アオハルダイアリー   作:しろいくろねこ

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ストリートランウェイのCDの曲どれも最高でした。


8話 入部記念写真

「おっまたせー☆あれ?思ったより二人とも仲良くなってない?やっぱりはぁととは時代が違うわ☆」

 

 相変わらず騒がしい佐藤先生がやってきた。とても教員が着るような...いや、アイドルか何かのステージでくらいでしか着なさそうなキツイ衣装を着ている。

 

「キミたち☆うわキツっとか思ってない?特に清崎くん」

「いやいやいや!とても若々しい衣装だと思います!」

「照れずに本人も若いって言え☆でも、最初はそんな反応よね〜。時期に慣れるぞ☆」

「私たちこれに慣れないといけないんですか!?」

「仮にも教師に対して失礼だぞ☆家庭科はこんな感じの服着て授業するから覚悟しとけー」

「うっわ、全然家庭的じゃない服着た人に家庭について教わらないといけないのか」

「家庭を持ってないこと以外は最高の家庭科教師のはぁとに向かって文句でもあるのかな?」

「アリマセンヨ?」

「物分かりが良くてヨロシイ☆」

 

 昨日はまだまともな教師っぽい服着てただろ!とツッコみたいが、この先生とは次元が違うようなので争う気にもならない。

 

「ところで二人とも急に仲良くなっちゃって何かあったん?」

「あっ、佐藤先生にも意見を聞きたいんですけど。こんな部室にしたいなぁって昨日清崎君と二人で話し合って」

「はぁと先生ね☆二人とも今月中に直せなかったら家庭科の評価落とすぞ☆」

「「うっわパワハラだ(です)!!」」

「おお息ピッタリ。ふーん、手作り感のある部室ねぇ。壁や天井に穴開けたりしない限りははぁととしては何も言うことなし!面白いかもねコレ☆はぁとも何か手を出そうかな」

「ありがとうございます!それで、さとう...はぁと先生が何か置きたいって言ってたのでどんなのが置かれるのかなぁって気になっちゃいまして」

「じゃあちょうど良かった☆今日はぁとが二人にしようとしてたことに関係するんだ☆」

 

 そう言いながら先生は持ってきた大きめのバッグを漁る。なんだか派手な服が次々と出てきているがもしや...

 

「わぁ!可愛い服やカッコいい服がいっぱいですね!もしかして先生が着る服を置くスペースが部室に欲しいんですか?」

「ん?まぁそれも間違ってないけど。部員達に着てもらうために持ってきたんだゾ☆」

「えっ?」

「やっぱり」

「というか今日は初めっからそのつまりだったし?二人ともコスプレしてもらって写真撮るのが今日の目標!」

「イヤイヤイヤ恥ずかしい恥ずかしいです!!」

 

 服の内容をざっと見てみる。男性用っぽいのはアイドルっぽいギラギラのやつと、漫画の王子様っぽいやつくらいしかない。対して高森さんが着そうな衣装はまともなものでお姫様みたいなやつ、他にはなんとなく過激なことになりそうなものばかりだ。

 

「さすがに、高森さんがこんな服着てるの見たら俺がこの先気まずいので嫌です」

「清崎君!」

「二人ともしょうがないなー☆といってもこの辺の服は二人にサイズ合ってないだろうから着てもらうつもりはなかったけどね」

「ええ...」

「じゃあなんでこんなに服を?」

「部活に慣れてきたらこんな服を二人に着てもらうよ〜ってだけ!だからそのためにサイズ測らせて欲しいな!」

「私サイズに自信ないから恥ずかしいかな...」

「いやいや藍子ちゃん可愛いから体型のちょっとやそっとは何も問題ないよ!というかお金払ってでも私が作った衣装着て欲しいくらい!」

「先生が服作るんですか?」

「そうだぞ☆カワイイ服を作るのも好きだし着るのも好きなんだ。最近は着せるのにもね♪去年の文化祭は夕美ちゃんのコスプレ写真集作ったんだぞ☆夕美ちゃんは先代の部長のことね。清崎君興味ない?」

「...参考までに」

「清崎君が悪い目をしてます」

 

 男子の欲求には逆らえなかったし、それはすぐに高森さんにバレた。だがね、どんな服が出てくるのか分かってればあらかじめ変なの作ろうとするのをやめさせるようにできるし、別にここにいない先輩が被写体なんだから高森さんからの印象以上に気まずい要素なんかないしね。とりあえず見ておくのは二人の利益になると思うんだ。

 

「高森さんだけでも見ておくべきじゃない?」

「まぁ、私も参考にしてみたいですし。恥ずかしくない可愛い服は私も気になります」

「じゃああとで持ってくるね♪馬鹿話して和んだことだしここから本題、制服のまま二人で入部の記念写真とろっ☆」

「さっきまでの話に比べるとよっぽどまともになった」

「はぁともちゃんと先生やってるからね〜。記念写真は先代が植えた桜の木の前で撮るぞ☆夕美ちゃんに桜の成長を見せたいし、こんな可愛い後輩達が来たんだぞってあの子達に送りたいしね☆」

 

 あの入学初日に見た桜の木のことか。花関係のことになるとすごい行動力のある先輩だ。日常記録部といえば相葉先輩ってなるくらいに目立ってたみたいだし。

 

「ところで相葉先輩ってどんな人だったんです?校内中で名前を聞きました」

「夕美ちゃんはただのお花が好きな女の子だよ。普通の女子高生だったら出来なさそうなことしたがってたからはぁとが唆して生徒会長にしちゃったけど☆」

「そこまでお花が大好きだったんですね!すごいです!」

「夕美ちゃんすごいでしょ?ちなみに校則緩いのも夕美ちゃんのおかげだぞ☆校内でスマホが使えるようになったのも、可愛く制服着れるようになったのも夕美ちゃんのおかげ!」

「先輩がそこまでやってたとは思わなかったです」

「本当は、はぁとの個人的な要望と、はぁとが仲良かった子達の不満をそのまま夕美ちゃんに伝えて校則変えてもらっただけだけどね☆夕美ちゃんは奉仕活動の実績が多かったから簡単に学校に意見が通るのよ!いやー、頭が硬い年寄供も実績には弱くて笑えたなー☆」

「あんたが黒幕だったんかい」

「あんたじゃなくてはぁと先生だぞ☆何より生徒の青春が一番じゃん?そのためには先生も暗躍したかったわけ☆夕美ちゃんとはぁとはウィンウィンの関係だったから何も問題無し!」

「校内でスマホ使えるのは確かに助かってます」

「私も!それに友達もオシャレができて楽しいって言ってました!」

「生の声は泣けるわぁ☆あとね、教員と生徒でも連絡先交換できるようにしたんだ。ちょっとした書類は書かないといけないけどすっごい便利になったって部活の先生からの評判がめっちゃ高いの!というわけで、ちょうどいいから二人とも連絡先交換しよっ♪」

「分かりました!」

 

 三人ともチャットアプリを起動する。こんなイロモノ教師でも顧問だから仕方ないか。『しゅがーはぁと』が連絡先に追加されたのを確認した。うわキツ...と思う間に先生から無言で睨まれたのでとりあえず目を逸らしておく。

 

「じゃあやることだいたい終わったし、写真撮りにいこっか!」

 

 そのまま桜の木へと移動する。小さいながらに綺麗な花を咲かせているその姿は自分達のようだ。

 

「二人とも表情が固いぞ☆そんなんじゃアイドルにはなれないんだぞ☆」

「アイドルなんて目指してないし」

「私もなろうとは思わないかな」

「例えだよ例え☆高校デビュー間近で緊張しながら笑顔で撮られる写真はすごい絵になるんだから!」

「えっと...こんな感じですか?」

「藍子ちゃん可愛いよ!清崎君はなんか怖い」

「清崎君、リラックスしましょリラックス。昨日のカフェにいたときみたいにしてみてください」

「すぅ...クリームソーダ!!よし、何かが掴めた気がする」

「ちょっと!近くで叫ばないでください!!」

「清崎君のパッションはぁとは好きだぞ☆じゃあ構えてね。はいチーズ!」

 

 なるべく自然体で表情を作る。先生の様子を見る限り希望通りの写真が撮れたようだ。

 

「超スウィーティー!うんうん!これぞ青春って感じ☆二人も見る?」

「ちょっとだけ見てみたいです」

「じゃあ俺も」

 

 二人でカメラのディスプレイを覗き込む。二人とも笑えるくらいの固い笑顔をしている。

 

「うっわガチガチじゃん」

「こういう写真って見返すとなんだか笑っちゃいますよね」

「じゃあ二人とも、あとで写真送っておくね☆」

「「ありがとうございます」」

 

 写真を撮り終わり、部室に戻って部室改装のアイデアに戻る...ことはなく、

 

「ごめんねー!ちょっとだけ乙女の時間になるから外で待って欲しいな☆」

 

 と、俺だけ外に放り出された。解せぬ。

 

 スマホで時間を潰すこと20分ほど、

 

「おっまたせー!もう入っていいよ!」

「先生長いですよ」

「ちょーっとプライバシーに関わることやってたからね。清崎君には見せられなかったんだよね。あと、先生呼びは要判定かな☆」

「別にいいですけど、はぁと先生」

「このまま清崎君もやっちゃおうか!藍子ちゃんはいてもいなくても大丈夫だよ!」

「じゃあ私は離れたとこで作業してますね」

「よし、藍子ちゃん離れたか。じゃあいろいろ測っていくよ〜☆」

 

 メジャーを持った先生が迫ってくる。なるべく薄着になって欲しいらしい。美人とはいえアレな先生に見られるのは何も問題ないが、高森さんが同じ部屋にいるのは少し恥ずかしい。

 

「藍子ちゃんに見られないか心配?大丈夫!はぁとからは藍子ちゃんの動きわかるから安心して☆でも藍子ちゃんが見てても清崎君には伝えないぞ☆」

「私は見ないので安心してください!」

「結構カッコよさそうな体つきしてるのにもったいないなぁ。チラッと見てもはぁとのハートに留めておくからね☆」

 

 その後は冗談を交えながら先生が手際よく測っていく。世間一般の体型の数値なんて知らないので何をしているのかはわからない。なすがままにされておこう。

 

「やっぱあの子よりはがっちりした体型よね〜。流行りのコスプレして腹筋でも見せとけばだいぶ女の子寄ってきそう☆」

「やりませんよ?」

「はぁとのアルバムに留めておくだけだから安心して☆」

「不安しかないです」

「はぁとを信じろ☆っと、これで終わり☆お疲れ様!」

「結構疲れますねこれ」

「いろいろ必要だからねー」

 

 制服を着直して高森さんのところへと向かう。

 

「お待たせ。どう、何か進んだ?」

「うーん、一回置けるものは置いてみないと雰囲気が想像しにくいですね」

「じゃあもう次の土日作り始めちゃう?」

「それいいですね!明日はホームセンターに材料や工具を見に行きましょう!」

「よし、それで決定!」

 

 今週の予定を立てながら今日の部活動を終えて解散する。

 

2022年4月13日(水) 高森藍子

 今日は清崎君と桜の前で入部の記念写真を撮りました♪写真の中の清崎君の表情が固くて可愛いかったです!明日は二人でホームセンターに買い出しに行きます。材料を買いに行くのは初めてだから楽しみです!

 昨日の清崎君の日記がちょっと固いからもうちょっと崩してもいいんじゃないかな?




一応しゅがはは二人の歳上だから二人とも敬語になって区別が難しいっす。そろそろ大きく時間を進めるかな。
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