無個性でもヒーロー目指す!。   作:斬る斬るティー

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今回は遂に一騎と緑谷のバトル!そして一騎が師匠らしいことするぞ!


第30話:2回戦

 

 

『ステージの修繕もあるし!2回戦第1試合は10分後に開催するぜ!』

 

「・・・」

「お兄様」

 

 ステージに向かうためにA組観客席を出ていく一騎。明らかにその姿は怒りのオーラを放っていた。その姿を見てユエは声をかけると、一騎は足を止めて振り向くと手を合わせて謝る。

 

「みんな!ごめん!俺の所為で絶対にA組悪目立ちした!本っ当ごめん!!」

 

 本当に申し訳なさそうに謝る一騎を見てみんなは驚く。

 

「何言ってんだよ不死黒!お前凄かったぜ!」

「そうだよ!それに誰も不死黒君を悪く言う人なんていないよ!!」

「そうですわ不死黒さん! 胸をお張りになって下さい!」

「みんな・・・!」

「不死黒」

「?」

 

 上鳴が言ってから緑谷、八百万も言う。そして耳朗は立ち上がって不死黒の目を見る。

 

「あの時目を背けてたらウチも文句だけ言うヒーローと同じになってた!だから、その~、ありがと!」

「おう!」

 

 照れながら言う耳朗に笑顔で返す。そして次はユエが声をかける。

 

「お兄様!」

「どうした?」

「すごく格好良かったです!」

「ありがと。兄冥利に尽きるよ」

 

 そして今度こそ行こうとすると緑谷を見る。

 

「緑谷」

「なに?」

「次は俺とお前だぞ」

「・・・あ!!」

「ほれ、走るぞー」

「ま、待ってー!!」

 

 

 ☆

 

 

 

『さあさあ! 第2回戦、第1試合!行くぜ!!

 初戦は目立たなかったけど今度は魅せてくれよ!! ヒーロー科! 緑谷!!

 (バーサス)

 初戦は楽々圧勝! 次も期待してるぜ! ヒーロー科!不死黒!!』

 

「さあ、お前が何処まで教えを理解出来てるか、見せてくれよ。緑谷」

 

『スタート!!』

 

 開始と同時に緑谷が突っ込む。

 開始速効に指犠牲ブッパをすれば緑谷は一騎に勝てる率が上がるが、それは断じて出来ない。何故なら鍛練の時に威力調整をミスって暴発するときが有る。その暴風でユエや八百万は飛ばされないように必死になっていたが、一騎だけは何事もなく普通に立っているのを見たことが有った。その為に今回は遠距離戦ではなく、近距離で戦う事を選ぶ。

 

「はああああ!」

 

 拳を突き出すが一騎は上半身を大きく後ろに傾けて避けると同時にがら空きになってる腹につま先蹴りを入れる。

 

「オッゲ!!?」

 

 体勢の悪い状態でカウンターの蹴りを食らった所為で緑谷は大きく後ろに吹き飛ばされる。そしてお腹を押さえて顔を上げる。

 

「悪手だな」

「がっはあ!!」

 

 顔を上げると同時に一騎の強烈な蹴りが顔面に打ち込まれた。

 そして一騎は更に追い打ちをしようとしたが、緑谷がデコピンの構えをしたために一旦後方に下がる。

 

「何時も言ってるだろ。攻撃を受けても警戒を切らすな直ぐに動けと」

 

 未だに地面に手を突いている緑谷に冷めた目を向ける。

 

「別に個性を使っても良いぞ」

 

 挑発するように左手で来いよとアピールする。それを見て緑谷は指犠牲で個性を使おうとする

 

「・・・」

 

 が、簡単に対処されるイメージしか湧かず、結局個性を使わずに挑みに行く。

 

「はあ~」

 

 それを見て一騎は残念そうに溜め息をついてから緑谷の攻撃を1回戦同様片手でいなしていく。

 

『なにしてんだアイツ』

『どった?イレイザー』

『別に』

 

 相澤は疑問に思っていた。一騎はユエ以外に戦いを教えるのを極端に嫌ってる。なんだったら使った真似できそうな技の説明も嫌ってるぐらいの徹底ぶり。

 

 その中で緑谷と八百万は特別で一騎自身が面倒を見ている。八百万は個性制御が上手く、一騎に教えを請うていなかったら常闇に負けていた。が、実際は常闇に手も足も出させず制圧した。

 だが、緑谷はどうだ?体の扱いはましになっているが個性制御はまだまだ。お世辞にも良いとは言えず、本来なら一騎は一瞬で緑谷を場外にでも気絶でも出来るのにしない。まるで何かを待っているかのように。

 

(1回戦の時のように一撃で決められる隙を待っているようには見えない。なにを待っているんだ?)

 

 相澤が思考を巡らしている時に緑谷は攻撃が当たらない上にまるで子供の相手をされているように感じて攻撃が大雑把に成り始めていた。

 

(全然当たらない! なら)

 

 緑谷は一か八かの賭に出る。最初に右の裏拳を喰らうもその手を左手で掴む。そして右腕に個性を発動する。

 

(卵が爆発しない、しない)

 

 赤い線の様な模様が浮き上がる拳を突き出す。それを一騎は避けることもいなすこともせずに、真っ正面から受け止めることを選択する。

 

「しない!!」

 

 突き出された拳により暴風が吹き荒れる。最初は腕が折れなかった事に喜ぶ緑谷だが、次に彼は信じられないものを見た。それは一騎が普通に立っていたのだ。

 

(うそだろ!? 腕が折れない程度とは言え、オールマイトの力だぞ!?)

 

 一騎は金剛ノ型・不壊で筋肉を固めて受け止めた。そんな技を使ったとはつゆ知らず緑谷は驚いていると、一騎が叫ぶ。

 

「ちっっっがぁーーーう!!!」

 

 その言葉は会場中にこだました。緑谷も違うと言う言葉に思わず首を傾げる。

 

「違う?」

「お前はその個性を全く扱えて無い!!」

 

『えっとー。なにしてるの不死黒?』

「五月蠅い!黙れ!!」

『はい!ごめんなさい!!(俺教師よ?)』

 

「俺はよく言ってるよな? 力の乗ったパンチを繰り出すにはちゃんと左足を踏み込み、右足の回転、腰の回転、そして肩、腕を通して、拳へと威力を伝えると!

 お前は腕を伸ばしてやってるだけだ!攻撃は体全体を使うものだ!そして、全体を使うのは色んなものに当てはまると!お前はそれを理解していない!!」

 

「えっとー」

「お前は! いままで、指の腹、指全体、腕、足と色んな使用箇所と範囲でやってきたろ!ならなんで最初っから体全体に個性を使わない!!使うと考えない!!」

「っ!?」

 

 その言葉で緑谷は今まで一騎が個性制御にいかせるヒントをくれていたのに気づく。それと同時に個性発動の箇所の拡張をする。

 

(体の一部にしか伝わってなかった力を体全体に! 身体許容上限5%!)

 

 全身に淡い緑色の電流が流れる。それはエネルギーを可視化したかのような、そんな猛々しいものだった。

 そして緑谷の変化に八百万と相澤、オールマイトが驚いていた。

 

(アレはもしや、緑谷さんは個性の制御を!?)

(不死黒の奴はこの試合で緑谷に個性制御をさせるつもりだったのか!)

(私でさえ教えるのに困難していたことを不死黒少年はこうも容易く!)

 

 

「凄いな。服が動いてるのエネルギーの余波だけで大気に影響を出してるのか。緑谷!名付けるならフルカウルだな!」

「フルカウル・・・。うん! ワンフォーオール・フルカウル・5%!」

「成ったな。・・・さあ、来い!!」

 

 緑谷は勢いよく走り出す。そして最初の攻撃と同じく勢いを乗せた一撃を放つ。

 

「ほーお」

 

 放たれた一撃を片手で受け止めると暴発覚悟の一撃に比べると威力は低いが、それでもなかなか良い攻撃だった。

 

「良い攻撃だが、まだあま、い!」

「うっ!」

 

 蹴りで距離を開けてから次は一騎が仕掛ける。

 

「まだまだ行くぞ!」

 

 嵐の様な攻撃の手数により緑谷は防戦一方になる。

 

(僕は不死黒君と違って、恵まれた環境で、オールマイトにレールを引いて貰ってここまで来た。なのに、不死黒君の足もと所か陰にすら追いつけない。それでも!負けられない!僕だって夢を見た、僕が来たって言えるような、そんな!)

 

 緑谷の意思に答えるかのように更に体の光の光量が増える。

 

「最高のヒーローに、成りたいんだぁ!!」

「ッ!」

 

 振るわれた拳に危険を感じた一騎は両手を合わせて受け止める。だが、余りの強さに耐えきれないと判断してパンチの威力を利用して後方に跳ぶ。

 そして緑谷は体に激痛が走るもいけると判断して追撃する。

 

「SMASH!!」

「金剛ノ型・不壊!!」

 

 一騎の固められた腹筋と緑谷の拳がぶつかる。その音は人が人を殴ったと思えないほどの音だった。

 

「なっ!?・・・え」

 

 だが、そのような攻撃を食らおうが一騎はびくともしなかった。そして緑谷は見た。いや、見えてしまった。一騎が人間ではなく、大きな木に。どんなに強い風だろうと地震だろうと決して折れない倒れない、そんな大きな木に。

 

「これからは、もう要らないかな」

「え・・・がぁあ!!?」

 

 呆気に取られてるタイミングでそのような発言、理解出来ず油断した緑谷の腹に強烈なアッパーが入る。その威力は身体が宙に浮くほどだった。

 

「橾流・火天ノ型」

 

 しかも追撃が入り、緑谷の頭部に強烈なハイキックをキメ、

 

「不知火」

 

 勢いを保ったまま体を回転させ逆の脚で踏み付ける。

 

「お前の覚悟は良かった。只単に戦闘技術の全てが足りなかったな」

 

 それだけ言い残すとミッドナイトの宣言する。

 

 ブーイングする観客に文句を言ったからか称賛の声は無いが、一騎は気にする素振り無くステージを出る。

 

「もう、緑谷も八百万にも教えなくても良いよな。・・・アイツらは強い」

 

 誰も居ない通路に一騎の言葉が虚しく響く。

 

 

 ☆

 

 

 2回戦第2試合は飯田VS轟戦で轟が器用に飯田のマフラーの排気口を凍らせエンストさせて動きを封じると氷結で拘束して勝利する。

 

 

『第2試合!3回戦!

 豊富な知識と戦術で1回戦を圧勝!今回も期待できるか?! ヒーロー科!八百万!

 (バーサス)

 マジで1回戦の最後のアレどうやったの?ねえ、どうやったの?ヒーロー科!水無月!

 同中どうしの戦いだぁ!!』

 

(私の実力は私ではなく、不死黒さんのお陰なんですけども)

 

『スタァート!!」

 

 試合が開始するが二人は動かない。

 

「モモちゃん。胸、貸してあげるよ(なんで下は短パン?)」

「ええ、胸をお借りしますわ。ユエさん」

 

 八百万は笑顔で言うと鉄棒を創造して槍術の構えを取る。無論、刃は付いていない純粋な鉄棒。

 様になっている八百万の構えを見たユエは嬉しく思い、右手を横に伸ばす。

 

「来い、焔丸」

 

 右手から大量の血が流れたと思いきやその血は太刀を形成し、正眼の構えを取る。無論刃引きされてる。

 

「いつでも」

 

 武器を構えた二人。会場中に緊張が走り誰かが固唾を飲んだ瞬間に八百万が走り出す。

 

「はぁああ!」

 

 ユエが自身の間合いに入った瞬間に鋭い突きを放つが、ユエは太刀を下に下ろし振り上げて上に逸らす。

 上に逸らされると八百万は槍を大きく後ろにそらすと地面に叩き付けると生まれた反動で唐竹の様に上から下に勢いよく振り下ろす。

 

「グッ!」

 

 先端側の速度と威力はかなりあるが、ユエは敢えて焔丸で受け止め、鍔じり合いに入る。

 

「い、い一撃だねモモちゃん」

「と言う割には簡単に受け止めますわね。赤鱗躍動も使って無いようですが」

「そんなぽんぽん使わないよ」

「なら、使わせてみせますわ!」

「おっと」

 

 槍を上にあげ蹴りを放つが、ユエは軽くバックステップで避ける。それも想定済みだったのか槍を回転させ片手で持つとまたもや突きを放つ。

 しかしユエはその一撃をひらりと横回転して避けると、槍を掴み槍添いに回転しながら八百万に近づき間合いに入った瞬間に片手で横薙ぎを放つ。

 

「どう避ける!」

「ッ!」

「ワオ~」

 

 八百万は槍を掴まれた状態でも少し足を開いて上半身を反らして避ける。槍を手放して避けると思ってたユエは少し驚き八百万は上半身を反らした状態から蹴りをユエの横腹に入れると自分もバク転して後方に下がり距離を取る。

 

「アハ!ならこれはどうする!」

 

 楽しそうに言うと焔丸を地面に突き刺し次に両手に血鎌を形成する。

 

「血鬼術・飛び血鎌!!」

 

 勢いよく振るった血鎌からは複数の薄い刃のような斬撃が生まれ、八百万に迫る。

 それに対して八百万はカーボン樹脂性の盾を作る。しかも表面にはアラミド繊維の布が張られているために、非常に強い防刃性と耐震性を持つ盾が完成する。

 

「・・・まじ」

 

 飛び血鎌をしっかりとした態勢で受け止めた八百万。それを見て本気で放ってないとはいえ、飛び血鎌を全て防がれたことにユエは驚く。

 驚きはするが決して思考停止はしない。防がれたとほぼ同時に血鎌を上に放り投げ血槍を作ると回転させドリルの様にして八百万に向かって飛ばす。

 

「え」

 

 斬撃ならともかくドリルは流石に防げないことを悟った八百万は直ぐに横に飛び退く。するとさっきまで自分が居た所が大きく抉られていた。

 その事に驚いて八百万は一手遅れた。ユエは血槍を投げたと同時に焔丸を掴んで八百万に攻撃を仕掛ける。

 

「はぁあ!」

「しまっ!?」

「遅い!」

「な!」

 

 最初に盾を弾き飛ばすと両手で焔丸を握り勢いよく振り下ろす。それを八百万は槍で受け止めようとしたが、いとも容易く真っ二つに切られた。

 驚くも距離を取らねばやられると感じた八百万は切られた槍を2本ともユエに投げつける。それをユエは片方は弾き片方は避ける。それを見た八百万はジャージを瞬時に脱ぐとそれも投げつける。

 

「小細工を!・・・ッ!!」

 

 投げられたジャージすら切るとジャージに隠れて見えなかった為に気づけなかった。閃光弾が隠されていたことに。しかもピンは抜かれていたために避けるも弾くも間に合わず、とてつもない光量が目を襲う。

 

閃光弾(バルス)ですわ!」

「目が!目がぁー!!」

(ここ!)

 

 バルス・・・もとい、閃光弾による目潰しにより焔丸が崩れたのを見た八百万はスタンガンを創造して止めを刺しに行く。

 その時、八百万はユエと目が合った。

 

「・・・え・・・な!」

 

 しかもスタンガンを持った腕を掴まれて止められたのだ。

 

「残念」

「うそ(ばr、閃光弾に対応された!?)」

 

 ユエは追撃をわざと誘った。閃光弾が見えた瞬間に血液を操作して目を潰し、焔丸を解除して目の治癒だけに集中して速攻で治した。

 しかも0.5秒でそれを考えて0.5秒で目を潰す覚悟をして行なった。因みに聴覚は最初っから捨てた。

 

「いッ!」

「二虎流 金剛ノ型」

「え」

 

 手首を捻られスタンガンを落とす八百万。ユエは落ちたスタンガンを蹴って遠くに飛ばすと二虎流で畳み掛ける。

 

「鉄砕・(つらね)!」

「がは!・・・ウ"っ」

 

 本来、鉄砕で固めた拳によって高速かつ連続で相手の顔面を殴り付ける技だが、顔は避けて腹に拳をたたき込む。しかも最後に回し蹴りを入れ吹き飛ばす。

 

(お腹に妙な感覚。さらしでも巻いていたのかな。確かにそれだとルールを破らない準備範囲ない)

 

 手をグーパーしながら感覚を確認してお腹を押さえながら立ち上がる八百万を見る。

 

「モモちゃん、さらし巻いてるから大したダメージ無いでしよ?」

「・・・流石はユエさんですわ」

 

 ダメージを受けていた様子だったが、それは演技だった。言い当てられると服の中から巻いていたさらしを取り出す。

 

(まあ、ダメージは無いことは無いですわ。さらしが無ければ完全にやられていました)

「それじゃ、行くよ!」

 

 ユエは走り出し、八百万は槍を創造せずに構える。

 

(蹴りの構え? ならそれを受け止めてトドメを刺す!!)

「はああ!」

「え、ちょ!?」

 

 ユエが間合いに入った瞬間に右の中段蹴りをする。しかもその時に膝から足裏までに創造で刀が付いた状態でしたのだ。それを見てユエは思わず膝スライディングで上半身を逸らして避ける。

 そしてユエは焔丸を作り振り返りざまに八百万の首元に切っ先をつける。が、それと同時に八百万はスペツナズ・ナイフをピンを抜いた状態で創造してユエに向けていた。

 

「はぁはぁ(アレをするために短パンだったのかな?)」

「はぁはぁ(あの態勢からの判断が速い。流石ですわ)」

 

 静寂の中、二人の呼吸音だけが静かに聞こえる。少ししてからユエは立ち上がりお互いに10歩後方に下がる。

 

(いつものユエさんなら、穿血を撃ってくるはずですがそれはない、ですわね。今戦と1回戦のユエさんの戦い方には不死黒さんと戦い型が似ていた、よりも似せていましたわ。なら、ユエさんなら真っ直ぐ来るはず!)

(この距離は流石に一瞬では詰められない。穿血は・・・なし。なら、)

 

 そこまで考えてユエは勢いよく走り出す。

 

「最短で、最速で、真っ直ぐに、一直線にィ!!」

 

 八百万の予想通りにユエは真っ直ぐに突き進む。それを見て八百万は遂にスペツナズ・ナイフのスイッチを押す。すると刃はとんでもない速度でユエに飛来するが、ユエは何とそれを頬に掠り傷一つ付けるだけで避けたのだ。

 

「まだですわ!」

 

 使えなくなった ナイフの柄を捨てると10歩下がるときに創造していた女性でも使えるハンドガン。スプリングフィールドアーモリー XD-Sを向ける。

 

 ――パン!パン!パン!

 

 そして3発の発砲。だがしかし

 

「アッハハ!」

「え!?」

 

 ユエはその三発の銃弾全てを切り裂いた。それに驚いた八百万は更に三発撃つが、またしてもユエは弾丸を斬った。

 

「はい、間合い」

「しまっ、きゃあ!」

 

 間合いに入るとユエは焔丸を上空に投げ捨てると銃を持った手を外にそらせ大外刈りで八百万を押し倒し、上に跨がると落ちてきた焔丸を掴み血刃に変えて八百万の首筋に当てる。

 ユエは右手で八百万の左手を掴み左手で血刃を逆手持ちして首に当ててるために、八百万はフリーになった右手の銃をユエのこめかみに当てる。

 

「私の勝ちだよ!モモちゃん」

「引き分けに見えますが?」

「暴発しなければね」

「・・・ッ!」

 

 暴発、ユエがそう言った瞬間に銃口から何かが垂れたのを見た八百万は嫌な予感がして見ると中に大量の血が詰まっていた。

 

「もし撃って暴発しても私は治癒で治るけどモモちゃんはどうかな?言っとくけど、私の治癒は無条件で何でも治せるのは私とお兄様だけだから。他人の部位欠損を一から治すのは無理だよ」

「・・・」

「もう一度言うね、私の勝ちだよモモちゃん」

「・・・」

 

 少しの静寂のあとに八百万は残念そうな溜め息をついてから銃を放り投げ、両手を挙げる。

 

「降参ですわ」

「八百万さん、降参によりユエちゃん!準決勝進出!!」

 

 宣言されても初めての女同士の戦いが激し過ぎた為に会場は静かなままだった。太刀と槍、体術と体術、智恵同士の戦いだった。

 そして静まっている会場に一騎の拍手する音が響く。そして拍手は万雷の喝采ヘと変わる。

 

「大丈夫?」

 

 倒れてる八百万に手を差し出すと八百万はその手を掴み立ち上がる。

 

「まさか銃弾を斬るなんて思いませんでしたわ」

「えへへ。因みにお兄様なら掴み取れるよ」

「え」

「本当だよ」

「本当に人間なのでしょうか」

 

「・・・例えモモちゃんでもお兄様を悪く言うなら許さないよ」ハイライトオフ

「そのようなつもりは有りませんわ!!」

 

 光の無い鋭い目付きで見られたことで八百万は急いで身振り手振りで違うと示すとユエは少し微笑む。

 

「冗談だよー。早く戻ろ」

「はい。それにしてもユエさんは全てに対応されましたよね?」

「?まあ、あの程度ならお兄様が教えてくれるからね」

「私は教えて貰っていませんわ」

「そりゃモモちゃんはお兄様の弟子じゃ無いもん」

「・・・え」

「ん?お兄様の弟子は二人、私とあともう一人は他校に居るよ」

「そう、ですのね」

「?」

 

 2週間以上も親身に戦うすべや智恵を付けて貰って既に一騎を師と思っていたのに、その一騎からは弟子と思って貰えていなかったことに驚く・それと共に何故か悲しみと寂しさを感じて八百万は心臓辺りで手を握り絞める。

 

 そして最後の試合は爆豪が開始即効ブッパをして上鳴を吹き飛ばして勝利する。

 

 

 

 準決勝①

 

 轟VS不死黒

 

 準決勝②

 

 水無月VS爆豪





う~ん。一騎は何気に師匠に向いてるのかな?既に弟子が2人もいるけど。

因みに緑谷は、轟との戦いじゃなかったので、オールマイトが無個性ってことを知りません。

次回「準決勝①」

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