Unbeständige Träume 作:gh0sttimes
霊夢たちは甘味処を出た後、人里の中心市街を歩いていた。
その時、来夢が立ち止まった。
「うん? どうしたの?」
霊夢は来夢が見ている方を見た。
すると、明らかに場違いな服装をしている女性がいた。
十六夜咲夜。
私の友人であり紅魔館のメイドだ。
はっきり言って、彼女が休んでいるところを見たことがない。
私でも心配になるほどだ。
そんな彼女であるが、なぜかいつも元気だ。
いや。無理をしているのかもしれない。
そんなことを考えていると、咲夜が話しかけてきた。
「あら。霊夢。」
「咲夜じゃない。今日は何をしに人里に来たの?」
「今日は買い物に来たのよ・・・ って、その子は霊夢の妹?」
「いえ。外来人よ。あと、男の子よ。」
咲夜は驚いた。
来夢の顔はどこか少女のような見た目をしていて女の子だと思っていたからだ。
「そうなの?」
「ええ。」
その後、霊夢たちは咲夜と一緒に人里を散策することにした。
人里はいつでも賑やかであり、時折、行列のできている商店もある。
その頃、妖怪の山では・・・
妖怪の山は幻想郷北西部に存在する大きな山で、遠くから見ればなまこのように見える。
そして、非常に険しく、人里の人間は誰も近づこうとしない。
そのため、妖怪や天狗にとっての安全地帯となっている。その山の頂上付近にある研究所のような施設には河城にとりが住んでいる。
彼女は天才的なエンジニアである。
彼女の発明品は幻想郷中に広まっており、特に科学の力によって動く機械類は幻想郷中の人間にも普及していた。
だが、彼女にとって発明は趣味の範疇に過ぎない。
いや。趣味の範疇を出てはいけなかった。
科学は人間をも狂わせるからだ。
外の世界では80年ほど前にとても大きな戦争があって、日本の2つの都市に投下された爆弾は一発で何もかも破壊していったと聞いたことがあったため、それは彼女が一番理解していることだった。
幻想郷に科学を持ち込もうとするのは非常に危険な行為だ。
私も他の科学者と同じように罪を知った。幻想郷に科学を持ち込むのは楽園を破壊するのと同じだ。
-河城にとり
彼女はドラフターに製図用紙を載せると、自在曲線定規やコンパスを取り出し、慣れた手付きで図面を書き始めた。
彼女の後ろにある大きな棚には塩酸や硫酸などの薬品、ノギスやドライバー、ハンマーが無造作に置いてあった。
そして、その近くに置いてあるゴミ箱にはボロ布や失敗した図面、くず鉄が忘れられていた。
しばらくして、彼女は図面を完成させた。
ロケットの図面だった。