Unbeständige Träume   作:gh0sttimes

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第三話 賢者

八雲紫は幻想郷を築き上げた賢者の一人だ。

紫は机の上にある書類を眺めながら考え込んでいた。

しばらくして、何かを思い出したように自身の式神である八雲藍を部屋に呼び出した。

 

「藍。例の子供についてだけど・・・」

紫の言う例の子供というのは霊夢に連れられている子供のことだ。

「はい。調査済みです。」

「どうだったかしら?」

「それがですね・・・」

「なに?早く言いなさいよ。」

「はい。実はですね・・・」

藍が報告を始めると、紫の顔がどんどん険しくなっていった。

「・・・ということなのですが、いかがいたしましょうか?」

「そうね・・・。あちらがその気ならこちらから仕掛けるわよ。いいわね?」

「御意。」

「それじゃぁ、準備を始めてちょうだい。それともう一つお願いがあるのだけれど、聞いてくれるかしら?」

「何なりとお申し付けくださいませ。」

「あの子にはできるだけ普通に接して欲しいのよ。理由は言わなくてもわかるでしょうけど。」

「承知しております。」

「ありがとう。よろしく頼むわね。」

「御意。では失礼いたします。」

そういうと藍は部屋から出ていった。

紫は再び書類に目を通す。

そして、小さくため息をつくとこう呟く。

「全く・・・どうしてこんなことになってしまったのかしらね。」

 

場所は戻り、霊夢は子供を連れ、険しい山道を歩いていた。

「ねぇ、まだ着かないの?」

「もう少しで着くわよ。」

「もう疲れたよぉ・・・」

霊夢は崩れ落ちた子供を優しく抱きかかえ、また歩き始めた。

子供が疲れているのは無理もないことだった。

この山道に入ってからすでに二時間は経過している。

普通の人間ならば途中で体力の限界を迎えているだろう。

ましてや、体力のない子供だ。

だが、博麗の巫女として鍛えられた私にとってはこの程度のことは朝飯前だ。

しばらくして、博麗神社に着いた。

「ほら。着いたわよ。って・・・」

いつの間にか子供はスヤスヤと眠っていた。

私は子供を布団に寝かせ、お茶を用意して縁側で一服することにした。

しばらくすると神社の方から誰かが走ってくる音が聞こえてきた。

音のする方を向くとそこには見知った顔があった。

「あら、魔理沙じゃない。」

「よお霊夢!」

「魔理沙。今は静かにして。」

「どうしてだ?」

「子供が寝てるの。」

すると魔理沙は何かを察したような顔をして言った。

「霊夢がママになるなんて思わなかったぜ。」

「いや。レミリアから預かってきたのよ。」

「そうなのか。それでその子の名前はなんだ?」

「名前が無いみたいだから私が決めたの。」

「へぇー。どんな名前にしたんだ?」

「『来夢』っていうのよ。」

こうして子供に新たな名前が付けられたのだった。

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