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~心操side~
『スタート!!』
スタートラインの所に設置されたランプの光がすべて消えるのと同時に、ミッドナイト先生が合図を出した。その合図と同時に、俺は空に飛び立ち、入り口の上の方を飛行する。すると……
「最初の篩」
その声が聞こえると同時に、入り口が一気に凍りついた。おそらく……いや、ほぼ間違いなく轟の仕業だろう。ホント、空飛べてよかった。そのまま俺は一気に加速し、轟を抜き去って一番に躍り出る。
『ついに始まったぜ、雄英体育祭1年部門!実況はボイスヒーロー、プレゼント・マイク!解説は抹消ヒーロー、イレイザーヘッドの2人でお伝えしていくぜ!解説のイレイザーヘッド、アーユーレディ!?』
『無理矢理呼びやがって…』
そう上機嫌に言うプレゼントマイクに対して、相澤先生はめんどくさそうだ。相澤先生はメディアとか嫌いみたいだし、機嫌が悪くなるのも仕方ないのかもしれない。
『まず抜け出たのはA組の心操!!上空を飛んで、周りを一気に抜き去ったァ!!続いてこれまたA組の轟!氷結攻撃で後続を妨害!だが、ヒーロー科の生徒を筆頭に実力者達は見事に妨害を躱し、心操と轟を追い掛ける!てか、心操やべぇ!!上空を進みながら後方にどんどん弾幕をばら蒔いていくゥ!!後続のヤツら余り進めてないぞ!!!』
『弾幕で他選手の足止めをして、距離を離すつもりだな。狙いは大雑把で避けるの自体は簡単だが、足止めの役割は果たせている。これで後続との差がかなり開いたぞ』
一人一人的確に狙う余裕は無いため、数で押し潰そうと弾幕を大量にばら蒔いたのは正解だったようだ。ある程度距離が離れたのを確認した俺は、弾幕をばら蒔くのを止め、そのままの勢いで第一関門まで飛び込んだ
『そんじゃ、まあ、まだ心操しか来てねぇけど第一関門!ロボ・インフェルノ!仮想
「俺には関係ないっと」
攻撃されないのなら、わざわざ戦う必要無い。そう判断した俺は、ソイツらを無視して上から進もうと高度を上げる。しかし……
『…………………』
上空には銃口のような物が取り付けられたドローンが至るところを飛んでいた。………ん?コレって………
『
「ですよね~」
その音声と共に、ドローンに取り付けられた銃口から捕獲用と思われるネットが打ち出された。ある程度予想していた俺は、打ち出されたネットを余裕をもって回避する。
『ハッハァーーー!!飛行系の個性なら余裕とでも思ったか!?甘い甘い!!空にはドローン!飛んでる奴目掛けてネット発射するぞ!』
『そのドローンは視界に入った者を第一関門にいる間ずっと追いかける仕組になっている。独走状態が仇となったな。他の人が来るまで、そのドローンはずっと心操を追い回すぞ』
それを聞いた俺は、辺りを見渡す。すると、ドローンが何台かこちらに迫って来ていた。その上、後続の人も何人かがこの近くまで迫って来ていた。
けれども、俺に焦りは無かった。ドローン事態はそこまで大きくない。それに、ドローンはあくまで『物』である。つまり……
「コイツで操れるーー【スペルカード】操符:ポルターガイスト」
俺はドローンから打ち出されるネットを避けつつ、そう宣言する。その宣言と共に放たれた糸は俺の周りにいたドローンに繋がっていく。その糸に繋がれたドローンは、繋がれて無いドローンや地上を走る人達にネットを打ち出して行く。
『オイオイ心操!お前何やった!?糸に繋がれたドローンが他のドローンを打ち落としていくゥ!!』
『心操は確か、物を操る技を持ってたな。ソイツでドローンを操ったんだろう。しかも、他のドローンへの攻撃だけじゃなく、後続の妨害も行っているぞ』
この妨害で、再び後続との距離を離しつつ、俺は第一関門を突破した。突破した時にスペルの効果は切れたようだが、目的は果たせたため、気にしていない。そのままのペースで、俺は第二関門まで向かった。
『オイオイ、第一関門チョロいってよ!! んじゃあ、第二はどうよ!? 落ちたらアウト! それが嫌なら這いずりな! ザ・フォール!!』
第二関門は綱渡り………と言っても地面は底の見えない深さにまで掘られ、足場として多数の柱状の地面が残っており、その地面を繋ぐようにロープが張られている。これも空を飛べば余裕そうだ。けどまあ、
(どうせ対策してるだろうな……)
そう予想した俺は、あえて高度を落とし、ロープより下の方を飛ぶ事にした。
『おおっと心操!ロープの下へと移動したァ!!』
『上手く先読みしたな。第二関門の上空には強い逆風が吹いている。妨害される事を予想してあらかじめ対策を取ったため、後続との差を保てているな』
どうやら上空には逆風が吹いていたらしい。予想が的中したおかげで、時間をかけずに第二関門を突破する事が出来た。
『先頭は心操が独走!2位以下を大きく突き放す!上位何名が通過するかは公表してねえから、安心せずに突き進めよ!そして早くも心操が最終関門にさしかかる!かくしてその正体は………一面地雷原!!怒りのアフガンだ!!地雷の位置はよく見りゃわかる仕様になってんぞ!目と脚を酷使しろ!』
よく見ると、第三関門の地面には、至るところに何かを埋めた後があった。ソコに地雷が埋まっているのだろう。どうせ、また上空に何かあると思い地面近くを飛んでいると………
BOOM!!
「おわっ!!」
目の前に何かが飛んでくるのと同時に地雷が爆発し、俺は爆風によって吹き飛ばされる。慌てて体制を立て直した俺は何かが飛んできた方向を見る。そこには、大砲が設置されていて、そこから弾……ミサイルが発射されていた。
『今回の対空兵器は大砲だァ!狙いは粗いが飛んでる奴目掛けてどんどん撃ってくんぞ!』
『弾は当たっても痛いが怪我はしにくい設計になってる。地上の地雷も音と衝撃は激しいが殺傷性は皆無に等しいから安心して進め。』
「出来るかっ!!」
相澤先生の発言に突っ込みつつ、俺は弾幕でミサイルを打ち落としながら進んでいく。ただ、この方法だと移動速度がかなり落ちる。そのため……
「ハッハァー!!」
「…………っ!」
『アーーっと!ここで爆豪、轟が心操を抜いたァ!!喜べマスメディア!!お前ら好みの展開だァ!!!』
ミサイルの対処に手間取っている間に、二人に抜かされてしまった。ミサイルを全て打ち落とし、大砲にも弾幕をぶつけて潰した後、俺は二人を追うため加速しようとした。その時………
BOOOOM!!!
後方から、今まで以上の爆発音が響き渡った。何が起こったのか確認しようとしたが、その必要は無かった。なぜなら……
『後方で大爆発!!?何だあの威力!?偶然か、故意かーーーーーーーA組緑谷、爆風で猛追ーーーー!!!?つーか!!!抜いたあああああー!!!」
緑谷が俺の真上を飛び、先頭にいた爆豪、轟の二人を抜き去ったからだ。
その後、爆豪が掌を爆発させながら飛んで、緑谷を後を追う。
「デクぁ!!!!!俺の前を行くんじゃねぇ!!!」
轟も、氷を出して一直線に緑谷を追う事に集中した。
「後ろ気にしてる場合じゃねぇ…!」
『元・先頭の二人、足の引っ張り合いをやめ緑谷を追う!!共通の敵が現れれば人は争いをやめる!!争いは無くならないがな!』
『何言ってんだお前』
そんな事を言うプレゼントマイクに、相澤先生が冷静にツッコミを入れる。
するとその直後、緑谷は持っていた鉄の盾を振り下ろして地面に叩きつけた………
(ーー起爆させる気か)
緑谷の行動を見て、そう判断した俺はあえて速度を落とす。すると……
BOOOOM!!!
予想通り地雷が大爆発を起こして、轟と爆豪はその爆風に吹き飛ばされる。
一方で緑谷は逆に前方へと吹き飛ばされ、そのまま着地するとゴールへと走っていく。
『緑谷、間髪入れず後続妨害!!何と地雷原即クリア!!イレイザーヘッド、お前のクラスすげえな!!どういう教育してんだ!』
『俺は何もしてねえよ、奴等が勝手に火ィ付け合ってんだろう』
プレゼントマイクがノリノリで隣にいた相澤に話しかけると、相澤先生はそう答える。
するとプレゼントマイクはその内容を無視して実況を続けた。
『序盤の展開から誰が予想出来たか!まさかの1位でゴールした緑谷出久に続き、数秒遅れて心操人使が2位でゴールしたァ!!』
飛行速度を落とした事で、爆風に巻き込まれなかった俺は、その後一気に加速する事で、轟と爆豪を追い越し、何とか2位でゴールすることが出来た。その後、轟と爆豪に続いて他の生徒達も続々とゴールしていく。
これで、最初の種目は終わった。俺の順位は2位のため、予選通過を確信していた。さて、次は何が来るかな?
実況の内容、思っていたよりも難しかった……
サブタイトルはカービィの『グルメレース』から取りました