アオハルダイアリー   作:しろいくろねこ

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小説書くのって結構難しいですね。


10話 何事もない日常

2022年4月18日(月) 高森藍子

 今日は清崎君と部室でお茶会をしました♪部室でのむ紅茶とクッキーは美味しかったです!次は清崎君も何かを持ってくるらしいので楽しみです♪

 毎週土曜日はおでかけの日にしましょうか。私がプランを考えますね。家具を買ったり作ったりするのは思ったよりもお金がかかっちゃうので、たまに考えるようにしましょうか?せっかく花壇があるんですからガーデニングは大賛成です!毎日手入れができて退屈にならないですしね!

 

2022年4月19日(火) 清崎霍弥

 授業が本格的になってきてちょっとずつ宿題が出始めてきた。こういうときに高森さんが一緒に宿題をしてくれるのは非常に心強い。高森さんとのティータイムは自分の身分が高くなったかのように錯覚させられる優雅な時間だ。ど田舎で泥まみれになっていたこれまでの人生はなんだったのか。

 今日の話し合いで決まったこと。

・月水金は部室にくること。火木は基本的にフリーとする。

・土曜日は市内を散策する。高森さんが企画する。

・花壇に何か植える。明日種を買いに行く。世話は下校時になるべく毎日行う。

 

2022年4月20日(水) 高森藍子

 ホームセンターに花の苗を買いに行きました!夕美先輩や店員さんのアドバイスを聞きながら、マリーゴールドの苗を買いました!ちなみに清崎君は野菜の種のコーナーをよく見ていました。食い気の多い男の子らしくてかわいいです♪明日の部活は休みです。土曜日に行く予定のところをあらかじめ見ておこうかな?

 

2022年4月22日(金) 清崎霍弥

 部活とは関係ないが今日は初めて家庭科の授業があった。あの先生マジであのコスプレして授業してやがる。当然クラスのみんなは大変驚いてた。見るの初めてじゃない俺でも驚くわあんなの。とはいえ先生の話術は巧みで、イロモノで親しみやすい印象を植え付けていた。多分良い先生だと思う、佐藤先生は。こう呼ぶと当たりキツくなること以外。

 

2022年4月23日(土) 高森藍子

 今日は清崎君と一緒にお散歩しました!私のおすすめのカフェや、気にはなってたけど女性一人じゃ不安だなぁって思っていた定食屋さんなどに行きました!大っきいハンバーガーを豪快に頬張る清崎君はちょっと面白かったです♪来週はどこに行こうかな?

 

 

「このお菓子美味しいですね!このシガーフライってこのあたりじゃ見ないけど清崎君の地元のお菓子?」

「うん、そうだよ。めちゃくちゃ大好きだったんだけど、この辺りには売ってないから地元の友達に送ってもらっちゃった」

「いくらでも手が伸びちゃいます。これは食べすぎないようにしないと。でも美味しいなぁ。お父さんやお母さんにも食べさせてあげたいかも」

「家に六十袋はあるからいくつかあげるよ」

「業者さんですか!?そんなにあるなら頂いちゃいましょうか」

「シガーフライ同士が増えてくれたら助かる」

「シガーフライ部員の高森藍子です!てへっ♪」

 

 お茶会、宿題、散策と毎日予定通りのことを繰り返す。高森さんと話すことも慣れてきて、互いに冗談を言い合えるようにもなった。この部室は大変心地よいぬるま湯だ。高森さんが発するオーラはすごくゆるふわで、それにあてられると非常にリラックスしてしまう。このままだと高森さんとただふわふわした時間を過ごす高校生活になってしまいそうだ。それでも良さそうに感じてしまうのがタチが悪い。

 

「そういえば仮入部の期間ってどこも終わったみたいですね。友達がサッカー部やテニス部に入ったって言ってました」

「俺も勧誘されることがなくなって歩きやすくなったな。クラスの奴らも既に入ってるか帰宅部を宣言するかしてるし」

「私もここを見つけてなかったら帰宅部だったかもしれませんね。私って何かにあまり興味を持つことがなくて、ただぼーっと高校生活を過ごしていたかもしれません」

「今の部活動もぼーっと過ごしてあんまり変化がないけど高森さんはどう思ってるの?」

「私は楽しいですよ?入学前よりはかなり生活が変わっちゃいましたし、あまり変化が急でも疲れちゃいますし。もしかして清崎君は今の部活が物足りないですか?」

「いや?俺も入学前からは考えられないほど優雅な生活が送れて楽しいかな。でも、こんな生活がずっと続くような気がしてね」

「ふふっ♪前、私が同じようなことを清崎君に聞きましたよね?そのときはそれが『日常』だって言ってくれました。だからこれでいいんじゃないですか?いつもの日常も楽しんで、たまに非日常があったら目一杯楽しみましょう!」

「悪い悪い、そんなこと言ったっけな。何か思いついたら非日常を楽しもうか」

 

 今日のような何事もない日常を過ごす。そのような過ごし方をすれば、いずれ日記に同じような内容が繰り返して記されるかもしれない。でも、日常なんてそんなものだ。そんな、この部での日常だって卒業してしまえば再現されることのない非日常へと変わる。考えてみると日常なんて意外と儚いものではないか。先代達はこの日常の儚さに魅力を感じて日記をつける部活を始めたのだろうか。推測ではあるが、そういう儚さを尊く感じた先代達に倣ってこの日常の青春を毎日...

 

「こんにちはー!ここが日常記録部ですか!?私はサイキッカーの堀裕子です!ここで超能力開発を行ってもいいと聞いて入部しに来ました!!」

 

 ほら、日常なんて案外すぐに崩れ落ちるものだったよ。

 

 




 作中に登場した梶谷食品株式会社のシガーフライです。これめっちゃ美味くてすぐに空になってしまうほどです。バナナクリームパンに挟んで食べるキテレツな食べ方もあるとか。
https://www.kajitani-shokuhin.co.jp/products/?id=1

 何事もない日常って小説書きからすればどう書けばいいのやらって感じのテーマですね。というわけでサイキッカー投げときました。
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