アオハルダイアリー   作:しろいくろねこ

3 / 14
お待たせしました。3話目です。


3話 あどばいざー☆

 入学式を終えた翌日、俺は教室でテスト用紙と向き合っている。高校生活で部活だの恋愛だのといった青春を期待していたが、当然のように勉強もつきまとってくる。勉強よ滅びろとまで言うつもりは全くないが、いくらなんでも入学二日目でテストを始めるのは解せない。せめてテストは来週にしてくれ、もっと新鮮な入学気分を味わっていたい。このクラスメイト達ともまだあんまり関われてないし、早くレクリエーションとかしたいな。確か明日だっけか。早くテスト終われ。

 

 テストは国数英の三科目、範囲は中学範囲の確認テストなのでそんなに難しくはなかった。ところどころ分からないところがあったが、多分地元とこの辺りの学習範囲が違ったのだろう。そうに違いない。放課後になり近くの席の奴らとテストの愚痴を言い合ったところで部活見学に向かう。背が頭一つ分でかい筋肉と学ランがぴっちりと張っている筋肉に今日も誘われたが、申し訳なく断った。もしかしてこのクラスの男共は筋肉信者ばかりなのでは。体育とか気をつけよ。

 

 さて、ここで問題が起きた。日常記録部の部室が分からないのである。昨日はあてもなく適当にうろついていてあの部室を見つけた。しかし一日経った今、日常記録部がどこにあったのか全く覚えていない。部活紹介のパンフレットには日常記録部が載ってないのでこれは全く役に立たない。校舎中探し回るのも骨が折れる。高森さんなら覚えているか?確か隣のクラス...B組だっけか。知らない人ばかりのクラスに入っていくのは緊張するが仕方ない。心を落ち着けて隣の教室を覗く。知らない人ばかり...あっいた。けど友達と話しているようだ。教室の外でいい感じで待ってよう。

 

 スマホをぽちぽち触りながら30分くらい経った。野生の猫というのは全世界共通で猫なのだろうか。どこの国の野良猫も等しく可愛い猫だ。言われてみれば違うような気もするがどこの猫も似たような姿形で可愛い。でも、この動画の猫よりもやっぱり故郷にいたあいつの方が可愛いけどな。釣った魚を奪っていくようなやつだが慣れると可愛いやつだ。

 

「清崎君!待っててくれてたんですか!ゆっくりしててごめんなさい。」

「いやいや、そんなに急いでないから大丈夫。それよりも。」

「それよりも?」

「部室の場所忘れた。教えてくれ。」

「ふふっ。だから待っててくれてたんですか。もしかして清崎君意外と抜けてます?」

「なわけ。早く行こ。」

「はいはい、行きましょう。」

 

 ようやく高森さんと合流して安心して部室に向かう。高森さんは迷いなく一階の廊下を歩ききり、二階に上がってまた逆の端まで進み三階に上る。もしや高森さんも覚えてない?

 

「あのー、高森さん?」

「えっと...違いますよ?迷ってないですよ?」

「これは高森さんも抜けてるな。」

「もうっ、清崎君!」

 

 普通に詰んでた。二人とも分からないことってあるか?もしかして昨日も出来事は二人の幻想で、実は日常記録部なる部活は存在しないとか?いや、そんなわけあるまい。さて、どうしたものか。

 

「どうする?これでお開きも嫌だけど。」

「うーん、先生に聞いてみるしかないのかな。」

「それしかないか。はぁ、緊張するな。」

 

 とりあえず職員室へと向かう。職員室なんて呼ばれてもないのに行きたくないが。いや、呼ばれたくもないが。知らない先生しかいないのでとりあえず入り口に近い先生に声をかける。

 

「すみません、日常記録部の部室に行きたいんですけど、部室の場所が分からなくて。ご存じでしたら教えていただけませんか?」

「日常記録部?ああ、相葉の。すまないが私は知らないな。あそこの顧問は確か...佐藤先生!」

「は〜い♪しゅがーはぁと先生だぞ☆真奈美ちゃん何か用?」

「学校では木場先生と呼んでくれといつも言ってるのだが。まぁいい。この子達が日記部に興味があるらしい。案内してやれ。」

「んー♪初々しい少年少女じゃん☆私はしゅがーはぁと、日常記録部の顧問だぞ☆しゅがーはぁと先生でもはぁと先生でもしゅがは先生でもなんでもいいぞ☆」

「生徒に示しが付かない。佐藤先生でいい。」

「もうっ、真奈美ちゃんいっつもキビしいぞ☆」

 

 この人が顧問?とっても濃い先生だ。普通に引く。ほら、高森さんだって微妙な笑顔だ。

 

「えっと、佐藤先生「はぁと先生☆」はぁと先生...?昨日部室に行って明日も行こうと思ったんですけど、部室が見つからなくて。案内していただけませんか?」

「あー今日まだ開けてないわ。まだ学校にも慣れてないのに迷わせちゃってごめんね?じゃ、二人ともしゅがーはぁと先生についてレッツゴー☆」

「「はっ、はい!」」

「二人とも元気がないぞ☆短い高校生活遠慮せずにスウィーティーに送らないともったいないぞ☆」

 

 この先生が顧問で大丈夫なのか?悪い先生には見えないが、そもそも先生として大丈夫か?高森さんと共に困惑しながらあとを追う。

 

「今年もちゃんと部員が入りそうではぁとも嬉しいぞ☆前の代の子達がみんな卒業しちゃって勧誘とか出来ないから不安だったんだぞ☆」

「じゃあ、今は誰もいないってことですか?」

「そうっ♪というよりは日記部は伝統として何故か三年間を一緒に入った三人だけで過ごすんだぞ☆そうやってもう六十年は続いている、スウィーティーでしょ♪」

「へぇ〜、なんだかロマンティックですね!」

 

 高森さんが目を輝かせる。俺だって多分似たような目をしているだろう。こんな漫画みたいな不思議な部活。絶対にいろんな出来事が起きて毎日が飽きないだろう。変な先生が顧問だけどこれは決まりか?

 

「君達二人は知り合い?もしかして付き合ってるの?」

「なっ!いや違いますよ!高森さんとは昨日会ったばっかりで、よくて友達ですよ。」

「そうですよ!清崎君とは昨日部室で会って仲良くなっただけです!」

「そう?でもこんなスウィーティーなボーイミーツガール羨ましいな♪青春してる☆」

 

 顧問の戯言に二人で文句をつけながらようやく部室に到着する。二人で探していた通り道だが見逃したのか?よく見ると昨日あった張り紙が外されている。どおりで見つからない訳だ。

 

「張り紙しっぱなしにしてると生徒会がうるさいのよ。ハンコ貰えないと掲示出来ないんだけど、部活勧誘のやつは生徒しか申請出来ないからはぁとが鍵開けて閉めるまでしか張れなくてノンスウィーティ。」

「はぁ...」

「ま、ちょっと迷惑かけたけど、日常記録部へようこそ!顧問がこういうの言うのヘンだけど☆」

 

 改めて、三年間を過ごすであろう部室に高森さんと足を踏み入れる。俺と高森さんと、不思議な伝統によるとまだ見ぬもう一人の部員とこの部で青春を送るのだ。どんな日常を記録ができるのだろうか。

 




しゅがは初心者です。どう書けばいいんだよこの女。でもこれ書き始めてこの女は沼だって気づいて脱出できないまま浸かっていってます。やべーわこの女。次回も待っていただけると幸いです。あと評価やお気に入りをしていただけると私が影でニヤつけます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。