-Ash- 「火の無い灰 」彼の地にて、自衛隊と遭逢せり   作:John Smith

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どうも皆様はじめまして、Johnと申します。(_ _*)

今回初めて二次小説を書いてみようと思い立ちまして、
「ダークソウル3」の火の無い灰が「火継ぎの終わり」エンドを終え、暗闇を歩いているとなんやかんやあって
「–GATE– 自衛隊、彼の地にて、斯く戦えり」の世界に流れ着いちゃった設定で書いてみました。
(ホントはBLEACHの方にしてみたかったけど、どうすりゃいいか分からず投げちゃいました。)

まだまだ色々な面で稚拙な出来だとは思いますが、ある程度は読めそうなものができたので投稿してみようと思った次第です。
(´・ω・)ツマンネ、と思われた方はブラウザバック推奨です。

長くなっちゃいました前書きも終わりいよいよ本編となります。
ではどうぞ〜。


灰、自衛隊と遭逢する。

 

 

 

──灰の方、まだ私の声が、聞こえていらっしゃいますか?──

 

 

…私は暗闇の中を歩き続けながら、最後に聞こえた火防女の声を思い出す。

もはや聞こえたのかすら怪しい、微かなものではあったが、その言葉に対して返事することが出来なかったか…。ということを考え、

 

「こんなことを考えても仕方ないか」

と、再び前へ進み出す。

 

──その時、視線の端で灰はこの暗闇の中で久しく見ていなかった明るく輝く何かを捉えた。

 

灰はその輝くなにかが一体何なのか気になり近づいてみると、それは門であった。

 

なぜこんなところに門が…とは思ったものの、やはり「火の無い灰」の性からか好奇心を抑えられず、門に触れてみると、辺りは光に包まれ灰の視界は真っ白になっていった…。

 

 

◇━━━━━━━━━━◇

 

 

20××年 夏。 午前11時50分。

東京銀座に突如現れた「門」より、異世界の軍勢が現れ民間人を襲撃した。

後に「銀座事件」と呼ばれる事件の始まりである。

 

 

異世界からの軍勢は民間人を無差別に攻撃、殺害していったが、その後の警察や自衛隊の応戦により軍勢は壊滅。その一部を捕虜とすることで事態は収束した。

 

 

この「銀座事件」においては政府の対応の遅れが原因で自衛隊は即時に出動できず、警察も混乱していたこともあって民間人の避難等への対応が遅れてしまっていた。

 

 

そんな大混乱の中で逃げ惑う人々を誘導し、多数の民間人を救ったことで「二重橋の英雄」と呼ばれることとなった伊丹耀司は、「銀座事件」での功績を認められ、二等陸尉に昇進した。

 

 

しかし伊丹本人としては、その日開催されていた同人誌即売会が中止になる前に事態を収束させていち早く会場に向かおうとしただけであり、事態の収束後大急ぎで会場に向かった伊丹は…まぁ、当然の如く中止となっていたイベントのことでショックを受けていたのだった。

 

◇━━━━━━━━━◇

 

その後、門の向こうにある世界は特別地域(特地)と呼ばれるようになり、

そこに膨大な資源が存在する可能性を知った日本国政府は、自衛隊を特地へと派遣することを決定する。

 

 

特地へと派遣された部隊は「門」を確保。

特地の軍勢は「門」奪回のため進軍して来たが、

自衛隊の持つ銃火器・戦車などによる攻撃によりほぼ一方的に近い状態で軍勢は撃退された。

 

 

特地の軍勢を撃退した自衛隊は、特地の資源、生態、地理など様々な調査を行うための部隊として、1部隊12名からなる偵察隊を6個創設した。

その中には第3偵察部隊隊長として伊丹耀司も参加、特地の調査へと向かうこととなったのだが…、

 

 

倉田「ドラゴンが来たら嫌だなぁ〜…。」

 

伊丹「フラグだぞ〜それ。ホントになったらどうすんよ…。」

 

─伊丹達第3偵察部隊は、コダ村の村長から情報を得た「森の中にある集落」へ向かっていたのだが、目的地である森はドラゴンに襲撃されていた。

 

伊丹達はドラゴンが去るまで待つこととなり、確認のため森へ入ることができたのは翌朝になってからであった。

 

伊丹達が確認に入ったときには集落の住民は全滅しており、そんな状況の中で井戸の中に隠れ無事だった少女1人を発見、保護し、彼女を連れて現在コダ村へと戻る最中であった。

 

◇━━━━━━━━━◇

 

 

村長「─なんとっ!エルフの村が全滅していたと…、痛ましい事じゃ…」

 

コダ村へ到着し村長に森とその中の集落に起きたことを伝えると、そこはエルフの住む森だったとの情報が手に入った。

 

伊丹「え〜…大きなトリ、いた。森、村、焼けた」

 

村長「それは古代龍…!炎龍じゃ。人やエルフの味を覚えた龍はまた村や町を襲う…。すぐに近隣住民に知らせねばならん」

 

伊丹はその際遭遇したドラゴンの絵を村長に見せると村長は血相を変えて、

この村から逃げる準備をしなければ、と慌ててその場にいた他の住民にその事を伝え始めた。

 

 

伊丹「女の子1人、助けた。あ〜っと…この子、村で保護…。」

 

村長「それはできん。種族が違えば暮らし方、習慣も違う。なにより儂らもここから逃げねばならんでな。あんたらから知らせて貰えねば、儂らも全滅しておったやもしれん。感謝するぞ」

 

 

村長の言葉を聞き、どうしたものかと悩んだが、村長達村の人々が炎龍から逃げることを手伝えば

現地住民との交流、友好関係を築くという名目には丁度いいだろうし、その先で少女の預かり先が見つかるかも知れないと考え

 

 

伊丹 「そうなると…、『我々も、逃げる、ついていく』」

 

村長「あぁ…、構わんぞ。なにかあったら手伝ってくれると助かるわぃ」

 

伊丹「『わかった』……お前たちもそれで問題ないか?」

 

第3偵察隊メンバー「了解です(しました)。」

 

 

と村長、他の第3偵察隊メンバーの了解を得て村の炎龍からの逃避行に同行する事に決めたのだった。

 

◇━━━━━━━━━◇

 

その後しばらくして…。

 

桑原「避難の支援も仕事の内だ。とにかく渋滞の原因になってる荷車をどけるぞ!伊丹隊長は村長から出動要請を引き出してください。

─戸津は後続へこの先の渋滞を知らせ、他の道へ行くよう説明。言葉は身振り手振りでどうにかしろ!

黒川は事故現場で怪我人がいないか確認を頼む」

 

炎龍から逃げている道中、馬が走り回り暴れた事で横転してしまった荷車が原因で渋滞が起きていた。

 

これを解決するため、隊長である伊丹に隊の運営を押し付けられてしまっている『おやっさん』こと桑原曹長が部隊の指揮を取っていると、事故現場に2人近づいて来る者がいた。

 

1人は白と明るい緑色を基調として、所々に青のラインが入った貫頭衣を着た少女。

もう1人は使い込まれくたびれたように見える甲冑の上からこれまたボロ、と言えるような布をフードのように被った騎士であった。

 

 

桑原「君たち、ここは危ないから下がっていて」

 

 

と桑原が言葉と共に身振り手振りで伝えると、2人とも理解したように見えたのだが、少女は荷車から落ちた荷物によって負傷した母子を見ると

制止を振り切って母子の方へと向かってしまった。

 

もう1人の騎士の方はというと、こちらは身振り手振りで「荷車をどかすのを手伝う」と伝えたいように見えたため、

 

桑原「わかった、手伝ってくれるか?」

 

と騎士に手伝ってもらうことを決め、ジェスチャーでそれを伝えたのであった。

 

 

そして桑原が荷車をどかすのを先程の騎士に手伝ってもらうため指示を出そうとした直後先程まで泡を吹いて倒れていた馬が立ち上がり、

母子の方に向かった少女に倒れかかろうとしているを見た瞬間、

 

桑原「危ない!!」

───バンバンバンッ!

 

桑原は危険を伝えるため叫び、携帯していた銃で馬に向かい銃弾を放つ。

弾は馬に命中したが、その馬が倒れる方向は少女に向かっており、

 

桑原「不味い!このままではっ!」

 

と桑原が状況打開のため思考をめぐらせる中、少女を押しつぶさんとばかりに倒れかかっていた馬が突然、なにかに弾かれたかの如く急激に方向を変えたため少女は何とか下敷きになることを免れたのであった。

 

桑原「助かった…、のか…。それにしても今の馬の動きは一体……」

 

少女が無事だったことに桑原は安堵しながらも、不自然な馬の動きの変化に違和感を持ったのだが、

隣にいた騎士がなにか袋のようなものを右手で持ち手前に掲げているのを見て、

 

 

桑原「もしかして、あんたが…?」

 

 

と騎士に手振りを加えて質問すると「そうだ」と言いたげなジェスチャーが返ってきたのだった。

 

 

その後しばらくして、馬の処理・荷車をどかす等の作業が完了し、渋滞が解消された道を村の住民と伊丹ら第3偵察隊は移動し始めたのだった。

 

 

 

炎龍から逃避行の道中、途中で壊れてしまった荷車の前から動かない住民を動かす為にあえて荷車を燃やして処分したり、謎の黒ゴス少女(ハルバートつき)に遭遇し、その少女が伊丹の膝の上に座ろうとする事件などがありつつも順調に進んでいく中、伊丹達はあの騎士について話し合っていた。

 

 

伊丹「そういえば、泥にハマった荷車を脱出させた時いかにも流浪の騎士〜って感じの人がいたけど、村長に聞いてみたらあの騎士は最近村に来たらしくって、まだ言葉がわかんないから身振り手振りで会話してるんだってさ。なんでも遠いとこから来たとか」

 

倉田「あ〜そうだったんですね。さっき栗林に向かってなにかジェスチャーしてたんで気になってました」

 

と、伊丹と倉田が話し合っていると、後ろの方から黒川が

 

黒川「それでしたら先程、騎士風の人が私達の言語で書かれた本が無いかって言いたげなジェスチャーしていたので赤本を渡した。と栗林が言っていましたよ」

 

伊丹「あいつ勝手に…。でもまぁこっちの住民の方にも日本語覚えて貰えたら意思疎通が楽になるし、別にいっか。」

 

 

倉田「…っと。謎の騎士の話をしている間にちょっと周りの雰囲気変わってきましたね」

 

伊丹「村から結構離れたからなぁ…。出来れば逃避行も終わりにしたいとこだけど…。

ってかこっちの太陽、日本より暑いんじゃないのか〜…っと?」

 

と騎士の話から少し話題がずれ、暑さに文句を言いながら伊丹が空を見上げていると、太陽の中心の黒い点のようなものが段々と大きくなってきているのに気づいた。

 

しばらく様子を見ているとその黒い点が最近見た覚えのあるシルエットであるのに気づく。

 

伊丹「…んなっ……。戦闘用意!戦闘用意!炎龍だ!!」

 

その伊丹の言葉に反応するように高機動車を初めとした第3偵察部隊の車両が速度を上げ、砂塵を巻き上げながら疾走していく。

 

そして炎龍が大地に降り立ち、伊丹達の乗る車両はその周囲を旋回するような形で炎龍に対峙する。

 

 

桑原「─怪獣と戦うのは自衛隊の伝統だけどよぉ!こんなとこでおっぱじめることになるとは…っねぇ!」

 

伊丹「牽制だっ!撃て撃て撃てぇ!!」

 

 

炎龍を牽制するため重機関銃から放たれた12.7mmの弾丸は炎龍に当たり火花を散らしていくが、

龍の鱗は銃弾を全く寄せ付けず、まるで効いているようには見えない。

 

 

笹川「ぜっ、全然効いてないっすよ!!」

 

伊丹「そんなのかまうな!!当て続けろ!!」

 

 

だが、浴びせられる弾丸が少し煩わしいのか炎龍は嫌がる様子を見せると、腹が立ったのか弾丸が飛んでくる車両の方に向けてブレスを放った。

流石に走り回る車両を捕えるまでには至らなかったが、伊丹達の背筋には冷たいものが走った。

 

 

倉田「──っ!あんなのっ、1発でも喰らったら持ちませんよっ!!」

 

伊丹「分かってるそんなことっ!ったく、どうしすれば…。」

 

エルフの少女「──ono!」

 

伊丹「君!?いつの間n『ono!O・N・O!』

 

 

いつの間にか起きていたエルフの少女に驚いた伊丹であったが、その少女が放つ言葉と手振りを見て

 

 

伊丹「ono……、目…、か?──っ目だっ!目を狙え!」

 

 

その言葉の意味を理解した伊丹が指示を出し、

隊員たちが一斉に炎龍の目に狙いを変えた。

すると炎龍は明らかに嫌がる素振りをみせ、動きを止めた。

 

 

伊丹「今だ勝本!パンツァーファウスト!」

 

勝本「了解!(カッチャ)…っと、後方の安全確認…っと。『『遅いわぁ〜ッッ!!!』』

 

炎龍が動きを止めた瞬間を見計らい別車両に乗る勝本にパンツァーファウストを撃つよう指示するが、やや発射に遅れが出てしまう。

 

その事に勝本を除く全員がツッコむが、なんやかんやあって発射された弾頭は炎龍に向かって加速しながら進んでいく。

 

が、少し発射に時間がかかったことが災いしてか炎龍も向かってくる弾頭の存在に気づいてしまい、これを避けようと後ずさる素振りを見せたのだが、その直後足をもつれさせて倒れ込む。

 

一体何が起きたのか、と伊丹が周囲を確認すると炎龍の足元の地面にハルバートが突き立っており、そのハルバートの持ち主である黒ゴス少女が伊丹が乗る高機動車の荷台の帆の上に立っていた。

おそらく少女がそこからハルバートを投げたのだろうと伊丹は想像できた。

 

そして伊丹達の乗る車両とは別車両の上にもう一人立っているのが確認でき、それは先程伊丹らの話に上がっていた件の騎士であった。

 

 

一体何をするのかと見つめる中、無線機から

 

 

「───私も協力しよう。…久々の竜刈りだ」

 

と、おそらく騎士のものと思われる声の主が伊丹達の聞き慣れた日本語で喋ったのが聞こえたかと思えば、騎士はおもむろに右手を掲げ始めた。

 

──直後、その右手からは、まさに雷が槍の形を成したとしか言い様が無い何かが生まれ、騎士はその槍を炎龍に向け投げ放った。

 

伊丹達、そして先程炎龍の足元へとハルバートを投げつけた黒ゴス少女でさえ、騎士が行った攻撃に驚きを隠せずにいるなか、パンツァーファウストが炎龍の左腕に直撃する。

その後まもなく、騎士の放った雷の槍が炎龍へ直撃し炎龍の周囲を覆うように砂埃りが舞った。

 

 

─砂埃が落ち着き見えてきた炎龍は左腕が無くなり、全身至る所からぷすぷす、と煙を吹き出し翼の皮膜も所々穴が空いているといった状態だった。

 

流石の炎龍もこれは予想以上の大きなダメージだったのか、咆哮するや否やよろめきながらその場から飛び去って行った。

 

 

伊丹「助かった…のか。……でも、さっきの攻撃…、しかも日本語…だったよな…。」

 

 

炎龍が立ち去ったことで緊張が解け安堵した伊丹であったが、先程騎士が放った雷の槍と日本語を喋っていた事を思い返し、

 

 

伊丹「みんな。一度状況確認のため集まってくれ。

──…騎士の人にも聞きたいこともあるしな」

 

状況確認のため一旦集合することにしたのだった。

 

 

◇━━━━━━━━◇

 

 

炎龍が立ち去りしばらくして、伊丹達第3偵察隊と村長を含むコダ村の住民数人は現況についての話し合いを行うため戦闘のあった所から少し離れた場所で集まった。

そこには黒ゴスの少女、そして件の騎士も同席してもらっている。

 

炎龍の攻撃によりコダ村の住民、物資に損害が出たこと等を話して行くなか、

 

 

伊丹「──…なぁ、そこの騎士さん。あんたは一体何者なんだ?さっき炎龍に向かって攻撃したときのあれについてももなんだが…。しかもその前に日本語で喋ってたよな?」

 

 

と伊丹が騎士に問うと、

 

 

騎士「…あぁ、先程の攻撃についてか…、あれは「太陽の光の槍」というものだ。

そして、君たちの言葉は先程、貴公の仲間から頂いた本で理解した…。

あとは何者、という問いに対してだが…、

──…そうだな。『火の無い灰』と昔は呼ばれていた。

「灰」とでも呼んでくれて構わん。」

 

と、まるで先程覚えたばかりとは思えない流暢な日本語で騎士は喋り始めた。

 

 

──これが伊丹達が初めて「火の無い灰」と出会った瞬間であった。

 

 




□あとがきのようなもの。□

作中で馬が変な方向に弾かれたのは、
灰が「放つフォース」を使い、その効果により馬の
倒れる方向が変わった。
という感じに読み取れるようにしたつもり…です。
わかりづらかったらすみません(^_^;)

まだ続きをやるかどうかは考えてないので、その後は気分次第になるかも思いますが、最後まで読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m

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