新海底軍艦〜艦息のドラゴンフォース〜   作:あーくこさいん

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第十四話 激突‼︎ 羅號VSソビエツキー・ソユーズ‼︎

神宮司

「地上に住みたいのならそれなりの筋を通せ!平和的な話し合いなら我々はいつでも応じるぞ‼︎」

 

エルドラード

「言ったはずだ、我々は支配者なのだと……解放軍(貴様ら)さえ屠れば我々は武力で地上を制圧出来るのだ‼︎行けッ、ソビエツキー・ソユーズ!万能戦艦でありながら地上人についた羅號(裏切者)を血祭りに上げるのだ‼︎」

 

そのようなやり取りの後、ソビエツキー・ソユーズの主砲が火を噴く。

彼の主砲は50口径16inch砲…羅號と比べて威力は劣るが、装填速度とレーダー等の電子機器の性能がモンタナと引けを取らない為初撃で羅號に当たり、続く砲撃も羅號に命中する。

 

羅號も負けじと反撃するが、ソビエツキー・ソユーズは直様離水し回避に成功する。

そのまま追撃しようとしたその時、ソビエツキー・ソユーズに砲撃が命中した。

 

砲撃した方角を向くと、そこには第一艦隊の戦艦がいた。

先程の砲撃は第一艦隊の艦娘が撃ち、命中した。

 

信濃

「裏切者ですって…⁉︎」

 

武蔵

「人様に作らせておいて勝手な事を抜かすな‼︎」

 

大和

「羅號は大和型(私達)の弟です‼︎貴方達の物ではありません‼︎」

 

大和、武蔵、信濃がそう啖呵をきると、続けて砲撃する。

ソビエツキー・ソユーズは急速上昇し回避する。

 

エルドラード

「フッ…飼い犬風情が吠えているが無駄だ‼︎何せソビエツキー・ソユーズの装甲はモンタナより厚い対18inch砲防御装甲だ、一発二発受けたところで応えんぞ‼︎」

 

エルドラードの言う通り、ソビエツキー・ソユーズの主砲はモンタナと同じ50口径16inch砲だが、装甲は対18inch砲防御装甲だ。

そして磁気シールドは防御装甲と同等の強度を誇る為、攻撃力はモンタナと変わらないのにも関わらず、防御力は大和型戦艦と同程度なのだ。

 

そしてソビエツキー・ソユーズの最大の強みは機動力である。

 

ソビエツキー・ソユーズ

「…いくぞッ‼︎」

 

羅號

「ッ‼︎」

 

ソビエツキー・ソユーズのロケットブースターが点火すると一気に加速し突貫するが、羅號はスラスターを噴かしてギリギリ回避する。

回避した羅號が振り向くとソビエツキー・ソユーズの姿が点に見える程、加速し旋回する。

やがて艦首ドリルを羅號に向けると再び加速し、ドリルを回転させながら突貫する。

ソビエツキー・ソユーズが正面を向いたタイミングで羅號は全門斉射をお見舞いするが、磁気シールドと超硬質ドリルによって弾かれ無効化される。

 

ソビエツキー・ソユーズの艦尾にはナチスドイツから持ち帰ったV号ロケットの技術を用いて造られた五基のロケットブースターが搭載されており、その恩恵にて超音速の機動力を確保している。

また、ソビエツキー・ソユーズの射撃管制装置は近中距離における命中率の向上に役立っており、空中格闘戦においてソビエツキー・ソユーズの右に出るラ級艦は居ない。

 

その為ソビエツキー・ソユーズの主砲はすれ違いざまに命中し続け、羅號の磁気シールドをゴリゴリ削っていく。

ただソビエツキー・ソユーズ自身も油断は出来ない。

 

ソビエツキー・ソユーズの装甲が対18inch砲防御装甲なのに対し、羅號の主砲は50口径51cm(≒20inch)砲の為、命中するとモンタナ程では無いにしろ受ける被害は無視出来ない。

 

また始めはソビエツキー・ソユーズの動きに翻弄された羅號であったが、次第にロケットブースターの速度を考慮して進路を予想し、その方角に向けて砲撃する事で12発の内数発を命中させるという離れ技をお見舞いした。

 

ソビエツキー・ソユーズ

(クソッ…徐々に狙いをつけている、厄介だ……)

 

彼に焦りが見えてくる。

第一艦隊に対しては予備戦力として深海棲艦で構成された艦隊で応戦しているが、卓越した練度と現代化兵装により戦いを有利に進めている。

レムリア帝国軍の艤装装着兵はショートランド・ブイン基地の攻略及び占領に回している為、今から救援に向かわせても間に合わない。

 

そこで一気に蹴りをつける為、ソビエツキー・ソユーズは隠し玉を使用する。

ソビエツキー・ソユーズは艦首ドリルを羅號に向けると、そこから四つの鉤爪が飛び出す。

艦首に搭載されたワイヤー付き電磁クローが射出されロケット推進による加速で羅號に迫る。

 

羅號

「なっ⁉︎」

 

羅號は驚き避ける間の無く磁気シールドに到達、そのまま()()()()()()()()()二番主砲を貫通した。

二番主砲は破壊されたばかりか鉤爪が艤装に食い込んで抜く事が出来ない。

 

ソビエツキー・ソユーズはここぞとばかりにロケットブースターを噴かし、ワイヤーを巻き付けながら遠心力を利用して旋回する。

そして羅號に向けて全主砲・艤装内に格納されたロケット砲《カチューシャ改》による一斉射を浴びせる。

 

羅號

「ぐわぁぁぁぁ‼︎」

 

ほぼ全て命中し、磁気シールドは消失。

第二砲塔をはじめ艤装の各所が破壊され戦闘力が低下する。

だが羅號もただでやられる訳にはいかない。

残った第一主砲と第三主砲を旋回しソビエツキー・ソユーズに向ける。

そのまま放たれた砲弾はその殆どが命中し、磁気シールド消失の上に本体にもダメージを与える。

 

磁気シールド発生装置が度重なる被弾で負荷限界点を超えるとオーバーヒートを起こし強制冷却に移行、冷却し終わるまでの間磁気シールドを展開出来ない弱点はラ級艦共通である。

その為、ラ級艦との戦闘ではまず磁気シールド発生装置を負荷限界点にまで追い込み、そして消失してからが勝負といえる。

 

現状、ソビエツキー・ソユーズは三番砲塔が破壊され残り8門となっていた。

その他の兵装も被害を受けるも羅號と比べたらマシである。

 

羅號の場合は第二砲塔が破壊されこちらも残り8門なのだが、電磁クローが命中した時に発した電磁パルスにより搭載されていた電探等の電子機器がイカれ機能不全に陥る。

その為、大和型戦艦の十八番である電探を用いた長距離精密射撃が封じられ、何よりソビエツキー・ソユーズの速度の計算は内蔵された電算機(コンピュータ)によって行っていた為、電磁パルスで電探も電算機も破壊された現状では命中率が極端に落ち、苦戦を強いられた。

 

ソビエツキー・ソユーズはここぞとばかりに猛攻を加える。

中破しても持ち前の機動力と空中格闘能力は健在の為、砲弾をどんどん命中させる。

対する羅號も応戦するも先程の損傷もあって上手く照準出来ず、砲弾が当たらない。

 

羅號

(このままじゃやられる…!どうすれば⁉︎)

 

羅號は応戦する傍ら使える兵装が無いか調べる。

すると…

 

羅號

(あっ!原子熱線砲(マーカライト・ファープ)が一回だけ使える!)

 

電磁パルスによって電子機器の殆どが使用不可能となったが、光線兵器である原子熱線砲(マーカライト・ファープ)はとりわけ頑丈に作られている為、先程の電磁パルスでも機能不全に至らなかった。

だが機能不全に至らなくても熱線砲自体損傷している為、一発しか打てない。

 

つまりチャンスは一回だ。

意を決した羅號は突撃しようとするソビエツキー・ソユーズに向けて突撃(ドリルチャージ)を仕掛ける。

 

ソビエツキー・ソユーズ

「…何のつもりだ?」

 

彼は羅號の行動に疑問を覚えたが、お構い無しに突貫する。

互いのドリルが勢いよくぶつかり合い、火花が飛び散る。

 

ドリルのぶつかり合いはロケットブースターの加速を乗せたソビエツキー・ソユーズの方が優勢だ。

そしてとうとう羅號のドリルにヒビが入る。

 

だが、この瞬間が羅號にとってチャンスだ。

羅號の煙突が開き、パラボラアンテナ状の装置が迫り出すとエネルギーが溜まる。

ソビエツキー・ソユーズは羅號の真意をようやく理解し回避行動に移るが、遅かった。

 

羅號

「光線砲最大出力、穿てぇぇ‼︎」

 

羅號から原子熱線砲(マーカライト・ファープ)が放たれる。

咄嗟の回避で本体への直撃は避けたが、光線は艦尾に命中する。

 

ソビエツキー・ソユーズ

「まずッ…!」

 

そう、ソビエツキー・ソユーズの艦尾にはロケットブースターの他にそれを動かす為の液体燃料も含まれていた。

そこに高熱を発する熱線砲が命中すればどうなるか…

答えは、燃料に引火し誘爆する。

 

ドゴォォォォォォォ‼︎

 

事実、ソビエツキー・ソユーズの艦尾が爆発し炎上しながら墜落する。

着水ししばらくすると…爆発する。

ソビエツキー・ソユーズを撃沈に成功する。

無論羅號も無事では無い。

 

羅號

「くっ…重力炉の反応がある、撃沈出来なかった……ッ!」

 

羅號は大破し、継戦は不可能だった。

第一艦隊も深海棲艦の艦隊を撃破したが、皆疲弊していた。

とてもショートランド基地とブイン基地の奪還は無理だった。

 

神宮司

『ソビエツキー・ソユーズは撃退したが、これ以上の作戦遂行は不可能だ。ラバウルに撤退する。』

 

轟天号は羅號と第一艦隊を回収した後、撤退した。

 

艦尾が誘爆し海に墜落したソビエツキー・ソユーズは艤装をパージする事で轟沈だけは免れた。(艦娘は艤装が破壊されても本体が無事なら入渠にて修復できる。)

 

エルドラード

「急ぎ回収しろ!陽動作戦で重要戦力を失ったら大目玉だぞ‼︎」

 

旗艦『ヨコスカ』から発艦した潜水艇がソビエツキー・ソユーズを回収、そのままヨコスカに収容される。

羅號とソビエツキー・ソユーズの戦いは痛み分けの結果に終わったが、レムリア帝国はショートランド基地とブイン基地の占領に成功し、時間稼ぎも成功した………

 

 

 

 

 

一方、南シナ海では…

 

電(リンガ)

「あっ……ああ………!」

 

リンガ泊地所属の駆逐艦『電』は目の前の惨状に恐慌していた。

彼女達は物資輸送任務に着いていたが、突如として現れた戦艦一隻に輸送船は撃沈され、護衛艦隊所属の艦娘も殆どが撃沈される。

残っているのは電と護衛艦隊の旗艦である軽巡『由良』のみだった。

 

輸送船団を壊滅させた主犯は目の前にいた。

英国紳士風の服装にトップハットとモノクル、艤装は右側に集中配置された52口径14inch四連装砲を3基12門、右手にはレーダーマストを模した杖を持ち左手には円形の大盾…シールドドリルを装備した万能戦艦『インヴィンシブル』だ。

彼が輸送船団を強襲、護衛艦隊の攻撃をものともせず返り討ちにした。

 

インヴィンシブル

「さて…これ以上の抵抗は死を招きます。速やかに投降しなさい。」

 

彼は残存した艦娘達に対し降伏を勧告する。

降伏勧告に旗艦の由良は苦虫を噛み潰した表情を浮かべ、投降を決意する。

 

由良(リンガ)

「…分かりました、投降します。ただし…」

 

インヴィンシブル

「ええ、レムリア帝国の名に賭けて身の安全は保障します。」

 

するとイギリス海軍の計画艦ライオン級艤装装着兵が現れ、潜水艇も浮上する。

由良と電は艤装を解除し両手を上げる。

 

インヴィンシブル配下の兵士は慣れた手つきで二人を拘束し、潜水艇の中に連行する。

捕虜を収容した潜水艇は母艦に帰投する為潜航する。

 

インヴィンシブル

「これで三つ…そろそろリンガ泊地の連中も動かざるを得ないでしょう。」

 

インヴィンシブルの任務。

それは輸送船団を強襲し南方方面の主力の一つ、リンガ泊地の主力艦隊を殲滅しシンガポール攻略の足掛かりを築く事だ………




レムリア帝国ラ級戦艦『インヴィンシブル』とリンガ泊地主力艦隊が激突する。

乞うご期待ください。
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