嗚呼、ここはポケモンの世界   作:後門の熊

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予め前提として
主人公はポケモンを剣盾までしかやってませんので、それ以降の新ポケたちを知りません。が、新ポケは新ポケでも、普通に出現するポケモンならこっちの世界で普通に知れるので知っています。


謎のヒビ

 

ポケモン研究所からの試験を受けた翌日、俺とアキネはいよいよトーラトス神山の登山口に来ていた。

 

「最終確認だ。登山用の道具はあるか?」

 

「はい!」

 

「発掘用の道具は?」

 

「あります!!」

 

「体調の不調は?」

 

「無いです!!」

 

「よし、行くぞ!」

 

「おー!!」

 

いざ出発!!

 

 

 

 

◓◓◓◓◓▫

 

 

 

 

「話によるとこの山にはポケモンとはまた違う、生き物かも分からん奴が出没するらしい」

 

「と言いますと?」

 

「なんか地面からウネウネ生えてきて襲いかかってくるらしい。そしてある程度のダメージを与えると破裂して霧みたいに消える、らしい」

 

「変な生き物ですね!」

 

「ああ。だが一応タイプは有るらしくて色で何タイプかが判別できる。あと倒すとそのエネルギー結晶体を落とすらしい」

 

「生き物かは分からないのにタイプはあるんですか?」

 

「そうらしい」

 

全くよく分からん山だ。前世の知識にもそんな奴は無い。もしかしたら俺が転生した後のゲームで出ている可能性はあるが・・・・・GETすらできずに消え失せるってポケモンとしてどうなんだ?いやポケモンかも怪しいんだが・・・・・

そうこうしているうちに現れたようだ。色は綺麗な赤。ほのおタイプだ。

 

「私がやります!ガバイト!!」

 

アキネの投げたボールから飛び出たガバイトが地面に降り立つと同時にダッと駆け出す。トーラトス神山に出没するこの謎ギミックは地面から生えた蛇のような形をしている。主な攻撃手段は噛み付き、巻き付き、薙ぎ払い、光線と言ったところだ。

 

走り出したガバイト目掛けて蛇の口からビームが放たれる。とは言ってもほのおタイプの攻撃なのでドラゴン・地面タイプのガバイトにはほとんど効かない。

片手を前に出し、ビームを弾くとさらに接近。足に地面タイプの力を込めて

 

【じならし】

 

蛇の体を足で押さえつけて直接攻撃。中々エグいことするなあのガバイト。

何にせよその一撃で決着は着いた。断末魔を上げながら蛇は霧散。コロリと落ちた石を拾い上げて確認するとやはりほのおタイプエネルギーの結晶体だった。

 

「じゃあこれはアキネの分で・・・・・」

 

「いえ、私要りませんよ!カイトさんが持ってください!」

 

「いやでも」

 

「私まだポケモン三匹しかいませんし、もっと集めてからまた来ます!」

 

「あ、そう?じゃあ有難くいただいとくわ。後でなんかお礼させてくれ」

 

「はい!!」

 

これ以降にも多くの蛇が出現。俺とアキネで分担しつつ倒していき、夜になる頃には半分程の結晶が集まっていた。

流石に夜の山の探索は危険なのでそのまま山中で夜塾の準備を始める。テント、食事などの準備をポケモン達と協力してやっていたのだが・・・・・

 

「なぁ、そのケロマツ、ちょっとよく見せてもらってもいいか?」

 

「え?私はいいですけど・・・どう?ケロマツ?」

 

「ケロ」

 

「OKだそうです!」

 

「ありがと」

 

そして携帯でケロマツの画像を検索、目の前のケロマツと比べてみる。進化後と比べて違いが少ないから分からなかったがこれは・・・・・

 

「やっぱりそうだな。このケロマツ、色違いだぞ」

 

「本当ですか!?」

 

「知らなかったのか・・・」

 

普通のケロマツと比べて若干白い。間違いなく色違いのケロマツだ。マジかよこいつ、色違い夢特性ケロマツとかどんだけ運がいいんだ?

 

「ほら、普通のケロマツと比べてちょっと違うだろ」

 

「わ!本当だ!すごいねケロマツ!!」

 

「ケロ!」

 

アキネの賛辞を受け、少し誇らしげにするケロマツ。とんでもない逸材だったわけか。

 

「野生のイロチ夢特性って何%だったっけ・・・・・?」

 

「?どうかしたんですか?」

 

「いや、ちょっと乱数を祟ってただけ」

 

耐久ポケを一撃必殺一発で落とすヤツは末代まで許さん。まぁ俺もムラっけオニゴーリとか使ってたから人の事言えないが、それはそれ。これはこれ。

何はともかく、

 

「明日中には全部集め切りたいしな。早めに寝るか。時間になったら変わるから火の番よろしく」

 

「はい!!お任せ下さい!!おやすみなさい!!」

 

「おやすみ〜」

 

明日に備えて今は寝るのみだ。

 

 

 

 

 

翌日の昼前

 

「もう全部集まった・・・・・」

 

「被りが無くて良かったですね!!」

 

「ああ・・・」

 

嘘だろ?こういうのってそこそこ被るからそれ込みで今日の夕方くらいに終わればいいほうだと思っていたのだが・・・・・

改めて目の前の結晶を確認してもひとつのダブリすらない。全タイプの結晶が一つずつ揃っていた。

俺の運が・・・・・というよりはアキネの方か?ケロマツの事と言いリアルラックの数値どんだけ高いんだよコイツ。

 

「・・・・・何はともあれ用事は全部済んだ。ルォーワカに帰るか」

 

「はい!!」

 

結晶を全てしまい、さてルォーワカに帰ろうとしたその時、

 

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴ!!!!

 

 

「「!!!」」

 

揺れ?だがそう大きくは無い。すぐに収まったし普通の地震とは何か違う。地震大国で育った俺からすれば違和感のある揺れ方だ。・・・・・というか転生してこの方、地震に遭遇したこと無かったはずだ。何故いきなり・・・?

 

「カイトさん!!あれ!!」

 

「な!!」

 

アキネの指し示す方向を見れば空に浮かぶ白いヒビのようなモノ。ウルトラホールともまた違うそれを囲うように黒いモヤが渦を巻いている。

 

「なんだあれ・・・・・」

 

「どうしますか!?」

 

「取り敢えず離れる!!死んじゃ元も子もない!!」

 

「はい!!」

 

ポケモン達を戻し、全力で逃げようとしたその瞬間、

 

「カイトさん!!何か落ちてきます!!」

 

「は!?」

 

「あれは・・・・・ポケモン!?」

 

背を向けたソレにもう一度目を向ければ確かに小さな何かがヒビから落下して来ている。よく見れば小さなキツネ、ゾロアとよく似たポケモンだ。

だがどうする?揺れこそ収まったもののあのヒビに近づくのは危険すぎる。悲しいがここは見捨てるしかない。それにあのくらいの高さならポケモンの丈夫な身体なら・・・・・

そう俺が考えていた瞬間、一切の迷いを見せずにアキネが走り出す。

 

「おい!何してる!!早く逃げないと!!」

 

「あの子を助けてからです!!」

 

「はぁ!?・・・・・ああクソ!!」

 

慌てて俺も後を追いかける。こうなったら仕方ない。あのヒビから何が出てこようと防げるように・・・!!次の瞬間、ヒビから今度は雷が出現。一番近くのその落ちてくるポケモンに飛んで来る!!

 

「リザード!【かえんほうしゃ】!」

 

「キシャァ!!」

 

【かえんほうしゃ】

 

「アキネ!!ケロムースだ!!」

 

「分かりました!ケロマツお願い!!」

 

「ケロ!!」

 

【かえんほうしゃ】で雷撃を相殺。次いでケロマツのケロムースを落下地点に大量に投げ付ける事で万が一に備える。

 

「ふっ!!」

 

「ナイスキャッチ!すぐ引き下がるぞ!!」

 

「はい!!」

 

アキネは見事にキャッチ成功。即座にヒビから離れるべく、走り出す。

そして再び雷撃。それも多い。今度はリザードも対応し切れる量では無い!!

 

「ギルガルド【キングシールド】!!」

 

「・・・・・!!!」

 

【キングシールド】

 

リザードとギルガルドで何とか防ぎ切る。だが油断は出来ない。技を撃つ為にその場に留まっていた二匹を戻し、更に距離をとる。

 

「アキネ!!ソレの様子は!!」

 

「傷付いてますけど生きてます!!」

 

「あの岩陰まで行くぞ!!そしたら手当て!!」

 

「はい!!」

 

何とか岩陰に到着。再びポケモン達を出して守らせながら、そのポケモンの治療をする。

 

「見た事ないポケモンだな・・・ゾロアに似てるが・・・・・赤と白のゾロアなんて聞いたことも無いし・・・・・」

 

「手当終わりました!!」

 

「よし行くぞ!!」

 

考えるのは後だ。ひとまず距離を取って・・・・・と思ったその時、

 

「キシャァ!!」

 

「どうしたリザード!」

 

リザードに呼び掛けられ、ヒビを確認すると、

 

「閉じて行く・・・?」

 

「ホントですね・・・」

 

ヒビが小さくなっていっている。やがて完全に塞がり、元の穏やかな空が戻って来た。

 

「何だったんだマジで」

 

「取り敢えずポケモンセンターに急ぎましょう!!」

 

「だな」

 

そのポケモンをちゃんと治療するため、ポケモンセンターへと急ぎ足で駆け出す。こうして謎のヒビによる事件は幕を閉じたのだった。

 




ウネルミナモカッコよくない!!?特殊型っぽいし・・・・・これは・・・運命・・・!?
マジで今後の情報しだいでは採用の可能性大です。
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