嗚呼、ここはポケモンの世界   作:後門の熊

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ワンピースの方を書きすぎてました。遅れてしまい申し訳ないです。


激戦区の街

 

ルォーワカシティ。ロンフーシャ地方屈指の大都市であるこの街には大都市としての顔とは別にもう一つの顔がある。それは・・・

 

「ロンフーシスターズのグッズ販売はこちらでーす!今ならマイカちゃんと握手ができますよー!!」

 

「こんにちは!!私達、」

 

「「「可愛い!最強!プリティ3でーす!」」」

 

「10時からきゃるふわふわーずとにゃるにゃんにゃんのライブ始まりまーす。入場料2000円!いかがですかー?」

 

街のあちこちにフリフリのドレスを着た女の子の写真や本人。そしてそのスタッフ達。

そう。この街はアイドル達の激戦区だ。

この世界でのアイドルというのは前世のものとは少し違う。

何せポケモンバトルという最高のエンターテインメントがある世界だ。それ以外の娯楽要素はポケモンバトルの恩恵にあやかることで人気を得ようとする。結果、「歌って踊れる」だけではなく、「歌って踊れて戦える」アイドルというものになっている。

因みにこれ、バトルの観点から見ても結構面白い。

まず、ライブなどを行う時は基本的に人数が同じくらいの二つ以上のグループで合同で行う事になる。

そしてお互いにポケモンを出し、それを戦わせながらそれぞれが歌って踊ってのパフォーマンスを行う。そしてそれをポケモン達がバトルしてる真っ只中でやるのだ。今でこそトレーナーにもちゃんとバリアとか張っているらしいがそういう技術が無かった最初の頃は怪我やらなんやらがやばかったらしい。

如何に可愛く、美しく、華やかにバトルに勝つか、ということが求められる。

ぶっちゃけ言うとバトルのレベルはそこまで高くは無い。ではバトルの観点から見てどう面白いのか。

実はこの歌って踊ってバトルというのは何もダブルやトリプルでやっている訳では無い。凄い時は数十対数十の最早戦争と言っても差し支えないレベルの大人数バトルが繰り広げられるのだ。

しかもその中でトレーナーたちが指示を出しながら歌って踊る。

はっきりと言おう。この世界のアイドルやってる連中は狂ってるよマジで。

 

だがまぁ、こんな頭のおかしい奴らの業界の人数がそう多いはずもない。この世界でのアイドルは前世に比べて少ない。というか怪我で引退とかで結構入れ替わりが激しい。

ではその少ない中でより多くの他団体とバトルするためにはどうするか。答えはほかの団体が多くある場所に行く、だ。と言った感じでこの街、ルォーワカシティに多くのアイドルが集まった結果、この街はとんでもない規模の激戦区になったというわけだ。逆に言えばこの街以外には最早ほとんどアイドルは居ないのだが。

 

そして最後、何故この街がアイドルの街となったのか。大都市だから?いいや違う。そもそも大都市になったのは割と最近だ。

それはまだアイドルという存在自体が少なく、まだ精々一部のオタクの嗜み程度だった時代にこの地に彗星の如く現れた天才(バケモノ)の影響だ。瞬く間にルォーワカどころかロンフーシャの全人類、更にはポケモン達までもを魅了したスターの存在。

そして今まさに、アイドル激戦区ルォーワカの巨大スクリーンに映されているライブバトルを優勢で進める方である。

 

『私、無しでは生きられないでしょ〜♪』

 

『『『『ハイハイハイ!!!!ミィポワ!!ミィポワ!!』』』』

 

ズドォォオオオオン!!!

 

可愛らしい歌と踊りにバカでかい合いの手。そして吹っ飛ばされる相手ポケモンとアイドル。カオスである。

画面に映されているのはトップアイドル“ミィポワ”とアイドルグループ“キューティーマーメイズ”のライブバトル。何とこいつ、一人で五人を相手にしてしかも圧倒している。しかもミィポワ側のポケモンはバトルだけでなくミィポワのパフォーマンスのアシストまでこなしている。片手間で五体のポケモンをあしらいつつエスパー技でミィポワのダンスをサポートしたりバトルとは関係なく爆炎やら光線やらを撃ってステージの演出をする。

相手のポケモンも決して弱い訳では無い。実力的にはジムバッジ二つ、三つ程度の実力はある。それが五人いるのにそれを軽くあしらうとは・・・相当の実力者と言えるだろう。

 

そう。奴こそがこのルォーワカシティのジムリーダーにしてこのロンフーシャ地方で最も愛されるアイドル。ミィポワだ。まぁ間違いなく本名ではないだろうが。

ソロで活動しているアイドルは非常に少ない。このバトルを見てもわかるように普通に他対一が成立する世界なのだ。そりゃあ数が多い方が有利に決まっている。多過ぎるのもそれはそれで問題だが多くのアイドルがグループを組んでアイドルをやっている。

そんな中コイツはたった一人でその他全てのアイドルを圧倒するという化け物っぷり。少なくとも10年はアイドルやってるはずなのにデビュー当初から衰えのない容姿や立ち振る舞いは公式設定の“永遠の18歳”をまじで信じざるを得ないほどだ。

ロンフーシャの都市伝説のひとつにも数えられている。

 

『今日は来てくれてありがとう!!!会場の皆も、このライブを観てるそこのアナタも!!もっともっと私を好きになってね!!!』

 

『『『『ウオオオオオオオオ!!!!』』』』

 

知ってはいたがヤベエ人気だな。まるで軍隊かと思うほどにピッタリ揃った合いの手にこの熱気。アイツがこの世界が欲しいって言ったら叶いそうなくらいだ。

 

『じゃあ次の曲!!みんな行くよ〜〜?』

 

『『『『ワァァァァァァアアア!!!』』』』

 

なんかトチリヌとら別の意味で暑苦しいな。だがアチラはガチムチの男どもだけだったのに対してこっちは老若男女様々だ。それだけこのミィポワの人気が凄まじいのだろう。

 

「ポケセン行くか。このままここに居たら人が集まって出られなくなる」

 

見たところまだ曲はまだ始まったばかり。俺でも聞いたことある歌だから間違いないと思うがどんどん人が集まってきている。早く行かないと後続の人に巻き込まれて出られなくなるかもしれない。もう少しバトルを見ていたい気持ちもあるが、別にちゃんとした動画なら他でも見られる。今はポケセン探しが先だな。

 

 

 

 

◓◓◓▫▫▫

 

 

 

 

ポケセンに着いた俺は仲間達を預けて部屋に戻り、ジムリーダーの情報を色々と調べていた・・・・・のだが。

 

「永遠の18歳、不衰の歌姫、世界のヒロイン、初恋ブレイカー・・・いやアイドルじゃなくてトレーナーとしての情報が欲しいんだが」

 

ネットでミィポワと検索するとまぁ出てくる出てくる歌やらダンスやらアイドルとしてのミィポワの評判。アンチもいなくは無いがミィポワのダメなところじゃなくて「凄すぎて逆に嫌」みたいな物ばかりだ。それ貶せてないだろ。

 

「ジムの公式ページ・・・よし、流石にこっちにはあるな」

 

こっちにもなかったらもう直接聞きに行くしかなかったが・・・・・助かった。

その後五本ほどバトルの動画を見た限りでの俺の個人的なミィポワの評価は、

 

「搦手のプロ。かなりの高レベルでそれをやってきてるな」

 

攻撃と妨害を同時にこなしたり、幾つもの技を同時に使ったり、と言った感じだ。

幾つもの技を同時に使う、と聞けば技術(アーツ)なんかと同じだと思うと思うがコイツのは一味違う。技術(アーツ)はいくつかの技を組み合わせて使う感じだがコチラは完全に別物。恐らくアイドルのライブバトルで鍛えたのだろう並立処理能力とでも言うべきだろうか。全く別の場所に別の技を撃ち込む器用さは知能の高いエスパーポケモンならではの技術だ。

 

「正面突破タイプのリザードなんかは少し荷が重いか・・・?」

 

ウチのリザードは強いが少し脳筋なきらいがある。こういう相手には相性が悪いかもしれない。一方でコジョンドなんかはこういうのは得意だがそもそもタイプ相性が悪い。上手くハマりそうなのはギルガルドくらいか・・・。

 

「ニャオニクスにとってもいい経験になりそうだな」

 

なんにせよ、これで半分。気合い入れて取りに行くか。

 




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