ヒーローは〇〇〇〇やってくる
ミツハニー戦闘不能
勝者 カイト
「いやー!完敗だったね!」
「そりゃ二回も見てるからな。対策くらい立てる」
「だよねー。やっぱ手の内バレてるのキツいって。それにしたってすごいけど。完封だったし」
「そりゃどーも」
どうやらジムトレーナーの順番はランダムらしく、ルダンと違い三人目にマイと当たった。
しっかり対策は建てられたから策がハマって良かったが・・・
「お見事です。このままジムリーダーに挑まれますか?」
「いや、一旦帰ります。手持ち少ないし疲労も溜まってるので」
「そうですか。保留できるのは一週間だけとなりますのでご注意を」
「分かってます」
係員からの注意を聞きながら、ジムリーダーへの対策を考える。
(やっぱむしタイプの一個目のジムって言ったらイモムシ、サナギ系が出るか?いや、XYじゃ初っ端からビビヨンだったしそうとも限らんか。前にテレビで見た時もビビヨン使ってたしな。粉系の技されたら面倒・・・いや、【ねんりき】やら【ひのこ】で何とかなるか)
思考を進めつつ、気づけば既にポケモンセンター。ホテルの自室に入って一息つく。
「ん?メールか」
バトルの間にでも来ていたのか、通知を確認すると父さんからのメールが来ている。
件名:激励
From:パルト
To:カイト
本文:そろそろジム戦だってな。ソティアちゃんから聞いたがお前もちょっとは連絡しろ。それはそうと最初のジムは今後に大きく関わってくるからな。気合い入れてけよ。お前なら大丈夫だ。まぁ負けたら父さんのとこに来い。鍛え直してやる。
「余計なお世話だよ・・・」
端々から読み取れるこちらへの心配が嬉しいが、負けることは無い。俺は将来ポケモンマスターになるのだから。
「事前情報調べまくってももう無駄か。相手もランダムで手持ち変えるらしいし対策はこれ以上は無理だな。マッサージして寝よう」
ヒトカゲとニャスパーのマッサージをいつもより念入りに済ませ、にじまめで気合いを入れ直してから就寝。
目覚ましをセットし忘れていたことに気づくのは明日の朝になるのだった。
◓◓▫▫▫▫
「やばいやばいやばいやばいやばい!!!」
なんでこういう時に限って目覚ましセット忘れるかなぁ!几帳面なヒトカゲがいなかったら本格的にやばかったぞ!既にやばいんだが!
「予約した時刻は11時。今10時45分。間に合うか・・・!?」
ちなみに時間に間に合わなくてもあと一週間は余裕があるが・・・
「せっかくコンディション整えたのに逃したくない!」
ジムトレーナーとのバトルで良い刺激を受け、十分なマッサージの後快眠だったのだ。ここまでいいコンディションにセットしたのに無駄になっちまう!
「坊主!」
「!?誰!って蜂蜜屋の!」
「乗りな!」
「へ?」
「ジムだろう?送ってやるって言ってんだよ!」
「ッ助かる!」
突如として現れた蜂蜜屋の婆ちゃんの操るバイクの後ろに飛び乗ってジムへ向かう。
「なんでわかったの!?」
「ジムリーダーのチヨはアタシの姪っ子だからね!アンタの話したら昨日アンタが今日ジムに来るって連絡きたから観戦しようかと思ったらこれだよ!」
「マジか!あざっす!」
「ふんっ!飛ばすよ!捕まりな!」
「え?えぇぇぇぇぇ!?!?」
周囲の車をスイスイと躱しながら法定速度ギリギリ・・・いや超えてない?これ。体感超えてるんだけど。
しかし婆ちゃんの全力バイクの甲斐あってギリギリ間に合った。時刻は10時55分!
「婆ちゃんありがと!後で蜂蜜買いに行く!」
「ダースで買いな!」
「分かったー!」
婆ちゃんの声を背中に受付に滑り込みギリギリで間に合う。とはいえ試合まで時間は無いので今のうちに準備を進める。
「ヒトカゲ、ニャスパー大丈夫?揺れなかった?」
「カゲッ!」
「ニャッ!」
二匹ともやる気十分。あの婆ちゃんにはほんとに感謝だな。さて、時間になった。控え室を出て、フィールドに向かい、
いよいよジムリーダー戦だ。
◓◓▫▫▫▫
「危なかったですね」
「ほんとすいませんでした」
開口一番に謝罪。できる男はここを見極めなければならない。謝るところは謝る。意地を通すとこは通す。メリハリ大事。
しかし・・・
「ほんとにエリカみたいだな・・・」
「おや、お姉様をご存知で?」
「お姉様・・・?」
「幼き頃より遊んでもらっていましたから。自然と姉のように慕っておりましたので」
「でもタイプはむしと」
「うふふ」
え何その笑み。怖いんですけど。おっとりみたいな見た目して実は真っ黒とかやめてよ。
「さて、それでは早速・・・の前にメンバールーレットですわね」
「まぁ誰でもいいけど」
「あら、たいそう自信がおありのようで」
「じゃなきゃ来ませんよ。俺はしっぽ巻いて逃げたルダンやソティアとは違いますからね」
「お仲間では・・・?」
「いえ別に」
アレと仲間はマジ勘弁して欲しい。さて、そうこうしてるうちにあちらも準備が整ったようだ。
「そちらは大丈夫ですか?」
「はい、問題なしっす」
「では」
チヨの合図にジムトレーナー・・・てかマイじゃん。が頷く。
「これよりハニートージムジムリーダー チヨとチャレンジャー カイトの試合を始めます。使用ポケモンはジムリーダーは二匹。チャレンジャーは無制限とします。また、本ジムのジム戦の特殊ルールとして、草原のフィールドでの試合となります。チャレンジャー、宜しいですか?」
「はい」
「それでは、両者、ポケモンを!」
「ニャスパー!」
「バチュル、出番です」
互いの先鋒が睨み合う。間の火花を幻視したその瞬間、
「バトル、開始!」
ここで一旦休憩。
ジムごとにフィールドに特色があります。普通のフィールドと何らかの自然を模したフィールドの大体半々ぐらいです。
理由は一つは自然の中でも対応できるかどうかを試すため。もう一つはチャンピオンリーグでこういうフィールドの時があるからです。