雪村

     黒裂 神童

DF 護巻 霧野 真狩

GK    千宮司

 

《ファイアードラゴンスターティングメンバー》

 

【挿絵表示】

 

FW   ソヨン チュンユン ファンジュ

MF   ゴンウ  ジフン  ピョンミン

DF シンジェ ペジョン ヨンジン シン

GK        ドヒョン

 

『両チームスターティングメンバーの準備が整いました!いよいよ、キックオフです!!』

 

『ピーッ!!』




今回からやっと公式試合の描写が入ります!最後のスタメン発表の場面は挿絵を使ってわかりやすくしてみましたが、挿絵があった方がわかりやすいか、文字だけでも十分か、ぜひ感想でご意見いただけると嬉しいです。

(挿絵に使う千宮路をGO3で仲間にするのに一週間かかったのは内緒。)
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