友奈が再び立ち上がっていた頃、風は美森と激突していた。
「東郷ぉおおおおおおおおっ!!」
風は雄叫びと共に大剣を振るう。美森は両手のトンファーのような銃を交差させ、頭上から迫ってきていた大剣を受け止める。
「この光景を見たでしょう!?だったら分かる筈です!」
美森は悲痛な表情で風に訴えかける。
確かに風は見た。この地獄のような光景を。未来も希望も見いだせない。絶望しかない、最悪の光景を。
「それでも!これ以上壁を壊したらダメよ!!」
それでも風は美森の行動を否定する。その気持ちを理解しながらも、間違った道を進もうとしている後輩を止めるために。
「この世界が……大赦のやり方が……勇者の存在が……如何に悲惨なものか!私達が救われる方法は、これしかないんです!!」
「違う!!それは救いなんかじゃない!!」
「!?」
即座に否定されたことで、美森は身体を僅かに硬直させてしまう。その隙を付き、風は大剣を振るい二丁の銃を弾き飛ばした。
「アンタの気持ちは痛いほど分かる!アタシだって一度は絶望して、大赦を憎んで、そして折れたんだから!」
「だったら!」
「でも!樹の……みんなの想いを無視するそれが、救いになるとはアタシには思えない!!だから仲間として……部長として……先輩として……任された者として!アタシはアンタを絶対止める!!」
確かな決意を持って告げる風に、説得は不可能だと悟った美森は、ハンドガンを新たに召喚して風に向けて構える。
その直後、緑色に輝く光の糸がハンドガンと右手に絡まり、撃てなくなる。
「樹ちゃん……!」
美森は樹に顔を向けるも、その表情から風と同じ決意を持って此処に立っていると悟らせれ、賛同してくれない事にショックを受ける。
そんな美森に、風が猛烈な勢いで迫って来る。
「東郷ぉおおおおっ!!歯ァ食いしばれぇ!!」
大剣の腹で全力で叩かれ、美森はそのまま火の海へと落下していく。
「……ごめん、東郷。少しだけ、静かにしてて」
夏凜の時とは違い、精霊バリアの存在を意識していた風は落下していく美森に謝りながら改めて壁の穴へと目を向ける。
そこで風は、目を疑った。
「え……?敵の侵攻が止まってる……?」
風が呟いたその通り、物凄い勢いで侵攻していた筈の星屑達がその場に漂うように止まっていたのだ。再生していたバーテックス達の侵攻も見ていたことから、その光景に違和感を覚える。
その光景を樹も不安そうに見つめていると、視界の隅でアサガオの花が咲き誇った。
そして浮かび上がるようにして二人の前に現れる、八門の砲を携えた白き戦艦。その中央には……吹き飛ばされた美森が立っている。
それだけではない。その美森のすぐ後ろには、溶けた鉄のように真っ赤な獅子座のバーテックスが周囲の星屑達が集って再生しているのだ。
それに呼応するように、壁の穴の周辺で漂っていた星屑達も獅子座に吸い込まれるように向かっている。状況を見る限り、敵の侵攻が止まったのは獅子座を完全に復活させる為だったようだ。
「二人とも、退いてください!」
「退くわけないでしょ!?」
満開を発動させた美森の勧告に、風は真っ向から拒絶する。樹も同じようで首を横に振り、復活しようとしている獅子座を見据えている。
「……ごめんなさい」
美森は謝罪の言葉を告げると、八門の砲口すべてに光を宿す。それを見た風と樹は咄嗟にその射線上に割って入る。
八門の砲口すべてから光が発射され、それは一つのレーザーとなる。
「うあっ!?」
「!!」
風と樹は力を合わせてそのレーザーを防ごうとするも、満開の力には敵わずに吹き飛ばされる。
放たれたレーザーはそのまま遥か先にある神樹本体に進み―――途中で花弁となって散る。
「そう……勇者の力では、壁は破壊できても神樹本体は傷つけられないのね」
美森はそう呟くと、背後に視線を向ける。そこにはすでに再生し、完全復活を果たした獅子座が圧倒的な存在感を放っていた。
「でも、こいつを連れていけば……!」
美森はその獅子座に牽制程度の攻撃を食らわす。獅子座の身体には傷一つ付かないが、美森を認識したのか徐々に近づいていく。
美森は距離を取るように下がり……獅子座を樹海の中へと連れ込んだ。
「さあ、おいで……私を殺そうとすれば……それで私の望みは叶う」
その美森の言葉に呼応するように、獅子座は正面に太陽のごとき巨大な火球を形成する。
そして放たれる巨大な火球。美森はそれを横にずれて避ける。
「これで、みんなが……」
放たれた巨大な火球が僅かに下に向かっていることにも気付かず、美森は安堵したような表情でそれを見つめる。
「うぉおおおおおおおおおおおっ!!」
しかしそれも、すぐに聞こえてきた声によって崩れるのであった。
―――――――――
勇者への再変身を果たした友奈は、群がってくる星屑達によって足止めを喰らっていた。
「何でこんなに此方に来るの!?これじゃ東郷さんの下に向かえないよ!」
「すまない。こんな形で足を引っ張ってしまって……」
星屑達を片っ端から殴り飛ばす友奈に、不調から動けなくなっている千晶は申し訳なさそうに謝る。
今までの戦闘によるダメージと、二回目の散華によって肉体が今まで以上に悲鳴を上げてしまった為、千晶はその場で休まざぬを得なくなったのである。
無論、友奈達の位置からでも壁の穴の付近にいた星屑達が突如引き返したのを把握している。それでも千晶の周りにいた星屑達は、他の星屑のように引き返さずに千晶を喰い殺さんとばかりに集っている。
一刻も早く親友の下に向かいたい……そんな焦りを覚え始めた友奈の目の前で、紫の光と黄色い光が星屑達を一気に殲滅した。
「!!」
「な、なに!?」
突然星屑達が殲滅された光景に友奈が驚いていると、二人の少女が友奈達の近くに降り立つ。その二人は……園子と銀だった。
「こーりん!」
降り立って早々、園子はその場で踞っていた千晶に駆け寄り、具合を確かめる。脈を感じられないことに一瞬最悪な想像が過るも、千晶の顔が園子を見るように動いたことですぐに否定される。
「こーりん。もしかして……」
「ああ……右腕と心臓を持ってかれた」
「!!」
千晶のその言葉に、園子は今にも泣き出しそうな表情となる。その表情のまま、園子は千晶を抱き締めた。
「ごめんね、こーりん……!私達がもっと早く動いていたら……!」
「気に病まないでくれ。嫌なお揃いになったが、俺はちゃんと生きているからな」
園子のその言葉に、千晶は左手で抱き締め返しながらそう告げる。そうしている間に、壁の穴から完全復活を果たした獅子座が侵入してきた。
「あれは……あの時の……!」
獅子座の姿をその目に収めた友奈は拳を固く握り締める。そんな友奈に、園子が背中を押した。
「行って!こーりんと彼処で眠っている彼女のことは、私とミノさんに任せて!!」
「!分かりました!!こーりんさんと夏凜ちゃんのことをよろしくお願いします!!」
銀とは初対面で園子とは二度しか会ってないが、千晶を心配する姿から信頼できると判断した友奈は未だに気を失っている夏凜のことも託し、獅子座の下へと向かっていく。
その道中で、獅子座は太陽のごとき巨大な火球を形成。それを樹海に向けて放ってきた。
「うぉおおおおおおおおおおっ!!勇者ぁ、パァーーーーーンチッ!!」
友奈は雄叫びと共に拳を叩き込み、その巨大な火球を爆散させる。そして、降り立った根の上で美森と対峙した。
「友奈ちゃん……どうして……」
「東郷さん……」
今にも泣き出しそうな顔をする美森を友奈は真っ直ぐに見つめる。そんな二人の間に漂う空気などお構い無しと言わんばかりに、獅子座は再び動きを見せる。
獅子座は背後にある部位を真っ二つにし、その間に燃えるように赤い光の壁を作る。その光の壁を周りにいた星屑達が通過すると、火の玉となって友奈と美森に襲いかかった。
友奈はそれを飛んで避けていき、美森は自身に向かってくるものだけを撃ち落としていく。
「止まれぇええええええええっ!!」
火の玉を掻い潜った友奈は獅子座に向かって飛び上がりながら、拳を引き絞る。それを美森が砲撃を放って妨害する。
「駄目よ、友奈ちゃん……!」
美森はそう言ってビットモドキを幾つも召喚し、友奈へと向かわせる。友奈は美森が操るビットモドキの攻撃を受けながらも、迎撃して獅子座に近づこうとする。
「東郷さん!そいつが辿り着いたら、私達の世界がなくなっちゃう!!」
「それでいいの。一緒に消えてしまおう……?」
美森のその誘いに、友奈は当然頷かない。彼女はみんなと……親友と共にいることを望んでいるのだから。
「良くない!!」
ゆえに使う。代償が伴う強力な力を。
そんな彼女の意思に従い、空に桜の花弁が咲く。その中央に佇む友奈の左右には一対の巨大な腕が携えられている。
「うぉおおおおおおおおおおっ!!」
満開を発動した友奈は獅子座が放つ火の玉を殴り飛ばしながら獅子座へと近づいていき、そのまま巨大な拳を叩き込む。
強力な一撃を受けた獅子座は、その一撃で核である御霊を露見させる。
「これで!」
「ダメッ!!」
友奈はそのまま獅子座の御霊を破壊しようとするも、美森は砲撃を放ってそれを妨害する。
再び互いに見つめ合う友奈と美森。哀しげな表情をする美森に友奈が語りかける。
「東郷さん。何も知らずに暮らしている人達もいるんだよ?私達の勝手でこんな事をしたら駄目だよ!だって―――」
「私達が勇者だから!?一番大切な友達を守れないのに、それに何の意味があるの!?」
「それだけじゃない!」
美森の慟哭に対し、それ以外もあると告げる友奈。そんな友奈の言葉に、美森は思わず気圧されてしまう。
「勇者だからだけじゃない!私が、その人達とも一緒に生きていたいから!勇者部のみんなと……東郷さんと一緒にこれからも生きていたいからだよ!!」
勇者としてだけでなく、大切な人達の為と生きるため。その言葉は美森の心をさらに抉っていく。
「その思いも記憶も!私達はいつか忘れてしまうのよ!?」
「忘れない!」
今にも泣き出してしまいそうな顔で砲撃を放ち始めた美森に、友奈は確信を込めた表情で忘れないと告げる。
「東郷さんとの思い出も!勇者部のみんなとの思い出も!私は絶対に忘れない!例え思い出せなくなっても、絶対に忘れたりなんかしない!!」
友奈は決然とした態度でそう告げるも、美森の頑なな心は動かない。何故なら―――美森は忘れてしまったのだから。
そんなやり取りをしながら、八門すべての砲撃をマトモに受けて樹海に叩きつけられた友奈に美森は問い掛ける。
「どうして忘れないと言えるの?大切な記憶を忘れないって……どうしてそう言い切れるの!?」
「私がそう強く望んでいるから!!絶対に忘れないと、心の奥底から強く思っているからだよ!!」
その言葉は嘘偽りのない、本心からくる言葉だろう。だが……
「……昔の私も、きっとそう思ってた。だけど、忘れてしまった……全部、忘れてしまったの!!」
「忘れてないよ!!」
「!?」
実体験からそう告げた美森の言葉。それを友奈は即座に真正面から否定した。
そんな虚を付かれた美森に、友奈は更に言葉を紡いでいく。
「東郷さんは忘れてなんかいないよ!!思い出せなくなっただけで、何も忘れてなんかいない!!」
「それのどこが違うの!?思い出せないのと、忘れることの何が違うって言うの!?」
友奈の言葉の意味が分からず、美森は訳が分からないと言わんばかりの表情で問い質す。そんな美森に、友奈は真っ直ぐな眼差しでその言葉を告げた。
「だって、東郷さんは思い出せなくなった友達から貰ったリボンを大切に持ち続けたから!私との記憶を思い出せなくなった夏凜ちゃんも、私に対して胸の内が暖かくなるって言ってくれたから!!本当に忘れてたら、それすら思わない筈だから!!」
「!!?」
友奈のその言葉に、美森は完全に言葉を失ってしまう。
確かに記憶を失った時からあったリボンは大切なものと感じたから、肌身離さず大事に持ち続けた。
夏凜は満開で自分と同じように記憶を散華したにも関わらず、友奈への想いは消えなかった。
故にその言葉は……美森の頑なだった心にヒビを入れるには十分すぎた。
「それでも……それでも……!!」
それでもその言葉を信じ切れない美森は、半狂乱に陥ったように無茶苦茶に砲撃を放ち始める。
そんな攻撃が……今の友奈を止められる筈がない。
「あっ!?」
八門の砲すべてが巨腕によって抑え込まれ、美森は決定的な隙を晒してしまう。
そんな美森に、満開の武装を分離した友奈が駆け寄り―――その顔面に、拳を叩き込んだ。
「あ……」
友奈に殴り倒され、茫然とする美森。そんな彼女を、友奈は無言で抱き締める。
「忘れない」
「嘘……」
「嘘じゃない!」
「嘘よ……」
「嘘じゃない!!」
「……本当に?」
「うん。思い出せなくなっても、心が、魂が、絶対に覚えているから。一緒にいれば、絶対に忘れたりなんかしない」
「……っ!うっ……うっ……友奈ちゃん……!」
そして漸く……友奈の言葉が美森に届いた。
「忘れたくないよ……!私を一人にしないで……!!」
今までの不安を吐き出すように、その場で泣き崩れる美森。彼女も心のどこかでは分かっていたのだ。みんなを救いたいからだけじゃなく、一人になるのが嫌で全部を終わらそうとしていたことに。
そんな安心感と罪悪感から泣き続ける美森を、友奈は優しげな表情で抱き締め続ける。
そんな二人の時間は……唐突に終わりを告げた。
「「!?」」
突如吹いた熱風と目を刺すような光に、友奈と美森はその方向へと顔を向ける。
その先には……本当に太陽なのではないかと疑う程の、あまりにも巨大すぎる火球がそこにあった。
その火球は真っ直ぐに……神樹を目指して動き始めた。
「私……本当になんてことを……」
「東郷さんのせいじゃない!早くアイツを止めないと!!」
「はい……!」
友奈の言葉に美森は頷き、全速力でその火球へと向かい正面へと周り込む。
そして、二人がかりで止めに入るも勢いは微塵も衰える気配はなく、どんどん後ろへと押されていく。
「くっ……止まら、ない……!」
「ううっ……絶対に、諦め……!」
美森は火球が止まらないことに弱音を吐き、友奈は顔を歪めながらも諦めずに止めようとする。
「……あっ!?」
しかし現実は無情であり、友奈の満開は解除されてしまう。
「友奈ちゃん!?」
美森が友奈に顔を向けるも、猛烈な勢いで進み続ける火球に押されているせいもあり、美森は落ちていく友奈をただ見ることしか出来なかった。
―――――――――
一方、その頃。
「完全に捨て身の攻撃だな。最後の最後で厄介な攻撃を繰り出して来るとは……」
「そうだね~。これが死なば諸ともってやつなんだろうね~」
本当に太陽なのではないかと疑う程の巨大すぎる火球に対し、動けるまでには回復した千晶とその間は膝を貸していた園子はそんなやり取りをする。
「それで?どうするの?」
「分かってて言ってるだろ?」
園子の問いかけに千晶は苦笑しながら、彼岸花のアイコンが表示されたスマホの画面を見せる。
「そうだよね~。そうしないと止められないもんね~」
園子はそう言って千晶の隣へと立つ。彼女も見ていたのだ。青と桃色の光が、今も迫り来る太陽を止めようとしていた光景を。
それを見た園子に……手を貸さない理由は欠片も存在しない。
その園子の隣に、並び立つように銀が立つ。全員、考えてることは同じのようである。
「私も付き合うわよ。ヤバいのが近づいているのが何となく分かるし、あの子との約束もあるからね」
数分前に意識を取り戻し、再び勇者へと変身した夏凜も並び立つ。
四人は示し合わせたように、一斉にその場から飛び上がる。そして、その意思を示す。
「「「満開!!」」」
その瞬間、樹海の空に四つの花―――サツキ、彼岸花、睡蓮、山吹が咲き誇る。その花たちから刀を持った四つの巨腕が、巨大な長銃鎌が、櫂が槍の矛先となっている方舟が、爪が斧となっている巨大な四足獣が現れる。
それぞれの満開時の得物を携えた四人は、そのまま迫り来る太陽へと自身の得物を叩きつけた。
「!!」
「夏凜!!それにアンタ達も!!」
同じく満開して美森に加勢していた風と樹が、喜色を含んだ顔で千晶達を見やる。
「夏凜ちゃん……それに乃木さんに三ノ輪さん……こーりんさんも……」
「今はこれを全力で止めるよ。わっしー」
「言いたいことは、これを片付けてからだ」
「……!」
「……うん!」
園子と千晶の言葉と、ニッカリと笑顔を浮かべる銀を見て、美森は胸の内が暖かくなるのを感じながら涙を堪えるように頷く。
「よぉおおしっ!!先代組に御免ライダー!そして勇者部ぅ、ファイトォオオオオオッ!!」
「「「「ォオオオオオオオオッ!!」」」」
風の号令に応えるように、その場にいる全員が雄叫びを上げる。声が出ない樹と銀も、全力以上の力を込めていく。
それに呼応するように、青色の巨大な花が咲く。その花によって太陽のスピードが一気に落ちていく。
しかし、七人がかりでもそれが精一杯。この太陽そのものをどうにかしなければ、いずれ力を使い果たして押し負けてしまう。
だが……仲間はもう一人いる。
「ぉおおおおおおおおおおっ!!!」
最後の仲間―――友奈は雄叫びを上げながら勇者へと変身し、その太陽へと突撃していく。
「私は!讃州中学勇者部ぅ!!」
「友奈!」
(友奈さん!)
「友奈!」
「ゆーゆ!」
(友奈!)
「友奈!」
「友奈ちゃん!」
皆の声援を受け、友奈は応えるようにその拳を引き絞る。
「勇者、結城友奈ァ!!」
その声と共に、友奈は太陽の中へと突き破るように潜り込んでいった―――
―――気が付けば、全員で円を描くように地面の上で寝ていた。
千晶が目を覚ました時には、元の服装の状態で黄色の彼岸花の花弁が身体に積もっていたのだ。
それは隣にいた病服姿の園子と銀も例外ではなく、それぞれの花の花弁が積もっていた。
ただ―――
「友奈ちゃん……友奈ちゃん!!」
友奈にだけは花弁が積もっておらず、美森の呼び掛けにも応えずに眠り続けたのであった……
『何で花の種類も変えたんだろうな?勇者の服の色が赤から黄色に変わった時は少しガッカリしたし』
「山吹の花言葉は『気品。崇高。旺盛。待ちかねる』だからね~。前の牡丹の花言葉も含めて、ミノさんにピッタリだと思うんよ~」
『崇高と旺盛は何となく分かるけど、待ちかねるは違うんじゃないか?』
「そんなことないんよ~。だって……」
「それ以上はダメだ園子。そこから先は色々な意味でまずい」