Unbeständige Träume 作:gh0sttimes
それから数カ月後。
来夢は心身ともに十分な作業ができるほどまで回復していた。
そこで、今日は神社の掃き掃除を任せることにした。
今日の気温は20度。
私は春の陽気でウトウトとしていた。
「終わったよ。」
来夢の声で目が冷めた。
見たところ、神社の端の方に枯れ葉の山ができていた。
それ以外の場所には全く枯れ葉はなかった。
それこそ、もとからなかったかのように。
「よくやったわね。ありがとう。」
私は来夢を家に入れ、2人分の緑茶を入れた。
しかし、来夢にとってはかなり苦かったらしく、少し残してしまったようだ。
私は飲み終わった緑茶を片付けると、来夢を連れ、外に出た。
「貴方には幻想郷について知ってもらわないとだったわね。まずは人里に行くわよ。危ないから絶対に手を離さないでね。」
「うん。」
しばらくして、私たちは人里についた。
人里は幻想郷内では比較的安全な場所だ。
<楽園>と呼ばれている幻想郷だが、人里から一歩出ればそこはいつ死ぬかわからない戦場のような場所だ。
最近では博麗神社の近くはそこまで治安は悪くないが、先代の時代は妖怪に対して差別的な感情を持っていたところがあったため、妖怪による殺人事件や襲撃事件が頻繁に起きていた。
しかし、霊夢の代になってからは妖怪に対する差別的な感情は弱まり、治安は改善され始めている。
それでも、年に10件程度の殺人事件や襲撃事件が起きてはいるが、先代の時代と比べて幻想郷は平和になったと言えるだろう。
時代の流れは根本にあったものまで変えてしまうのだ。
『祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色盛者必衰の理をあらわす』
しばらくして、霊夢たちは近くの甘味処に入った。
店内に入ると、甘い匂いがした。
店の中には客は1人もおらず、カウンターの端には1970年代に人気だったビールの宣伝ポスターがボロボロになって忘れられていた。
「いらっしゃいませー。」
店員らしき少女が私に話しかけてきた。
彼女はいつも気怠そうに話す。
顔も青白いが、博麗神社には頻繁に足を運んでくれている。
「ご注文は?」
「みたらし団子を2つお願いするわ。」
私が注文すると、店員の少女はすぐにみたらし団子を作り始めた。
しばらくすると、店員の少女がみたらし団子の乗った皿を持ってきた。
みたらし団子は美味しかった。
しかし、霊夢にとっては味より量の方が大事だったらしい。
5分ほどで完食してしまった。
その後、会計を終え、霊夢たちは店を後にした。