嗚呼、ここはポケモンの世界   作:後門の熊

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旅立ちの日

......勝った。マジでギリギリだったけど勝った。一撃当てるのになんでこんな苦労するんだよって思わなくもないけど勝った!

 

近接っていうニャスパーへの指示は【テレポート】準備の合図だった。実践でやった事はないけどちゃんと仕込んでおいてよかった。親にもルダン達にも秘密にしていたことだが一緒に旅をするにあたりいずれバレるだろうから仕方の無いことだ。それより【かえんほうしゃ(未完)】の方がやばそうだし。

 

「よくやった。これでお前達も立派なポケモントレーナーだな」

 

「卒業試験厳しすぎませんかね?」

 

「それを突破したものが何を言う」

 

いやあれはないでしょ。だってニャオニクスって父さんのパーティの中でも回避に特化したトレーニングを積んでるポケモンだぞ。やばすぎんだろ。

 

「トレーナーの指示なしとはいえよく当てられたな俺ら」

 

「当てることしか出来なかったけどね。私の【やどりぎのタネ】もすぐに破壊されたし」

 

「いうな」

 

ソティアの言うようにあの【やどりぎのタネ】は着弾した直後くらいしかダメージを与えられなかった。継続ダメージを与える技のはずなのにホントに一撃だけとかふざけてんのか。

 

「まぁ俺のニャオニクスだからな、当然だ」

 

「旅に出てすらいない子供にマウント取って楽しい?」

 

「楽しい」

 

「くっ...」

 

勝ったはずなのに最高に悔しい。全然嬉しくないのは改めて父さん達との差を感じたからだろうか。

 

「というかいつの間に【テレポート】なんて覚えてたんだよ」

 

「鬼ごっこしてたら覚えた」

 

「???」

 

「どういうことよそれ...」

 

そうとしか言えないんだよなぁ。努力も無しにこういった技が使える個体も特異個体というらしいしこいつもそうなんだろう。

 

「ま、何はともあれ、だ。旅に出るのは許可しよう。3人でだがな。それにあたってささやかな贈り物だ」

 

「あー...あれか」

 

「そうあれだ。母さん!」

 

「はいはい。三人ともどうぞ」

 

カイト は 護身用ナイフ を 手に入れた!

 

「旅出る時にくれるって言ってたあれね...」

 

「お高いやつだよなぁ」

 

「高いことは高いが三分割というかそれぞれの子供に買った感じだぞ」

 

「あ、マジで?良かったぁ。出世払いかと」

 

「そういうことは出世出来るやつが言うものよ」

 

「そうだな、お前らは無理だな」

 

「「あぁ!?」」

 

「...相変わらず仲がいいな。その調子で怪我しないように頑張るんだぞ」

 

「父さん泣いてる?」

 

「いや?まさか?そんなわけないだろ」

 

「意地はらないの。素直に成長を喜んでるって言えばいいじゃない」

 

...この街ともお別れか。転生してから12年過ごしてきただけにちょっと込み上げるものがある。

 

「次帰って来る時はもっと強くなってるよ」

 

「あら、そしたら今度は本気でバトルしてあげなきゃね」

 

「ああそうだな。それまで待ってるからな」

 

「うん。父さん母さん」

 

「ん?」

 

「...ありがとう」

 

「何言ってんだ。親だぞ。当たり前じゃないか」

 

「そうよ。怪我しないでね。何時でも帰ってきていいし、街に着いたら連絡ちょうだいね」

 

「もちろん」

 

他2人も別れは済ませたみたいだ。リュックを背負いなおし、腰につけた相棒たちのボールを一撫でしてから。

 

「「「いってきます!」」」

 

この街と別れ、旅に出る。

 




この後にキャラ紹介とか補足とか色々書いたやつを投稿してます。
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