嗚呼、ここはポケモンの世界   作:後門の熊

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VS研究者 フーエン③

 

調子よさそうだしこのままベトベターで行ってみるか。

 

「最後の一体・・・・・・ブーバー」

 

フーエンの三体目はブーバーか。今まで一度もタイプ・アドを使っていない所を見るにこいつが使うんだろう。一体何が追加されるのか・・・・・

 

「試合、再開!!」

 

【かえんほうしゃ】

 

【ヘドロこうげき】

 

一瞬の内にヘドロが掻き消される。いくらベトベターが特殊技が得意な訳では無いとはいえ足止めにすらならない程火力に差があるか。だが今のベトベターに攻撃を当てることすら難しい。すぐさま地中に潜り、【かえんほうしゃ】を回避する。

 

【どくガス】

 

正攻法では無理と悟ったベトベターが地面からどくガスを噴出させる。ランプラーと違いブーバーは飛べない。これで勝負アリか・・・・・

 

【かえんほうしゃ】

 

次の瞬間、ブーバーがその尖った口を地面に向け先程とは比べ物にならない程の【かえんほうしゃ】を放つ。炎は勢いに乗りフィールド全体を覆い尽くし、そしてなんと地表を僅かに溶かし始めた。

 

「うそぉ!?」

 

「ベタァ!?」

 

慌てて地面から飛び出すベトベターは自分が無防備な姿を晒していることに気付くも時すでに遅し。

 

【かえんほうしゃ】

 

尖った口を更にすぼめて放たれた【かえんほうしゃ】はやや遠くに現れたベトベターにまで届き、その身を焼き焦がす。

 

「ッ【どくどく】!」

 

最後の足掻き。最早戦闘不能を免れないベトベターが後に残せる最後の一撃はしかし発動と同時に焼き尽くされる。そして

 

「ベトベター戦闘不能!ブーバーの勝ち!」

 

これは・・・・・・・ちょっと想定外だ。

 

 

 

◓◓◓▫▫▫

 

 

 

落ち着いて考えよう。いくら何でも威力が高すぎる。ベトベターは前のバトルでもほとんどダメージを受けていない。まして進化前とは言え特殊受けとして優秀なベトベトンに進化するポケモンだ。そんなベトベターが一撃で戦闘不能になる威力。おそらく何かタネが・・・・・

 

「もくたん・・・・・だけでもないなコレは」

 

「・・・・・・」

 

何も答えないか。正解かは分からないが恐らく何か持ち物を持っている。だがそれだけであんなバカ威力は出せない。

 

「チャレンジャー、ポケモンを」

 

クッソ、時間が無い。仕方ないが此方にはまだ三体いる。先ずは・・・・・

 

「ニャオニクス!」

 

「ニャァオ」

 

ニャスパー改めニャオニクスは元々回避しまくるタイプだ。いくら威力が高くとも当たらなければ意味は無い。

 

「試合、再開!」

 

【ねこだまし】

【テレポート】

【サイコクロー】

【テレポート】

 

初手から怯ませ、背後に回ってからの【サイコクロー】。すぐさま【テレポート】で離脱する。進化して特性が“いたずらごころ”になり、補助技のキレも上がっている。発動までの隙も殆どない。

 

【やきつくす】

 

【サイコキネシス】

 

ニャオニクスは非常に頭がいい。とてもじゃないが相殺が狙える程の威力じゃないことはあいつも分かっている。【サイコキネシス】は軌道修正の為ものだ。【やきつくす】を直接狙うのではなくその軌道を逸らして当たらないようにする。その隙に次の技を溜めている。

 

【でんじは】

 

【マッハパンチ】

 

面倒な技を持っている。攻撃自体は【テレポート】で回避したが【でんじは】が避けられてしまった。

そこから肉弾戦が始まる。ブーバーの方は【マッハパンチ】や【ほのおのパンチ】で殴りつつ口から出す【かえんほうしゃ】を交えて中々面倒な動きだ。対するニャオニクスは無理をせず、【テレポート】回避を主軸にチビチビとダメージを入れている。だが殆どダメージになっていない。【テレポート】で上空に転移させられればやりようがあるのだがアレはアレで不意をつかなければ上手く決まらない。そして何より面倒なのが・・・・・

 

「ッ!離れろ!!」

 

【テレポート】

 

一旦引かせる。何より面倒なのはやつの特性、“ほのおのからだ”だ。前世のゲームではある意味廃人御用達の特性だったがあれはあくまで副次効果。本来の効果は“どくしゅ”や“せいでんき”などと同じ、接触時に確率でやけどを負わせるというもの。だがここに更に面倒なリアル特有の現象が起こる。全身から高熱を発しているポケモン。そんなポケモンの近く、というかそれを相手に近接戦なんてしようものならたとえ触れていなくともスタミナが削られていく。“せいでんき”や“どくしゅ”と違い空気を伝達する熱は近くのものに影響を与える。

 

「遠距離メインでいけ。思ったより近距離はマズイ」

 

先程の組み合いの最中に貼った【ひかりのかべ】と【リフレクター】、【しんぴのまもり】はまだ持つだろう。やけどになることは無いと思うがそれでもあの特性はなかなか脅威だ。

 

【かえんほうしゃ】

 

【サイコキネシス】

【でんじは】

【スピードスター】

 

【かえんほうしゃ】

 

ダメだな。何を仕掛けても【かえんほうしゃ】でなぎ払われる。あの威力のタネはなんだ?

 

「・・・・・いいよ。教えてあげよう」

 

「ん?マジで?」

 

これは僥倖。貰った情報で何とか出来ればいいんだが。

 

「タイプ・アド」

 

「ん?」

 

「これには二種類存在する」

 

タイプ・アドに種類なんてあるのか?普通にタイプを追加するだけじゃないのか?

 

「とは言っても本質的には同じ。一つは普通に通常とは違うタイプが追加されるタイプ・アド。チヨのビビヨンなんかそれ。そしてもう一つ。既に持っているタイプと同じタイプがタイプ・アドの適正タイプの場合がある」

 

「そういう場合のポケモンはタイプ・アドを使わなくても通常以上の火力を出す事が出来る」

 

「実際に見た方が早い。ブーバー」

 

「タイプ・アド」

 

ゴウッ!とブーバーからエネルギーが立ち上る。まるで炎のように揺らめくそれに合わせるようにブーバーの体毛の色が変化する。元々赤や黄色が多かったそれに青が混ざる。非常に温度の高い炎の特徴がブーバーの体にも現れる。その姿は正に炎の化身とでも言うべき姿で・・・・・

 

「・・・・・やっべぇなこりゃ」

 

「これが答え。参考になった?」

 

「なるわけねぇだろこんなもん!!」

 

【かえんほうしゃ】

 

【サイコキネシス】

 

先程までは逸らせていた【かえんほうしゃ】が逸らせなくなってきている。逸らしきれなかった【かえんほうしゃ】が僅かにニャオニクスの体を焦がす。

 

【やきつくす】

 

【サイコキネシス】

 

今度は炎弾連射か。五、六発の炎弾がニャオニクスを狙う。一つ一つを逸らして何とか躱しているが・・・・・ってあれは!!

 

「避けろニャオニクス!本体が混じってる!!」

 

【フレアドライブ】

 

【やきつくす】の炎弾に紛れて自らを炎の玉と化したブーバーがニャオニクスに直撃する。

 

「ニャオニクス戦闘不能!ブーバーの勝ち!」

 

いよいよやばくなってきたなこれ。

 





まぁ正直これが一番ヤバイんですよね。テラスタルと一番にてるという点で。別にパクった訳じゃないんですよホントに。元々他にも同タイプでのタイプ・アドはいる予定だったし。
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