嗚呼、ここはポケモンの世界   作:後門の熊

33 / 77

頭の中に思い描いた映像を言語化するのって難しい


仲間を増やして次の町へ

進化からの大逆転。まるでアニメでも見ているかのような見事なタイミングに少し、いやかなり驚いたが・・・なんにせよこれで終わりだ。

 

「ふぅぅぅーーーーー・・・・・・」

 

疲れた。ただひたすらに疲れた。常にコジョンドの考えを読みながら不測の事態も計算に組み込み指示を出すのは中々しんどかった。気付けばかなり汗をかいている。取り敢えず着替えたい。

 

「ま、それはさておき・・・」

 

こちらによってきたヒトカゲ、いやリザードとニャスパーと一緒にコジョンドを捕獲したボールの元へ行く。

 

「コジョンド、GETだぜ、ってか」

 

「キシャァ!」

 

「にゃ〜」

 

生憎とここにピカチュウは居ないので完全再現は出来ないがそれ以上の相棒たちからの祝福がある。充分だ。

 

「しかしよく進化できたな。ナイスタイミングだったぞヒト・・・いやリザード」

 

「キシャァァ!」

 

俺の言葉にリザードが目を細める。進化したら気が強くなってトレーナーに反抗、なんてよく聞くがコイツはそんなことは無いようだ。リザードンに進化した時が一番不安だが・・・まぁ大丈夫だろう。強力な仲間も入ったことだし。

手に持ったボールからコジョンドを出し、

 

「えーと・・・一応俺を認めて仲間になってくれた・・・ってことでいいのか」

 

「コジョ」

 

「そっか。じゃあ今日から仲間だ。俺はカイト。ポケモンマスターになるつもりだ。道は辛いと思うがまぁ、よろしく頼む」

 

「キシャァ」

 

「にゃ!」

 

「コジョ!」

 

リザード達とも既にうちとけている。拳を交えた友情と言うやつだろうか。ひとしきり話した後、洞窟前に集まっていた弟子ポケモン達の方へ歩いていった。

 

「─────」

 

「─────!?」

 

「──!─────!!」

 

なんか遠くでカイリキーと暑く語ってる。しばらく会話したあと、涙を流しながら頷いているカイリキーの肩をコジョンドが叩いている。感動の別れとか師範の継承とかそんな感じだろうか。やがて戻ってきたコジョンドに

 

「もういいのか?」

 

と聞くと

 

「コジョ!」

 

いい笑顔で返答が帰ってきた。しっかり思いは告げたのだろう。まぁしかし

 

「でも疲れたから今日はここでキャンプするしここを経つのは明後日辺りにするつもりだぞ」

 

「・・・・・・・・・」

 

ジト目で睨むな。まぁコイツの面白い一面が見れたので良しとしよう。

 

 

 

◓◓▫▫▫▫

 

 

数日後。洞窟の弟子ポケモン達からの盛大な見送りを背に今度こそホーヘルクへと旅立つ。

後ろを振り返らず歩くコジョンドの目に光るものは見なかったことにしておこう。なんにせよ長い寄り道だったがいよいよ二つ目のジムだ。

随分と道は逸れているのでホーヘルクに着くまでに少しかかりそうだが・・・まぁ某アニポケ主人公も毎年一、二年かけてチャンピオンリーグまで行ってるんだ。多少時間がかかってもいいだろう。むしろこういうのこそ旅の醍醐味ってやつだろ、と自分を納得させ、ホーヘルクへと歩いて行く。

 

 

 

◓◓▫▫▫▫

 

 

 

「───戦闘不能!カメールの勝ち!よって勝者チャレンジャールダン!!」

 

審判による宣誓がフィールドに響きわたる。イローテルの三馬鹿の中では最も遅い取得となるがそれでも通常に比べれば異例の速さでのバッジ取得。ホーヘルクのジムを預かる番人ホーシを倒したルダンは取り敢えず安堵の表情を浮かべつつも若干の悔しさを滲ませる。

 

「お見事でした。我らも全力を尽くしましたがいやはや今年の新人は期待できるものが多いですね」

 

「・・・・・・カイトはチヨってやつ相手にタイプ・アドを引き出したと聞いたんだが」

 

「それは・・・・・・正直に申しますとチヨの不手際というものです。先日緊急で開かれた会議でもお叱りを受けていました」

 

「・・・・・・俺はあんたから全力を引き出せなかったのか?」

 

「それは違います若人よ。正直私も何度も本気のメンバーを出しそうになりました。実際、チヨの前例がなければ本当に出してしまいそうな程に。ですがチヨが不手際を起こし、私も注意していましたから。決してあなたが劣っているという事ではありません」

 

「・・・そうか」

 

それでもやはりルダンはやりきれない表情を浮かべる。それを見てホーシは苦笑しながら

 

「よければ全てのジムを制覇した後、またいらしてみては如何ですか?その時こそは我らも本気の本気で御相手致します」

 

「そうだな・・・・・・いや、それはチャンピオンリーグまで取っておく。どうせ天辺とるんだ。当たる当たらないに関わらずあんたより強くなってみせるよ」

 

「そうですか。それはそれは・・・・・・楽しみです」

 

そう言ってうかべた笑みは仏に仕え、人々を導く住職としてのものでは無い。一人のトレーナーとして、強者となったこの者と次に戦う時どんなバトルになるか、思いを馳せるジムリーダー(戦闘狂)としての笑みだった。

 

 

 

 

◓◓▫▫▫▫

 

 

 

「・・・・・・あいつもそろそろバッジを手に入れた頃かしら」

 

ハニートーを目前にしてトレーナー達とバトルを繰り広げていたソティアは一休みしながら別れた幼馴染達のことを考える。

 

「どうしたの?ソティアちゃん。浮かない顔だね」

 

「マイ。別に。ただルダンをいじることを忘れてたことを思い出しただけよ」

 

「あなた達一応幼馴染なのよね?私が知ってる幼馴染とちょっと、いやだいぶ違うんだけど」

 

「その幼馴染って青春ラブコメ漫画のやつのこと?あんなの幻想よ幻想。一時期そういうの読んで憧れた時期もあったけど次の日スクールであいつらを見て諦めたわ」

 

「そうなの?結構かっこいい人達だったと思うけど」

 

「外面がいいのは認めるわよ。でもだからこそ中身がないのがムカつくの。馬鹿なのよあいつら」

 

「そう・・・・・・」

 

少なくともカイトはチヨを熱くさせる程度にはできる(・・・)トレーナーだったと記憶していたマイは評価をどうすべきか頭を悩ませる。

 

「ま、どうでもいいでしょあいつらの話なんて。それよりハニートーを案内してくれるのよね」

 

「あ、ええ!美味しいはちみつ屋さんがあるのよ!あんまり知られてない店なんだけどね。ほっぺが落ちるくらい美味しいの!」

 

「へぇ。それは楽しみね」

 

2つ目のジムをめざし、ソティアも足を進めて行く。一度諦めたジムへ。自信をつけて、いざ再戦。





あんまり流れと関わりないトレーナーの指示はカットしてるのでホントはトレーナーはもうちょっと指示を出してます
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。