「・・・おめでとうございます。チャレンジャーカイト」
「全っ然おめでとうって顔じゃねーんだが」
「今更ですけど化けの皮が剥がれていますよ。最初はもっと丁寧だったでしょう」
「一回攻撃されたんじゃね?」
さてそうこう言っているうちに審判の・・・えーとマユ?マイ?みたいな人が蝶みたいな形のジムバッジを持ってくる。
「あなたの実力を認め「そりゃジムバッジ二つ以上の奴にやるようなことした人に勝ったからな」黙りなさい。このバッジを贈呈します」
若干、というか結構キレ気味なチヨから手渡されたそれを手に取り
テッテテーテテテッテテーテーテーーーー
「ハニートーバッジ、ゲットだぜ!てか」
「そこだけ見れば年相応の子供なんですけどねぇ」
こちとら正しく見た目は子供、中身は大人ってやつなんで。
「それでこの後はどちらへ向かわれるので?」
「うーん、他の二人が行ったホーヘルクタウンの方に行こうかなーと」
「そうですか。確かあそこはホーシさんでしたね。ゴーストタイプの使い手ですよ」
ホーシ。ゴーストタイプのジムリーダーであり、ジムと隣接した寺の住職だとか。
「あなたも入門してその性根を綺麗にしてもらってはどうです?」
「当たり強くない?そんな事しなくても俺は素晴らしい人間だから大丈夫」
この真人間の鏡のような男を捕まえて何を言うのか。
それはそうとゴーストタイプなら今回のようにタイプ相性で苦労することは無いだろう。今後ゲットするポケモンによるが
「ホーヘルクタウンに行く途中に山がありますからね。貴方は確かイローテルの出身ですよね?登山は大変ですから充分に気を付けてください」
「急にどしたの?」
「ジムリーダーの役目のようなものです。ジムバッジ持ちのトレーナーは少ないですから」
「ふーん」
「それより早く行かなくていいのですか?外で取材陣が貴方を今か今かと待っていますよ?」
「だから行きたくないんだよ・・・」
先程からドアの方にトレーナー資格を持てる最低年齢でバッジゲットという偉業を達成したトレーナーにスクープの匂いをかぎつけた報道陣がひしめいている。正直あと数日もすれば別の街でもう二人ほど出ると思うのでそっちに行って欲しいのだが・・・
「これもトレーナーの仕事ですよ。我々は力を持つことと引き換えに人々を楽しませる必要があるのですから」
「わーってるよ」
「どうせどうせ私の所にも来るでしょうし、ほら、一緒に行きますよ」
「へーい・・・」
◓◓▫▫▫▫
「カイト選手!史上最年少バッジ取得記録に名を連ねましたが、今のお気持ちを!」
「カイト選手から見てどのようなバトルだったでしょうか!?やはり最初のジムはキツかったですか!?」
「今回使われた二体の他にポケモンは持っているのですか!?」
「今後の目標などはありますでしょうか!?」
「次はどこに向かわれるのでしょうか!?」
「「「「「「「カイト選手!!!」」」」」」」
◓◓▫▫▫▫
「死ぬかと思った・・・」
何とかポケモンセンターのホテルまで辿り着いた俺はポケモン達を回復に出し、ベッドに倒れ込む。
「正直舐めてたわー。あそこまでとは」
トレーナー資格取得と同年のうちにバッジ取得。思っていたよりもこれは偉業だったようだ。そういえば毎年この時期の恒例のバッジ取得者へのインタビューはだいたいもっと上の年齢の人だったな・・・
バトルに年齢は関係ないから気にしたこと無かったわ。
「ますます早く次の街に行かないとな。これが続いちゃたまらん」
最悪チヨに言えば何とかしてもらえるかもしれないが・・・
いやあいつここぞとばかりに俺を差し出しそうな気がする。いやそんなことよりも
「確かホーシだったか」
次のジムについて調べないと。なになに?ゼンフクジってとこの住職も兼任してんのか。え?ジムトレーナー戦は精神を鍛えるために修行をしながら?ふざけてんの?
「ジムリーダーって頭おかしいヤツしかいないのか?」
いや、それは向きにしても強いトレーナーは何処か壊れているもんだって父さんも言ってたな・・・それは俺にも当てはまるのか?父よ。
「なんにせよ明日準備を整えて明後日の朝に出発するか」
おっと忘れてた。あいつらに煽りメールを送らねば。
◓◓▫▫▫▫
ピロリン♪
「ん?」
山の中を歩いていたルダンの携帯がメールの着信を知らせる。カイトからのメールだ。
「あいつバッジゲットしたのか」
若干の喜びとそれ以上の悔しさを滲ませながらバッジとカイトのツーショットを眺める。その自慢げな表情はルダンのモチベーションを爆上げするのに充分で
「こりゃあ、負けてらんないな!」
トレーニングに励む
◓◓▫▫▫▫
「ん?メール?」
ルダンよりも早くにハニートータウンを出発していたソティアは既にホーヘルクタウンに到着し、旅の疲れを癒していた。
「バッジ取ったのね。まぁ相性いいヒトカゲいるしそのぐらい余裕かしら」
口では余裕そうなことを言っていてもまだ12歳。顔には悔しさが滲み出る。
「どうせルダンにも送ってるんでしょうね・・・うわ、ネットニュースにも取り上げられてる」
その席は本来自分が座るべき栄光。その賞賛は本来自分が受けるべきだったもの。その喜びは本来自分が感じるべきだった感情。それを取られたソティアは
「二番手に甘んじることになるけど・・・ルダンには負けない」
闘志を滾らせる。
◓◓▫▫▫▫
男はフラフラと食べ歩きの最中だった。時間を見ようと携帯を起動し、ふとニュースのトップを飾る記事に目を止める。
「・・・へぇ?」
かつて自分に喧嘩を売った三人の内の一人。いつか来るだろうと思っていたがここまでとは
「これはこれは・・・本格的に今年は楽しみだね♪」
その言葉に反応するかのように腰のボールがカタリと揺れた。
別に今やりたい訳じゃないんですけど後書きでアンケートみたいなの出来ましたよね?誰かやり方知ってる人いたら教えてくれません?