イナズマイレブンGO3 DASH 〜宇宙人などいない、本当の世界大会〜 作:ふぉれスノ
2月には大きな最新情報が出るとのことなのでウキウキで待ちます!
「プレイ続行は難しいです…」
前半終了直前、韓国の必殺タクティクス『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』によって激突した黒裂と真狩はマネージャーにより治療中だが、プレイ続行は難しいとの判断。
「そうか、選手交代だ。」
「ついに来たか…俺の出番が…!!」
黒岩の言葉を聞いた井吹はベンチから飛び上がりストレッチを始める。
「狩屋、瞬木、行けるか?」
「はい!」
「え、俺!?」
気を抜いていた瞬木は、思わず大きな声を出してしまう。
「おい、なんで俺を使わないんだ!!」
一方、出場する気でいた井吹は久遠に反論。
「井吹、話を聞け。黒裂と真狩が負傷したから交代するんだ。」
「くそっ!!」
「久遠コーチ。ここでどうして瞬木なんですか?彼はまだ経験も浅い。そもそも、この大事な局面で初心者を投入する意図は?」
交代指示を聞いた神童は久遠に尋ねる。
「瞬木に関しては私の判断ではなく監督の判断なんだ。私も意図を把握している訳では無い。」
「そうですか…」
「ただひとつ言えるのは、瞬木はこれまで公式大会への出場データがない。今後キーになりえる可能性はある。」
瞬木の交代に疑問を感じた神童は久遠に尋ねるが、とても初心者の瞬木がキーになるとは思っていない様子。
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「シュートブロックを突破されたのは驚いたが、完全に『ネオ・パフェーフェクトゾーンプレス』がハマってるな。」
「ああ。俺が追加点を入れてやる!」
韓国ベンチでは、前半で手応えを感じた選手たちが悠々と話していた。
「みなさん、ジャパンの選手たちを侮ってはいけません。」
「ですが監督、我らの『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』は完璧な戦術。破られることはありません!」
「破られることは無いとは言いきれませんよ。なにせジャパンにはミチヤ・クドウがいる。いや、彼だけじゃない。10年前の彼らの意思が受け継がれているのですから。」
チャンスウは10年前のことを思い出す。
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『鬼道と虎丸が包囲されたー!!』
ボールを持つ鬼道と虎丸はチャンスウの指示により『パーフェクトゾーンプレス』に包囲される。
『次なる餌食はあなたです。』
『…ここは泥のフィールドだ。』
『何!?』
『さあ!奪ってみろ!!』
包囲網内のチャンスウは鬼道を挑発するも、鬼道は上空にボールを蹴りあげる。
『『『『『!?!?』』』』』
『俺がとる!!』
鬼道が蹴りあげたボールを南雲がパスカットを試みるが、予めコースにいた風丸が体を捻ってパス。
『泥のフィールドって…こういうことですか!!』
風丸のパスを胸トラップした虎丸は自陣へパスを繋げる。
『やはりパーフェクトゾーンプレスは地面を走るボールにのみ有効な戦術なんだ。お前たちが俺たちの精神とフィールドを支配するというのなら、こっちはもっと立体的にフィールドを支配してみせる。』
久遠の事前の特訓と鬼道の閃きによって、『パーフェクトゾーンプレス』は完全に攻略された。
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「(あの絶望と悔しさは今でも鮮明に覚えています。クドウ、そしてジャパンの選手達、弱点を補った我々のタクティクスをどう攻略しますか…?)
さあみなさん、見せてきなさい!我々のサッカーを!!」
『はい!!!!!』
チャンスウの指示を聞いた韓国の選手たちは一斉にフィールドに戻る。
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『さあ、まもなく後半開始です!!おっと?ここでイナズマジャパンの選手交代が行われます。負傷した黒裂と真狩に変わって、瞬木と狩屋が入ります。瞬木はこれまで公式大会での出場データがありません。どんなプレイを見せてくれるのか注目です!』
イナズマジャパン 選手交代
【OUT】 MF14・黒裂真命 → 【IN】 MF11・瞬木隼人
【OUT】 DF13・真狩銀次郎 → 【IN】 DF15・狩屋マサキ
FW 白竜 剣城
MF 瞬木 雨宮 雪村
神童 松風
DF 護巻 霧野 狩屋
GK 千宮路
日本ボールで後半開始。剣城から雨宮に、雨宮から神童にボールが渡る。
「向こうがタクティクスで来るのなら、タクティクスで迎え撃つ!『神のタクト
神童は両手を振りかざし指示を送る。
「天馬!」
「はい!」
神童からボールを受け取った天馬はチュンユンを突破しドリブルを続けるが、天馬のドリブルを警戒してかジフンとピョンミンが2人がかりでプレスをかける。
「っ…」
天馬は2人がかりのプレスをギリギリかわしボールをキープし続けるが、なかなかかわせず硬直状態に。
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「おい、なんで天馬は必殺技を使わないんだ!?」
「多分、距離を詰められすぎているんだと思います。」
疑問を抱いた瀬戸に対して葵が説明を続ける。
「天馬のドリブル技は『そよかぜステップ』、『アグレッシブビート』、そして『風穴ドライブ』。どれもある程度の助走が必要な技です。」
「必殺技なしで突破するしかない…それか新必殺技。」
「その手があったか!やっちまえ、天馬ー!」
呟く山菜の言葉を聞いて瀬戸のボルテージが急上昇。天馬に声援を送る。
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「やってやる!なんとかなるさ!!」
天馬は足裏でボールを止め、そのボールを軸に体を左回転してジフンを抜き去る。続けて今度は右回転。ピョンミンを抜き去った。
「「何!?」」
『松風!華麗なフェイントで2人を抜き去った!スーパープレイ炸裂!』
「ナイス!天馬!」
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「おぉ!あれは必殺技…なのか…?」
「あれはマルセイユ・ルーレット。テクニックのひとつだから必殺技とは言えないな。」
元フランス代表の名選手ジネーディ・ダジンが得意とするこのテクニック。彼の出身地がマルセイユであることからその名が付けられた。
「ちぇ、せっかく新必殺技が見れると思ったのに…」
天馬の新必殺技を期待していた瀬戸は龍崎の言葉を聞いて拍子抜けした様子。
「まあまあ…突破したんですから喜びましょうよ!」
「それもそうか!行けー、天馬ー!!」
****
「戻せ!天馬!」
天馬が崩した中盤のスペースに神童自身が走り込み、パスを要求。炎をまとった光は後方へ伸びる。
「頼みます!」
天馬からパスを受けた神童はドリブルをしながらフィールド全体を見ながら指示を出す。
「雪村!走れ!」
天馬が突破したことで、韓国は中盤の枚数が足りずマンツーマンディフェンスが崩れる。雪村のマークをしていたシンジェはフリーになった神童にプレスをかけるが、マークの受け渡しが間に合わず雪村の裏のスペースが空く。そこを狙っていた神童はすかさずスルーパスを入れる。トップスピードで走り出した雪村への神童のパスは見事に雪村の足元へ収まる。
「(俺のスピードにシンクロした…!やっぱり神童のゲームメイクはすごい…!)」
「(雪村が抜け出した!次をラストパスにしたいが今シュートを打てるのは…)」
「雪村さん!こっちです!」
神童にバックパスを出した天馬はすぐに走り出し、ペナルティエリア前でボールを要求する。
「(…!天馬!少し遠いか…いや…)雪村!上に上げろ!」
「任せた!」
『ここで日本!神童の見事なゲームメイクにより、シュートチャンス!』
炎の光は大きく弧を描き、ペナルティエリア手前の上空で大きく広がる。それに合わせた雪村のクロスの先に、走り出した天馬が大きくジャンプ。
『大きくジャンプした松風!打てるか!?…いや、松風だけではない!』
ジャンプした天馬に合わせて、ペナルティエリア手前まで戻っていた剣城が同じく大きくジャンプ。必殺技の体制。
「「『ファイアトルネード
「な!?いつの間に!?」
『なんと!松風と剣城による連携必殺技だ〜!!韓国止められるか!?』
剣城の動きに意表を突かれたGKドヒョンはタイミングが合わず、シュートとは逆の方にポジショニングしている。
「よし!!」
「決まった…!!」
「させるか!!」
完璧なコースに誰もが決まったと思った瞬間、チュンユンはシュートに突っ込む。
「何をする気だ…!?」
「『じばしりかえん 改』!!」
着火したチュンユンの右足はアクロバティックに回転しながら上空からのシュートコースに入り、わずかに触れたことで天馬と剣城のシュートはコースがずれる。
『あーっと!!シュートはゴールポストに嫌われタッチラインを割りました!ここまで戻ってきていたFWチュンユン、アクロバティックなシュートブロックでピンチを防いだ!』
「惜しかったですね…」
「あのFW、まさかここまで戻ってくるとは…」
「今の攻撃は、天馬のようなスーパープレイがないと生まれない…どう攻めますか?」
「もう一度俺のタクティクスを試す。何度も攻めて敵の穴を見つけるぞ。」
「わかりました。」
雨宮と神童は次の攻め方について話し、それぞれのポジションへと戻る。
****
『日本のスローインから試合再開です!』
「神童!」
「もう一度行くぞ!『神のタクト
雪村からボールを受け取った神童は再びタクティクスを発動。
「剣城!」
神童は剣城にパス。敵陣に深く切り込んで行く。
「『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』を発動するには最低でも5人は必要。この位置なら使われないはずだ!剣城!」
「はい!神童さん!」
神童は自身でオーバラップ。剣城と神童は前後に並び連携技の体制。
「打たせるものか!!『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』!!」
ここでチュンユンが必殺タクティクスの指示。DF陣に加え、ペナルティエリア付近まで戻っていたFW陣が剣城と神童を包囲する。
「何!?」
「中盤を抜けられることを読んでFWがプレスバックしていたというのか!?」
敵陣深くで『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』は使われないと踏んでいた神童は意表を突かれ、イナズマジャパンの攻撃は中断されてしまった。
「くっ…どうすれば…」
「恐ろしいタクティクスだとは思っていたが、中に入るとここまで焦らされるのか…!」
「龍に呑まれていく気分はどうだ…?」
焦る剣城と神童をヨンジンが煽る。徐々に剣城を囲む円が小さくなり、ボールを奪取しようとDFの足が伸びる。剣城はボールを少しずつ動かし、なんとかキープし続ける。
「このままじゃボールを取られるのも時間の問題…」
ボールをキープしながら声を漏らす剣城の状況を把握した神童は意を決して声を上げる。
「剣城!今の俺達ではこのタクティクスを突破できない!負傷だけ気をつけろ!」
「…!!…わかりました…」
剣城は下唇を強く噛みながら気を溜める。
「はぁぁぁぁぁぁ!!!!『剣聖ランスロット』!!ァアームド!!」
振りかぶって上げた左手と同時に化身が黒い光分子に分解されると、剣城の体に纏うように集まる。腕から足、胴体に紫色に輝く鎧、背中に大きな赤いマント、額には兜のようなものが装着される。
『おっと!ここで剣城は化身アームド!!どう突破するのか!?』
剣城はその場で右足を大きく踏み込み、踏み込んだ右足でそのまま真上にバイシクルキック。凄まじい威力を持ったボールは上空へ。ジャンプしたペジョンだったがそのスピードには間に合わずインターセプト失敗。そのままボールはタッチラインを割る。
「ちっ、化身アームドで無理やりクリアしたか。あのFW、なかなかやるな…」
攻略されてはいないものの、タクティクスが突破されたことに悔しさを覚えたチュンユンは剣城を睨む。
「剣城、怪我はないか?」
「はい、大丈夫です。神童さんは?」
「俺も大丈夫だ。しかし、タクティクスを攻略できたわけじゃない…」
「このままクリアし続けても、攻撃を防がれる一方ですね…」
「神童!」
神童と剣城が頭を悩ませていると、ベンチから久遠が神童を呼ぶ声が飛ぶ。
****
「相手のタクティクスは風を纏う龍、しかし必ずしも風は敵であるという訳では無い。風を味方にする方法を考えるんだ。」
神童をベンチサイドに呼び出した久遠は神童にタクティクス攻略の助言をする。
「風を味方に…」
神童は久遠の言葉を聞き、ある一戦を思い出す。
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HR全国大会1回戦『雷門vs月山国光』の試合は、設置された巨大な扇風機によって作り出される竜巻がフィールド上を行き交う『サイクロンスタジアム』で行われていた。
『松風、強烈な竜巻に突っ込んでいく!!』
『馬鹿な!?』
『ヤケになったか!?』
天馬は無謀にも、目の前にそびえ立つ巨大な竜巻に突っ込んで行く。
『行く手を阻む向かい風も、乗ってしまえば追い風になる!!『そよかぜステップ』!!』
天馬は竜巻に向かって必殺技を発動。竜巻の風向きを利用してドリブル突破。
『やったー!天馬!!』
『竜巻の動きを読めさえすれば、利用出来るって気づいていたのか…』
『天馬ならそれが出来る、ということか。あいつのは風の必殺技だからな。』
『そよかぜステップにこんな使い方があるなんてね!』
****
「行く手を阻む向かい風も、乗ってしまえば追い風になる…そうか!!」
神童は久遠の助言と、いつかの天馬の言葉をヒントにタクティクスの攻略法を思いついた様子。
「天馬。」
「はい。」
「相手のタクティクスを攻略するには、お前の力が必要だ 」
「…わかりました。やってみます!」
****
「みんな、天馬にボールを集めるんだ!!」
『わかった(はい)!!』
『韓国のスローインで試合再開です!』
シンジェからソヨンにボールが渡り、ソヨンはドリブルで日本陣内へ切り込む。
「行かせるかよ!」
後半から変わって入った狩屋がラインを上げソヨンのドリブルを止めにチェックに入る。
「はぁぁぁぁ!!」
ソヨンが気を溜めると背中から黒い影が出現。両肩に特徴的な円盤を装備し、毛先が水色の長い髭を貯えた白い虎が姿を現す。
「化身か…!!」
「『疾風の白虎』!!」
『おっと!ここで韓国ソヨンが化身を発動!狩屋、止めることができるのか!?』
「やるしかない…『ハンターズネットV3』!!」
「甘いわ!『疾風迅雷』!!」
ソヨンは白虎の背中に乗ると黄緑色の閃光となり狩屋に突進。『ハンターズネット』を軽々と破られた狩屋は強烈な電撃を喰らって倒れ込む。
「狩屋!」
「「行かせない!!」」
すぐさま神童と天馬が止めに入るが、ソヨンは凄まじいスピードで華麗に抜き去る。
「何!?」
「速い…!」
「「ぐぁぁぁ!!!」」
続けて止めに入った霧野と護巻もソヨンのドリブルに吹き飛ばされる。
『止まらない止まらない!!韓国ソヨン、見事なドリブルで日本選手を次々と抜き去っていくー!!』
「チュンユン!決めてやりなさい!!」
「ああ!」
ペナルティエリア付近でソヨンはチュンユンにパス。ボールを受け取ったチュンユンは完全にフリー。
「はぁぁぁぁぁぁ!!!」
「また化身!?」
力を溜めるチュンユンの背後から紅の翼と3つの顔を持つ化身が出現。
「『獄炎のアシュラ』!!!」
化身を発動したチュンユンがシュートしようとした瞬間、背後から狩屋がスライディングでシュートコースに割り込む。
「今度こそ止めてやる!」
「ほう、ソヨンのあの技を受けてここまで戻ってくるとは。そのタフさには脱帽だが、化身を持たないお前に俺を止めることはできない!!」
チュンユンはそのまま突進。化身で力が増したチュンユンの突進を正面から受けた狩屋は、後方に大きく飛ばされる。
「ぐぁぁぁぁぁぁ!!」
「その程度で止められると思うな!」
チュンユンが大きく踏み込むと、足元から上空へと続く炎の道が出現。ドリブルで天空へと登っていき、天高くからシュート体制。
「鳳凰れっ…「『ヴァルキリーフラッグ』!!!」何!?」
チュンユンが足を振りかぶった瞬間、ゴール前の地面が大きく隆起し、その衝撃でチュンユンは吹き飛ばされる。隆起した地面の上には化身を発動した霧野の姿が。
『なんと!!日本の霧野!間一髪、化身必殺技でチュンユンのシュートを阻止!!日本のピンチを救った〜!!』
「ナイスディフェンス!霧野!」
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「いいぞー!!霧野!!!」
「霧野先輩!!」
「霧野くん…やった…」
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「霧野先輩…ありがとうございます…」
「狩屋、お前のディフェンスのおかげで戻る時間が稼げたんだ。感謝するのは俺の方だよ。ありがとう。」
「でも!俺が化身を…俺がドリブルを止めていればピンチにもならなかった!全部俺のせいです…」
「狩屋、誰のせいだなんて関係ない。ほら、結果的にボールは奪えたじゃないか!今度はこっちの番だ!」
「はい…」
霧野の励まされる狩屋だが、自分の実力不足に対する後ろめたさと自分が足を引っ張っている責任を感じてしまっていた。
「(俺のせいで霧野先輩やみんなに迷惑をかけて…俺のせいで…)」
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ボールを奪った霧野は神童にパスをして日本のカウンター。中盤を中心に攻め上がる。
「ラストチャンスだ!天馬!任せたぞ!」
「はい!」
久遠の助言から神童が考案したタクティクスの攻略法を実践するため、天馬にボールを預けて攻め上がる。
『手元の時計ではすでにアディショナルタイムに突入しています。日本、これが最後の攻撃か!?』
「行かせるな!『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』!!」
ドリブルで攻め込む天馬を止めるため、チュンユンはタクティクスの指示を出す。韓国のFW陣が天馬を、MF陣が近くにいた雨宮を取り囲みタクティクス発動。
『出た〜!韓国の必殺タクティクス『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』!!今度は松風と雨宮が包囲されてしまった〜!』
「来たか!」
天馬にボールを預けた神童は、包囲網の外から見守る。
「これが『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』か…天馬、大丈夫!?」
「うん!すごいプレッシャーだけど大丈夫!」
「怪我だけ気をつけよう!」
「そうだね!」
「おい、あいつらタクティクスの中でおしゃべりしてんのか?呑気すぎだろ…」
『ネオ・パーフェクトゾンプレス』の外から天馬と雨宮の会話を聞いた雪村は驚愕していた。
「よし、俺ならできる!行く手を阻む向かい風も、乗ってしまえば追い風になる!!」
天馬が両足で大きく踏み込むと、天馬の周りに竜巻が現れる。
「『スパイラルドロー S』!!!!」
「あれは、別の竜巻!?だが、あの程度の竜巻で『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』は破れない!」
外から見ていたチュンユンは『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』とは別の竜巻を見て驚くが、言葉の通り『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』は乱れることなく天馬と雨宮を包囲し続ける。
「ダメか…!」
『スパイラルドロー』をし続ける天馬だったが、その竜巻は徐々に勢いを失っていく。
「その程度の策で攻略したつもりか?俺たちのタクティクスは完璧だ!破られることはない!」
包囲網の中にいるジフンは天馬を煽る。なんとか粘る天馬だったが、焦りと疲れによって『スパイラルドロー』の竜巻は消えかけてしまう。
「天馬…!」
外側の包囲網に囲まれている太陽は竜巻の勢いがなくなっていくのを見て、自分に言葉をかける。
「僕は天馬ほどの突破力はない。だからって天馬に頼ってばかりでは攻め込めない…!僕だって…いつか太陽の下に出るんだ!!」
雨宮は空に手をかざし胸に手を当てると、太陽の光を手の中に溜める。
「はぁぁぁ!!!『クレイジーサンライト』!!!」
溜めた光を天馬の頭上に放出すると、光はわずかに残った『スパイラルドロー』の竜巻にエネルギーを送る。光エネルギーを得た竜巻はオレンジ色に変化して徐々に大きくなる。
「何!?」
大きくなったオレンジ色の竜巻は『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』の竜巻を巻き込んでさらに広がり、包囲網を形成していた韓国の選手たちを吹き飛ばす。
「「「「「ぐぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」」」」」
『なんと!!ついに日本の松風と雨宮が見事な連携で韓国の必殺タクティクスを破った〜!!これには韓国サイドも驚きの顔を隠せません!』
****
「やった!ついに『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』を突破したわ!!」
「あの包囲網を破るほどの竜巻を出せるとは、彼らの力は相当のものだね。」
『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』を受けその脅威を知る黒裂は天馬と太陽の突破に感心している。
****
「ありがとう!太陽!」
「僕も天馬の力になれてよかったよ!」
「雪村さん!」
『ネオ・パーフェクトゾーンプレス』を完全に突破した天馬は、ディフェンスが手薄になっている中盤の雪村にボールを預ける。
「剣城、太陽、瞬木、雪村!ブラックルームでの特訓を思い出せ!今こそ特訓の成果を見せる時だ!」
チャンスだと判断した白竜が4人に声をかけると、それぞれが動き出す。
ボールを持つ雪村が片手を上げると、周りに氷のサークルができる。
「『ホワイトブレード』!!」
雪村は必殺技で3人を突破し、太陽にボールを渡す。
「今です!!」
太陽の合図で、前線に上がっていた瞬木がシンジェの裏へ走り込む。
「くそっ、速い!」
瞬木をマークしていたシンは予想外のスピードに不意をつかれ、必死に追いつこうとする。だが、瞬木の抜け出しはフェイク。瞬木のいたスペースが空く。
「こっちだ!」
空いたスペースに剣城が走り込み、ボールを要求する。
「剣城君!」
だが、雨宮から剣城のパスコースにペジョンが入り、必殺技の体制。
「パスは通させない!『じばしりかえん』!!」
「あれは、シュートブロックに使っていた必殺技!カットされる!」
「それはどうかな!」
雨宮のパスはペジョンの前で急カーブ。見事にペジョンを避け、弧を描いて剣城の足元へ通る。
「白竜!いくぞ!」
「ああ!」
剣城が左手、白竜が右手を横に広げるとボールに光と闇のオーラが集まり、宙へ浮かぶ。
「「『グレートブラスター』!!!!」」
2人は同時にジャンプし、ツインシュート。空中でボールがバツ印のオーラにぶつかると、急激に加速。凄まじいスピードでゴールへ襲いかかる。
「あの連携技は!?」
「いつの間にあんな技を!!」
GKドヒョンはシュートを止めようと必殺技の体制。
「『大爆発張り手』!!は!は!は!は!は!ぐ...ぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
2-1
『ゴ ル!!!!!日本、前線5人の見事な連携から剣城と白竜のシュートがゴールネットを揺らしてついに勝ち越し!!』
「5人とも、いい連携だったぞ!」
「あんなに細かい連携、いつ練習してたの?」
「この前、俺たちだけ別メニューで練習してた日があったろ?」
****
『そして、剣城、白竜、雨宮、雪村、瞬木の5人はこの後宿舎エリアのトレーニングルームに移動してもらう。』
『トレーニングルーム…?』
『ルーム内に監督がいるはずだ。あとは監督の指示に従ってくれ。』
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「あの時か!」
「あ!そういえば白竜!!お前また呼び捨てにしたろ!」
「試合中にそんなの気にしてたら集中できないだろ。」
雪村は白竜に呼び捨てにされたことに不満を感じ指摘するが、白竜に論破され何も言い返せない。
「ぐぬぬ…それもそうか…」
「白竜、雪村さんはこう見えても2年生なんだからちゃんと敬語使わないとダメだよ!」
「おい天馬!”こう見えて”は余計だろ!!なんだよ”こう見えて”って!!背低いからって馬鹿にすんな!!」
「すみません…そんなつもりじゃ…」
そんな会話をよそに、神童は瞬木の動きについて考えていた。
「(瞬木のあのプレー、他4人の指示があったとはいえ完璧な抜け出し。試合のキーとまではなっていないが、確実に有効的なプレーだった。久遠コーチはこれを読めていたのか。)」
『ピッピッピィー!!』
『ここで試合終了のホイッスル!!FFIV2アジア予選1回戦第3試合「日本代表イナズマジャパンvs韓国代表ファイヤードラゴン」の試合は2-1でイナズマジャパンの勝利です!!』
****
「よっしゃー!!初戦突破だぜ!!」
「やったな、神童!」
「ああ。ナイスプレー、霧野。」
「神サマ素敵…」
「やったね、天馬!おめでとう!!」
「葵!ありがとう!!」
日本ベンチが勝利ムードに包まれる中、韓国の監督チェ・チャンスウが黒岩の下にやってきた。
「ありがとうございました。さすが、あなたが率いる日本代表はお強いですね、『ミスターK』。」
「…人違いだ。」
黒岩はそれだけ言って立ち上がり、ベンチを後にした。
「相手にされないのでは仕方ありませんね。」
そしてチャンスウは久遠の下へ。
「10年前、そして今回。私たちの戦術をあなたに二度も破られるとは。参りましたよ、ミチヤ・クドウ。」
「チャンスウ。やはり君の率いる韓国も手強いな。監督としても選手としても期待している。」
「恐縮です。」
チャンスウは久遠に頭を下げ、日本ベンチを去り韓国ベンチへ戻っていった。
「『ミスターK』…?」
「神童?どうかしたか?」
「いや、韓国の監督が黒岩監督のことを『ミスターK』と呼んでいた…」
神童はチャンスウが黒岩に向けた『ミスターK』という呼び名に疑問を感じていた。
「普通に黒岩のKじゃないか?」
「まあ…別におかしくはないか…」
****
イタリア代表オルフェウス・練習用グラウンド
「師匠!!日本が初戦突破ぜよ!!」
「おお、やるなぁあいつら!」
「わしらも頑張らんと決勝戦で戦えないぜよ!」
2人がニュースを見て盛り上がる中、一人の男が部屋に入り部屋全体に声をかける。
「みんなー!初戦の相手が決まったぞー!」
「あ、監督!日本が初戦を突破したらしいぜよ!!」
「ジャパンか…やっぱり…」
「監督、そんなに日本に思い入れがあるぜよ?そりゃまっこと嬉しいぜよ〜!」
「あ…ああ!リョウマとリュウゴの母国は気になってるんだ。本戦に進んだらジャパンとも戦えるかもしれないね!」
「そうぜよ!イタリアと決勝戦で戦う相手は日本以外ありえんぜよ!」
監督と呼ばれる男は”日本”に何か思うところがある様子。するとそこに金髪ボブの少女がやってくる。
「ちょっとリョウマ〜!話逸らさないでよね!」
「あ、ごめんぜよ…」
「初戦の相手はどこになったの?
フィディオお兄ちゃん。」
「おいおい、その呼び方はやめろって言ってるだろ?チームにいるときは”監督”って呼べって何回言ったらわかるんだ?」
「ごめんごめん、小さい頃からそう呼んでるから直んないんだよね〜。」
「2人はいつから知り合いなんぜよ?」
「ん〜、10年前くらいかな?私は小さかったしあんまり覚えてないんだよね〜」
「正確には11年間かな。FFIが開催されるちょっと前だったはず。」
「そりゃぁずいぶん長いぜよ。…って!おまんも話逸らしてるぜよ!」
「ごめんごめん、それで?初戦の相手は?早く教えてよ!」
「そんなに焦るなって。そんなに急いでも対戦相手は逃げないぞ?
ルシェ。」
今回、フォーメーション表示の挿絵を変えてみました。ゲームだと自由が効かない上、直撮りで画質が良くないため、スマートフォンのアプリで作成しました。ご意見やご要望、お待ちしております。
今話を投稿するまでの間に、イナズマジャパンメンバーの背番号を少し変更しました。
変更前:No.4 真狩銀次郎
No.13 龍崎皇児
変更後:No.4 龍崎皇児
No.13 真狩銀次郎
あまり深い意味はありません。初期段階でもこの2人の背番号は悩んでいたのですが、やはり学年が上の龍崎が若い番号を背負っている方が個人的にしっくりくると改めて思ったため変更しました。こんな細かい変更わざわざ報告すんな、と言われればそれまでですが、把握よろです。