ただのモブで終わる筈だった。   作:食べる辣油

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最近はいろんなゲームの続編やら新作やら、リメイクが出て嬉しいです。

BFは……4があるから……



#7

 春とは色々と節目の時期でもある。

 色々あったが、なんだかんだで楽しかった小学生生活も終わり、来週からは中学生として生きていくのだ。

 

 そして、俺が編入されるミソラ第二中。

 そこが起点ではないが、そこでも色々と問題が起こり、それを理由に危険溢れる各所へ飛び込んでいく事になる。

 

 来る日に向けて、色々と準備をしてきた。

 が、それが祟ったたのか風邪になった。

 

 季節外れのインフルエンザと言うわけではないが、謎の高熱に襲われて、家から出る事が出来なかった。

 

「今日は安静にしてなさい。下に居るから、何かあったら携帯で連絡してね?」

 

「……うん」

 

 部屋を後にした母親の問いに頷く。

 あまりの気怠さに、体の節々が痛くなるし、関節も痛い。

 

 寝返りも打てないし、ベットから動きたくない。

 熱さと頭痛のダブルパンチで、とてもじゃないが目も開けていたくない。

 

 薬を飲んで、布団にくるまりそのまま寝る事にした。

 数分経つと薬が効いてきたのか、案外すぐに夢の世界へと旅立つ事ができた。

 

 

 

 

 

 

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 誰かと殴り合っていた。

 どっちかと言えば、殴られていたの方が正しい。

 

 殴られる度に視界が揺れ、途切れ途切れで視点が変わる。

 

 相手を殴っていたり、殴り返されていたり、相手の腕に噛み付いてたり、顔面を引っ掻いていたり、場面場面で流れる映像に全く理解が追いつかない。

 

 数で負けていても諦めないのか、殴りかかってきた奴らを手当たり次第に引っ掻き、噛みつき、殴ったり蹴ったり、股間を蹴り上げていたりしていた。

 

 しばらく、お互いがお互いを殴りつける。

 喧嘩も終盤に差し掛かったのか、ボロボロになった相手が何処か負け惜しみの様な事を吐き捨てながら去っていく。

 

 直後にフラフラと左右に揺れ動いた視界が上を向く。

 

 倒れたのか、空を見上げていた。

 視界の端から、誰かが駆け寄ってくる。

 

 何かを必死になって呼びかけているが、何を言っているのか分かるはずもない。

 

 ボヤけて誰なのか解らないが、何処か見慣れた気がした。

 

 次には何か大きな、爆発音のような音共に場面が暗転する。

 

 

 

 

 

 

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「……んぁ…」

 

 ショボついた目を擦り、情けない声を出す。

 

 熱と気怠さは相変わらずだが、頭痛はなくなっていて、頭は冴えていた。

 

 さっきの夢のような、記憶のようなものを振り返る。

 俺がこの身体で”自分自身”だと認識するようになった以前のだろうか。

 

 少なくとも俺が俺である時、喧嘩になった覚えはないし起こすような事をした覚えもない。

 

 だとしたらいつの出来事で、この身体の持ち主は一体何をしていたのだろうか。

 

 気のせいか、その事を考えれば考えるほど殴られた頬が痛くなる上に、体の節々にも痛みが広がる。

 

 結局、夢がなんだったのか。

 最後の爆発音がんなんだったのか、何故喧嘩になっていたのか、謎が分かると思ったら逆に謎が増えていた。

 

 考えれば考えるほど解らない。そんな状態になり風邪による頭痛の次は、解けない謎を解こうとする事からくる頭痛に悩まされた。

 

「……寝よ」

 

 考えても分からないなら仕方がない。

 放っておいて、後から考えればいい。

 

 まずは目の前のことだと、携帯のアラームをセットしてそのまま二度寝に入った。

 

 





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