汜水関攻略が始まった。
先鋒を務めるのは劉備軍。
しかし数の差は歴然でありどうすることもできないだろうというのは
目に見えていた。
どうするのかと見ていればどうやら誘い出すようだ。
「なるほど、華雄を誘い出すのか。俺でもそうするだろうな」
「はい。ですが私はあまり好きではありません」
「そう言うな。愛紗。劉備殿の軍は数が少ない。
正攻法で攻めても勝ち目などあるまい。
これは仕方がないことだ」
「星。しかしな」
「落ち着け、愛紗。今はどうでもいい。それよりどうやら備えたほうがよさそうだ」
「どうした?識」
「劉備は華雄を抑える気がないらしい。突破させるようだな」
「なるほど。そのまま袁紹殿の本陣を襲わせようという考えか」
「しかしそんなことをすればへたをすれば我々が」
「その前に華雄を打ち取ってしまえばどうとでもなるということなのだろう。
そもそも諸侯は袁紹を象徴程度にしか思っておらん。
そこまで影響が出ることは愛紗も本気では思っておらんだろう?」
「それはそうだが」
「無駄口をたたくのはそれまでにしろ、二人とも」
「伝令です。紀霊でのはすぐに本陣の救援に向かってください」
「承知した。紀霊隊。本陣に向かうぞ」
「「「「「おう」」」」」」
隊を率いて本陣に移動する。
その本陣は混乱していた。
顔良と文醜を筆頭に防衛を行うがまともに動けていない者が多く、
立て直しもまともにできていなかった。
「斗詩早く立て直さないと姫のところまで行っちまうぞ」
「わかってるよ。でもこの状況じゃ」
「顔良様!本陣に向かってくる部隊あり。銀の袁の旗、袁術軍です」
「救援が来た!」
「顔良殿!文醜殿!ご無事ですか?」
「おお、アニキ~。助かったぜ!」
「ここは俺達で押さえます。今のうちに立て直しを!」
「わかりました。頼みます」
「紀霊隊。敵を抑えるぞ!」
「「「「「おう」」」」」」
紀霊を先頭に敵軍に突っ込んだ。
その華雄隊はただまっすぐに敵に突っ込んでいる。
「華雄様!敵部隊が来ます。数はおよそ千ほどです。
銀字で袁と黒字の紀の旗を確認しております」
「銀字に袁なら袁術だな。そして黒字の紀は紀霊か。相手にとって不足はない」
両軍はぶつかった。
華雄と紀霊が大将同士でぶつかる。
「これは華雄殿お久しぶりです」
「うむ。黄巾の乱では世話になったな。あの時は劉備の軍にいたが今は袁術の配下か?」
「ええ、劉備、正確には天の御使いとそりが合わず袂を分かち今は袁術殿の下で
客将をしています。さてこのままあなたを野放しにすれば非常にまずい。
一戦どうでしょう?」
「ふむ、いいだろう。我が名は董卓軍の将、華雄! 世に謳われた華雄の戦斧、
その身で味わうがいい!」
華雄との真剣勝負の火ぶたが、切って落とされた…。