恋姫♰無双 紀霊の章   作:秋月 了

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16話 徐州戦

識SADE

 

 

徐州における俺達と一刀の勢力争いは完全に俺のほうに傾いていた。

一刀たちは今だ彭城周辺の治安を維持させるのが精いっぱいなのに対して

俺たちはあれから広陵群、そして東海国を領有した。

というよりも下邳の豊かさを聞きつけた豪族たちが臣従を申し出てきたのだ。

俺はそれを受け入れた。

さてそろそろとどめを刺すときだろう。

 

「俺たちはこれより彭城を獲る。それぞれ出陣準備だ」

 

『はっ』

 

それぞれが出陣準備を整え部隊を率いて集まる。

 

「出陣!」

 

『おう』

 

軍を彭城に進める。

 

 

 

 

 

 

 

 

その彭城では慌てて防衛準備を整えていた。

孫乾はそれを指揮しながら見ていたがどう考えても間に合わないだろうと予想を立てる。

そもそも孫乾はすでに一刀を見限り識に味方している。

その為に情報を隠してここまで遅らせた。

 

「(これで、徐州は紀霊様のものとなるでしょう。その後の事が気になりますね)」

 

孫乾はこれからの事を考えていた。

 

 

 

 

 

 

 

「かかれー--」

 

「防げーーーー」

 

 

彭城本城攻略が始まった。

しかし最初から本城攻略なのだがこちらも攻城兵器を多用し責める。

俺はそれを本陣で馬に乗りながら見ていた。

 

「報告。投石器により楼閣が落ちました」

 

「報告。華雄様の隊が北門に取りつきました。

また公孫賛様、関羽様の隊がそれぞれ南門、北門に取りついております」

 

「こうもあっさりしていると少々拍子抜けだな」

 

「無理もありません。彭城の兵士はほとんどが逃げ出し残っているのは義勇軍時代から

劉備殿と御使い殿についてきた兵士だけ。数にすればおよそ千にも満ちていません。

むしろよく守っている言っていいでしょう」

 

「要は今一刀を守っているのは一刀に骨抜きにされたか。

末期の人間だけという事か」

 

「そういう事です」

 

俺は隣の馬にまたがる雛里を見た。

少々辛そうだ。

 

「つらいか?」

 

「いえ、そのような事は」

 

「別にいいさ。俺もかつては共に戦場をかけた仲間と戦うのはつらい。

だがそれを顔に出すな。傍目からは平然としているように構えとけ」

 

「はい」

 

こうなることはわかっていたことだ。

それを今更、後悔など。

 

「報告します。北門を破り、華雄隊突入しました」

 

「ご苦労だった。さがれ」

 

「はっ」

 

「これで決まったな」

 

「はい」

 

後は関羽がいいようにしてくれるだろう。

 

「星に城を任せて全軍で来たが何とかなったな。

雛里、戦闘が終了次第、被害状況をまとめてくれ」

 

「わかりました」

 

 

 

 

 

 

 

「皆ご苦労だった」

 

『はっ』

 

「特に華雄、本城一番乗り、見事だったぞ」

 

「光栄だ」

 

「さて、あと始末だ。何か言うことはあるか?劉備、北郷」

 

「・・・・・・・・・」

 

「くそ裏切り者が」

 

「悪いが少し席を外してくれるか?北郷と話がしたい」

 

「しかし・・・・・・・・わかりました」

 

全員が天幕を出ていく。劉備も連れられて天幕を出た。

 

「俺に何の用だよ」

 

「さて北郷、俺から聞きたいのは一つだ。お前何者だ?」

 

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