無個性でもヒーロー目指す!。   作:斬る斬るティー

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第13話:嬉しい再会

 

 

「お前・・・本当に・・・ユエなのか?!」

「やっと気づいてくれましたか。 愛しの・・・お兄様♡」

 

「「「はぁぁぁぁ!?????」」」

 

 いきなりのお兄様発言に全員が驚き驚愕の声を上げる。だが、この日一番驚いたのは一騎の方だった。

 

「な、な、なななななんでゆ、ユエが雄英に居るの!?」

「それは雄英に受かったからです」

「そうじゃない!ユエは今年で中三だろ!!」

 

「「「はぁぁぁぁ!?????」」」

 

 またしても全員の驚愕の声が重なる。いったい入学初日で何回全員の声がはもったのやら。

 それで、流石の今年で中三発言には轟と爆豪も驚きユエを見る。

 

「それは中学を飛び級したからです」

「そう、なんだ」

「はい。・・・私、凄く会いたかったです。お兄様」

「ああ、俺もだ。会えて嬉しいよ。もの凄くな」

「お兄様~」

 

 もの凄い甘い声で言うと、更に一騎に顔を近づけキスをしようとする。

 

「ちょちょちょ!」

 

 だが、ユエの口に手を当てて、なんとか止める。そんな一騎にユエは疑問に思い、小首を傾げる。

 

「なんで止めるんですか?」

「何しようとしてるの?」

「キスです」

「なんで?」

「キスは親愛の証。 同じ血と肉を分かつ・・・鉄よりも固い絆で結ばれた兄妹がキスをするのは自然なこと。外国では挨拶程度ですよ。お兄様」

「そうなの?」

「はい!」

 

「「「そんなわけあるか!!??

 

「と、皆さん言ってますが」

「他人の意見なんて無視ですよ。 むしろ、3年間も無理矢理離ればなれにさせられていた事を考えれば、夜のまぐわいですら挨拶の様なもの」

「ちょっとユエ! 女の子が何を言ってるの!」

「ふふふ。私は・・・本気ですよお兄様~♡」

 

ま、まって!? この子本当にユエ!? 昔はこんなんじゃなかった。もっと可愛らしい子って感じだったのに今は妖艶な女の子って感じになってるんですけど!?

いや、俺何言ってんの!?いや、おれですら分からないよ!!

 

「お待ち下さい!」

 

 妖しい吐息を吐き、一騎の両手を掴んで退けて今度こそキスをしようとするユエを八百万が背後から抱き上げて引き離す。

 

「ム! なんで邪魔するのモモちゃん」

「このような人の多い所ですっるのはよくありませんわ!」

「うっ、正論。なら早く帰りましょお兄様!」

「そうもいかないようだよ」

「え?」

 

 一騎の指を差す方を目で追うと、全員が説明しろと、訴える目で見ていることに気づく。そして一騎に向き直ると満面の笑みを浮かべる。

 

「無視しましょ!」

 

「「「させるか!!」」」

 

だよね~。入学早々大変な事になった。

そして皆に取り押さえられる形でユエと座らされて皆の自己紹介が始まって最後は自分とユエだけになった。

 

「それじゃあ。俺は不死黒 一騎。それで」

「私は水無月 ユエです。 水無月ってよんだら怒りますので皆さんユエって読んで下さいね」

「俺達は兄妹なんだけど、腹違いだからね。 苗字が違うのは察してくれ」

 

 その事に何人かは複雑そうな顔を見せるが、一騎は緑谷がブツブツと呟くのが目に入る。

 

「どうした緑谷」

「ねえ、水無月って元№1ヒーロースサノオと関係あるの?」

 

 緑谷の発言に気まずい顔をする一騎とユエ。

 

「スサノオ?だれ?しってる?」

「知らない」

「でも元№1って事はオールマイトの前の世代だよね?」

 

「そうなんだ!!スサノオの個性は【海】!海水を操る個性でその名に相応しく海難事故は勿論、火災やヴィラン退治にも大きく貢献したんだ!オールマイトは日本のヴィラン犯罪数を6%にしてるけどその前はスサノオが犯罪数値を9%にまで抑えたんだ!!。当時は碌なサポートアイテムを無しにだよ!そしてスサノオが居た時代は海難事故や津波被害は決して起きないと言わしめるほどだったんだ!どれだけ大きい地震が起きても津波被害は無かったんだ!!」

 

お、おう。詳しいな、ヒーローオタクか?てかユエが引いてる。

 

「それにそれに!」

 

まだ続くの!?

 

「まって緑谷!!それ以上はエンドレスだ!」

「あ、ご、ごめん。それで」

「そうだよ、スサノオこと水無月 海神は俺達の叔父にあたる」

「じゃあ、ヒーロー公安委員会最高幹部の水無月水重は「緑谷さん」は、はい」

「私達の前で父の・・・あのクズの話をしないで」

 

 ユエは緑谷を睨むように見つめる。そんな時にユエの発現に飯田が声をかける。

 

「水無月君!」

「私を苗字で呼ぶなとさっき言いましたよね?」

「う、ではユエ君! 自分の父をクズ呼ばわりは良くないぞ!それにヒーロー公安委員会の最高幹部なんて凄いじゃないか!もっと尊敬するべきだ!!」

 

 腕をカクカク動かしながら注意する飯田をユエは睨む。その雰囲気には怒りが混じっていた。

 

「はぁ? 何も知らないくせに好き勝手言って。 尊敬ですって?無個性って理由で当時まだ幼かったお兄様を虐待してたあの親を尊敬ですって?笑えない・・・実に笑えない」

 

「「「「・・・え」」」」

 

皆ユエの反応に驚いてると言うか俺が無個性って事に驚いてるな。

あ、ユエも自分が何を言ったのか理解してギギギって音が鳴りそうな感じでこっちを向いた。あー涙を溜めてウルウルした瞳で見てきた。

 

「お、お兄様ごめんなさい。わ、わ私そんなつもりでは」

「気にするな。いずれ知られて話さないといけなかったからな。機会をくれてありがとな」

 

 優しく言うとユエの頭に手を置いて優しく撫でる。そうするとユエは目を細めて頬を緩ませる。

 

「さっきユエが言ったけど俺は正真正銘の絶滅危惧種の無個性人間だよ」

 

 また驚愕の声が教室に響き渡る。

 皆は信じられない物を見る目で一騎を見る。そんな中、緑谷は更に酷い顔をして見ていた。

 

「無個性ってまじか!?」

「まじ」

「だってお前0Pヴィランを殴って壊してたじゃん!」

「あれは只の技術」

「じゃあ今日のテストの時、不死黒君は全部運動神経だけで乗り越えたの!?」

「そうだよ。 てか緑谷には俺が無個性っていってなかった?」

「え?」

「ほら、一年前ヘドロ事件の時緑谷に言ったじゃん。 同類って」

「あれってそういう意味だったの!!」

 

 皆が驚き静かになったその時だった。爆豪がいきなり個性を使う。いきなりの爆発音に皆が見るとえげつない顔で一騎を睨む爆豪の顔がめにはいった。

 

「ザケた事ぬかしてんじゃぁねえぇ!!」

「巫山戯てないし事実だよ。・・・ほら」

 

 そういって一騎は自信の学生証を見せる。

 表側には証明写真と名前、そして個性名が乗っているのだが、一騎は無個性なのでかかれているのはそのまま、無個性だった。

 

「・・・はぁ? じゃあ俺は・・・」

 

 それを見て爆豪が思い出すのはボール投げの時に緑谷に襲いに行って、一瞬で一騎に取り押さえられた事だった。

 

「ふ、ふ――」

「かっちゃん?」

「巫山戯んじゃねぇ!!」

 

 爆豪はそう言いながら一騎に近づくと胸ぐらを掴み窓に強く叩き付ける。それどころか掴んでない方の手の平からバチバチと火花を散らす。

 

「今すぐお兄様を離して」

 

 ユエは胸ぐらを掴んでる爆豪の腕を掴むと引き離す。

 

「離せやクソガキ!」

 

 それにイラついた爆豪は掴まれた手を振り払うと、両手に個性を発動させてユエを睨む。

 

「一才しか変わらないでしょ。 それでなに?個性把握テストでお兄様に負けたのがそんなに気に入らない?年下の私にも負けたしね」

「・・・! 殺す」

 

 挑発じみた発言にムカついた爆豪は右手を振り上げて攻撃しようと、襲い掛かった瞬間にその腕は掴まれ止められる。

 

「おい」

「アァ"・・・ガッ!?」

 

 それどころか振り向いた爆豪は一騎に首を鷲掴みにされ窓に叩き付けられる。

 

「・・・っ!」

「ユエを殺すだぁ?やったらお前の手二度と使えなくするぞ」

 

 何時もなら反撃を起こすが、一騎のハイライトが消え、映る物全てを飲み込む様な真っ黒な瞳を見た爆豪は言い知れぬ恐怖を感じ動けなくなる。

 

「・・・なーんてね。入学早々問題は起こさないよ。 それでね、みんな。名字が違うのは俺が家を追い出されたからなんだ」

 

 爆豪から手を離し、皆の方を向いて優しい笑みを浮かべて言う一騎に全員、絶対に怒らせないようにすると決意する。

 そして付け足しの様に「あ、そうそう」といって自分の椅子に座り全員を見る。

 

「この親の話は絶対に誰にも言わないでね。もし言ったらヒーロー生命どころか普通の人生も歩めなくなっちゃうから気を付けてね」

 

 満面の笑みで恐ろしい事を言う一騎に全員引気味になるが、ヒーロー公安委員会の幹部が子供の虐待のうえ無個性差別をしていたなんて大スキャンダルもいいところなので当たり前かと理解する。

 

「・・・悪いな。場が荒れては親睦の話し合いは無理そうだ。それじゃあ俺は帰るよ、明日からもよろしく」

 

 そう言って一騎はカバンを持つと教室を出る。無論その後をユエも付いて行き、また八百万はユエの後を追うように教室を後にする。

 教室に残った者達は気まずいながらも解散とな帰路に着く。

 

「クソが」

 

 爆豪の呟きは誰も聞こえない。

 

 

 ☆

 

 

「へー。ユエと八百万さんは同じ中学なんだ」

 

 一騎はユエと八百万と共帰路に付いていた。

 

「そう、モモちゃんとは同じ須磨大付属中学校なの」

「かなり学力の高い学校って聞くけど」

「う~ん? そこは微妙~かな。ねえモモちゃん」

「そう言えるのはユエさんだけですわ」

「・・・そうなの?」

 

 呆れたように言う八百万に一騎は自身の右腕に抱きついて満面の笑みを浮かべるユエを見てから八百万を見る。

 

「そうですわ。ユエさんは歴代最高成績での入学。それからもテストは全問正解、運動神経は抜群。まさに文武両道でしたわ」

「まあ雄英でお兄様と同学年に成るために頑張ったもん!」

 

 更に強く腕に抱きつくユエの頭を更に優しく何度も撫でる一騎。そんな二人の姿を見て八百万は薄らと微笑む。

 

「あ、そうだ八百万さん」

「なんでしょうか?」

「妹のユエとお友達になって下さり、ありがとう御座います」

 

 一旦ユエを腕から離すと深々と頭を下げてお礼を言う。そんな一騎に八百万は驚いた様に目を見開き、少ししてから微笑む。

 

「お礼を言われることではありませんわ不死黒さん。わたくしの方こそユエさんと親友になれて嬉しい限りですわ」

 

 八百万も思ってたことを一騎に言う。すこしして二人は顔を見渡し笑みを浮かべるがユエは顔を真っ赤にして手で隠していた。

 

「お、お兄様、モモちゃん。恥ずかしいこと言わないで・・・//」

「・・・ふふふ。珍しく照れてるユエさん、可愛いですわよ」

「よしよし。ユエはこれからは恐らくA組の妹キャラになりそうだな」

「私はお兄様だけの妹ですよ?」

「知ってる」

 

 三人で笑いながら歩いていると八百万のお迎えの車なのか、校門にリムジンが止っていた。それを見て一騎は驚き八百万とリムジンを何度も交互に見ていた。

 

「リムジン・・・。ヤオヨロズサンハオジョウサマ?」

「お兄様、なんか先ほどまでと違ってニュアンスが・・・。あとモモちゃんは日本四大財閥の八百万家のご令嬢だよ」

「ほへ~」

「それほど気にすることはありませんわ。これからはお友達なのですから。名前も気軽に読んで下さいませ」

 

この後は俺は家の近くまで送って貰うことになったユエも俺の家に来たいみたいで今日一緒に来ることになった。

てか発目がなかなか来ないからメールしたら先に帰ったと来やがった。

 

 

 ☆

 

 

「此所がお兄様の家なんですね」

「そうだよ。ただいま~・・・アミ」

「アミ?」

《お帰りなさいませ。マスター》

「・・・!?」

 

お、やっぱりユエも驚いてるな。まあ誰も居ないのにこんな声が聞こえてきたら驚くか。

 

「ユエ、リビングはこっちだよ」

「はーい」

 

 

「荷物はあのソファーにでも置いといて」

「はい(これお高い家具だ)」

《マスター》

「なに?」

「入学早々誘拐はどうかと思います・・・」

「ちっがーう!」

《では、早々お持ち帰りですか。部屋を暗くしますね》

「だから違ーう!! って、ユエも顔を赤らめて服を脱ぐな!」

「え? やらないの?」

「やらないよ?! だから脱ぐな!下着に手をかけるな!」

「え~折角ガータータイプにしたのに」

 

なんかこの一瞬で疲れた。いや、もの凄く。・・・・とりあえず説明だな。

 

 

~説明中~

 

 

《そう言う事でしたか。これからよろしくお願いします。妹君様》

「よろしく。私は普通にユエと呼んでね」

《了解しました。 ユエ様》

 

なんかユエとアミが仲良く成ってるんだけど? 仲良くなるの早すぎない?

ユエは荷物置いたら家の中の探険に出掛けた。

 

 

 prrrr

 

「ん? はいもしもし」

『一騎君?』

「どうしましたメトリさん」

『今日のご飯のお誘い』

「お言葉に甘えさせて貰います」

『分かったわ』

「それと合わせたい人が居るんですけど・・・」

『じゃあ、その子の分も作らないとね』

「ありがとう御座います」

 

 

「お兄様、誰かと電話ですか?」

「そうだよ。それより探険は終わったの?」

「はい! 凄いですねこの家。2階建てで地下もあるなんて」

「まあね。地下は2年ほど前にある人の伝手で作ったんだけど」

「ほへ~。そう言えばお兄様を引き取ってくれた人は今どこに?」

「分からん」

「そうですか・・・お兄様!私も此所に住んで良いですか?」

「? 良いよ。まああの両親が許したらだけど」

「その辺は大丈夫です!」

「そう。・・・それよりもユエ」

「はい?」

「ちゃんと服着よ。流石にシャツと下着だけってあれだよ」

 

「《え》」

「え? いや、なんでアミもえって言うの?」

「お兄様」

《マスター》

「ん?」

「《襲わないの??》」

「襲わないよ!?」

 

「なんで?」

《据え膳食わぬは男の恥、ですよマスター》

「五月蠅い。ユエも服着て。合わせたい人達がいるから」

「はーい」

 

 ☆

 

 

「お邪魔しまーす!」

 

 発目家の家に入り大声で言うと中からメトリの「どうぞー」という声が聞こえそのままリビングに向かう。

 

「今晩は。メトリさん」

「こんばんはって! あらあらまあまああらまあまあ! 貴方、一騎君が彼女を連れて来たわ!!」

「なに!? 本当か!本当だ!」

「彼女のユエと申します!」

 

「「あらあらまあまああらまあまあ!!」」

 

「だからちがーう!!」

 

~説明中(パート2)~

 

「ってこと」

「なるほど」

「それよりユエ君は同い年だったか?」

 

 トウシの疑問にユエは胸を張ってドヤ顔で答える。

 

「中学を飛び級しました!」

「「スゴ!」」

「おや!不死黒さん。来たんですね」

 

「あ! 明!先に帰ってたな!」

「すみませんね!開発中のアイテムが有ったので!」

「はあ~。完成したの?」

「はい。それよりお隣の方は?」

「初めまして、不死黒くんの彼女のユエと申します」

「・・・え」

「違う。何時まで引っ張るんだユエ」

「あはは」

「明、実はカクカクシカジカ」

「・・・なるほどそういうことでしたか」

 

(((なんであれで通じるの???)))

 

 

 

「明さん。ご飯できるまでお話が有るんですけど」

「?はい、良いですよ」

 

 

 

「ふふ」

「どうしました?メトリさん」

「いえね、明は一騎君と関わったお陰で色々と変わって嬉しいのよ」

「そうなんですか?」

「ええ。性格は勿論、作るアイテムも変わってきてるわ」

「へ~」

「さあ!ご飯作るの手伝ってくれるかしら?」

「無論です。今日は何を?」

「そうね~。カレーと肉じゃがにしようかしら」

 

 

 

 

~翌日早朝~

 

 

 

日課の鍛練し家に帰ってきたら家の前にユエが居た。しかも引っ越しのトラックも有るんだが。

 

「ユエ?」

「引っ越してきました!」

「早いな~。とりま家に入るか」

「ですね」

「あんまり引っ付かないで。今は汗かいてるから」

「お兄様の汗の匂いも好きですよ」

 

学校生活、大変になりそうだ・・・。






まさかの妹との再会だよ一騎!しかも同棲だよ。襲われないように


次回「戦闘訓練①」




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