恋姫♰無双 紀霊の章   作:秋月 了

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21話 曹家徐州攻略

陳留の会議場

 

「河北四州の平定、ご苦労だったわね。霞」

 

「これも任務やしな」

 

「さて徐州の状況はどうなってるの?桂花」

 

「はい。先の戦により劉備軍は壊滅。劉備軍の残存兵力も完全に吸収し紀霊が

徐州を完全に掌握しました。また孫家と同盟を組んだようです」

 

「紀霊ならそれくらい出来て当然だわ。では御使いも軍内に入ったという事かしら?

かなり亀裂があるようだけど」

 

「いえ、御使いは処刑され首級は晒されたと。

街中では圧政を敷いた悪魔を討った英雄と噂されているようです」

 

「そう、あれは紀霊に追いつめられて以降、相当無茶な政治をしていたようだし、

そういううわさが出るのも仕方がないわ。

それで桂花、稟、風はどうするべきだと考えているの?」

 

「私は徐州を攻めて紀霊の力を削ぐべきだと考えます」

 

筆頭軍師である荀彧。真名を桂花は徐州攻略を提示した。

しかしそこに待ったをかける者がいた。

 

「反対です。官渡および河北での闘いを終えたばかりで兵も疲れています。

そんな状態で紀霊さん相手に生半可な今の状態で攻撃すべきではありません。

まずは河北四州の支配を盤石なものとすべきです」

 

「私も稟ちゃんに賛成ですね。紀霊さんの武力と統率力は確かに脅威です。

そして彼はあまり知られていませんが敵に対する容赦のなさは圧倒的です。

焦らずに確実に攻略するべきではないでしょうか?」

 

郭嘉と程昱である。それぞれ真名を稟と風という。

その二人は紀霊と共に旅をしていた経緯から実力をよく知っている。

それゆえに下手な行動を執らずに盤石の態勢を築くべきだと主張した。

 

「危険だからこそ徐州を平定したばかりの今討つべきよ。

あれは放っておいたらどんどん勢力を増していくわ。

弱兵ぞろいだった袁術の軍であの呂布を捕えた実力の持ち主を

自由にすべきではないわ」

 

両極端とも言える提案に曹操は思考を巡らせる。

双方が紀霊を曹操の覇道の障害と認識している。

 

(桂花は障害が力をつける前に潰すべき、

稟と風は万全な体制を整えて攻略すべきか。両方に利があるわね)

 

曹操は決断を下した。

 

「今回は桂花の案で行くわ。皆そのつもりで」

 

『はっ』

 

「稟、風も納得いかないかも仕入れないけどわかってちょうだい」

 

「「わかりました」」

 

曹操は行動を開始した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

曹操が動いたことを早い段階で俺たちはその情報を掴んでいた。

それは美花の成果である。

 

「敵の先鋒は夏侯惇将軍。およそ120000」

 

「120000!」

 

「やれやれ、わずか12000の我らに大盤振る舞いだな」

 

「のんきなことを知ってる場合ではないぞ星」

 

「わかってるよ、愛紗」

 

「敵はどこから攻めてきていますか?」

 

「はい、豫州方面からまっすぐに徐州に向けて進軍しています」

 

「朱里、何か策があるのか?」

 

「はい。ここは私に任せていただけないでしょうか?」

 

「勝てるんだな?」

 

「はい!」

 

朱里が自身を持って勝てると言ったのなら俺はそれを信じるだけだ。

 

「わかった。兵は」

 

「4000ほど」

 

「将は?」

 

「星さんと美花さん、あとは鈴々ちゃんを」

 

「わかった。朱里に任せる」

 

「はい」

 

朱里は翌日には三人と兵士を連れて出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

星率いる4000と夏侯惇率いる曹軍12000は平原でぶつかった。

正面からぶつかった両軍だったが勝敗は見るに明らかで

紀霊軍はすぐに撤退を開始した。

夏侯惇はそれを追撃。そのまま徐州入りを目指して追い回した。

結果補給線が伸び切りついには補給物資を守る李典と

離れてしまった。

さすがにまずいと思った于禁は夏侯惇を止めにかかった。

 

「春蘭様ー。早く行きすぎなの。真桜ちゃんたちと離れちゃってるの。

一度合流した方がいい気がするの」

 

「何を言っている。敵はこちらにおびえながら背を向けて逃げている。

ここで追撃せずしてどうする。追撃!」

 

夏侯惇、真名を春蘭。彼女は于禁の静止を振り切り追撃を再開した。

 

 

 

 

 

 

そんな春蘭の様子を近くの丘の上から朱里は見ていた。

 

「ここまでは策通りです。後は頼みます。星さん、鈴々ちゃん」

 

朱里は護衛の部下と共にその場を後にした。

 

 

 

 

 

日も沈み夜。あれからもなお追撃を掛けた春蘭は両脇から木々が生える一本道で追撃を停止した。

 

「敵も見えなくなったし今日はここまでだな。戻るぞ」

 

その時だった。あたりから火が燃え上がった。

それと同時に矢も浴びせかけられる。

 

「まさか伏兵!」

 

「だから言ったの。追撃しすぎだって」

 

「ええい。火を消せ!」

 

「ダメなの。もう火に囲まれてるの!」

 

「くそ、火を突破するぞ!我につづけー---!」

 

「無茶苦茶なのー----!」

 

春蘭と于禁は命からがら火の囲みを突破し逃げた。

 

 

 

 

 

 

 

その頃、何も知らない李典は全身を続けていた。

 

「もう。春蘭様も紗和もどこまで行ってん」

 

二人の行動にイラつきつつも前進を続けていた。

すると前方で燃える炎が見えた。

 

「火事?いや、まさか火計か。まさか、あそこに春蘭様と紗和が!

あかん!あの燃えようやと二人が危ない。二人助けるで「そうはさせないのだ!」

なんや?」

 

「この一か月牢屋の中で何も出来なくて退屈だったのだ。そのうっぷん晴らしを

させてもらうのだ。行くのだ」

 

「鈴々にばかりいい所を取られるな。全軍突撃ー-!」

 

横合いから鈴々と星率いるの伏兵部隊の強襲を受けた。

慌てて迎え撃とうとする李典。

しかし火矢が放たれ、物資を担いでいた馬に当たり馬が暴れだし、

兵士は馬に踏まれたり蹴られたりして壊乱し収拾が付かなくなってしまった。

 

「もうあかん。全員撤退!陳留に帰るんや!」

 

李典も陳留に逃げ帰った。




どうも秋月です。
いかがでしたか?
今回は史実の博望坡の戦いを超大まかですがオマージュさせてもらいました。
え?全然違うって。いいんです。かなりの自己満足なので。
地形とかはわからんかったからここら辺は適当ですけど。
面白かったら幸いです。
これからもよろしくお願いします。
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