恋姫♰無双 紀霊の章   作:秋月 了

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7話 虎牢関

会議は終了し、連合軍は虎牢関に進軍した。

華雄についてはそのまま袁術殿預かりとなり、

袁術は全て俺に任せるとの事だった。

そして華雄隊の生き残り約千人が俺の配下に加わった。

しかし土壇場で裏切られても困るので連合解散までは天幕を用意し

武装解除したうえでそこに拘束している。

まあ、形だけだ。その気になれば簡単に抜け出せるだろう。

そこは色々説得した。

勿論正攻法で。決して無理やりな方法はとっていない。

俺は御使いとは違うからな。

とにかく今は虎牢関に向かっている。

 

 

 

 

道中は特に問題が起こることもなく虎牢関に到着した。

陣を形成して翌日、攻撃を開始した。

今回袁紹自ら先鋒を務める。

俺たちはそれを後方から眺めていた。

悠々と進軍をしていく袁紹軍。

だがそこに工場兵器の類は見受けられなかった。

 

「攻城兵器もなしにどうやって責めるんだか?」

 

「理解できん」

 

「ま、手並み拝見と行こうぜ。愛紗」

 

すると虎牢関の扉が開く。

 

 

 

 

 

先頭に立つのは呂布の補佐をする陳宮という子供だ。

 

「聞け――――い、弱賊ども!最強を名乗る物はこの世に数いれど!

まことの最強は天下にただ一人!ここにおわす呂奉先こそ、まさしく古今未曾有!

天下無双の達人なのです!」

 

「………………」

 

「呂布!出てきた。」

 

「へ……あれが呂布?なんかボーっとした奴だな。」

 

「さあ、呂将軍!袁紹の弱兵どもを蹴散らし、我が董卓軍の恐ろしさを思い知らせて下されー!」

 

「うん………………ちんきゅ………………出る。」

 

「御意なのです!呂将軍御出陣!者ども、深紅の呂旗を掲げよー!」

 

「「「おおーーーっ!!」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

呂布を先頭に敵軍が突撃してくる。

袁紹軍もそれを迎え撃つようだ。

しかし両軍がぶつかった瞬間、

袁紹軍の先頭の兵士十数人が吹っ飛んだ。

 

「マジかよ。今、何人吹っ飛んだ?」

 

「わかりません」

 

「少なくとも十人は吹っ飛んだな」

 

「ああ」

 

星の言葉に頷きながら戦闘を見ていた。

結局袁紹軍は撤退。

呂布に蹴散らされるだけ蹴散らされての敗北だった。

 

 

 

 

 

 

 

それからも袁紹軍は何度も虎牢関攻略に挑むが結果は同じでただ時間のみが悪戯に過ぎていった。

そして今日再び軍議開かれている。

今日は当主と軍師のみが呼ばれているので俺は留守番だ。

 

「さてどうなるかな?」

 

「どのような策を行おうが呂布が出てこられれば策ごと吹き飛ばされかねん。

無意味な気もするがな」

 

「だが、このままここに集まったままというわけにもいきません」

 

「ふむ、ではどうするのだ?愛紗。あの呂布を蹴散らす方法があると?」

 

「それは」

 

星の言葉に愛紗は黙ってしまう。

それだけ呂布という人物の力は強大だった。

 

「呂布一人をどうにかすればいいのならどうにかできるがそのあとがな」

 

「どうにかできるのですか?」

 

「ああ。袁術殿の協力があればな」

 

「まさかと思うが数で押さえようとは思っていないだろうな?」

 

「まさか、それじゃあ袁紹と同じだろう」

 

「ではどうするつもりなのだ?」

 

「ま、任せておけ」

 

俺が得意げに笑うが二人は困惑したような顔をしていた。

 

 

 

 

 

 

 

その日の午後、袁術殿に呼び出されて袁術殿の天幕に来ていた。

天幕には袁術軍配下の武官たちが集まっていた。

 

「私たちは勢力を六つに分けて交代で虎牢関を責め続ける事になりました」

 

なるほど、数の優位を活かして間断なく攻めて、相手を疲労させようという作戦か。

疲労がたまれば兵士は逃げ出すだろうし、

うまくいけば虎牢関を撤退せざるを得ない状況になるかもしれない。

そもそもそれしか手がないだろう。だが

 

「しかし呂布はいかがするのですか?あの女が出てくれば策など意味を成しませんが?」

 

一人の将が口をはさむ。

まあ、当然の懸念と言えるだろうが。

勿論その場の人間すべてが黙ってしまう。

ここで言うか。

 

「よろしいか?」

 

「どうしました?紀霊さん」

 

「一つだけ策がございます」

 

「では話してみてください」

 

「はい」

 

考えていた策をこの場で話す。

 

「いかがでしょう?」

 

「そうれしかありませんね。では呂布が出てきた際は紀霊さんの策で行きましょう。

皆さんもよろしいですか?」

 

『はっ』

 

こうして策は決行されることに決まった。

 

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