無個性でもヒーロー目指す!。   作:斬る斬るティー

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雄英高校入学編
第9話:試験


 

 

「さて、頑張るか」

 

今日は俺が目指してる高校、雄英高校の受験日・・・やっぱり人多いいな。

 

「・・・」ジー

 

ん?さっきから誰かに見られてる気配が・・・!?

 

「・・・うそだろ」

 

 視線を感じる方を見ると銀髪に前髪の一部に紅のメッシュが入り、右は蒼く左は紅いオッドアイが特徴の女性からの視線の気配だった。だが、一騎は見られている事に驚いたのではなくその女性の顔がそっくりだったのだ。

 

「・・・ユエ」

 

 腹違いとは言え、大事な妹ユエに。

 だが一騎はあり得ないと首を振ると女性の横を通り雄英の試験の会場を目指す。

 

 

びっくりした、顔付きも気配もユエそっくりだった。でも毛色や瞳の色が違う。特にユエは今年で中三だから此所に居るわけがない、他人の空似。人違いだよな・・・俺、もう末期状態か?

 

「・・・あ、彼奴・・・って危ない!」

 

目線の先に緑谷がいたから声を掛けに行こうとしたらいきなり石につまずいて転けそうになったから急いで距離を詰めて支えてやると白目になってた。

 

「(は~気合い入れた途端にこれだよ・・・ん?)わわわ!?」

「よ!緑谷」

「え?・・・えっと君はー・・・?」

「え、まじ? 俺だよ!ヘドロの時!!」

「・・・え!?あの時のあの人!?」

「そ!(語彙力)」

「眼鏡は?」

「あれはファッション。伊達眼鏡」

「そうだったんだ・・・あ、助けてくれてありがとう御座います!」

「おう。下ろすね。あと助けようとしたのはそこの女子もだよ」

「へ?」

 

 緑谷の横にはショートボブの茶髪の女の子もいた。それに気づいた緑谷は慌てるのを一騎は生暖かい目で見ていた。

 

「そんなに驚かなくても。・・・それより折角だから自己紹介するか」

「そうやね。これも何かの縁!ウチは麗日お茶子」

「ぼ、ぼぼぼーぼぼーぼぼ」

「落ち着け。お前そのままだと金髪アフロのロング鼻毛おじさんみたいな名前認定されるぞ」

「誰それ!?」

「大昔のアニキャラ」

「そうなんだ。あ、僕は緑谷出久です」

「そして俺は不死黒一騎だ。よろしく」

 

俺達はお互いに緊張をほぐすために話ながら会場に向かう。・・・なんか緑谷の筋肉急いで作ったって感じがした。

そして何故か緑谷から一年前に会った時には感じなかった、オールマイトと()()()()を感じた。なんだろ、あれは・・・?

 

 

 ☆

 

 

 

「リスナー諸君!今日は俺のライブにようこそー!エヴィバディセイヘイ!」

 

うわ~もの凄いノリの良さそうな人だ。それにしても誰も反応してあげないのは可哀想なのでは?俺もノー反応の一人だけど。

いや、緑谷だけ凄い反応してる。俺の後ろの席だから声が流石に少し五月蠅いかも。

 

「もう少し声を下げて」

「ご、ごめん!」

「それじゃあ!今から実技試験の説明を始めるぞ!!」

 

――シーン。

 

あ、誰も反応しないから遂に涙目になったぞあの人。

それで試験内容は仮想ヴィラン、たんにロボット?を壊せば良いのか。各ロボットには1P~3Pが有りそれらを壊せば自分の持ちポイントになる。

でも気になるのはこの四体目だ。先生は三体の説明しかしてなかったのにプリントには四体目がある・・・あ、四体目は0Pなのね書いてた・・・だから説明無しか、後でか。・・・・・・・てか。

 

「緑谷、ブツブツ五月蠅いよ。静かに」

「あ、はい」

「質問よろしいでしょうか!!」

 

またしっかりした人だな。委員長してそうな感じの人だ。

 

「プリントには四種のヴィランが記載されています!!誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!!我々受験者は規範となるヒーローのご指導を求めてこの場に座しているのです!!」

 

おーやっぱり説明される前にそれを突くか。後で説明されるとか質問タイム有るとか考えないのか?

 

「そしてそこの綠髪君とその前の席の君!さっきからブツブツと気が散る。物見遊山のつもりなら即刻ここから去りたまえ!」

 

え、俺も?なんで?てかもの凄い殺気があの男に向かうのを感じた。が、それは置いといて。

 

「す、すみ「お前のその発言全部可笑しくないか?」 !?」

 

流石に少しイラついた。見世物の様にほぼ名指しで注意して笑いものにする。流石にイラついた。

 

「なに?」

「なに?ってか?お前の頭の中にあるのは脳味噌では無く、肉味噌か?・・・お前先ず考えろよ。先生は三種のポイント付き仮想ヴィランの説明をした。そして四体目は0Pだ、プリントにも書いているだろ?

 そして後から説明されるとか、質問タイム有るとか考えたか?お前の今の質問は考えずだよな?それに恥ずべき痴態とか言ってたけど、これらのプリントの内容を作ったのが機械だと思ってるのか?そんな訳無いだろ。人間がやってんだ、ミスも失敗もある。考えろ」

 

「っ!」

「それにだ、お前、五月蠅いと注意したけどそれは確かに後ろの此奴が悪い。俺もそれが気になって()()()()()からな。けどお前はなんだ?大まかの場所での注意では無く指さしてのほぼ名指ししての注意だ。それで周りの奴らもほぼ笑ってたよな?俺に関してはただの巻添えで笑いものにされたもんだよ。

 不愉快だ、考えもせずに発言するお前も、注意された奴を面白がって笑ってた周りの奴も・・・な。」

 

「・・・す、すまなかった」

「何に対しての謝罪だよ。・・・まぁいい、これからは気を付けろよ、聡明中学の人。お前のその発言で学校に泥塗るぞ。 さて!質問の回答!お願いします!」

 

流石に大人げなかったな。周りの空気が死んでる。・・・プレゼントマイクも顔が引きつってるわ~・・・すみません!

 

「HEY!!じゃあ気を取り直して!さっきのお便りの説明をしよう!!四種目のヴィランは0P!そいつは言わばお邪魔虫!!スーパーマリオブラザーズのドッスンみたいなもんさ!各会場に一体所狭しと大暴れしている『ギミック』よ!!」

「有難う御座います!失礼致しました!」

「気にすんな!さて!次が最後!他に質問ある者は居るか!!」

「良いですか?」

 

俺も気になったからこれだけは聞かなくては。

 

「yes!なんだ!!」

「この実技内容はどう考えても戦闘向き個性の者達が有利ですけど、精神干渉や変身系の個性の者そして無個性の者はどうポイントを稼いでいけば良いのでしょうか?」

 

 この質問に静かな会場にバカにした様な声が生徒側から聞こえる。

 

「いや、無個性なんかがこの場に居るわけ無いだろ」

「テメエに聞いてねぇーよ。黙っとけ」

 

 一騎の何処までも低く冷たさを感じる言葉に会場全体、特に生徒側は嫌な汗が流れ鼓動が早くなるのを感じた。

 そして先生達はその感覚・・・いや、気配を知っている。それは学生が放てるレベルとは思えないほどの殺気だった。故にプレゼントマイクは急いで空気を変えるために喋る。

 

「HAY!まあまあ、そう怒るなよ!それでだな、その質問にはこの言葉で返そう!

 

 かの英雄ナポレオン・ボナパルトは言った!!

 

『真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者』

 

と!!そして我が校の校訓!

 

 

 

Plus Ultra(更に、向こうへ)!!

 

 

 

 それでは皆良い受難を!!」

 

どんな困難も不幸も乗り越えられない者はヒーローは成れないと。・・・俺にぴったりな言葉じゃん、Plus Ultra!

 

 

 

 ☆

 

 

 

バスで実技試験会場まで移動してとかどんだけ敷地デカいんだよ!!しかも会場はモロ街だし・・・規格外すぎる・・・。

 

『はい、スタート!!』

 

よし!今日の体調は良好!良いスタートダッシュが切れた。 てか、なんで他の人達は動かないんだ?

 

「目標発見!」

「ブッコロス!」

「殺す!」

 

早速だ!じゃあ俺の力がどれだけ通用するか試すか!

 

「二虎流!金剛・火天ノ型 瞬鉄・砕!」

 

 鉄砕で固めた拳の渾身の一撃を直線上にいた一体目のロボの顔に撃ち、顔面を壊す。

 

「続いて!金剛・火天ノ型 瞬鉄・穿!」

 

 左から攻めてきたロボの首の関節部分と思われる隙間に振り向きざまに勢いを乗せた高速の右抜き手を放ち、首の中の電極コードを引き抜き引き千切る。

 

「ラスト!金剛・火天ノ型 瞬鉄・蹴!」

 

 最後に背後に居たロボの顔面に突き蹴りを放ちロボの首を吹き飛ばす。

 文字道理一瞬の間に三体のロボを破壊すると手足を少し動かし稼働確認をするとまたロボ目掛けて走り出す。この間たったの10秒。

 

「よし!何とかやれるな。まだまだポイント稼ぐぞー!」

 

 一騎がロボと接触した時もまだスタート地点の生徒は誰も動いて無かった。

 

『どうした!!どうした!! 本番に開始の合図なんてねぇーぞ!!賽は投げられた!!!』

 

「「「「!?」」」」

 

 プレゼントマイクの言葉に他の受験生達も一斉に会場になだれ込み、実技試験を始める。

 

 

 

 

 

 

「天童式戦闘術 1ノ型5番・焔火扇!!」

 

――ベキャ。

 

 鉄砕で固めた拳で渾身の右ストレートを放つ。するとロボのボディーは一騎の拳の跡を残し火花をまき、動かなくなる。

 

「かなりポイントは稼いだな。・・・っ!危ない」

 

 不意に見た先にはオレンジ色髪のサイドテールが特徴の女子がロボが迫っているのに気が付いていなかったのが見え、急いで駆け出す。

 

「後ろ!」

「え?」

「金剛ノ型・飛斧脚!!」

 

 勢いを乗せた跳び蹴りを放ち、2Pヴィランの頭部が吹き跳ぶ。

 助けられた女子はその光景を見て目を見開く。

 

「す、すご」

「怪我してないか?」

「あ、うん。助けてくれてありがと」

「どういたしまして。あ、ちょっと待って」

「ん?」

「髪にゴミが付いてた」

「ありがとね。アタシは拳藤」

「俺は不死黒だ」

「アンタ強いね」

「鍛練は欠かさないからね。それじゃあ怪我しないようにな。じゃ!」

 

 元気に手を振ると、一騎ははその場から消えたかと思うぐらいの速度で走り出す。

 去る姿を拳藤は呆然と見つめていた。

 

「足はや!」

 

 

 

 

「さてと、もう中盤だし人助けしながらポイント稼ぐか」

 

 そう呟いた後は怪我した人の手当をしたり一人では対処に困ってるのをサポートしたりとしてると、瞬く間に終盤になる。

 

 

さて、ポイントはもう3桁に行ったかな?行って無いか。でもそろそろ終わりも近いよな?

 

「っ!?なんだ!?地震か?」

 

・・・は?地震かと思ったら巨大な仮想ヴィランが地面から出てきたんだけど?・・・なに?雄英ってどんだけの資金力有るの?てかあれって0Pヴィランだよな?・・・確かにお邪魔虫だ。

 

「あれどうやって壊そうかな~・・・!」

 

あの金髪!降って来てる瓦礫に気いてない!?・・・間に合え!

 

 一か八か一騎が駆けだし金髪の男子を助けに行く。そして

 

「ま、間に合った」

「え、え?」

「お前!瓦礫降って来てるのに何で気づかないんだ!!」

 

 最初は何が有ったのか理解出来なかったが、指をさされた方を見るとさっきまで自分がいたところに瓦礫が落ちてたのを確認して青ざめる。

 

「わ、悪い。助かった」

「気を付けろよ」

「おう」

「ねえ、大丈夫?」

「あ、空手ガール」

「拳藤だよ!」

「ごめん。空手使ってたのが印象的でつい。それでどうした?」

「いや、瓦礫が大量に落ちたの見て大丈夫かと思って」

「なるほど。それで後ろの人達は?」

 

 拳藤の後ろには全身ピンクで黒い目の女子と髪で片目を隠してる女子と耳タブがプラグに鳴ってる女子がいた。

 

「あれが出てきた時に一緒に逃げて来たの」

「うわ~可愛い子ばっか」

「何言ってるチャラい人。さて俺は行くか」

「ってちょちょちょ!何処行くの!?」

「何処ってあのロボのとこ」

「なんでだ!?」

「なんでってなんで?」

「あれ見ろよ」

 

 金髪の指さす方は大型ヴィランだった。

 

「あんなの近づいたら危ないぞ!」

「ウチらも早く逃げつつポイント稼いだ方が・・・」

「・・・」コクコク

「・・・それで良いの?」

 

 一騎のその言葉に拳藤達は首を傾げるがそんな事を気にせず大型ヴィランの進路場の真っ正面に立つと息を大きく吸い、そして叫ぶ。

 

「逃げるなぁぁああああ!!!!」

 

 一騎の大声に逃げていた人達は足を止め一騎の方を向く。

 

「怖かったら逃げても良い!痛いのが嫌だったら逃げても良い!!・・・ただ。恐怖で!怪我して動けなくなった者を見捨てて・・・逃げるな!!

 お前達は何の為に此所に居る!ヒーローに成るためだろ!?それともお前らの目指すヒーロー像は!勝てないと思ったら動け無い者を見捨てて逃げる腰抜けか!?

 此所で命を懸けられない者が!実際の現場で命を懸けられるか!! こんな試験の時ぐらい、命賭けてみろ!!」

 

 言いたい事を言い終わると走り出す。自分を潰す為に振り下ろされたヴィランの手を避けると腕に乗り、頭部を目指し駆け上がる。

 その時不意に一騎の耳に色んな人の叫び声が聞こえる。

 

「しゃあ!やってやらぁ!!」

「あそこまで言われて!おめおめ逃げられるか!!」

「やるぞー!!」

「「「「おおー!!!」」」」

 

「・・・ふ!」ニヤ

 

 下に居る受験生の声を聞いた一騎は口角を上げ笑う。そして勾配は急な上りにも関わらず一騎の速度は更に上がる。その速度はこの日1番の最高速を出すほどに。

 そして巨大ロボの肩に到着すると飛躍して頭部に立つ。

 

「ご機嫌よ~。突然だけど知ってっかい、ロボット。全ての物質には抵抗が存在するために衝撃は完全には伝わり切らない。だが、それを無視して完全に衝撃を伝わらせる技が有る!それを喰らわせてやるよ。それでは

 ご機嫌よ~」

 

 鉄砕の要領で固めた拳を立てて振り下ろし第一撃を加える。そしてその第一撃目の衝撃が物質の抵抗とぶつかった瞬間、拳を折って第二撃を入れる。その技の名前は!

 

「二重の極み!!」

 

――ドカーン

 

 二重の極みを撃ち込まれたロボの頭部は一部が粉砕して少しして体中から爆発を起こす。

 その間に一騎は上って来た腕を滑り降りて行くが、

 

さてさてさーてー。駆け下りたのは良いけど最後腕も爆発して30メートルほどの高さから落下したんだけどどうしよう?流石に無傷の着地は無理そうだな。骨の足1本犠牲にするかな。

 

「コレに捕まって!」

「っ!」

 

投げられた鉄棒?みたいなのをキャッチしたら鉄棒が何かに持ち上げられてるようになって落下速度落ちた。・・・この棒は個性で操ってるのか?コレなら安全に降りられるな。

 

「ふー助かったよありがと」

「無事で良かった」

 

「終了ー!」

 

「終わったな」

「君!あれ壊すなんて凄い凄い!あ、アタシ芦戸 三奈」

「俺は不死黒だ。それでそんなに凄いか?」

「謙遜すんなって!お前に言われた事で皆やる気出して立ち向かってたもん!俺、上鳴!」

 

 その場に居た全員で軽く自己紹介をすると一騎は怪我した受験生達の手当に向かう。

 

 

 

 ~~~~~~~

 

 

 雄英入学試験、その実技の間雄英教師達はとある部屋で全ての会場の実技を同時に見ていた。

 

「今年は3人も動けたなんて凄いじゃない、ひょっとしたら豊作かもね」

 

 そう言うのは18禁ヒーローミッドナイトだった。

 そして画面に映るのは一人目は一騎。

 二人目は爆破の個性で敵を引きつけながら戦う、ヘドロヴィランの時に人質になっていた男、爆豪勝気。

 三人目は個性で作ったのか、赤い剣を使い、雄英の門で一騎を見つめていた女の子だった。

 

 そして開始直後にロボを三体も瞬殺した一騎に全員の視線が集まる。

 

(・・・あの子はもしかして)

 

 ミッドナイトは一騎を見ると口元に手を当てて考える。

 

「嘘だ!」

「!」ビク

 

 その時オールマイトが大声を上げ座っていた椅子を後方に吹き飛ばす勢いで立ち上がる。

 

「どうしたんだい?オールマイト」

 

 そんなオールマイトを心配するのは雄英の教師にして初めて人間以外に個性が発現したモノ、鼠の根津校長だった。

 

「彼は・・・!」

「彼を知っているのですか?」

「はい」

「説明してくれるかい」

「・・・私は3年近くほど前に彼に会った事が有ります」

「ダッタラ、アノ子ノ個性ヲ知ッテイルノデスカ?」

 

 エクトプラズムの質問にオールマイトは神妙な顔で話す。

 

「彼は・・・無個性と言っていました」

「「「「!?」」」

 

 オールマイトの答えに部屋に居た教師達が一斉に手元のタブレットを操作する。

 そのタブレットには受験生の顔を認識すれば履歴書が表示されるようになっており、全員が一騎の履歴書を見ると確かに個性欄には無個性と記入していた。

 

「嘘だろ。あの動きはどう見ても増強系の個性じゃ無きゃ出来ないぞ!!」

「気になるのは分るがとりあえずは採点を続けようじゃないか!」

 

 部屋の中がざわめきだすも根津校長の一言で教師陣によるもう一つの採点。教師に寄るレスキューポイントの採点を再開する。

 そして時間は経ち実技は終了するが、教師陣は巨大ロボを壊した面子を見て驚愕する。

 

 

 一人は超パワーでロボの顔面をワンパンで壊した男、緑谷 出久。

 だが代償にジャンプした時には両足が、殴った時には腕の骨が粉砕骨折していた。

 

「過去にも立ち向かった人は居たけど殴り倒すのは久しく見てないな」

「ヴィランポイント無しで9位とは」

「でも個性が合わないのか自分の個性で手も両足もボロボロだ」

「まるで個性が目覚めたばかりの子供だな」

 

 

 二人目は赤い剣を網状に変えてロボの顔をみじん切りにして破壊した、銀髪の少女。

 それだけだと普通だが、彼女の年齢は15歳。本来は今年で中学三年のハズなのだ。

 

「ヴィランポイント、ヒーローポイント共に高得点。でも」

「彼女は年齢が違うがどうやら飛び級した様ですな」

「中学は掘須磨大付属中学校か」

「そこってかなりの金持ち学校よね?しかも中学とは思えないほどのハイレベルの勉強もしてるって」

「確か推薦枠で同じ学校の人が居ましたね。名前は八百万百でしたか?」

「そうよ。その八百万と親友ってだけでも驚きなのにこの子、水無月って公安委員会の最高幹部の一人娘さん。しかも元№1ヒーローの孫」

「・・・凄いですね彼女」

「でも凄いと言えば・・・」

 

 

 三人目は言わなくても分ると思うが不死黒 一騎だ。

 無個性でありながらあり得ない程仮想ヴィランを壊しまくり遂には巨大ヴィランの頭部までも破壊してしまったのだ。それを見た瞬間に教師陣は開いた口が塞がらず、硬直していたのだ。

 

「無個性でこの数のヴィランポイント・・・」

「壁とか走ったり普通に三階の高さまで跳んでましたね」

「しかも極めつきは0Pヴィランの頭部を一撃で破壊・・・」

「本当は何かの個性持ってんじゃねぇの?」

「・・・この結果、どうしますか?校長」

「そうだね。とりあえず、不死黒君は後日雄英に来て貰おうか」

 

 校長の提案は満場一致で決る。

 

(不死黒少年。私は君に謝らなくては。そして言わなくてはならない、君はヒーローに成れると!)

 

 教師達が受験生の事を話してる間にオールマイトはあの日、無個性ではヒーローに成れないと言ってしまったことを謝ると決意する。

 

 

 それが悪い方向に向かうとも知らずに。

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