第27地区   作:アハトラ

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今回ドンパチ回。お楽しみに


2−2

 鉄血の襲撃から数十分が経過したが、その間やれることといえば防衛陣地を構築することくらいだった。既に鎮火した車両をアンカーで引っ掛けバリケードとして運用することにした。また、基地の隅には高さが10メートルを超える監視塔が建てられており、これを利用した。幸いにも備え付けられた固定機銃は装填済みで、問題なく機能していた。この施設は辺り一面を見渡す事ができることから、ライフル人形が常に監視している。更に彼女らにはI.O.P製の特注で暗視スコープが配布されている。これにより、暗視ゴーグルを付ける事が出来ない人形でも暗闇に潜む敵を狙撃出来る。ダン!と力強い発砲音が暗闇に響き渡る。そのリズムは鼓動のように規則的であったものの、何処か焦りに満ちていた。

「監視塔にいるのは誰だ?」

 バリケードの側にいる兵士はPM-06に聞いた。PM-06は非常事態にも拘わらずどこか生き生きしていて、笑みを浮かべながら話し始めた。

「確かモシン・ナガンとKar-98だったはずね。あの2人なら外すことは無いよ」

 自信満々に返答するPM-06。兵士が何か言おうと口を開けたその時――バシッと空気を切り裂く音が聞こえたかと思うと、青色のレーザーが彼のヘルメットに被弾した。彼は空中に大きく足を開いた。体は宙を舞い頭から倒れた。その姿は糸が切れた操り人形だった。乱雑に叩きつけられたにも関わらず、彼の体は人形のように沈黙していた。その一部始終を見ていたM1918BARは叫んだ。

「敵襲!!」

 

20:05 戦闘開始から45分が経過

 人形たちは引き金を引くのを止めることは無かった。それは兵士も鉄血も同じだった。青いレーザーや鉛玉が飛び交い、大小様々な爆発音が響き渡る。轟音、悲鳴、怒号、銃声。そこには破壊と暴力の限りが生まれていた。負傷した人形や兵士が出ると即座に補充兵がやって来る。人形たちは即席のバリケードや土嚢に隠れ、一瞬のスキを突いて攻撃を行う。こそこそと動く人形たちとは対照的に鉄血は堂々としていた。まず先陣を切ったのはプラウラーやリッパー、ガード。役割は戦術人形で言うところのSMGと似ている。回避能力はほとんど無い代わりに圧倒的な物量で攻め込んでくる。戦列をなし自ら防衛陣地へ進軍する。自我を持たない人形達から光線の嵐が降り注ぐ。真夜中の闇を照らす光線が行く先はバリケードだった。敵はそれだけではなかった。後方ではイェーガーやストライカーが火力支援を行っている。イェーガーから放たれる精密射撃はバリケードに隠れている兵士に対し脅威だったが、ストライカーの弾幕も脅威だ。命中率は高くないとはいえ、毎分1500回転し長時間弾幕を張っている。もし迂闊に頭を出そうものなら被弾するのは明らかだ。

 しかし人形達も反撃できないわけではない。この危機的な状況だからこそ、集中力と闘志が増す。防衛軍は鉄血を罵りながらトリガーを引いた。

 XM-8は鉄血の群れを注意深く見ていた。正門は侵入者達を漏斗状に展開させることに成功している。前衛が横に広く密度が低くなっているのに対し、後衛の密度は狭くなっていた。つまり管にあたる部分にイェーガーやストライカーが密集している。そう考えた時、彼女の手は自然と動き出していた。M320の銃尾を左側にスイングし薬室を開放した。そして40ミリ榴弾を手に取り銃尾から薬室へ装填した。カチャっと小さな金属音をたて開放した薬室をもとに戻す。XM-8はもう一度バリケード越しから辺りを見渡し、イェーガーやストライカーの群れが正門近くに集まっているのを目視で確認した。

「チェックメイト......!」

 XM-8は角度をつけた状態で銃口を上に向ける。そしてM320のトリガーを引いた。ポン!と爆ぜる音と共に榴弾が空を舞った。弧を描き吸い込むようにイェーガーの群れに飛んでいった。ドォン!と爆音が鳴り響く。それと同時に灰色の爆風とついさっき人形だった腕や胴体、足、頭が散っていった。

 

 鉄血に抵抗しているのはバリケード付近にいる防衛軍以外にもいた。それは司令部の屋上で射撃を行なっている人形たちだ。

 MG36は100発の容量を誇るC-magを装填しながら司令部の屋上へ伏せた。暗視スコープ越しに敵の動向と種類を探る。鉄血の群れの中にはイージスが混ざっていた。MG36は淡々とコッキングレバーを引き、薬室にI.O.P製5.56mm徹甲弾を込める。

「足掻くな。運命を受け容れろ」

 古いロボットゲームのセリフを引用しトリガーを引き続ける。ババババと無機質な射撃音が鳴り響き、白い硝煙と共に金色の空薬莢が勢いよく排出された。銃口の延長線上には山のように溢れていた鉄血があった。胴体に被弾したものは複数の風穴が開き崩れ落ち、頭部に当たったものは銃を地面に落とし被弾した反動で後ろに倒れた。景気良くフルオートで5.56ミリをプレゼントしているせいで、100発あるにも関わらずすぐに弾切れになるが、MG36は慣れた手付きでリロードを行う。何百何千と繰り返してきた所作に、一瞬の無駄もなかった。リロードしてる最中足音を立てながら、MG36と同じように天井に伏せた人形がもうひとり増えた。

「遅れてごめん。間に合ったかしら」

「遅いです」

 隣に並んだのはGM6 Lynxだった。GM6は重々しくコッキングレバーを引き12.7×99mm弾を装填し彼女らはサーマルスコープの倍率を拡大させた。鉄血の群れの中にイェーガーやニーマムなどの装甲持ちの鉄血を探し、最もバリケードに近いイェーガーを見つけると頭部に狙いをつける。

「砕けろ」

 冷たく吐き捨てられた言葉をかき消すような重く荒々しい銃声と共に凶悪な一撃が放たれた。無機質な金属音と共に銃身がなめらかにそして大きく後退する。天井に転がり落ちた12.7×99mmの空薬莢が最悪な状況を物語っていた。凶弾はイェーガーを捉えると頭部を弾き飛ばす。勢いを殺せなかった弾丸は後ろで射撃を行なっていたヴェスピドを襲う。胴体へ被弾したヴェスピドは上下真っ二つに別れていた。配線は乱雑に切れ赤黒い人工血液が飛び散る。地面にはイェーガーの頭部と胴体、ヴェスピドの上半身と下半身が無造作に散らばった。2体は再び起き上がることは無く無価値な鉄くずと化した。屋上に登った2人はそれを顧みることなく淡々と、迷いもためらいもなく鉄血を狙い射撃していた。

 

 即席のバリケードに隠れている防衛隊の多くは救助隊の面々が多かった。HS2000のような医療班は司令部に退避し負傷した兵士を看護していた。時折増援として人形や重武装な兵士を派遣していたが、数が圧倒的に足りなかった。そんな時、鉄血の群れの中から高速で迫ってくるナニカを確認した。バリケードに近づくにつれシルエットがはっきりと浮かんでくる。炎の明かりで映し出された姿を見て、4式は思わず悪態をつきそうになった。それは白兵戦に特化したブルートだった。人形達から放たれる弾幕の間を機敏な足取りで回避し、圧倒的な瞬発力でバリケードへ攻め込む。そしてとうとう1人のブルートがバリケードを飛び越え侵入してきた。炎の赤い光が侵入したブルートを同じ色へ染め上げる。ブルートは獲物を見定めていた。そんな時だった。

「はぁぁぁぁ!!!」

 突如聞こえてくる絶叫とも取れる声。声の主を見つけた時には遅かった。ブルートの頭部に銃剣が食い込み、貫通して刃先が後頭部へ飛び出てた。人形の頭部も人間の頭部と同様に重大な部品が備わっている。手や腕へ指示を出す、目からの情報を整理する、人間の脳と何ら変わりは無い。頭部の配線やパーツが傷つき壊れゆく。残された力で必死に銃本体を掴み離そうとするが、どう足掻いても未来は変わることは無かった。4式は銃剣を90度に傾けると力強く銃剣を引き抜く。ブルートの顔には大口径で撃たれたような大きな穴が空いていた。燃え盛る炎や後ろで攻撃の手を緩めない同志が見えるほどだった。致命的なダメージを負ったブルートは傷口を塞ごうと手をゆっくりと動かす。しかし頭部の重さを体が支えきれなくなっていた。後方へ下がろうとしたが、力尽きバリケードの上へ倒れる。ブルートの遺体はバリケードの一員と成り果てた。そんな亡骸を見つめながら4式は呟いた。

「指揮官様を傷つける輩は決して許さないのであります......」

 覚悟を決めた4式は普段は使わない左ポーチから5連装のストリッパー・グリップを取り出す。取り出した弾薬の弾頭のリングの色は黒だった。彼女が取り出したのは有坂徹甲弾。彼女の専用装備で対装甲向けにデザインされた一品である。その性能は驚くべきもので、なんと前衛のイェーガーを打ち抜き後方に陣取るニーマムを撃破する程である。それ故ここでは生産数が少なく、彼女にとってまさに切り札と言える品物だ。4式は慣れた手付きでクリップを装填する。既に通常弾が装填されているが、その上から有坂徹甲弾を装填する。

 4式はなるべく縦1列に並んでいる鉄血の群れを探す。ほぼ感覚だが、長年の勘とセンスで特定する。そしてとあるガードに狙いを定め、頭部に狙いをつけ引き金を引く。ガードの頭部に穴が空き、動きが止まった。しかし弾丸の勢いは殺されることは無く後ろで攻撃している鉄血へ向かう。襲われた鉄血はガード含め5体。リッパーとイェーガーが1体、ヴェスピドが2体、全て頭部に穴が空いて沈黙した。1発1発慎重に頭部に狙いをつけトリガーを引く。そのたびに複数の鉄血がドミノ倒しのように倒れていった。5発全弾撃ちきった後には鉄血の群れは全て綺麗な鉄くずと成り果てていた。

 

2:05 戦闘開始から6時間45分経過

 鉄血の群れは尽きることを知らない。津波のように流れ込み、放たれた銃弾の嵐に襲われる。鉄の暴風に襲われ亡骸になるものもいれば、腕や足を失っても抵抗するものもいた。何度も何度も、同じ光景が繰り返し映し出されていた。主の命令を忠実に遂行する人形は味方の屍を乗り越え、ただ1つの目的のため進軍する。

"殲滅せよ"

 破壊、破滅、攻撃。彼女らは目標のために遂行する操り人形。道具と化したものは勝利への犠牲になるしか無い。

 むせ返る硝煙。不快な轟音。耳を塞ぎたくなるような悲鳴。悪夢は人形にも人間にも等しく降り注ぐ。邪悪な悪夢に立ち向かうのは何千何万と使っている相棒(愛銃)。そして苦楽を共に体験した戦友。絆と勇気を胸に覚めない悪夢へ立ち向かう。皆は1人のために、1人は皆のために。分隊は運命に抗おうとするダヴィデ。小銃を手に抵抗し、散っていく。

 PM-06は代わり映えがしない景色に毒ついていた。

「全くさぁ、あんた達も少しは考えたらどうなのさ」

 PM-06は的確に頭部を狙い射撃する。撃たれた鉄血は崩れ落ちるが新しい鉄血が割って入る。そういった光景を何度も見てきたPM-06は戦場に似合わないため息をついた。

「もっと笑ってよ。そしたらもっと楽に死なせてあげる」

 話しても対話できない相手に話しかける。それでもトリガーを引くのをやめなかった。その時だった。大空を切り裂く轟音が鳴り響く。空から何か接近してくるのは一目瞭然だった。だんだん音が大きくなるにつれシルエットが見えてきた。

 

「ねぇ、あれは何かしら?」

 モニターを見ていたグローザは疑問を感じていた。それは司令部の上をプロペラ航空機が悠々と飛んでいるからだ。グリフィンが保有している航空機は大きく2つ。1つは輸送用のヘリコプター。2つ目は妖精と名前がついている支援ドローン達。他にも小型輸送機があるが、配備数の少なさからあまり目にすることはない。それ故、こうして未知の航空機が空を飛ぶことなどありえないのだ。

『抵抗者達の援軍だろう』

 代表はいつもどおり冷静だった。

「抵抗者って一体何者?」

「人じゃない。組織の名前だ」

 ハンクからそう指摘された時、グローザは1つの仮説を立てた。

「もしかして鉄血に対抗する民兵組織がいるの?」

「もしかしなくてもだ」

 レーダーから軽い電子音が聞こえた。それは、裏門から接近していた。レーダーが補足した5つの正体不明青は友軍を意味している。それも5つ確認できた。

 

『こちら”リンクス”火力支援を開始する』

 リンクスと呼称されたCOIN機は夜の空を舞っていた。使用しているのは1966年に開発されたセスナO-2スカイマスター。コードネームであるリンクスは実際に運用していた軍の呼称である。武装は左右の翼にはミサイルポッドを装備。さらに機体上部にはブローニングM2を2門装備。ソフトターゲットなら完膚なきに撃破できるほど重武装だ。リンクスは低空飛行になると鉄血の群れに向けて急降下し、鉄血の群れを確認するとミサイルを投射する。地上に爆音と共に大きな朱色が生まれる。その朱色に包まれた鉄血は瓦礫へと生まれ変わった。さらに生き残りの鉄血には12.7×99mmの雨が降り注ぐ。頭部、腕部、脚部がおもちゃの人形のように簡単に弾け飛ぶ。ゆっくり堂々と旋回するとリンクスは来た道へ帰っていった。

 

 地上ではクラクションのけたたましい音と共にエンジン音が鳴り響く。更にDShKの低速で重々しい発砲音も加わった。思わず耳を塞ぎそうな発砲音と灰色の硝煙、時折オレンジ色のマズルフラッシュが存在感を顕にしていた。DShKを搭載している車両は軍用車とは程遠いものだった。どこにでもいそうな白や緑のピックアップトラック。しかし塗装が所々剥げており赤茶色のサビが目立つ。更にヘッドライトが割れており、機能してないのは明確だった。それらは到底軍の正規軍には見えなかった。テクニカルは唸りをあげ加速する。そして最前線へたどり着く。テクニカルから叫び声を上げるようなスリップ音が響き、車体は180度回転する。銃座が鉄血の方へ向く。銃座には人1人がすっぽりと入るような防弾板が備えられていた。防弾板にレーザー弾が当たると鈍い金属音が鳴る。レーザーは防弾板を貫通することは無く弾かれる。DShKの無慈悲な射撃が鉄血を襲う。12.7×108mmの破壊力は凄まじく、射撃を受けた鉄血達はボロボロに成り果てた。胴体は大きくえぐれ、頭部はポップコーンのように弾ける。テクニカルは3台同じように止まっており鉄血に弾幕を浴びせていた。

 残りの2台は一世代古い兵員輸送車だった。バリケードより少し離れたところで停車する。輸送車の後ろからゾロゾロと民兵が下車する。軍用規格の迷彩を着てるものや、店先で売ってそうな無個性なTシャツまで様々だった。さらに手に持っている銃も様々だった。M4A1やSCARといった軍が採用しているものが大半だったが、中にはAK74Mといった東側製やハンティングライフルや上下2連のショットガンなど、民生品も混じっていた。

 民兵は何か悪口のようなことを喚き散らすと各々発砲し始める。そしてバリケードへ向かって走る。素早くリロードを行うと再び発砲する。25人の民兵達が放つ弾幕は圧倒的殲滅力を誇った。更にテクニカルの持続した火力が鉄血に打撃を与える。隠れコソコソしていた防衛軍は一気に活気づき、勢いついた兵士達は再び鉄血を罵り鉛玉を浴びせ続ける。押し返せる......そう思った。

 

 その甘い考えは一瞬で消え去った。耳を塞ぎたくなる爆発音と、火柱を上げ煌々と燃える廃車を目の前にして。前線で鉄血に12.7mmのシャワーを浴びせていたテクニカルが、真っ二つになり跡形もなく燃えていた。2台のテクニカルは何があったのか分からず辺りを探った。

「こっちだ!このボンクラ!!」

 威勢のよいかけ声と共に一筋の閃光が突如走る。金属が床に当たる甲高い不快な音が鳴り響く。その瞬間再びテクニカルが真っ二つにし火柱が上がる。そんな非現実な光景にMDRが疑問を投げかけた。

「なんでテクニカルが燃えてるのさ!自然発火なんてナンセンスでしょ!」

 思わず側にいるグリズリーに愚痴をこぼす。それを聞いたグリズリーは思わず苦虫を潰した顔になった。

「MDR、さっきの声聞き覚えないの......」

「そういえば......この声って」

 

「んだよ、気づかなかったのかよ」

 最後のテクニカルも陥落した。銃座から操縦席まで真一文字に切られ、派手に炎上はしなかったが鉄くずとなった。テクニカルを荒らし回った犯人はテクニカルの屋根に登り手に持っている大剣を床に下ろした。大剣が重かったのか車体が揺れ金属が潰れる音がなった。テクニカルの炎に照らされシルエットがはっきりと見える。その姿を見た兵士たちは恐れ慄いた。

「マジかよ!」「初めて見たぞ......」「か、勝てるのか?アイツに!」

 指揮官達もその姿を見て呟いた。

「まさかエクスキューショナーが指揮を取っていたのか......」

『勝てる算段はあるのか?』

 代表は質問した。ハンクは首を横にふる。

「無いわけじゃないが、現実味が薄い」

 ハンクは代表に話し始めた。砲撃陣地は被害が出てしまい使えない。しかし対空陣地は被害が少なくシルカが健在だ。いくら接近特化のエクスキューショナーとはいえ対空砲の弾幕には負ける。しかし問題が2点ある。

 1つ目はシルカを起動し標準を合わせるまでの時間がかなりかかること。エクスキューショナーはあまり機動力は無いものの動き回るため狙いを付ける時間がどうしても必要なのだ。

 2つ目は白兵戦特化の人形が少ないこと。4式や100式のように白兵戦が出来る人形もいるにはいる。しかしあの大きな獲物と互角に渡り合える人形は全くいないのだ。仮に戦ったとしても数分の猶予しか無い。流石に時間が足らなさすぎる。さらにエクスキューショナーは名誉に固執している節があり、凡百な戦術人形などでは相手にさえしてもらえない恐れもあるのだ。ハンクが話し終えたと同時に代表からタイピング音が聞こえた。

『この基地には切り札が存在する』

『第1世代のように頑丈で忠実で、第2世代のように考え動く脳を持った人形がある』

 代表は昔話をするようにゆっくりと話しかける。その間にもタイピングを止めることは無かった。

『それは1.5世代といわれた。1世代より強く複雑な命令を遂行でき、自我を持ち例え指揮系統が滅んでも戦い続けるような兵器を作るために。しかし第2世代の完成が間近だった。そのめ軍と企業は差別化を図った』

失われた技術(ロストテクノロジー)、重武装化、追加兵装、使い捨てロケットエンジンなど色々取り込んだ......しかしどれもコストが高く、整備性も悪く切り札になり得なかった。軍は見切りを付けこのプロジェクトを凍結した』

 代表が写ってたモニターの景色が変わる。そこには白く無機質なロボがいた。大きさは人形と変わらない。頭部は西洋の騎士のように無個性で横に伸びている。胴体は戦闘機の先端のような、ゴツいがスッキリとした印象を受ける。肩は腕よりも大きく対照的に腕は細かった。そして背中には、増設用の装備を備え付ける為の小さな羽のような機構があった。

 胴体と下半身は黒の連結パーツは細く、そこには装甲らしい装甲は無かった。足回りは股関節は比較的大きいものの、脚部は少し細く関節パーツが見えていた。足回りにはスラスターが2基ずつ備えており第1世代の人形とは言い難い兵器がそこには映されていた。代表は静かにゆっくりと語りかけた。

『コード10を発令する。試作機NO.9(ナンバーナイン)ホワイト・レイヴン(白いワタリガラス)の使用を許可する。全ての責任は私が取る』

『全職員に告ぐ。エクスキューショナーを撃破せよ』

 




Q.もしかしてアーマードコアとか見てた?
A.アーマード・コア フォーアンサーいいよね。次もドンパチ回です、お楽しみに。高評価、お気に入り登録ありがとうございます。感想お待ちしてます

今回も添削してくださった方々に感謝を、ありがとうございます。
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