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キタジマに集まって、アキレスを見て、適当に雑談をして、後は帰るだけだった。
バン達がキタジマから出て行った後、三影と一緒に帰り支度をしていた。いよいよ店を出ようとした時、店長に呼び止められた。
バンが工作台の椅子に鞄を忘れたから、それを届けてほしいと言っていた。
カズやアミは先に帰ってしまったし、時間も遅い。
だから今から帰る俺と三影に頼んできた。
ただ俺はバンの自宅を知らない。
大まかな場所は川を挟んだ住宅街にあるのは分かってるけど、詳しい所までは知らなかった。
そんな時に
「私 家近いよ」
と言うので、家が近いから三影に案内してもらった。
橋を渡って河川敷を少ししたところに、住宅街に入る道がありそこから車がギリギリ行き来できそうな広さの道を進んでいく。
「ここ」
しばらく進むと、中央に小さな公園がある地区に来て、立ち並ぶ家の一つを三影が指差す。
陽の光より、街灯の灯りの方が明るくなって来た。
いくら治安がいいからと言って、不審者がいない訳じゃない。
「ありがとな三影。あとは俺がやっとくよ」
「帰りは 大丈夫?」
「うん、帰りはなるべく明るい場所を通ってくから。じゃ、またな」
「…また 明日」
三影が曲がり角を曲がって、後ろ姿が見えなくなるまで見送りバンのいる家に向かう。
多分、今頃家の中では戦闘が始まっている。
音は聞こえないが、バンが襲撃された時が大体薄暗い時間帯。あるとしたら今の時間帯が一番可能性がある。
いくらホビー用品とはいえ、生身の人間に当たって、当たり所が悪ければ下手したら死ぬ。
こうなる事は幾分か前から解っていたが、改めて直面し恐怖が湧いて出てくる。
だが、当たった時のことを考えても仕方ない。
当たった時は当たった時に考えればいい。
そう自分を奮起させ、バンの家に足を進める。
手前のT字路に走ってくる車がいないか、それ確かめようとした時
「え?」
「あ」
彼らはいた。
全身黒のスーツで身を包み、性別と体格で分けているのかそれぞれ違う模様の仮面をした男女3人組。
身長の低い太った奴と、目があった気がして声を出してしまった。
それを皮切りに向こうの視線が一気にこっちに集まる。
「え、ちょ!?姉さん不味いっすよ!!」
「あぁもう!ガキに負けるし振り回されるしで何なんだい今日は!!」
「取り敢えず逃げましょう!」
キーッ!と言って、女性の黒服が他の2人を引き連れ走り去って行った。
「…は?」
巻き込まれるかもしれない危険な場面に、身構え心を決めていざ行くと言う時、そこでは既に事は終わっていた。
気分はパニック映画やアニメの最後、全てが終わってからやってくる正規軍。気分はもはや呆れてを通り越して虚無感を感じる。
あまりにも呆気ない終わり方に、3人組が走り去って行った方向をただ見ていることしか出来なかった。
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「黒い3人組?」
結局、あの後やってきたバンの母親に鞄を渡して家に帰った。
改めて次の日。半日授業というのもあって、正午過ぎに迎えた放課後。バンが居る教室に入り、昨日家の外で起こっていた事を話す。
話した際に三影にペタペタと身体中を触られて
「蹴られてない? 殴られてない?」
と心配された。
腕とかならまだしも顔や胸まで手を伸ばしてきて、流石に羞恥心が勝って三影の手を止める。
「と、兎に角。昨日バンの家に現れたLBX、悟が見た3人の不審者。犯人はそいつらで間違いないわね」
「でもよ。そいつらが犯人だとして、何でバンを襲ったんだ?」
手癖が急に悪くなった三影と格闘している俺を尻目に、アミとカズが話をまとめ始める。
そしてバンを襲った犯人の思惑を考え始める。
「分かんない。でもその3人組、河川敷でコレを渡した女の人を追ってたから、多分コレを狙ってるんじゃないかな」
バンの読みは当たってはいる。
彼らの目的はそのLBX、AX-00に内蔵されたあるもののデータが目的だった。
しかし殺してても奪い取る、と言う体で無かったのか。襲ったはいいものの、結局自分達の
彼らの上司の都合なのか、それとも彼らの心情的に命令とは言え子供を殺す事ができなかったのか。真意は解らない。
「取り敢えず、キタジマに行きましょ。ここじゃ目立つわ」
アミの言う通り、放課後とはいえ教室内にも生徒はいるし、あまり騒ぎ立てると話せる事も話せなくなる。
バンが手に入れた……と言うより、前触れもなく半ば押しつける様に託された謎のLBX。
一通り満足したのか、ボディータッチを終えた三影から解放され、バン達と一緒にキタジマに向かう。